小説・文芸の高評価レビュー
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「名探偵にさよならを」は、「名探偵のままでいて」「名探偵じゃなくても」に続くシリーズ作品である。そのため、読む際はぜひ順番通りに読んで欲しい。
このシリーズは、認知症になってしまったおじいちゃんと孫を中心に描かれるミステリー小説である。
この作品を読むきっかけは、最初の作品「名探偵のままでいて」が、「このミステリーがすごい!」大賞で、大賞を受賞したことにある。
読み始めると先が気になり止まらなくなって、2日で読み終えてしまった。
中でも名台詞が出てくる場面は、鳥肌が止まらない。その台詞が私をもっと物語の中に引き込んでいく。
また、孫がおじいちゃんを心から尊敬し大切に思っている姿に強く -
Posted by ブクログ
本を手に取ったきっかけは、今年の本屋大賞にノミネートされていたからである。また、名だたる有名な作家ではなく新人の作家であったために余計気になった。
読み進めてもあまり核心をつくような事件が起きない。淡々と事件が起こっているように思えた。散りばめられた謎ももしかしたらこうなのでは?と考える瞬間もあった。
だが結末は思っても見なかった方向へと進む。それはもはや快感で、ミステリーを読んでいる醍醐味を感じられたとも思える。
本屋大賞にノミネートされるに値する読み応えのあるミステリー小説であった。そんなにページ数が多いわけでもないので、皆さんも気軽に手に取ってほしい。 -
Posted by ブクログ
灰色の男たちが活動する第二部になった瞬間、第一部までの交流と空想の暖かさが急に消えて、数字と現実の冷たさを感じた。
時間を大切に。寿命は短い。少年老い易く学成り難し。意味のある人生を。一日過ごせば一日死に近づく。光陰矢の如し。時間を無駄にするな。生産性を上げよう。急げ。待たせるな。間に合わない!
……時間を大切にしようとすると、時間を大切にしてしまう。その結果、不機嫌な人ばかりになる。子供の相手もできない。時間がないから。
そして「時間を無駄にしないように」この本を読んでいる皮肉。でも読まないと進まない。その思考こそが罠なのだけど、抜け出す方法が見つからない。つける薬がない。
思うに、 -
Posted by ブクログ
めちゃくちゃ良かった…結珠と果遠、それぞれの視点から物語が紡がれていく。正反対の2人だから視点が変わってもなんの違和感もなく、それぞれの世界に入り込める。正反対でもどこか境遇は似ていて、なぜか強く惹かれ合う。彼女たちと同じような経験はなくとも、その感覚は理解できる気がした。
最後まで本作が私を惹きつけて止まなかったのは、登場人物が皆、物語に都合のよい動きをしているのではなく、それぞれがそれぞれの気持ちに従って動いているからだ。相手のためでもあるけれど、何より自分がそうしたいから行動する、という信念が彼ら彼女らを貫いているように見えた。自分と全く違うタイプの人物でも、この人ならそう行動するよね -
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Posted by ブクログ
本を読む理由の一つに、自分が経験したことのない出来事を追体験できることがよく挙げられる。ガンに罹患することなんてまさにそう。2人に1人が生きていればガンになるこの世界で、たったの720円そこらで「予習」させていただけるとはなんとありがたいことか。そして予習だけではなく、西加奈子さんのフィルターを通した経験を、すばらしい文章で体験できることを心よりありがたく思います。とはいえわたしにとってこの本は、ガンはもちろんのこと海外(カナダ)移住者から見た日本の特異さ、を知ることができることも大きかったです。そしてそれが日本の物理的な国土の狭さに由来するという西さんの洞察にはなるほどと思いました。わたしも
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