あらすじ
世界500万部、「2022年最も売れたデビュー小説」
60年代米国、未婚のシングルマザーの化学者・エリザベスは男社会で大奮闘するが――世界が共感した痛快エンパワー&エンタメ小説! Apple TV+『レッスン in ケミストリー』原作
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
科学者の主人公がテレビで料理番組をやる話かと思ったら、ぜんぜんそんな簡単な言葉で説明できる本じゃなかった。
1950年代の女性の立場がどんなものだったのか。
あとキリスト教?神への信仰の強さも感じた。
色んな辛いことが起きる中で、エリザベスの筋の通った言動が周りの人の意識を変えていく様子。
読んでいる私も今日から行動を変えていこうと思えた。
エリザベス、カッコ良い女性だ。
Posted by ブクログ
1960年台のアメリカ カリフォルニアで女性化学者でシングルマザーのエリザベス・ゾットが、料理番組に出演する。彼女の科学的な料理の説明、そしてその時代にそぐわない姿勢が視聴者の心をつかんでいく。
主人公のエリザベス・ゾットは非常に魅力的なキャラクターである。すべての人間がその生まれによる役割にとらわれず、自由に選択し認めれるべきという、1960年代にはまず受け入れられない在り方を押し通す姿勢はカッコいい。これは60年以上たった現在でも成し遂げらえていないので、非常に刺さってくる。
また主人公の周りにいる娘(マッド)、犬(シックス・サーティー)、ご近所さん(ハリエット)なども魅力的である。エリザベスのマッド、シックス・サーティーに対する接し方は対等であるという姿勢もよい。マッドは、幼少ながらディケンズを読み、科学的に考える子供になっているので将来が楽しみである。
料理番組では、料理を化学として説明し、その中で視聴者の悩みにも率直に答えていく。そして番組の最後にはシングルマザーとして、母親としてのアドバイスする。「子供たちテーブルの用意をして下さい、お母さんにちょっとひと息つかせてあげましょう」と。
Posted by ブクログ
エリザベス・ゾットの強すぎる信念に惹かれてしまう。
1950年代のアメリカを舞台とする1人の女性化学者の物語。女性差別や偏った社会通念のおかげで多くの女性は社会進出が果たせず、結婚して子どもを産み育てることが望ましいとされる中、信念を持って子どもを育て仕事をし研究を進める。そんな「強い」エリザベス・ゾットの前に立ちはだかる障壁は偏見に満ちていて汚く読んでるだけで心が荒む。一方、少しずつ増えてくる彼女の支援者たちは心が温かくチームエリザベスとなっていく。
たぶんひとりで信念は貫けない。それを支えてくれる人や理解してくれる人がかならず必要だと思う。自分の人生が豊かになるためにはそんな人たちとどれだけたくさん出会えるかにかかっているんじゃないかと思う。
Posted by ブクログ
すごく読みごたえのある本だった。ひさしぶりに、やらないといけないことを差し置いて読み続けてしまった。
主人公のエリザベスは、すごく優秀な化学者だが、女性だという理由で理不尽な扱いを受ける。対等に1人の化学者として接してくれるキャルヴィンに出会うが、後に悲しい出来事が起こる…
エリザベスにこれでもかというぐらい、困難が降り注ぐのだが、彼女の自分に正直な真っ直ぐさや、強さ、とても大きな熱量を持って立ち向かい、そして周りを変えていく。
私も、登場人物と同じように、普通に縛られず自分の本当にやりたいことをやるために努力を惜しまない彼女の真っ直ぐな姿勢に勇気をもらえた。
Posted by ブクログ
最高に面白かった!
