【感想・ネタバレ】滅びの園のレビュー

あらすじ

ある日、上空に現れた異次元の存在、<未知なるもの>。
それに呼応して、白く有害な不定形生物<プーニー>が出現、無尽蔵に増殖して地球を呑み込もうとする。
少女、相川聖子は、着実に滅亡へと近づく世界を見つめながら、特異体質を活かして人命救助を続けていた。
だが、最大規模の危機に直面し、人々を救うため、最後の賭けに出ることを決意する。
世界の終わりを巡り、いくつもの思いが交錯する。壮大で美しい幻想群像劇。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

読みやすい
本気出せば1日で読める
かといって内容が薄いわけではない
SF好きなら好きかも
切なく儚い物語だった

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2025年05月08日

Posted by ブクログ

いやー面白かったなぁ。
読み終わった時のなんとも言えない感じ。
ここではないどこかへ連れて行ってくれる作家だなと、つくづく思った。

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2024年12月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

助けて欲しいくらい読み終わったあとの謎の喪失感に襲われている。私も誠一のいたユートピアに存在していたかったのかも。なんかすごい作品を読んでしまった感がする。

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2024年09月04日

Posted by ブクログ

恒川さんの不思議な小説が好きで、文庫が出たら買うようにしてる。
しばらく目につく所に置いていつでも読めるようにしていたのだけど、読書から少し遠ざかっていて放っていた。
東京に行く時鞄にいれて、3泊のあいだに読むことができた。

恒川さんのお話は不思議で繊細で優しい世界観があって、ほかのSF小説にない穏やかな気持ちで読めるのがいい。
そしてやりきれない、答えがでないもやもやしたものが残る。けれど、それも心地よく感じるから不思議。

滅びの園は何人もの目線で描かれていて、それぞれの正解があってそれぞれが信念をもっている。
それでいいんだろうな。お互いのことなんて理解なんてしなくていいんじゃないかなって思う。
とても面白かった。
たくさんの人に読んでほしいと思う。

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2024年04月17日

Posted by ブクログ

壮大で美しい幻想群像劇と言う通り、素晴らしい作品。SFファンタジー要素もあり面白かった。わたしの絶望は、誰かの希望。色々考えさせられた。

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2024年02月14日

Posted by ブクログ

プーニーという可愛い名前に関わらず、凶悪なものに立ち向かったり取り込まれた人であったり、、、
どちら側からの視点でも正義であったり、守りたいものがあったり複雑な心境に陥ること必須です。

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2023年11月22日

Posted by ブクログ

主人公は現実に疲れたサラリーマン。突然メルヘンなファンタジー異世界にいっちゃった!と思ったら、地球は大変なことになっているし、地球の危機を救う鍵を握ることになってるしであまりの急展開にびっくり。
主人公が囚われている世界も、現実世界もどっちも異世界めいていて、終末へ向かう閉塞感と妙なゆるさが感じられて不思議な気分になるお話だった。
だからこそ、結末でこんなに泣いてしまうとは予想してなかった。めちゃくちゃ面白かった。

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2023年09月06日

Posted by ブクログ

中2感あふれるタイトルとカバーに惹かれました。滑稽なほど平和な妄想世界の描写と、ラストの現実世界の絶望とのコントラストが切ないです。キャラも良かった…。一気読みでした。

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2023年09月06日

Posted by ブクログ

この作家さんの作品のどれを一番に読もうかなと思った中で、タイトルと表紙が一番キャッチーだったので選びました。
最初から最後まで息詰まる選択の連続で目が離せず、なおかつ、どの登場人物も思考と行動がよどみなく軽快で、楽しく一気に読めました。
個人的には、笑いを取ろうとして書いてあるのかな?と思う箇所がちょっとだけあるところが好きです。
これから他の作品も読み漁ってみたいです。

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2023年01月23日

Posted by ブクログ

これは一度読むとなかなか忘れられない小説!
設定はパニックホラーみたいな感じだけど、そこからのリアルな悪夢のような展開が恒川光太郎さんならではだと思う。
恒川さんの小説の、どことなく絶望感が漂う雰囲気を味わいたい人におすすめ

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2022年12月31日

Posted by ブクログ

久しぶりに大ヒット。これは何回か読みたい。
持って生まれたもので人助けができるという状況がものすごくうらやましい。生きる価値を感じられる。能力が強化されて転送された舞がうらやましい。

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2022年12月30日

Posted by ブクログ

すごい!たまらん!面白すぎ!そして余韻がヤバい。
誠一の立場では何が正解だったんだろう。いや、後書きにもあるように正解もないし間違いもないのだろうけど、本当に難しい問題だ。

