あらすじ
運転が好き、ひとも好き。タクジョ・夏子、今日も快走!
高間夏子は四大卒の新人タクシードライバー。女性客が安心してタクシーに乗れるよう、自分が運転手になると決めてこの道に進んだ。女性運転手の比率はわずか3%。無賃乗車や強盗など不安要素も尽きないが、個性あふれる先輩や同期に励まされ、家族に支えられて、夏子は誠心誠意、仕事に恋に(!?)立ち向かう。温かくて爽快な青春お仕事小説の傑作!
内田 剛氏(ブックジャーナリスト)激賞!「小野寺作品は決して裏切らない」
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小野寺作品3冊目。面白さが分かってきたかもしれない。タクシー 一期一会の出会い。
道中 同じ空間で一緒にいるという不思議さ。
いちぶ、自分の仕事にも通じているようにも感じるな。続編も機会があったら読んでみたい。
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四大卒の新人女性タクシードライバー
として働く「高間夏子」の日々の奮闘と
成長をえがく本作。
小野寺さんの作品ってどれも、淡々と
物語が進行していきますが、それでも
ゆっくりと心が温まっていって読み終わった
後には芯にのこる心地よい余韻があるのが
たまりませんよね〜。
本作も社会人一年目の洗礼や
タクシーの現場ならではの苦悩や問題も
多く出てきますが、それでも人を頼ることの
できる主人公の前向きな姿に、自分自身も
前向きな気持ちにさせてもらえます。
ぼく自身、仕事やプライベートで
悩むことは沢山あるけど
主人公の夏子のように
相談できる上司もいて
いい環境で働かせてもらってて
やさしい同僚にも恵まれてて
愚痴やバカ話もできる友だちもいる。
そんな些細で尊い幸せに、目と心を向け
その温度を味わうことも大切だな…なんて
本書を読んであらためて感じました。
仕事おわり、ゆっくりお布団の中で読んで
欲しい1冊。ぜひ読んでみてください♪
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小野寺さん二作目。
彼の小説は直接的な表現ではなく、
そのものの描写で人となりや状況を表す。
それが心地よくて私は彼の本が好きだ。
本作もしかり。
それは主人公・夏子の心境からだったり、
夏子と鈴夫の会話だったり。
続編も読みたい。
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タクシードライバーって、年配の方のイメージがあったり、中島みゆきさんの歌にもあるように人情味溢れる人の印象が深い。
今でもそうした人が多いのだろうが、女性ドライバーや若い大卒ドライバーも増えてきた。
主人公の夏子が、タクシードライバーの仕事を通じて、さまざまな人と出会っていく。良いこともあれば、酷いこともある。
最後に乗せるのは・・・
荒川と荒川区、隅田と墨田のくだりは、知らなかった。私の雑学記憶に残しておこう。
あまんきみこさんの「車のいろは空のいろ」は大人が読んでも、というか大人が読む作品かもしれない。
タクジョ!の最後の場面は、運転手のまついさんと、中島みゆきさんのタクシードライバーと、夏子の共通点が、暑い夏の心をさらに温めてくれた。
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読む前にタイトルのタクジョ!という女性のタクシー運転手の物語という時点で読んでみたいなと強く興味を惹かれました。
小野寺さんの作品は何作か読んでいるのですがこの作品も各人物の想像がしやすく人と人との繫がりの大切さを感じました。
タクシー業界の様々な事情や色々なお客さんがいるというのも知って大変な事が多いんだなと思い、読む前と読んだ後のタクシーの仕事に対する印象が変わりました。
タクシーを利用した事はあまり無いのですがこれから利用する機会がある時はこの物語の事を思い出して目的地まで安全に運転してくれる運転手さんに今までよりも感謝の気持ちが強くなりそうです。
人間関係の大切さを感じるのは勿論、タクシー運転手さんの仕事内容をもっと詳しく知りたいという気持ちにもなる一冊です。
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四大新卒でタクシードライバーになった夏子。
運転が好きで、人が好き。
幼い頃に両親が離婚し、母と二人暮らしながら、親子関係も良好。会社の人間関係にも恵まれている。
籠脱け、強盗まがいの目にあい、恋人にも心配されたことで、改めて、「仕事」について考える。
夏子は誠実な人なのだ。
だからこそ、応援したくなる。
『ひと』を読んだ時にも感じた、「正直者は馬鹿を見る」ことの多い世の中で、決して要領が良いとは言えない実直さ、誠実さが、結局は良い人間関係を築くことに繋がるように思う。
続編も期待したい。
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期待しないででもタイトルに引かれてオーディブルで再生。
1月のMVPはこの本に決まり。
タクシーって身近なのに、なかなか働いている人のことをしらないな。そして主人公のキャラクターがまた芯が通っていてとても好印象。
人間らしさがあるけどもとても芯のある美しい人だな。続きもあるのですぐに読み始める予定。