時代背景のシリアスな場面もありながら、ウィットに富んだユーモアに溢れ、一気に主人公の魅力に惹きつけられました。
読み終わるのが寂しくなる程。
Posted by ブクログ
とても成功したフェミニズム・エンタメ小説。ここ数年で一番の面白さ。笑いと哀しさが不思議に同居している。1960年代という昔を舞台にしているのは、今現在の幅広い人が「不適切さ」を共有できるから。そこまで昔に遡らなければ「不適切さ」は共有されにくいのだが、この本を通して過去から現在を振り返れば、今現在の「不適切さ」を省みるきっかけともなりうるだろう。傑作。
Posted by ブクログ
髙野秀行さんが勧めていたので読んでみた。1人の化学者の人生の物語だった。最高。痛快。読み始めたら最後まで一気読み。これは、『ナチュラルボーンチキン』以来の(私に中での)ヒット作品。アメリカ人の作品はあんまり私には合わないなって思っていたけど、それもまた偏見だったな。
Posted by ブクログ
フェミニズムにシスターフッド、強者主義の男性社会で踏み潰される倫理観がマトモな男、知性と差別、宗教と科学、色んな要素(社会問題)が合わさって、それでいて何処にも無駄がない。出来が良すぎる。
溜息しか出てこない
レビューから爆発的に売れまくったのも納得できる
Posted by ブクログ
Apple TV+のドラマ『レッスンinケミストリー』の原作。ドラマは未鑑賞。
1960年代、女性である研究所を不当解雇された科学者の主人公は夕方の料理番組の司会者に抜擢される。料理を科学的に説明する風変わりな料理番組は国民的人気番組になっていく。
今よりも更に分厚いガラスの天井がある時代に、自分の才能を信じ、意思を曲げなかった強い女性科学者の話。
設定・キャラ・ストーリー・テーマ、全てがピカイチ。今年読んだ本の中で一番好きかも。ドラマも絶対面白いと思う。
ラストがうまくいき過ぎてちょっと引っかかったけど、現実では起こり得なかった女性へ救済と考えたらアリ。
Posted by ブクログ
性別に関する偏見とか差別に屈しない女性のお話。というか、恋人に出会う前も、恋人に死なれてからも、シングルマザーになってからも、偏見・差別・無意味な「常識」や規範・ときには宗教などに屈しそうになるけど、一人娘や飼い犬や周囲の支えを得て悲しみを乗り越えて前向きに生き抜く女性のお話。真面目に向き合うべきテーマではあるけど、アメリカンジョークたっぷりでテンポよく、ある意味痛快なストーリーで、楽しく読みました。
私は男性ですが、性差別に限らず無意味な偏見や悪習とかにとらわれずに自分がやりたいことに真剣に取り組む人生を送ろうよ、というメッセージに多いに勇気を貰える。自分の人生を「常識」とかのせいにして曲げたりせず自分の責任で生きることって、潔くて謙虚で尊敬すべき生き方だよな、と思った。
また、性差別についても考えさせられる。私はセクハラ(おふざけ程度のつもり)をしてしまったこともあるし、親父の時代の男は楽そうで羨ましいなとか思ったりするし、何より自分は男という性の人が持つ既得権益の上にいるなぁと思った。
娘たちが大人になって生きる社会が、不要なディスアドバンテージのためにやりたいことがやれないはめにならないように、他者も含めてみんな公正に活躍できる世の中にしていかないとならない、よくない現状は大人がちゃんと改善していかないとな、と思った。
Posted by ブクログ
料理は化学であり、化学は変化である。女性が作る料理は生活であり、作る価値があるもの、注目に値するもの。1960年代のアメリカで、主人公のエリザベスは女性科学者としてさまざまな苦難に立ち向かう。時代と国は違えど、私自身理学部に進学したかったが、諦めて無難な薬学部に進学した背景があり、共感する部分があった。幾つもの時代を経た女性への偏見や不平等は、進学や仕事だけでなく日常の細部にも蔓延っているのだろう。特に研究者という道でエリザベスが不当な扱いを受ける様子は胸が痛くなるとともに複雑な怒りがこみ上げた。だから、物語の後半でエリザベスが料理番組を受け持つこととなり、視聴者である主婦に向けて堂々と真っすぐに語り掛ける場面は不思議な高揚感を覚えた。料理は私たちを形作っている。日々、料理という化学変化を扱う女性は、無力などではなく何かを変えることができる力を持っている。終始、エリザベスは不平等に屈しない強い女性であるが、あなたもその力を持っているのだと諭されたような心地になった。印象深い物語だった。
Posted by ブクログ
たっぷりとページがありましたが、結末が気になりすらすらと読み進めることが出来ました。
化学は苦手で難しいと思い込んでいましたが、実は日常生活で私たちは化学と隣り合わせにいたんだと思いました。
そしてエリザベス・ゾットのように力強く生きていけたらいいなと思いました。
後、シックスサーティーのような犬に出会ってみたい!