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2022年10月13日

Posted by ブクログ

『秋の牢獄』以来、恒川作品五作目。なんとなーく惹かれて購入。基本ファンタジーは読まないのだが、恒川さんの世界観は特別。ただのファンタジーではなく[+α]の世界観が多いからかも…。この作品(+SFっぽいかな?)はタイトルからは恐ろしい感じを受けたが、実際読んでみると——その"異界"は理想郷だと感じた。嫌な人間はいないし、不幸なことも起きない。それが……。
なんとも言えぬ読後感。彼は最後、どうなってしまったのか?とても良い作品でした。星四つ半。

P.S.某ゲームのキャラクター、プリニーを思い浮かべたのはわたしだけじゃないはず…笑。

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2025年11月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

登場人物一人一人に魅力があり、とても引き込まれる文章だった。一気読みした。
特に、鈴上がプーニの核の部分に作り出された幻想世界おおまつり群で、そこの住人たちと仲良くなり、どんどん生活に溶け込んでいく様子が面白かった。また、人間対プーニ戦では、地球側の人間からみた幻想世界での様子(魔物たちが襲ってくる、核を壊さないと地球がダメになる、人がたくさん死んでいる)と、おおまつり群側の人々にとっての様子(街の住人が少しずつ行方不明、魔物(突入者)が強くなってきた)などの対比があり、どちらにも感情移入してしまう。鈴上の自分のおおまつり群(幻想世界)を守りたいという気持ちも分からなくもないが、その幻想のせいで、地球ではたくさんの人が死んでいるしなあ、、って感じ。てかそもそも、プーニってなんだったん。

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2025年01月28日

匿名

購入済み

プーニー……恐ろしい餅

#ドキドキハラハラ #ダーク

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2025年01月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白すぎて一気読みしたけれど、この消化しきれない想いをなんと感想に書くべきかと思っていた。
最後の一節に全てが詰まっているように感じた。
『誰もが当たり前の美を生きている。私たちはまだ若く、あらゆる希望に満ちていて、何もかもを信じて疑わない。』

この世で生きる以上、みんなが損を被らずに幸せにいられる100点の解は存在しない。
その場における損害が最小になる解が存在したとして、その損害をすべて自分や自分の大切な人が引き受けるとして、私たちはそれを許容できるほど合理的じゃないし、大人じゃない。

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2025年01月26日

Posted by ブクログ

オープニングの疲れたサラリーマンのシーンからは信じられない派手な展開。
納得感ありつつ、グイグイ読まされる。
自分のプニ耐性が知りたい。

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2025年01月25日

Posted by ブクログ

初版の単行本は2018年のもの。持ち運びやすい文庫で読んだ。
『金色機械』『スタープレイヤー』シリーズに通じるような、
それぞれのキャラクターの視点を渡り歩きながら進んでいく大きな物語。
結局、究極の悪というものはなく、
その時の状況で選択した結果がそれぞれに積み重なり交錯して世界が動かされていく。
今作も、未知の存在がもたらす異様な世界の設定の中に、
人間のもつ普遍的な要素がいたるところに絡んで、リアリティを生んでいく。
魅力的な登場人物が次々と出てきて、それが遠く繋がりあう。
結果を出したあとに詳細が語られる形も、
より重層的に話が絡み合い、読む側の気持ちを複雑に混ぜていく。
恒川さんの本を読んでいていつも思うのは、設定よりも人間の怖さの方だ。
そして使う言葉のちょうどいい、加減。
だから私は続けて読んでいけるんだよねー。

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2024年12月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

鈴上誠一は自分の事しか考えておらず嫌いだったが、もしあのような現実ともいえる生活、妻子との幸せな日々を送っていたら、自分は核を破壊する行動に出れただろうか。
たぶんそれはNoで、8年もそのような生活を送っていたらどちらが現実かと言われたら現在の妻子のいる生活が現実の世界にしか見えない。
情も妻子の方に湧くし、地球の事は考えはするが行動には移せず誠一と同じことをしそうだ。

自分がどう生きるかが大切だな。

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2024年09月01日

Posted by ブクログ

結末まで読むと、帯に書かれている「わたしの絶望は誰かの希望」(うろ覚え)というアオリの意味が良くわかった。
あらすじは地球側の目線で書かれているので主人公は聖子なのかと思ったが、主人公はいない、または登場人物全員が主人公なのだろうか。ともかくあらすじを考えた人に拍手。

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2024年02月10日

Posted by ブクログ

感想の前にひと言。

「不意に手にとり購入したけど、読んでたらすでに読んでたことに気がつく。」

うっかりというか、間抜けでした…。

まあこんな間抜けなわたしですが、こういう本とのずれた出会いも、読後の心境が過去と違うという発見(過去より成長してたらいいなぁ)があったのでこれもアリだったと思いたい笑。

長々と個人事情をすみません。
感想は本当に簡潔に。

『自分ならばどうしたら正解なのかわからなかった、正解なんてなさそう…』

人を狂わし異物に変化させる、突如として地上に現れた「プーニー」。

ことの発端で一章の主人公、鈴上誠一。
二章の相川聖子。
三章、野夏旋。
四章が大鹿理剣。

未曾有のプーニー災害の中で、渦中の人物が変わり、視点ももちろん変わる。

タイトルの滅びの園も、紙一重だと思った。

「もし」なんて言葉、生きてる中でカケラも意味ないと思う反面、それが全てで考えるという価値はそこしかないかもとも思う。

ちょい書いててわからんくなってきた(^^;



