ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 虚弱に生きる

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    とにかく、体力のなさや原因不明の体調不良で生きづらさを感じている人がいることを知れて嬉しかった
    そして、著者の健康になるための努力が尋常じゃなかった…

    仕事の時間が短ければ、ゆっくり十分な食事をとったり、運動する時間を確保したりできるのに…と思うけど、著者はそれらを徹底しないとさらに体調を崩してしまうという中で、8時間勤務や残業が当たり前の枠組みでやっていくことのしんどさを改めて感じた
    体力のある人を前提に社会が作られている中で、どうしんどくなく幸せにやっていけるのかを考える機会になった

    人と比べずに割り切るところまで辿り着きたいと思った
    ラジオ体操のように自分でも続けられそうなことから始

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    2026年07月05日
  • 君が手にするはずだった黄金について(新潮文庫)

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    ネタバレ

    エッセイのように見える小川哲が主人公の
    フィクション作品。常に見えるものと見えないもの、見える記憶と見えない記憶の話をしていたように感じる。

    常に記憶は曖昧で、自身の記憶を知らぬ間に改竄していたり、日常と非日常で記憶の残り方に濃淡が生まれる。非日常な日の前日、同じ24時間が均等に配分されているにもかかわらず、忘れたではなくなかった記憶としてすっぽり抜けてしまう。
    プルーストでいう二つの意味の忘却の話も出てた

    あとは人の見栄の話とかかな、自身を大きく見える虚栄や承認欲から吐く嘘に自分が飲み込まれたり、中立に立とうとするこちら側が飲み込まれたりする。

    小説を書く上で、小説家は自身が手に入れる

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    2026年07月05日
  • 自由思考

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    文庫版発売後すぐに購入したのだけど、大切に大切に読んでいたので気付いたら読み始めてから2年経っていた。びっくり。
    ゲラゲラ笑って笑い疲れて本を閉じる日もあったし、唸るほど考えて本を閉じて、それでもまだ考え続けるような日もあった。

    P.280
    小説には大抵、主人公がいる。
    僕達は主人公に同化し、時に客観視しながら小説を 読むけど、「個人」に着目して読んでいることに変わりない。
    テレビなどでは人間を「 外側」から見るけど、小説の多くは「内面」から見ることになる。
    人間の内面描写に最も適しているメディアは、小説であると僕は思っている。

    そして、小説を読む、つまり個人の内面を見、それに寄り添う習慣

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    2026年07月05日
  • 噛みあわない会話と、ある過去について

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    ネタバレ

    すごく面白かった

    噛み合わない会話には、噛み合わなかった過去があり、事実の真実の乖離がすごく感じられた。
    私にとっては些細なこと。ある人にとっては深い傷を負うこと。

    この作品で、自分の「ある過去」を振り返ることも多々あった。この本では、何が正しかったかは一つも明記されていないような気がする。

    人は他人を分かろうとする心はあっても、結局は自分視点からしか想像できない。

    私自身、本作品での過去に苦しめた側の人生だったのではないかと思う。きっと無意識のうちに誰かを傷つけてしまっていたのだろう。
    「向こうが気まずいだろう」と今まで考えていたものは、「自分が何かしたという自覚がある。」というゆか

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    2026年07月05日
  • 無人島ロワイヤル

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    無人島に3つ持っていくとしたらから始まる無人島サバイバル。人は環境が変わると豹変する可能性を秘めている怖さを感じた。自分が3つ持っていくとしたら何がいいだろうか考えてしまう。

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    2026年07月05日
  • 夏と花火と私の死体

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    ネタバレ

    前半の「夏と花火と私の死体」よりも後半の「優子」の方が面白かった。

    「優子」では、住込みで働いていた清音が鳥越家に植えられていた毒性を持つベラドンナの黒い実を食べてしまったことが原因で正常な判断ができなくなり、優子を人形だと勘違いしてしまった。
    中盤では清音より前に働いていた静枝と赤いナツグミの実を食べながら、最近食べた際に酷い味がして、その日の夜には体調を崩したと話しているので、この時に毒性のあるベラドンナを食べてしまったのだとわかる。
    そして最後の方では一番最初にあった何代も前に鳥越家にやって来た子供の手に握られていた花がベラドンナだったという説明があった。