Posted by ブクログ
1960年代。
なんとも生き苦しい世の中だったのでしょうね…
あんなにも見苦しく女性を虐げる男社会。
そんな時代を、独自の尺度で生き抜くエリザベスに、肩入れしてしまいました。
マデリンの未来に、風通しのよい世の中が、待っていますように!
シックス=サーティ、最高!
自分で自分の人生を選ぶ
1960年代のまだ性差別がノルムの時代に自分らしく生きた人の話と私は読みました。
エリザベスが私の心に響いたのは,自分らしくあること,自分に素直に生きたという点です。
自分で自分の人生を選ぶと,闘争が起きます。それは時代によると思います。現在でも,「あなたはそうすべき」という人の自分らしさを削ってくる人たちに従う道もあります。それはある意味闘争しなくていいので楽ではあります。しかしそうすれば自分の人生を他人の考えに渡してしまい,自分の人生は生きられなくなります。
会社がつらくとも3年は我慢すべき,結婚すべき,安定した職業につくべき,などとという「すべき」の多い世界です。そこで,自分とは何か,自分はどう生きるのか,自分の人生を取り戻すにはどうするのか?その部分は時代によらないんだと感じました。私たちの人生は限られています。その中,毎日我慢して生きるのも自分の選択です。そういう人生を選ぶのかどうかです。そして自分で責任を取るように選ぶのか,自分で責任を取らないが自分の人生を嫌な人生にするのか,考えさせられる本でした。面白かったです。
Posted by ブクログ
感謝です!みなさんの高評価どおり、胸アツです、おもしろかった~!
物語のなか、主人公に出会って生き方を変えた女性たちが登場します。これがほんとに、読者のなかにも生き方を変えたひとが多数いらっしゃるようです。このインパクトなので、ベストセラーになるのも納得です。
物語は、主人公エリザベス・ゾットさんが、1950〜1960年代のアメリカで、性差別に対して自分の考え・主張をぶつけ、乗り越えていく姿がえがかれています。その姿がカッコよかったです。
はじめのうちは、うらやましいほどの鈍感力だなとおもっていました。しかし、これはストイックの神々に愛されたかのような、苦難の連続で身につけたものでした。
読みすすめて思いだしたのが、アンネ・フランクさん『アンネの日記』の作者です。アンネ・フランクさんは1929年生まれ、1945年にお亡くなりになられました。彼女も性差別に立ち向かおうと考えたひとでした。
主人公エリザベスさんは、1950年が大学院修士最後の年なので、そのとき24歳くらい。だから生まれは1926年頃かな。エリザベスさんのパートナーであるキャルヴィンもそれくらいだし。
そうすると、なんとエリザベスさんは、アンネ・フランクさんよりちょっとお姉さんです!その当時にあって、「性差別」の意識が変化していく「時代の波」を感じました。そして、その波動は今もまだ続いている訳です。
エリザベスさんの物語は戦後ですけど、『アンネの日記』とはずいぶん印象が違うものですね。
じつはそんなに期待していなかったです。朝の連続テレビドラマ風かなと思っていました。
そうじゃなかったです!複数の要素が巧みに盛り込まれています。そのひとつが「宗教と科学」です。
前半部分を読んでいて、わからなかったですが、途中であれ?と思いました。気がついて(ノ・ω・)ノオオオォォォ- 教科書の伏線があってからの、エリザベスさんの研究テーマ、そうゆうことですね!
まったくわかってないですが、アメリカなんかだと「性差別・宗教・科学」のトライアングルは一般に認識されている組合せなんでしょうか? 後半は大々的に展開します。
そのほかにも、ボート競技に、添加物否定の料理、傲慢なマスメディア、もちろんお決まりのクソ男たちも、これでもかとぶち込んだおもしろ本 でしたよ!
