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Posted by ブクログ
★5 古の本格ミステリーここにあり! 聞き取り、現場検証、推理考察が楽しすぎた~ #空に浮かぶ密室
■あらすじ
1930年代のイギリス、弁護士のイブズは依頼人に合うために刑務所に向かっていた。容疑者の名前はカーラ、彼女は観覧車の中で銀行支配人である夫を殺害したらしいのだ。事件の目撃者に聞き取りを行うも、重要人物の手がかりはつかめない。
その後イブズは、自身の趣味である奇術ショーを観劇に行く。なんと舞台上で新たな死体が発見され…
■きっと読みたくなるレビュー
★5 伝統的な古の本格ミステリーを楽しみたい方、この本ですよーー! 前作『死と奇術師』に続く、奇術師ジョゼフ・スペクターシリーズの第2弾です。
シリーズものかよって思った方、無理に前作を読まなくてOK。 前作も悪くないですけど、本作のほうが圧倒的にミステリーとして練られていて、バランスもとれてる。
さらに謎解き+サスペンスのようなエンタメ展開も上手に仕込まれているので、終始知的ゲームに終わらずに読み物として楽しいんですよね。前作の繋がりもネタバレもありませんので、安心して本書から手に取ってください。
物語は主に弁護士イブズの目線で進行する。彼は観覧車内での密室殺人から始まり、舞台上での死体出現、さらに楽屋での密室殺人と次から次へと不可能犯罪に相対する。刑事と相談しながらイブズなりに推理を構築も、なかなか事件の糸口がつかめない。そこへ奇術師スペクターが登場… という筋だて。
謎解きとしてもかなりハードな本格ミステリーになっており、基本ベースは聞き取り、現場検証、推理がひたすら続く。尋問などで怪しげな言動にチェック入れたりして… 犯人は誰なんだ? と考察するのが楽しいのなんの。 昔読んだ古典ミステリーを思い出させてくれるんすよねー。
さらに本格ファンとして何が嬉しいかって、謎解きに深さですよね。いわゆる多重解決ものレベルの濃さです。複数あるこれらの事件における動機と手法には、どんな関連性があるのか。
似たような事件、動機、犯行と思いきや… さて、どんな真相が待ち受けているのでしょうか? 解決編では「何ページに言及あり」という注釈がついている親切設計。分かりやすい、腹落ちしやすいってのもイイ!
またキャラもそれそれが立っているんですよ。読み終わるってみると、こんなにも熱い人間ドラマがあったのかと感心しちゃいました。
さて古典的な本格ミステリーっていうと、地味だなーって思う人もいるかもしれません。本作はちゃんと現代風にリノベーションされてるから、むしろ新しさすら感じますよ。めいっぱい謎解きを楽しんでください~
■ぜっさん推しポイント
私クロースアップマジックが趣味でして、ちょっと前はよく仕事をさぼりながら色んな技術を練習してました。こっそり
手品の世界も奥が深くってめっちゃ面白いんですよね~、うんうん。本作は奇術ミステリーでもありまして、ちょっとだけ手品の裏側を垣間見れたりして楽しい。特に昨今は種明かし動画もはびこってますから、本作とも通ずるところがあります。
本作で『手品師』という絵画を説明するくだりがあるのですが、これが興味深いんですよ。カップアンドボールを演じている手品師が観客を「騙し」ているシーンを描いているのですが…
その絵画には、さらにふたつの「騙し」があって… というエピソード。こういうのって、ワクワクがとまらなくなるんすよね~、大好きでした!
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