【感想・ネタバレ】化学の授業をはじめます。のレビュー

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Posted by ブクログ

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1960年代、女性が社会進出するのを拒む男性たちの醜さとそれに負けずに我が道をいく主人公科学者エリザベスの奮闘物語。出会ったキャルヴィンとの唯一無二の愛と信頼が不幸な事故で壊され、妊娠を理由に解雇される。マッドの出産、シックスサーティとの出会い、そして何より料理番組での化学の授業など愉快なエピソードと不愉快な出来事のてんこ盛り。権力を握っている男たちに腹を立てながら、最後にやっとスッキリ。非常に面白かった。

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2024年04月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

1960年代アメリカの女性化学者が料理番組の出演者になるという物語。
現代と違い、男性社会の中でも特に女性蔑視のあった科学界。
イギリスやアメリカで大ベストセラーになったのは驚きである。何より主人公や聖職者でさえが「神を信じない」と断言する。
宗教の話はタブーとされてきた欧米で、この物語がどうやって迎え入れられたのかそこの方が興味深い。
この本がデビュー作という著者はこれからどんな物語を生み出していくのだろうか?
大いに化学変化のある物語であって欲しい。

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2024年02月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

大学で有機化学を専攻し、卒業後化学会社で合成ゴムの技術開発部に勤めた後、めぐり巡って調理師になっていた。自分のつくる料理は化学反応だったし、パン生地をこねて焼くのはタイヤ用ゴムを成形する工程と似ていた。「料理は化学です」とブックカバーにあったからこの本を手に取った理由。
しかし、本編は、そのフレーズの後に続く「それなら、あなたはなにを変えるか」を背景にしていた。
とにかく、嫌な奴がいっぱい出てくる。嫌なシーン、どうしてこうなるとか、偏屈さ、もう読みたくなくなるようなシーンが続く。どれも自分の中に居る、男、女、人だから、読んでいて気分がどんどん落ち込んでいく。1960年代アメリカが舞台となれば、これはどこまでいっても救われないではないかというのと、いや、小説だ、何処にハッピーが出てくるはずた。
人は自分の中でいろいろ勝手に考える。化学の実験はその手法が仮説を立てて実験し、結果は成否がある。この方法こそが変化を導いてくれるだ。この本が実話要素を含むのは、この2020年代のジェンダー平等や女性の地位向上の一旦(日本においては入口に立てたか)にあることだろう。皆、誰もが力を発揮し正当に評価において夢を持って生きていける世の中ができることを改めて思わせてくれる本だった。力があるのに、自信を持たずに進めないでいるあの人に読んでほしい。あなたはすごいだから。

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2024年03月31日

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