Posted by ブクログ
1960年代のアメリカを舞台に、保守的な科学界で性差別を受けながら苦闘する女性のお話し。
主人公・エリザベスは、アカデミアや職場で性差別や嫌がらせを受けます。そんな中で、女性の立場を主張するだけでなく、科学への情熱と真摯に向き合う気持ちを語り、女性たちを奮い立たせていく姿が感動的でした。
女性が男性より劣っているという考えは、文化的な習慣の影響で、世界的にその考えは変化してきていると思いますが、ミソジニーや家父長制があたりまえの時代を戦ってきた女性がいてくれたからこそ、今がある。
自分らしく生きることを潔く感じさせてくれる作品でした。
Posted by ブクログ
さすが全米ベストセラーという感じで、万人にオススメしたくなる。とてもよかった。
今では考えられないほど男女の地位に差があった時代のアメリカの話で、所々読むのが辛くなる描写があるものの、散りばめられたジョークと主人公のキャラクターでサクサク読めて最高だった。
2025年暫定1位
Posted by ブクログ
男女差別が激しい社会が描かれている。
今日では、ジェンダー平等が叫ばれいる。
日本でも、男女差別はなくなってきてはいるものの、今もまだなくなっていない現実がある。
本作では、主人公のエリザベスのジェンダー平等へ向けて動く様子を見ると、「今の現状を変えれるかもしれない」という希望を抱かせてくれる1冊のように感じる。
「料理は化学」という心に留めながら、化学的な知識も入れつつ、自身も作れる料理のレパートリーを増やしていきたいと思った。
ドラマ化されているとのことで、是非、一度、どのように描かれているのか見てみたいと感じた。
Posted by ブクログ
背景は1960年前後の科学研究所。女性はどれほど才能があっても科学者として認められなかった時代。主人公は母と同年代であり、母の苦労話に通じる部分もあり、現代にも根強く残っている問題がある。理不尽な理由により研究所をクビになった主人公は、行きがかり上「料理は科学だ」という信念のもと、夕方の料理番組の講師になる。荒唐無稽な設定だけれど、読んでいくとそうならざるを得ない状況に追い込まれていく主人公に共感させられる。テレビ番組の常識を無視し、料理を化学で説明しながら、女性たちに変化をとく主人公に喝采を送りたくなる。主人公以外にも癖の強い人物がたくさん登場するのも面白い。おすすめです。
Posted by ブクログ
ジェンダー不平等に苦しむ女性の成長譚は既読感ありですが、本書は明らかに一線を画しています。
エリザベスは自分らしさを決して曲げず、己を貫き通します。何も変わらないその潔さで我が道を切り開き、周囲をも変えていく様子は痛快です。
アメリカの人気料理番組に出演するエリザベス・ゾットは化学者。笑顔もなく真剣な表情で「料理は化学です」と言い切る姿に、全米の主婦が熱狂!
冒頭からこんなシーンで、読み手の心をも鷲掴みにします。エリザベスはいかにしてテレビスターになったのか?というストーリーの幕開けです。
1950年代の化学研究所。女性で優秀が故に、エリザベスが直面した困難の数々は、あまりにも厳しく…、でも! 勧善懲悪による浄化、最高です!
さらに、鬱屈した現実を逆に爽やかな印象にしている遠因として、毅然たるエリザベスはもちろん、支える周囲の人々、特に愛犬6:30(シックス=サーティ)と娘のマデリンの存在、そして明るくユーモアあふれる著者の筆致が挙げられるでしょう。
エリザベスの超然たる姿は、悲劇の中心にいてもどこか"おかしみ"があり、喜劇的な描かれ方です。この対比が絶妙で、物語没入の鍵な気がします。
全ての読み手に夢と希望を、特に社会的弱者や被差別者にとって、その状況を変える力を与えてくれる小説だと思いました。
Posted by ブクログ
英米でベストセラーとなった小説。1950年代の科学研究の世界を舞台とし、そこで当時の性差別的環境で苦闘する女性科学を主人公としている。
ストーリーはかなり特異的で、主人公やその恋人のキャラも立っていて、悪役と味方(ほとんど悪役だったりするのだが)が明確に分かれていて、ある種のエンタメ性に優れたストーリー小説として楽しめる。それは、ほとんど無名だった著者の初の本格的な小説であったにも関わらず長期のベストセラーとなったことや、その後ドラマ化されたことでも証明されている。主人公のエリザベス・ゾッドは、尊敬できる同僚と恋をし、私生児を産み、研究所を追われ、一風変わった人気料理番組のスターとなるなど波乱万丈の人生を送る。そして、最後に多くの伏線が妥協なく丁寧に回収されていくのである。
