あらすじ
身長2メートル超のマッチョなオカマ・ゴンママ。昼はジムで体を鍛え、夜はジム仲間が通うスナックを営む。名物は悩みに合わせた特別なカクテル。励ましの言葉を添えることも忘れない。いつもは明るいゴンママだが、突如独りで生きる不安に襲われる。その時、ゴンママを救ったのは、過去に人を励ました際の自分の言葉だった。笑って泣ける人情小説。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
池上冬樹さんの解説にあるように、いい小説でした。他の森沢作品を読んだけれど、本作につきるとまで書かれている。自分も同意見。今まで読んだ森沢さんの小説は全て星5つですが、本作は星が足りない。
Posted by ブクログ
森沢明夫さんの作品は、書籍化されているものはほとんど読んできたつもりだった。
けれど、この『大事なことほど小声でささやく』だけは、なぜか手に取っていなかった。
正直に言えば、
「オカマのママの話なのかな?」という先入観があって、
少し避けていたのだと思う。
読まず嫌いとは、まさにこのことだった。
読後、そんな自分を反省しつつ、
森沢さんに心の中で謝っていた。
物語の舞台はスポーツジムとスナック。
そこに集う人たちは、個性的な人ばかりだ。
冴えないサラリーマン、売れっ子の少年漫画家である美女、
スケベな広告代理店の高齢社長、
生意気だけれどどこかシャイな高校生、
マシンガントークの金髪ソフトモヒカン歯科医。
そして、彼らと関わる
マッチョなオカマのスナックのママ・ゴンママと、
童顔で美人のバーテンダー。
登場人物たちはみな、
表向きの顔とは別に、
人には見せていない弱さや憂いを抱えて生きている。
それは「裏の顔」というよりも、
本来の姿に近いものなのかもしれない。
森沢明夫さんの物語が描いているのは、
そうした憂いが、人とのつながりの中で、
少しずつ形を変えていく過程だと思う。
劇的な成功や大きな奇跡が起こるわけではない。
けれど、人と人が関わることで生まれる
小さな気づきや、ほんのわずかな成長が、
生きる希望や優しさにつながっていく。
僕が森沢さんの作品を読むたびに涙を流してしまうのは、
この「つながりのあたたかさ」に触れたときなのだと思う。
それはきっと、自分自身が
人とのつながりを求めながら生きているからなのだろう。
物語の中で誰かが、
誰かとの関係の中で救われる瞬間に出会うと、
心が震えてしまう。
物語の終盤では、
これまで周囲に元気を与え、支えてきたゴンママ自身の憂いが語られる。
その弱さを知ることで、
それまでの物語すべてに、
静かな深みが加わっていった。
読み終えたあと、
派手な感動が残るわけではない。
けれど、胸の奥に、
じんわりとあたたかいものが残る。
森沢明夫さんの作品は、
読後、少しだけ世界を優しく見られるようになる。
この本もまた、
そんな力を持った一冊だった。
Posted by ブクログ
最初から最後までよかった。
ゴンママの人間の深さ自体は描かれてないのに、言葉の節々からそれが感じられるのが素敵。
ジムではみんな気丈に振る舞ってるけれど、それぞれいろいろな思いを抱えている。大人になってからでも人は変われるし成長できるんよなあ。
夢と阿吽の話がよかった。今を生きる。これがきっと共通のテーマ。今を大切にしたい。
Posted by ブクログ
当たり前の中にある大事なことを改めて認識させてくれる素晴らしい作品。
オカマのゴンママの言葉が的確でハッとさせられることが多く、読後感がとても良い小説であった。
「人生に大切なのはね、自分に何が起こったかじゃなくて、起こったことにたいして自分が何をするか、なのよ。」
「相手は変えられない。変えられるのは自分」
「目の前の他人って、じつは鏡のなかの自分の姿だって」
とりあえず、明日からジム通いを再開しよう。
Posted by ブクログ
いわた書店一万円選書①
とっっても素敵で大好きなお話でした。
昼はジムのインストラクター、夜はスナック「ひばり」のママとして生きる“ゴンママ”のもとに、傷や孤独を抱えた人たちが引き寄せられるように集まり、少しずつ心を取り戻していく物語。
大げさな事件はないのに、人と人がそっと寄り添う瞬間が胸にしみる一冊です。
登場人物がみんな魅力的で、不器用さを抱えながらも前に進もうとしている姿に自然と肩入れしてしまいました。誰もが孤独や不安を抱えているけれど、“ゴンママ”のさりげない言葉や優しさが灯りのように広がって、それぞれの心が少しずつほどけていく過程がとても温かい。
読みながら、大切にしたい言葉に何度も出会えて、自分自身もそっと背中を押されたような気持ちになりました。静かで優しく、読後に深い余韻が残る物語でした。
Posted by ブクログ
じんわり感動しました。
