小説・文芸の高評価レビュー
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ネタバレ好きな情景描写や言葉が多くあった。「何もかもに触ってから確かめたい」という言葉が好きだった。
とにかく触って確かめる。そういう心の持ちようみたいなものがいいなあと思った。
また朔美が弟にたいして、何かしてやりたいと思ってしまう感情に共感した。なにもしてやれないのに。何もできないことを知った上でも、してやりたいという感情に。
特に印象深い情景は、「夜は油のように重く、静かに町並みを満たしていた。あらゆる路地、街角が意味を持って暗く黙っているようだった。」街そのものが二人の行末、二人自身を見守っているような描写。
物語の間に挟まれる情景描写がとてもよくて、空気感を味わえるのが好きだった。 -
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桐野夏生『真珠とダイヤモンド 上』毎日文庫。
始めこそ大昔の安っぽいテレビドラマを見せられているかのような感覚だったのだが、読み進めるにつれ知らぬ間にストーリーに引き込まれていった。
バブル前夜の証券会社に入社した2人の女性を中心にストーリーは展開していくのだが、バブル期を知る者は懐かしさを覚えることだろう。
自分自身もバブル期の中で就職活動を行い、意外と簡単に第一志望を含め、数社から内定を貰えたのだが、内定を貰った証券会社に断りを入れるのには難儀した。人事担当に断りを入れたのに何度となく、飲みに行こうとか、卒業旅行をプレゼントするから入社して欲しいなどと3月末までコンタクトがあったのだ -
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最近5が増えてて自分の基準が甘くなってるのかもだけど、面白いのだからしょうがない。突然ペンギンの魅力に取り憑かれた大金持ちの80代で家族がいない独り身お婆ちゃんが、自分の遺産を託すに値するかを自ら見極めるため、単身南極のペンギン研究施設に(強引に)乗り込んだ。
まずこのお婆ちゃん(というかお婆様、か)の歯に衣着せぬニヒルな発言がたまらなくおかしい。最初はただの空気読めないお年寄りが周りに迷惑かけながらも、という話かと思ったら、途中からなんだかこれは違うぞと。何やらお婆ちゃんの強さの裏に隠れていた過去が少しずつ解きほぐされていくと、物語はガラリと様相を変える。その様が見事だし、エンディングに向か -
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あとがきで、弱っている時にこそじんわりと効いてくる、と言っていたが、まさにそうだと思った。
るみちゃんが私は大好きになった。
るみちゃんの紡ぐ言葉が好きだし、全てが綺麗でなく、水虫があったり寝相が悪い所も、不器用なペディキュアも全部が好きだなと思った。
そして、そんなるみちゃんも過去の孤独だった寂しい自分を抱えたまま過ごしていて、その抱えきれないような寂しさや辛さの延長線上に、ほんのりとした温かさ、優しさを持ち合わせて、負の感情も全部ぎゅっとして生きているところが素敵だった。
私もそんな深みのある人になれるのかもしれない、そんな淡い期待を抱けるようになったし、自分が今精神疾患を患っていて辛いこ -
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★5 古の本格ミステリーここにあり! 聞き取り、現場検証、推理考察が楽しすぎた~ #空に浮かぶ密室
■あらすじ
1930年代のイギリス、弁護士のイブズは依頼人に合うために刑務所に向かっていた。容疑者の名前はカーラ、彼女は観覧車の中で銀行支配人である夫を殺害したらしいのだ。事件の目撃者に聞き取りを行うも、重要人物の手がかりはつかめない。
その後イブズは、自身の趣味である奇術ショーを観劇に行く。なんと舞台上で新たな死体が発見され…
■きっと読みたくなるレビュー
★5 伝統的な古の本格ミステリーを楽しみたい方、この本ですよーー! 前作『死と奇術師』に続く、奇術師ジョゼフ・スペクターシリーズの第
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