とても気持ちが揺らいだ作品でした。

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2024年01月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

気付けば異世界に迷い込んだと思いきや、
実は謎の生物に囚われ幸せな世界を夢見せられていただけだった。
しかし、そんな中地球にはプーニーと呼ばれる謎の生命体が蔓延り、耐性がない人は近くにいるだけで死んでしまうし、世界もどんどんプーニーに飲み込まれていった。
幸せな世界で生き続けたい人間と、プーニーによる地獄を味わっている人間とが争うという
どちらが正解とも不正解とも分からない物語だった。

少し後味は悪いが、
正義と悪は視点によって変わってしまうということがよく分かるし、どちらにも感情移入してしまった。

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2023年09月14日

Posted by ブクログ

恒川作品長編。
地球外生命体がクラゲのように地球についてそこから地球の破滅へと向かう物語。
SFなんだけど、地球の混乱とか一人一人の物語がリアルすぎてSFっぽくない。
特に相川目線の中学生の頃のお話とか懐かしさを覚えた。難しいお年頃のバランスの取りづらい感情の変化とか物語全体ってよりはそこに存在しているキャラクター設定が緻密。プーマーとよばれる生物が街を、人を呑み込んでいき、最後は栄養素になるとか上手くできすぎ。
読んでてちょっと伊坂幸太郎らしさがあるな、とか感じたりした。

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2023年01月15日

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冴えないサラリーマンの鈴上は、ある日突然別の世界(想念の異界)へと転送される。
そちらの世界は争いもなくとても過ごしやすい世界で、鈴上はそこで家族を設けるが、、、

一方で地球は大変なことになっており、、、
プーニーによる被害、プーニー抵抗値に優れたプニ対やプーニーコンダクターなどが出現するなか、"核"を破壊すべく地球から投入隊を送り込む。

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2022年12月03日

Posted by ブクログ

ブラック企業に勤める鈴上はある日楽園のような世界に飛ばされるが、戸惑いながらもその地に根付いていく。
一方、鈴上のいなくなった地球にはある異変が――
自分にとっての正義は他人にとっての悪かもしれない。
正しいってなんだろう。もし家族を守るためなら私は正しい選択できるのだろうか。
誰にとって正しいかなんて、誰にも分かるはずがないのに。

物凄いファンタジーなのに、哲学書を読んだ気分だった。

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2022年10月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

この人にダークな世界を描かせたら、
秀逸だということをすっかり忘れていた。

最初は安心して安穏とした気分で読んでいたのだが、段々と暗雲が立ち込めてきて…そして、どんどん暗さに拍車がかかってゆく。
なんて救いがなく絶望的なのだろう。
この絶望感の破壊力は半端ない。
恐怖感や衝撃を淡々と描くことで、冷徹さが増している。

鈴上は、ただ幸せになりたかっただけだと思うのに。
彼に希望ある気持ちがあると、現実世界が災厄に見舞われるという、最悪な世界観。

気持ちがすっかり憂うつになりました。
胸を太い釘で打ち付けられたかのような、鈍い痛み。
悪夢を見そうで今夜は怖い。

やはり恒川光太郎氏は凄い…!

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2024年01月20日

Posted by ブクログ

SFってそんなに読まないんだけど、結構楽しかった。
プーニーがもし地球に降り立ったら私はどういう立場の人間になるのだろう?耐性が低すぎてあっという間に死ぬのか、耐性が高くて人助けをしていくのか、それともその世界に飲み込まれるのか…。

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2025年10月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

初の恒川光太郎。SFって感じで、あまり得意ではないが、よくこんなこと思い付くなという驚きのストーリー。鈴上の身勝手さにイライラした。解説のオメラスから歩み去る人々が気になった。

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2025年04月20日

Posted by ブクログ

スタープレイヤーのようながっつりファンタジーと思いきや、そこにそこはかとないSF要素。
ユートピアとディストピアが交互に描かれてそれぞれの世界の人物に共感するものの、やはり意図せず放り込まれただけなのに見知らぬ大勢のためにと絶望に突き落とされる鈴上に幸せに過ごしてほしいと思ってしまう。
プーニーの語感の可愛さと存在の気持ち悪さを思いつき同居させるのは流石。

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2025年03月10日

Posted by ブクログ

恒川光太郎の中でも今作はSFというイメージが強い。恐ろしくも楽しい読書体験。こういうものを映像化してもらいたいものだ。

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2024年12月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

色々な人の視点で進んでいき、それぞれの思う正しさに共感でき、「正しい」とは何なのだろうと考えさせられる。終わりが悲しい。

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2023年10月12日

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