あらすじ
川岸で見つかった女性の遺体。犯人はーー私の息子だ。
殺人犯の母が残した手記、それは最愛の息子への決死の応援演説。
札幌、豊平川の川岸で見つかった女性の遺体。 〝寄り添い型〞の刑事、天道環奈と、 その上司であり〝人の不幸が見たい〞緑川ミキは事件を追う。 黒い粘着テープで両目を塞がれた物言わぬ彼女に、 あの夜、一体何があったのか。 飲み会帰りかもしれない、不倫をしていたのかもしれない、 夫もパート仲間も、本当の彼女のことを何もしらない。しかし─ 。 人には誰にも〝言い分〞がある。被害者にも─ 犯人にも。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
『スピーチ』を読み進めていく中で、特に強く印象に残ったのは、物語の半分ほどの地点で描かれる 刑事と加害者家族の接触の場面だった。それまで別々の軌道をたどっていた二つの視点がそこで交差し、「この先どうなるのだろう?」と緊張感が一気に高まった。
しかし、そのあとに続くのは、予想していた展開とはまったく違う方向へと進む物語で、良い意味で裏切られた。物語が線ではなく面として広がっていくような感覚があり、「こう来るのか」と驚かされる楽しさがあった。
まさきとしかさんの作品は、登場人物が濃く、心理描写がきめ細かいからこそ、そうした意外な展開にも説得力が生まれている。一人ひとりの抱えている過去や弱さ、迷いが丁寧に描かれているため、登場人物の選択に重みを感じ、物語へ深く引き込まれていった。
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中盤までの展開からは読み取れなかった結末
取り上げた内容は楽しいものでは無く結構キツイものでしたが登場人物のキャラも含めて最後の最後まで楽しませて貰った作品でした
そしてエピローグ迄読んで完読
最後はそうきたか!という感想
Posted by ブクログ
久しぶりに、先が読みたくて仕方がない本に出会えました。登場人物が多い話は苦手なのですが、こちらはそんなことはなかったです。
育てにくい子供を持つ母親の苦悩がとても共感できたのもの理由のひとつかもしれません。
結局、何が真実なのか。それぞれの人物がそれぞれの真実を持っている。裁判で、検察側と弁護側が対立するのは、おかしなことではないのだと思いました。
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犯人の母親がつづる犯行の手記が惑わす事件。
北海道札幌市の豊平川岸で主婦の遺体が発見される。
遺留品が少ない中、犯人像が絞り込めない捜査本部。
社会から隔絶された母子家庭・沖名家が火事となり、警察署へ犯行を告白する犯人の母親が書いた手記が届くことで、大きく変遷していく。
女性刑事コンビ・緑川と天道は、緑川の捜査視点によって、事件を違う角度から見て行き、8年前の殺人事件、15年前の幼女失踪事件へとつながっていく。
捜査の目は沖名親子に向けられる中、二人は緻密な捜査と推理で、裏に隠された真実に近づいていく。
個人の考えという、個性でもあり、理不尽な理由で繰り返されていく事件やトラブルを、テーマにはらませ、世の中の家族と事件を俯瞰する。
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私も息子にどう思われているかわからないということ
大事に大事に育てたつもりだったのに、子どもたちには理解されず、孤独を抱える母親。
ひとごととは思えない。
つらいけれど、読み進めてしまう。
36になっても自分に自信の持てない女性刑事にも共感しきり。思ったことをすぐに口に出してしまうところもあるある、、、。
息子が溺れていて、そばに浮き輪をつけた子どもがいたら、その子の浮き輪を奪って息子につけられるか。
戦争時代の話を聞いた時も、自分の子供が飢えているのに、よその子どもに分けてあげられるか、そればかり考える。
浮き輪を奪って息子だけが助かっても、母である自分が死んだら息子は幸せに生きられないだろう、それでもきっとよその子を殺しても息子を助けてしまうだろう
子育てが終わった今、そうせずに済んだことに感謝する
Posted by ブクログ
オーディブルで。
ナレーションが良くて、あっという間に聴き終えた。
各刑事のキャラが立っていて、ふふっとなるシーンも多く、ヘビーなストーリーだけれども楽しめた。
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息子だけを愛し、離れていかないよう外出時には睡眠薬まで飲ませる母親の悍ましさ
母からは無関心、父からは邪険にされる娘舞は心が壊れてしまったんだろうな エピローグはあまりに哀れではないかと思った
それにしても新人女性刑事環奈は好きになれない 聞いてばっかりでなく自分で少しは考えろ、と言いたくなるし、思ったことすぐ口にだすのは思慮がないし刑事に向いてない まさに薄っぺらい人物にしかみえない
Posted by ブクログ
今回も良かったなぁ、まさきとしかさん。やっぱり今回もどんでん返しと伏線回収、そして切なさがたっぷり詰まった物語だった。
物語は36歳の女性が殺されることから始まる。その女性には乱暴をされた跡はなく、目に黒いビニールテープが貼られていた。8年前にも目に黒いビニールテープが貼られていた女性の遺体があったことから、同一犯の疑いが。
捜査に乗り出す緑川と環奈。捜査線上に上がったのは障害を持った引きこもりの男。男への捜査と、ある母親の独白で物語は進んでいく。
いやぁ、こうきたか!二転三転する犯人像に頭の中はパニック寸前。今回も大いに楽しめた。
私の中で物語よりも心に残ったのは、緑川のこんな言葉。AとBそれぞれが違うことを主張していて、どちらかが嘘をついているのではなく、どちらもそれぞれ本当のことを言っているのかもしれないって言葉。この考えは今後の自分の考え方のひとつの核となるかもしれない。
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最初から犯人が誰であるか明らかになっており、それを追う刑事…という展開だと中盤まで思っていました。
「どうしてそれが本当だと思ったの?」
緑川刑事の言葉は、まるで読者に語りかけているかのように、すべてがあやふやになっていきます。
人によって物事の捉え方も価値観も違うことがこんなに怖く感じたのは初めてでした。
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犯人の犯行動機がえげつなく真相が二転三転して面白った!