一方、この小説を特徴づけるもうひとつのメッセージは「男性社会」における偏見の告発である。正直なところ、そこで、「かつての男性社会」、と書くべきなのか逡巡するところでもある。というのもこの小説の舞台は1950年代であり、現代ではエリザベス・ゾッドの扱われ様はコンプライアンス的に許されることではないと多くの人が賛同するだろう。この小説の中でも、不当でありうべからず扱いとして描かれている。そして同時に、1950年代と言わずほとんどつい最近と言ってもよい時代まで、科学研究の世界に限らずどの職場においても、女性であるがゆえに不利になることを社会通念上疑念視することがなかった世界が実際にあったこともわれわれは認めるところである。そこで世界は改善されたと言うべきなのか、今もって残るであろう差別についてまだ足りていないことを嘆いて改善を誓うべきなのか。むしろ、社会通念(正しさ)というものがそこまで大きく変わってしまうことに驚きと分析を加えるべきなのだろうか。そして、過去の抑圧的扱いに対して、何らかの後ろめたさを持つべきなのだろうか。その過ぎ去ったことに対して、いかにして補償的な観念も含めて対処をすることができるのか。もしくはそんなことは時代性を無視したことであり、できることではなく、すべきでもないのか。そういったことを考えさせる本でもあった。
というものの、単純に面白いので心配せず、いったん読んでほしい本。
Posted by ブクログ
どのキャラクターも自分のせいだと思って、罪悪感を抱き、自分を許せずにいる。
過ぎた事、変えられないことを受容する許可、勇気?平和?を自分に与える。
永遠に自分を苦しめなくていい。
亡くなってしまった愛する人が望む生き方、自分の幸せになる生き方をする。
今ここを生きる。
自殺とは、絶望後、ゲームオーバー。
ではなく、リセットする。
本トゥモローアンドトゥモローアンドトゥモローみたい。
普通って何?
多数の人が思っている事であり、真実では無い。
事実を理解する事により、自分で真実を知り、考えることができるようになる。
自分の本当の望みを知る事ができ、
自分の中の勇気で現状を変える事ができる。
ひと息つきましょう。本のタイトル、ホワイトスペース。
焦りが失敗を生みやすい。
恐怖では無く、愛を持って選択肢を選ぶ。
選択肢は必ずある。考えろ。
失敗は諦めた結果。自分を信じ、進み続ければ、その失敗は失敗ではなく成功の過程となる。by銅メダリスト、バドミントンのユウタさん
自分を信じる。諦めない。byスケボーの金メダリスト
ストーリーは想像通りの展開で、アップルTVで済まそうかと思ったが、読んで良かった。
思ってた以上に、今の私の心に響いた。
本はいつ読むかによって、感じ方が違う。
牧師さんとエリザベスの今後の行方が気になります。
プリマスって、車のプリウスのことでしょうか?
Posted by ブクログ
1960年代の話であるはずなのに、現代でも同じような悲運に見舞われている人がいるのではないかと思うほど、リアリティにあふれている。敵役の内面描写はぬるま湯に浸かっていたら気付けないであろう差別主義者たちの悪意が心をザワつかせて、エンディングまで早く読み進みたい気持ちにさせられた。私たちの日常でのモヤモヤは科学が解決してくれるというメッセージが納得できるオススメの一冊。
Posted by ブクログ
ユニークな題名で 最初は本当に「化学の授業」の話かと。いやいや この本は小説なんだからと途中から気持ちを切り替えて。
1960年代のアメリカ。
才能ある女性が保守的な科学界で、パワハラあり、セクハラあり、一人苦闘する物語。おまけに未婚のシングルマザーに。
しかし彼女は毅然と自分の意志をかっこよく貫き、たまたまTVの料理番組で 化学を駆使して成功する。
最後に 皆んなの前で声を張り上げる。
“自分を疑いはじめたら 怖くなったら 勇気が変化の根っこになります。自分に何が出来るか出来ないか、他人に決めさせない。性別や人種や貧富や宗教など、役に立たない区分で分類されるのを許さない。自分の才能を眠らせたままにしないでください。自身の将来を設計しましょう”と
女性たちを奮い立たせる。
子供の父親であり最愛のパートナーの秘密あり 早熟な娘に察しのよい愛犬。
あの時代はもちろん,今でも女性に勇気を与えてくれる物語でした!