オカマのゴンママの周辺の人々を主人公とした連作短編となっています。
何回もクスッと笑えました。
人生において大切なことを、優しい文章で教えてくれます。
Posted by ブクログ
第4章でありえないくらい号泣した。本読んで泣くの結構久しぶり。前半の章は気楽に読めて、ジムのメンバーキャラ濃いなーって楽しく読んでたけど4章からの後半で一気に物語に引き込まれた。
Posted by ブクログ
森沢さんの小説は2冊目。おいしくて泣くときが好きでこの本も読んでみた。想像以上に好きな本だった。また池上冬樹さんの解説もわかりやす面白い。
各章の主人公の悩みを筋トレやゴンママのカクテルを通じて人生を好転していく話。周りのサポートはあるが、自分が決め努力して人生が変わっていくところが素敵。
6章ゴンママの未来の不安や、4章の歯科医の四海さんの過去などネガティブな部分が書かれていることにより、ポジティブな感情も際立っている気がする。
個人的に好きな言葉が3章の高校生俊介君にあげた言葉で「誰かを愛して誰かを失った人は、何も失っていない人よりも美しい」。昔好きだった人と会った日に読んだからかもしれない。当時遠距離になることはわかっていたから、付き合ってとは言えなかった人。それは逃げたとずっと思っていたが、話した時に同じニュアンスのことを言われてこの言葉が沁みた。
6章のゴンママの気持ちなることはある。自分が好きで選んでいる道だがたまに寂しくなる。阿吽という言葉が好きになった。今この一瞬を大切に生きる人になりたい。
Posted by ブクログ
優しい本^ ^。
ゴンママと森沢さんのイメージのギャップが^ ^。
コミュニケーションが下手で、常連さんのいる場所は少し敬遠してしまう私(チョー人見知り)
マッチョなオカマさんやっぱり下ネタでてきますね。交し方がサラッとしてて思わず上手いな〜と、参考に^ ^。
いつも明るくみんなに優しいゴンママも、一人抱えている不安と闘っている。みんなそれぞれ悩みを抱えながら一日一秒生きている。ちょっとした事でも自分にとって笑える幸せがあれば不安も乗り越えられる。
Posted by ブクログ
ストーリーは続いていますが、短編でスポットがあたる人物が変わります。
カクテルにも花言葉のような格言があることを知りました。
小説のような、自己啓発本のような。
・人生に大切なのは、自分に何が起こったかじゃなくて、起こったことにたいして、自分が何をするのか
・阿吽の阿は、50音のはじまりの「あ」で、吽は終わりの「ん」のことで、つまりは、阿と吽のあいだの一瞬のいまにしか存在しなくて、あなたが生きられるのも、いまこの瞬間だけ
・過去と未来を思い煩っても、それは無駄なだけ
・未来を恐れても無駄
Posted by ブクログ
笑って泣ける、本当にその通り
特に4人目のお話、電車に揺られながら、涙ほろりとしながら、じわっと
前回読んだ森沢明夫さんの小説と繋がる内容がでてきて、なんだかにた〜っとしたしまった。
Posted by ブクログ
とても良かったです。登場人物は必ずしも順風満帆ではないですが、ゴンママを中心としたジム仲間との関わりの中で、壁を乗り越えて行きます。
下ネタがいっぱい出てきたり、思わず笑ってしまうような駄洒落、軽い感じかなと思いましたが、悲しいこと、苦しいこと、人生にはいろいろなことがあり、みな悩みを持っています。
ほっとできる場所、ほっとできる仲間・家族がいることは生きていく中で助けになると思った。
とても温かいお話です。カクテル言葉なんてあるのははじめて知りました。
Posted by ブクログ
章ごとに主人公が変わり、ジムとスナックと巨体なオカマを通じて各々が抱える苦悩を乗り越えていく、笑いあり涙ありのいい人情小説だった。
筋トレも酒も全くやらない無知だけど物語にのめり込むことができたし、カクテル言葉というものがあるということを初めて知って少し興味が出てきた。
なにかいい小説を聞かれたら自信を持って薦められる本だった。
Posted by ブクログ
オネエの方の登場する物語は温かいものが多いですね。辛い思いをされていて、自身も苦しくなることもあるのに、周りの人たちを明るく優しく楽しくしてくれる。
人と出会い、定期的に会える場所。私にはそんな場所はないのでうらやましいです。
ちょっと下ネタも出てきますが(笑)いい言葉がたくさん。またいつか読み返してみたいです。
私もゴンママに出会いたいなあ。
Posted by ブクログ
オネエのゴンママを中心としたジム仲間たちのエピソード。読みやすく一気読み。
各章の主人公が変わっていく形式のストーリーでゴンママが背中を押したり励ましたりする。
四章のエピソードには、目頭が熱くなった。