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すごい淡々としてて、でも温かい。余計な深読みなどをしなくて良いので癒される。出てくるひと皆そうでドライなんだけど人間味がある。タクシー×仕事モノで素敵にハマってます。
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女性の新人タクシードライバーのお話し。
小野寺さんの作品は優しさに溢れている。紡ぎ出す世界がすべてゆるやかに繋がっている。
出て来る登場人物が個性的だけれども、微妙にでしゃばりすぎず、程よい感覚で接していく。
道下さんとの会話がとても印象的でした。
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夏子のタクシードライバーになろうと決めたきっかけがかっこいい。いろんなお客さんがいるなかで女性だからと安心してもらえたり、すごいねと言われることは嬉しいこと、もっと自信を持ってほしい、反対にお金を払わず逃げようとするなど悪いお客には気をつけてほしいし絶対に負けないでほしい。応援したくなるお仕事小説。
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素敵なお仕事小説。
東京観光もしてもらった感じ。
地図を広げながら楽しめた、というよりはやはり、人物の描き方が深くてしみじみ。
うっかり、二冊目から読み始まったけれど、それはそれで〜
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タクシードライバーは人の命を乗せる責任は大きいが、人間関係で悩むことが少なそうだから気楽でいいし、女性ドライバーってなんかかっこいいなと思い、興味を持って読んだ。夏子の「女性のお客さんが安心してタクシーに乗れるようになったらいいな」という仕事に対する思いがすごく素敵だと思った。でもやはり事故や強盗、暴行など常に危険と隣り合わせで、特に女性にはハードルが高く、タクシー内部の構造などで防犯面の対策が必要だと思った。
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小野寺史宜さんの作品を読んだのは、『ひと』以来2冊目です。
『ひと』を読み終えたのが2023年5月6日なので、約10ヶ月ぶりの小野寺作品でしたが、醸し出される全体の雰囲気は、(良い意味で)似ているように感じました。
この2作品を比べる必要は全くないのですが(それでも比べたくなるんですよね)、私の好みでは本書『タクジョ!』の方に軍配が上がりました。
やはり「新卒女性新人タクシードライバー」という設定が、大きな要因であったと思います。
男社会,ドライバーの高齢化,ドライバー不足,ライドシェア導入の是非等々、現在のタクシー業界を取り巻く問題点は多々存在しますが、「新卒女性新人タクシードライバー」の増加は、(全てが解決することはありませんが)有効な対策の一つになるのではと考えられますので、タイムリーな設定だと感じました。
また、主人公である「高間夏子」をはじめ、登場人物達のキャラクター(姫野最高!,鈴央には同情します)にも好感が持てますし、肝心の物語も読ませます。
『みち』よりも読み進め易く感じ、あっという間に読み終えました。
裏面のあらすじに書いてある、
温かくて爽快な青春お仕事小説の傑作!
のとおりであり、お薦めです。
続編『タクジョ!みんなのみち』も刊行されているようですので、読んでみようと思います。
Posted by ブクログ
■読んだ動機
この作者さんの他の本を読んで大変良かったので、別の評判本を手に取ってみようと。
■あらすじ
大学を卒業して、タクシー運転手となった主人公「高間 夏子」。
「なんでタクシーだ」
「えーと、女性のお客さんが安心してタクシーに乗れるようになったらいいなと思って。それならわたしがドライバーになろうと」
「偉いな」
「いえ、偉くはないです。駕籠抜けもされてますし」
■感想
女性のタクシードライバーは約3%。
女性がタクシーにを使うとき、家の前まで寄ってもらわず、手前でおろしてもらう。なんか家を知られるのが怖いから。
女性のドライバーと知って、駕籠抜け(無賃乗車)を働こうと考える人もいる。
などどいうことを知った。
ただそんな中での会社の人たちは優しく。とても社長さんや同僚さんも素敵な人たちで素敵だった。
■以下、良かった箇所の引用
「お客様のことは信用しなきゃいけない。警戒もしなきゃいけない。この二つを分けて考える必要はない。両立させていいんだ。自分の身を守るためにもね」
「お客様の安全が第一。でも自分の安全も大事。それを第二にしなくていい。第一でいい。第一が二つある。そういうことでいい」
「わたしはこれからもタクジョ。リケジョみたいに宇宙にまでは目を向けられないが。地球の表面を全力で走り回りたい。」
Posted by ブクログ
タクジョの続編から読んでしまったことを後悔した。
女性タクシードライバーの夏子さんが主人公。
悩みや決断
人との支え合い
姫野さんかっこいい
尊敬とか憧れ
うまくいかないなぁっていうもやもや
これから先がある若さとワクワク感
最終的に「縁」につながっていくところが小野寺さんっぽくてすごく良かった。
続編の内容結構忘れちゃってたことに後悔。