東野圭吾作品みたいに、犯行の動機が愛する人や子供を守るために仕方なくやったとか心温まる話しじゃなくで狂ってるっていうこういう話しも小説っぽくて好きです。
#スピーチ
#まさきとしか
#読書好きな人と繋がりたい
Posted by ブクログ
普段あまり触手が伸びない殺人事件・警察小説。まさきとしかさん、初めて読んだ。わかりやすい、読みやすい、面白い。犯人も二転三転。母親の息子に対する気持ち、娘の気持ちもとてもよくわかり、悲しい人間ドラマが描かれていた。だけどやはり、いくらなんでも殺してはいけない。言葉は簡単に人を傷つけてしまう。気を付けねば。あと、小清水くんは、結局どこ行った?
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久しぶりに読んだまさきとしかさんの本。
母親が息子を疑う日記や、なんだか謎の多い女性刑事。文章が上手いのでするする読める。
歪んだ母性本能やいびつな親子関係がなんだかリアルで実際の事件の記録を読んでいるような錯覚に陥った。
Posted by ブクログ
久々に没頭できた読書で楽しかった。
やっぱりミステリが好き!
たまたま見かけた本でまさきとしかさんは初めて読んだのだが、文章も読みやすいし面白いし、期待以上だった。
目に黒い粘着テープが貼られた女性の遺体が見つかるところから物語は始まり、刑事の環奈と緑川のコンビがその事件を追う。
小説の中の刑事(特に上司の立場にある人)って、スマートだったり理想的だったりすることが多い気がするが、緑川はぶっきらぼうだし暴言も吐くし、よくある刑事像とはかけ離れている。
それに翻弄される環奈に同情しつつ、いつの間にか緑川のかっこよさに惹かれていく…。
環奈は刑事としては新米だとしても、私と同世代と考えるとあまりに言動が軽率かなぁ、とそこは少し違和感があり、幼すぎる印象だった。
ストーリーは、事件が解決したと思えばそこからどんどん話が広がっていき、二転三転する。
ところどころで母親の手記や独白が綴られるのだが、それがこの本の面白さ。
一人ひとり見えている景色も事実も違う、というところに一冊通して振り回された気がする。
それぞれの立場からの言い分が明かされていくたびに感じる、狂気と不気味さと、理不尽さと…。
ゾッとするエピローグまであり、最後まで気が抜けない。
⭐︎4.5
Posted by ブクログ
本の帯から私の息子が犯人ですっていう話なのかと思って読み進めて行くとあっちやこっちの話がどんどん繋がっていき、思いもよらぬ着地点。
誰しも言い分があるって言うのはそうなんだろうなと思わせる。その人に見えてることが真実になっちゃうんだよなと思った。
ちょっと結末がヘビーだった。
Posted by ブクログ
登場人物が癖が強く、近所に居たら怖いだろうなぁと思った。後半まで犯人は分からず、犯行の動機はそんなこと⁉︎だったのかぁと、独りよがりの歪んだ思考の怖さを知った。
Posted by ブクログ
最後はやはり、まさきとしかさんらしい母娘のモヤモヤで終わりますね。安定のイヤミスです。
途中でちらっと出てきたあの人が実は血縁関係だったという設定は、どうしても後出しジャンケンな感じがしてしまうので星3にしました。
Posted by ブクログ
暗く哀しい話
希望がないし、登場人物それぞれの行動(犯人も刑事も)が意味不明で、なぜそんなことするのかわからないことが多い
出版社の紹介文には違和感
決死の応援演説って…
そもそも本のタイトル自体がちょっとなあと思う
最後にスピーチって言わせてたけど、無理やり感半端ない
話の本筋じゃないからいいんだけどね(本筋なのか?)