また六章では孤独を感じている人への励ましの言葉がたくさん散りばめられていて、心に響くものが多かった。中でも「一瞬のいまを、大切に生きるー」というメッセージは、過去に囚われて自己嫌悪の渦に入った時や病んで落ち込んでしまっている時に思い出すようにしたい。
小説の味かも知れないが、下ネタが所々出てくるのが嫌だった…。
Posted by ブクログ
とあるジムで知り合った人々のそれぞれの悩みや葛藤について焦点を当てていく物語。
日々の疲れ、寂しさや不安を感じる心をほんのり温めてくれるような小説だった。
ゴンママは自分の性質に向き合う中で沢山辛い思いをしたのかな。だからこそ周りの人のことによく気づいて皆を元気にできるのだろうか。
ゴンママのスナックみたいな居場所が自分にもあったら、と羨ましくなる。
少しステレオタイプな設定が気になったけど、重過ぎず、優しくて良い小説だった。
ー その瞬間、まるでオセロの黒い列が、端っこから一気にパタパタと白に変わるみたいに、辛かった過去がキラキラした大切な思い出に変わるのよー
という言葉が良かった。
Posted by ブクログ
明るい登場人物が、実はみんなそれぞれが悩みを抱えていてそれを1話ずつで紹介されます。
え!じゃああの登場人物も悩みが?と言う思考が片隅で働いてきたところで、最後はみんなのキーマンのゴンママ。ゴンママには幸せになってほしいと願いながら読んでしまいました。
Posted by ブクログ
楽しくてサクサク読めた。キャラクターが魅力的で自分がその中に加わってる気分になります。
登場人物皆それぞれの生活で悩みがあり、それらにオカママッチョのゴンママが向き合う心温まる話。
ストーリーは気に入ったのですが、一個だけ気になった点が。今時美人でスタイルの良い女子が胸元あらわなウェアでジムで筋トレして、男連中と仲良くなるのは思えないんですが…
Posted by ブクログ
巨大なマッチョなオカマ、ゴンママは昼はジムで体を鍛え夜はジム仲間が通うスナックを営む。ママが提供するカクテルには励ましの言葉が添えられその言葉から常連さんたちはまた新たな一歩を進み始めるオムニバス小説。どれもとても良い話で心が温かくなった。
Posted by ブクログ
どの登場人物の物語もとてもよかった。
とくに四海さんの話は泣いてしまった。シャチョーもよかったし…。
ゴンママほどの人でも悩みや不安はあるのだ、と思うと少し気持ちが落ち着く。
1人暗く不安な時にちょうどゴンママの章だったので、読み終わるころにはいい気分に変わっていた。
本当、今しか生きることはできないよなあ。
寝る前に読んでたのでお陰様で寝不足…(笑)
Posted by ブクログ
一つひとつのお話がどれも本当に温かくて、目頭が熱くなるのを止められずに、出先で何度も涙を溢しそうになってしまった。
みんな違った悩みを抱えていて、ゴンママを介してちょっぴり彼らの人生に変化が生まれ、そのゴンママも繋がりに救われる瞬間がある。
とても素敵な物語だった。
Posted by ブクログ
登場するキャラクターが1人1人個性的であり、悩みの解決方法も読んでいて気持ち良かったです。
また悩みの解決だけでなく、カクテルの言葉やゴンママの言葉も心に響いて、明日も頑張ろうと思わせてくれます。
特におすすめの章は、四章です。
葉月
「人間はどうして生まれてくるの?」
四海
「人はね、人に喜ばれるために生まれてくるんだよ」
葉月
「だから、パパとママはわたしを喜ばせてくれるんだ」
読んだ方に分かる台詞ですが、やっぱりこの手の話は泣きますね。
Posted by ブクログ
ほっこり系。
「夢はね、必ず叶えなくちゃ駄目なの。叶えるとね、アラ不思議、あなたの過去が変わるのよ」
良い言葉。これまでを認めるために今必死になって頑張るとういことだと理解。頑張んないとなあ。
本筋から逸れるけど、最近筋トレしてないなあ。
Posted by ブクログ
森沢明夫さん2冊目。
雑誌の連載を編集してあるため短編集のような構成で読みやすく、サクッと読めました。ゴンママのようなママがいるバーを行きつけにしたい!癖のある、だけど魅力的な大人になりたいなと思いました。
Posted by ブクログ
読みやすい。章ごとに主人公が入れ替わるが、みんなジムのウエイトリフトエリアの常連同士。
ゴンママのキャラクターが良くて好きになってしまう。
ただ、時代錯誤感のある下ネタのやり取りや、ステレオタイプな綺麗なお姉さんやオネエの方という描き方が若干気になってしまった。(これはもうちょっと昔の本なので仕方ないです)
最初の章と、歯科医の話が泣けた…
みんなの話が出てきて、いよいよラストのゴンママのところで出てきたのが「ゲイであることの孤独」っていうのはちょっと拍子抜けしてしまった。
色々書いてしまったが、どのキャラにも魅力があってもっと読みたい気持ちになる本でした!