    全体を通してしっかりと伏線

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    2026年07月05日
  • 頭を木魚に

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    めちゃくちゃ面白い。
    何をしてもうまくいかない時期を過ごしたことがある人はかなり刺さると思う。とにかく地の文の主人公の思考回路が面白くて、考えすぎやろと思いながらも不思議と共感もできてしまう。途中で統合失調症と鬱(躁鬱?)を併発したような病気になり、本人は自覚はないのだが、ここの地の文が凄まじい。何が現実で何が想像かわからないまま閉塞的な日常を過ごしているんだけれど、しんどい思いをしたことがない人には書けない文章だと思う。そしてラスト、タイトルの意味がわかりめちゃくちゃ笑ってしまった。諸行無常、色即是空。

    あらすじ
    主人公は何をやってもうまくいかない中年男。写真週刊誌の記者として働いていたが

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    2026年07月05日
  • 日本核武装 上

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     日本が核兵器を所持することは抑止力になるのか?大胆な設定と問いかけ。
     
    随分と考えさせられた本である。
    現在、核兵器を所有している国は、アメリカ、ロシア、中国、フランス、イギリスの国連の安全保障理事会・常任理事国はNPT(核不拡散条約)で承認されている。NPTという国際的な枠組みの外側で開発を進め、事実上の核保有国となったのが、イスラエル、インド、パキスタンである。NPTから脱退し、保有を強行して保有した北朝鮮であり、9ヶ国が核保有国となっている。

    ウクライナは、核保有国であったが、米露英から安全保障の約束(ブダペスト覚書)を受ける代わりに核を全て放棄した。ロシアによる侵攻を受けた結果、

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    2026年07月05日
  • 蛇にピアス

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    騎乗位の描写に出てきた「マンコ一帯」という言葉が面白すぎる。聞いたことないけど確かにそうだな、と。

    主人子・ルイが、私はきっとアマを愛していたんだな、と気づいたのは彼がいなくなってから。無気力でいつ死んでもいいやくらいに思いながらも、なんとなく生きてきたのはなぜなのか。アマが死んだ今、身体もどんどん痩せて細り、あんなに固執してたスプリットタンにも意味を見出せなくなってしまったのはなぜなのか。
    彼を殺したかもしれない男と今は一緒にいる。
    ルイの背中には二人が身体に彫っていた龍と麒麟がいて、瞳を入れて命を宿らせる。そうして生きていく。

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    2026年07月05日
  • をんごく

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    最高に面白かった。
    これがデビュー作だなんて。

    読みやすいながらも本格的な時代言葉や方言に、多彩で繊細なホラー表現。それでいて親しみやすい登場人物たち。
    それぞれに愛着が湧くのを止められない。

    もう完全にこの作家さんのファンになってしまった。この方が書くものを片っ端から読みたい。

    これはぜひメディア化してほしい。
    絶対にアニメーションがいい。
    絵で動くのを見てみたい。

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    2026年07月05日
  • 地雷グリコ

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    ネタバレ

    『地雷グリコ』:神社の階段で行われたグリコに3つ爆弾の位置を指示してそこに立ち止まると10段戻るというゲーム。ゲームの単純さと相反する心理戦にゾクリとくる。真兎の階段の段数を聞いたたけで椚先輩の地雷原を予想するとは。
    『自由律ジャンケン』:グーチョキパーにお互い自由に1つ付けられる5種類のジャンケン。手の形、勝ち負け要素の設定だけかと思いきや、真兎の伏線がゾゾゾ。その確認も椚とするとはね。
    『だるまさんがかぞえた』:学外対決。頬白高校vs星越高校。巣藤の先生攻撃に真兎はかわす。かわすというかそもそも最初から勝負は決していた。0文字攻撃回避とは。
    『フォールームポーカー』:四部屋にカードが分かれ

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    2026年07月05日
  • 今日もひといき

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    月刊誌編集者の嵐凪は看板コラム「ほっとひといき」を担当している。1人で取材先に行き写真も自分で撮りメモを取る。レコーダーを使わないのは後から文を考えればいいと思っていると相手の言いたい事とは違ってしまう恐れがあるからだ。本当にほっとするのは家に帰ってメイクを落とした時なのかもしれないがそこを写真で紹介する訳にはいかないからと友人とのおしゃべりだったり、定食屋で一杯が自然の中で新しい技を考えるとか誌面で紹介するからには着色も必要だと編集長から指示が出る。インタビューだけではなく一緒に食事をしたりテントに泊まったり瓦割りを体験したりと仕事中に見せる顔とは違う所をフォーカスするのが面白い。

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    2026年07月05日
  • アルジャーノンに花束を〔新装版〕