こっち読んでから読めば良かったー
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良い意味で周りに左右されず、自分の信念を大事に生きている感じが良かったです。
いろんな事が起きるけど、それでも挫けず。
この先プライベートで良いことがあることを祈ってます。
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ここ数年で、〇〇ジョという言葉が多くなった気がする。
ただ、タクシードライバーの女性のタクジョという表現は初めて聞いて気になったし、小野寺さんの本は、劇的な展開がないけどどこかゆっくり心を揺さぶられ、安心して読めるので、見つけて迷いなく読んだ。
本の中では、タクシードライバーの業務について多く説明されているが、まず女性タクシードライバーが数%しか以内、ということに驚いた。また平均年齢も高く、たしかにタクシー利用をすると、たいてい50歳以上のおじさんドライバーというイメージ。
タクジョの夏子は、大学卒業と同時にタクシードライバーとして就職。夏子はほんわかしているのに、芯がしっかりしているという感じ。まわりの同期・同僚もよくて、読んでいてほっこりする。
その中に、無賃乗車や強盗等のタクシー内犯罪にも触れていて、タクシーはお客さんと1対1の個室での仕事という危険なところも感じたが、ひとつひとつ確実に問題と向き合って対処する夏子がいい。
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母子で東京に暮らす高間夏子は新卒採用でタクシードライバーになった。
女性のタクシードライバーが遭遇する様々な出来事をリアルに描く。
作者の特徴である人と人の繋がりがタクシードライバーという目線を通じて書かれている。
ドライバー同僚の話や客にナンパされた話、乗り逃げや強盗紛いの話など。
夏子が自分の職業、お客さん、恋人と真摯に向き合い、一つ一つ答えを出していくところが微笑ましい。
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タクシーの女性ドライバー。
若い女性ドライバーは珍しいのかも知れない。
騙されそうになったり、怖い思いをする事もあるけれど、やっぱりドライバーが好き。
同じドライバー仲間にも励まされ頑張る夏子さん。
そんな夏子さんを応援したくなる。
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夏子のゆったりした雰囲気に沿って、物語も日常が淡々と過ぎていく。
女性ドライバーの苦労話だけではなく、日常の生活感が伝わり楽しく読めました。
途中、ハッとさせられる展開もあるけど、むちゃくちゃ闇が深い訳でもなく、きっかけに夏子が仕事人、人間としても成長した様にみえました。
小野寺さんの作品の登場人物は、いつも個性的に見えるのだけど、特別なわけではなくありふれた人を上手く表現されている様に感じます。すぐ隣の人のことを紹介している様な。
恋愛話も、付かず離れずで下世話な感じがなく、清廉な進め方が気持ちよく読めました。互いに選んだ道での幸せを願います。
Posted by ブクログ
女性のタクシードライバーがもっといたらいいのにと思う出来事からタクシー会社に就職した夏子。新人として失敗もするし悩みもする。タクシーの仕事を少し知るだけでも面白い作品だけど、夏子の周りにいる個性的な人たちとの交流も面白い。恋人ができたり、休みの前日には母親と晩酌したり。その何気ない日常が温かい。仕事のこと、恋人のことで悩みながらも成長していく姿がとてもいい。続編も楽しみ。
Posted by ブクログ
小野寺作品3作目。
女性タクシー運転手の半年間を追っていく作品。結構淡々と描かれており、山場もない感じかなぁ。
優しい感じの文体ではあるものの、物足りなさ・軽さを感じた。
Posted by ブクログ
新卒でタクシー会社に入社し女性ドライバーとなった、夏子、同期入社の友人や諸先輩方のアドバイスがあり、日々の業務をこなしていくストーリーが描かれている作品。
シリアスな内容に期待したが、終始軽い感じの内容に少しではあるが評価が落ちた。
女性ドライバー頑張れ!!
Posted by ブクログ
タクシードライバーという軸をもとに、働き、生きる意味を考える…良い意味で淡々と、登場する人、モノに生活感というか、街で見かけそうな雰囲気が漂う、実に小野寺さんの作品らしい一冊でした。
Posted by ブクログ
筆者は、街を巡るのが本当に好きなんだなぁと感じました。出てくるタクシー会社も実在するタクシー会社をモデルにしているし、小説と地図を照らし合わせて、夏子さんの運転するタクシーといっしょに街を巡るのも楽しみ方だと思う。ただ、たしか南初台ICは内回りしか入口がないので中央道方面には行けないと思います。
Posted by ブクログ
最初の1行は興味を引いたのですが、以降ずーっと"つまらないなぁ、いつになったら物語が始まるのだろう?"と思いながら読んでいました。そしたら何事もなく終わってしまいました。ただ、最後のお父さんとのやり取りだけは少しだけ良かったかも。解説の「ブックジャーナリスト」って笑ってしまいました。皆さんのレビューはいつも拝見していますが、文庫本の終わりについてる解説なんか読むのは数年に1度あるかないかです。