Posted by ブクログ
まさきとしかさん
いつも親子の愛憎を激しく描く作家さん。
でも今作はどちらかというと
それを上回ってイヤミス路線が強かったような。
読んでいてため息が出てくるほどの嫌さ加減。
加えて登場人物たちみんな癖強め。
普通のまっとうな人間が出てこないので
誰にも共感できないままラストまで進む。
さらにさらに400ページを超えるまあまあな厚さの本という三重苦。
なのに長く感じず読めてしまうのは
語りのうまさのなせる技か。
Posted by ブクログ
まさきとしかさん、読んだことがある気になっていたけど初読みだったみたい。
まさきさんは札幌在住だそうで、北海道が舞台のミステリー。
ミステリーはミステリーでも、人のわからない部分の怖さをつくづく感じる物語だった。
他人はもちろん、それは我が子でも同じ。
子どものことを考え、大切に育てているけど、果たしてそれが正しい形なのか。子どもが犯罪を犯したかもしてない時、どう立ち振る舞うのか。
人それぞれ考えは違うけど、その一言では済ませられない色々が詰まっていて、考え込んでしまった。
Posted by ブクログ
黒いガムテープで目を覆われ川辺に遺棄された死体は、8年前の未解決事件と酷似していた。
刑事になって間もない天童環奈が上司緑川ミキと事件を追う。
天真爛漫で思いついたことをすぐ口にする環奈と、人より1段、2段高いところから全体を見渡し、真相解明だけを追求する緑川。
共依存の歪んだ母子関係が冒頭から強調されるが、作者の仕掛けは二重構造にあった。
さらに一捻り加えた事件の真相をいとも簡単に見抜いた緑川に起きていた過去の惨劇。
結局あまり事件解決に役立たなかった環奈の存在は、緑川の特異さを際立たせるのに必要だったか。
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二転三転とする物語
イヤミスを最近読んでいなかったので、こういうことだったと改めて感じました
読み終わってもざわざわする感覚。
表紙すらもザワザワとさせられます
Posted by ブクログ
二転三転するストーリー、読んでも読んでもタイトル「スピーチ」との関連がわからない
はやる気持ちで一気読み
予想外の結末に驚き、タイトルの意味もわかった
最後の「スピーチ」は、テイストは違うが最近読んだ村田沙耶香さんの『世界99』の下巻で“かわいそうな人のもっと下に見えない人”という言葉が浮かんできた
女性刑事バディものとして緑川は凛としてカッコいいのだが、若い環奈にもう少し魅力が欲しかった
今後再登場があれば、成長した姿を見せてほしい
それにしても結末がわかってもスッキリしない読後感、これぞイヤミス
人ってわからない…恐ろしい…モヤモヤします
Posted by ブクログ
本筋と並行して語られる母親の告白文に説明されながら何となく感じていた違和感が明らかになってもさらにその上の真相があった。狂言回しのような口で考える新米警官の環奈にはイライラさせられた。
Posted by ブクログ
おもしろかったんだけど、なんか ざわつく感じがして。あーこんな感じを残すのが まさきとしか風なんだろうなで、納得する私。事件、結局 犯人は、本当に悪い人は 誰なんだ?もぅ 登場人物全員に イラついてしまうし、イヤミスだからこれでいいんだろうけどどこか、なぁんか違うんじゃね?みたいな。結果 そこに落ち着くんだー、そうくるんだー、になっちゃった私は ちょっと 期待はずれだったのかなぁ?
Posted by ブクログ
いびつで歪んだ母の愛が暴走する。タイトルになっている母の「スピーチ」には、本当のことは何も書かれておらず、言葉は心に届かない。事件の様相は二転三転し、誰も本当のことを言わない。嘘だらけの世界だが、自分の保身のためではないところが、事件を更に混乱させる。
担当するのは刑事になって間もない環奈と無愛想で無神経(にしか見えない)な女性刑事緑川のコンビ。環奈は思ったことを考えなしに口にし、感情に流されるばかりでイラッとする、何も伝えずに行動する緑川も何だかなあ‥
そしてエピローグはそうなってしまうか。やはりと言うか何と言うか‥
Posted by ブクログ
なんで読もうと思ったのだったか、たぶん何かで書評なりなんなりを見たからだと思うけど忘れた。
なかなかに想像の上をいく展開で面白かったし、読後も、この後は一体どうなるのだろうというモヤモヤ感を残しつつ終わらせるあたり、こういう路線が好きな人にはすごくハマりそう。
登場人物の人物像が、やや無理があるかなと思う部分がないわけではないが、まあ小説なんでね。
初めて手にする著者で400ページ超の分量。今週忙しくて合間合間の読書だったので一気には読めなかったが、それでも話の筋を見失わず追いつけたし、それなりに登場人物がいてもキャラが立っているせいか混乱もせず読み切れたので、上手い書き手なのかなと思った。
Posted by ブクログ
途中までとても面白かったのに最後のエピローグで自分的には台無しになってしまった感がありました。
結局そっちなのか...という微妙な後味の悪さでした。
読めば読むほど色々なことがわかってくるという感じで、伏線が張ってあるわけではないので謎解きを自分もしながら読みたいという人にはあまり向いていないかもしれません。
Posted by ブクログ
真犯人の告白が
タイトルになっているけれど
はっと心を打たれたり
何か思いを寄せたくなるような
特別な「スピーチ」ではなかった。
あまりにも匂わせや思わせぶり
そして偶然が重なりすぎて
人物像や事件の真相にも
驚きがなかった。
というか、結局
真相は曖昧なまま終わった…