小説・文芸の高評価レビュー
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ネタバレ映画→上下巻
映画と小説は別物。でもどっちも良かった。
3時間長いしトイレも心配…と思ってたけど
原作の内容は正直3時間じゃ全然足りてへんなと感じたし、本筋はもちろん同じやねんけど重要なシーンやったり登場人物が違ってたりと、本を読んでみてビックリしたことがたくさん。
上巻の冒頭からの感じてた違和感が、最後の方で解消されて、(あれやっぱおかしいよな?どういうこと?)てのが最後に分かって、でもモヤ晴れ切らんくて、
喜久雄の親父さん殺したのはあの人で…、でもそのシーンを2代目も目撃してたよな?
とか、その上で引き取った?とか乏しい理解力でなんとか読み切ったけど、これはもう一度映画も見ておきたい。
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小学校四年生のツンちゃんが大好きなルーちゃんと過ごす一週間のお話。
ルーちゃんはママの妹。大人だけど遊び心を忘れないすごく素敵な人で、主人公のつんちゃんはルーちゃんが大好き。絵かきのルーちゃんは絵を描きながらいろんなお話をしてくれます。
挿絵はそれほど多くなくて文字が多め。語りも落ち着いているので、小学校中高年向けかな。
以下、少しネタバレあり。
ルーちゃんは、つんちゃんが学校で感じたモヤモヤを別の視点に転換するようなお話を毎回してくれます。それがとってもすてきなの。つんちゃんがいうように他の子の「かたをもつ話」ばかりかもしれないけど…やっぱりすてき。楽しくなるお話ばかりだけれど中には『 -
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訳者あとがき
「真実はつくられた物語よりも深い感動をもたらしうる。」
「心の奥底に封印してきた過去に向きあうのは、ひどく苦しい作業だ。それが誰にも知られたくない重荷であり、他人の目には悲惨に映る体験であればなおさらのこと。けれど、艱難辛苦を乗り越えて、幸せにたどりついた人間が綴る真実の物語は、読み手の心を強く揺さぶり、深い余韻を残してくれる。」
まさに。
だから私はノンフィクションが好きなんだ、と改めて実感した。
そして最後の解説は、恵まれて生きてきた人がなんとか想像力を働かせて書いたものであることがよくわかり、憤りを感じるものだ。
「だが本書を読む人はみな、どんなにひどい男であり女であっ -
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1冊まるまるエッセイだと思っていたら、
「はじめに」にて、なんと姉妹それぞれが挑戦した初めての小説も読めるとのことで、小説が好きな私としてはテンションが上がった。
小説は、みほさん作のみほさんワールドな作品も良かったし、えりこさん作の作品は、長編で読んでみたいと思わせる力作だった!
エッセイは、姉・えりこさんの丁寧に語りかけてくるような文章も好きだし、みほさんの笑わせてくるセンスのある文章も好き。
引越しの予定はないけれど、間取りとか物件見るのは大好きなので、阿佐ヶ谷姉妹の物件探しのお話は、読んでいて楽しかった。
綺麗事ばっかりではなく、2人それぞれが相手の愚痴をエッセイに書いちゃうと -
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ネタバレ泣きそうだった。あんた犯人じゃないんかい!
死刑囚が脱獄して逃亡する。戸籍も身分証もない。身寄りもない。そんな社会でお金を稼ぎながら、道ゆく人に、警察に、バレないよう暮らさなきゃいけない。そんな辛いことある?私だったら、労働する必要もない、ただ刑期を待つだけの暮らしの方が楽だしそうする。
でもやってなかったら。そして生きていきたかったら。
逃亡中にいろいろな出会いがあったね。恋もしたんだね。縋るような思いで、井尾に接近して。
『自分を褒めてやりたい』が、本当に切ない。よくやった!!!と私もあなたを褒めてあげます。
一気読みでした。 -
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悲しみ、特に愛する人を喪った悲しみを知る人に、強くお勧めできる一冊。
悲しみを知ることで、初めて本当の生を知る。
悲しみを知ることで、本当の私に初めて出会う。
強い悲しみを経験することは、何か簡単には言葉にできない、ある種の究極的な真理に、気づく権利が与えられるということなのかもしれない。
この本では、悲しみについての様々な思索が、古今東西の哲学や文学、特に詩歌をよすがに、とても豊かな情感とともに、そしてとても優しい筆致で、したためられている。
「悲しい」と書いても、「愛しい」と書いても、「かなしい」とよめる。悲しみには、その深い深いところで、ただ悲痛なだけではない何かがあって、そしてそれは、