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    ネタバレ

    主人公チャーリが記録する経過報告を読んでいくお話。

    さすが名作、最初の50ページくらいは読みづらかったけどチャーリが句読点を覚えたあたりで読みやすくなり、かつ話も面白くなってくる。

    チャーリが手に入れたいっときだけの知識。
    びっくりするほど誰も幸せにしない、チャーリ本人も周りの人間も。
    ビークマン大学の連中は研究結果を手に入れたけれども、ニーマー教授以外は後悔していそう。

    チャーリが働いていたパン屋の連中は今まで小馬鹿にしていたチャーリが急に賢くなるもんだから自尊心を傷つけられるし、ドナーも泣く泣くチャーリを追い出すことになるし。

    チャーリの妹は、賢くなったチャーリが顔を見せたことで偽

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    2026年07月05日
  • ありか

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    一気読み出来ました。親になる事、子どもを育てる事、母親との確執、どれをとってもなるほどだと関心できる内容でした。どれも、正解がなくみんなそれぞれの視点からの捉え方、すごく面白かったです。とても、心が穏やかになる素敵な内容でした。

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    2026年07月05日
  • 禁忌の子

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    救急医として勤める医者の航。そんな彼の元に自分と瓜二つの全裸遺体が運び込まれる。遺体と自分との関係を探るうちに第二の事件が起き…

    生殖医療をテーマに、家族とは何かについて考えさせられた。

    スピード感もあり、登場人物の心の動きも緻密に描かれていて一気に読み終えた。

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    2026年07月05日
  • ペーパー・リリイ

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    結婚詐欺師の姪の杏と、結婚詐欺師の被害者のキヨエ。ある日キヨエが杏のアパートに訪ねてきた時から旅が始まる。
    詐欺で騙し取られた300万円に熨斗つけて500万を持ち逃げして夏の思い出を作ろう。
    なんでもわかってる風の杏が世間知らず風のキヨエを再生させる旅のつもりが果たして…

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    2026年07月05日
  • 『石球城』殺人事件

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    13の密室と13のトリック、13人の被害者
    ファンタジーの世界観と思ったら現実の物理の言葉が出てきた。最後の所は映像で見てみたい。

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    2026年07月05日
  • 了巷説百物語

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    ネタバレ

    既刊6作と江戸怪談シリーズ3作を再読してから臨んだ今作。(せめて『続〜』と『数えずの井戸』くらいは読んどいたほうがいい)

    藤兵衛の勘が良すぎるぞ。もう何もかも知ってる人がしらばっくれて喋ってる感じ。
    そして源助の能力はもう人間技じゃない。X-MENのミュータントみたい。

    シリーズ最終作なのに、主人公は影が見え隠れするだけで一向に表舞台に出てこない。なんて斬新。それでもスゴい存在感。

    今回は中編連作集ではなく長編。しかもめちゃ長い。読んでも読んでもページ数が減らない。
    スケールが大きくて大作だったな。前作読み返しといて良かった。

    そもそも一文字屋仁蔵は、なんで登代を拐ったんだろう?なんか

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    2026年07月05日
  • 陸王

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    行田市は元々足袋製造で有名な地域。
    モデルとなった会社もあるとのことで、取材にも行かれたのだと推測できる。具体的な情景描写が物語をリアルにしている。

    零細企業の社長が、新規事業のランニングシューズの開発に奮闘する物語。750ページあるが、その重たさを感じさせなスピーディーな展開が、時間を忘れて読み進めさせる。
    感動するし、ドキドキするし、ワクワクもする。人の繋がりや、商品開発のなんたるかを教えてくれる贅沢な作品です。

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    2026年07月05日
  • 幻夏

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    『正義』とはなにか。

    初めての、太田愛さん。
    太田さんは様々なドラマの脚本も書かれているとは知らず(『相棒』『トリック』etc)、どんな物語なのだろうとワクワクしながら読み進めました。

    尚と哲の父親・哲雄が実は『ヒトゴロシ』なんだと、尚から相馬に告げたあとに失踪。
    それから23年後に誘拐事件が発生。その場に書かれた文字が23年前の失踪事件に繋がっていく物語でした。

    この物語のキーワードでもある『冤罪』。
    令和の時代以前からも取り立たされる『冤罪』のニュース。なぜ『冤罪』は消えないのか。
    もちろんDNA鑑定が発展途上だった時代、また人間の認知にも限界があるのではないかとも。
    でも数多ある事

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    2026年07月05日