Posted by ブクログ
エリザベス・ゾットは生命起源論の研究を志す女性。しかし、彼女の生きている社会は1690年代のアメリカ。そこはまだ女性の研究者が認められていない時代だった。
彼女はUCLAを卒業し、大学院に行ったが、そこで指導教授から性的虐待を受けたために学位を取れないままにヘイスティングス研究所で職を見つけた。
しかし、そこも男性上位。エリザベスはまるで雑用係だが、優秀なので、同僚の男性研究者の手助けをするものの、彼女の功績が認められることはなかった。
しかし彼女はそこでやはり研究とボート一筋で、女性を差別しない研究者キャルビンと出会う。
キャルビンはノーベル賞も期待されるほどの新進の研究者。彼の支援を受けることでエリザベスにも光が当たるかに見えたが、、、、
60年代の社会。日本流に言うなら「昭和」の時代だ。そこには性、人種は勿論、宗教的な差別も多々ある。
それはまだ無くなっていないものもたくさんあるが、それに対して、科学的精神と忖度せず、空気を読まないエリザベスは真っ向から立ち向かっていく。
それが最初は太刀打ち出来なかったのが、やがて彼女の変わらぬ行動と主張が逆境を弾き返していく。
ある意味「御伽話」なのだが、短い章立てと、リズムの良い文章、魅力のある登場人物と犬(訓練により言葉を聞き分けられるようになったシックス・サーティー)のおかげでスイスイと読める。
Posted by ブクログ
信じられないような不幸な人生を生きてきた主人公のエリザベス・ゾットが男女不平等な時代でなぜ強烈な男女同権思想を持ちえたのかが分からないが痛烈な社会批判が深刻ではなくドライに描かれていて良かった。娘のマッド、隣人のハリエットなどもいいキャラをしている。読み終わってすぐに読み直す経験も久しぶりだった気がする。訳者あとがきにもあるが続編を期待する。また、ドラマ化されているとのことでぜひ見たい。
Posted by ブクログ
60年台のアメリカ、化学者であるエリザベスが空気を読まず忖度なく偏見や不公平な扱いに立ち向かっていく姿が描かれていて、読んでいてつらい場面もありましたが、最後のサプライズ含めおもしろかったです。
犬のシックス=サーティに癒されました。
Posted by ブクログ
設定はだいぶ昔ではあるけど
終盤のストーリーはどうだろうと言ったとこだけど、
後半はテンポ良く読めた
孤児院はなんでそんなウソをつくのか分からない
ストーリー上必要ではあるのだけど
バラバラなものがつながっていくのが気持ちいい
エリザベスの外見がよく分からなかったが、
近頃は美人と書くことが難しいのね
他の人も外見描写が少ない
Posted by ブクログ
ブク友さんのレビューを読んで興味を持った1冊なんですが、アメリカ人の文章表現が馴染めなくて皮肉めいた言い回しにもどこが面白いのか悩んでしまい読むのに時間かかってしまいました。感情表現も雑なんですよね。知りあって数行目では恋に堕ちてたり、次のページでは同棲してたりと展開が早くって客観的に過ぎてゆく感じなんです。
結果が初めにきてあとはその説明がちんたらと続くわけで瞼を重くしていきました。
60年代女性の社会進出がまだまだ大変だった時代、女好きな上司からはセクハラ、パワハラが常識で出世すれば枕営業だと陰口言われたりと、正当に評価されないのがデフォだったり。女は家庭を守る事が幸せな事だと誰もがマインドコントロールされてた時代に、跳ねっ返りのエリザベスは特異な存在だけど魅力的で憧れの人でした。
そんな彼女がシングルマザーになり失職して、何故か料理番組を担当することになり一石投じた波紋が広がり多くの女性たちの意識にも変化が起こる。
本書はカタカタの名前が沢山でてくるのですが、発見がありました。私はカタカナの名前が4つ以上出てくると識別できなくなり眠くなってしまうとゆう障害を持っている事に気づいたことです。関係性がわからなくなると壁ができてしまうようで疎外感を感じてしまい眠くなるのです。
エリザベスに、犬のシックスサーティー、娘のアマンダこの3つ以外のカタカナの名前が認識できず記憶に定着できないのです。
良いニュースと悪いニュースどちらから聞きたいかって問われたら、良いニュースだけ聞いていたいと思うので悪い知らせは聞きたくないってそんな選択肢もあっていいんじゃないかと思ってしまう。
兎にも角にも忍耐強く最後まで読めたことに達成感を感じました。