彼が作中で思い描いている天才像は何事も当たり前に、誰も思いつかないことを飄々とやってのけるというみんなが思い描く天才の姿。
けれど妬み恨み嫉み辛み、すべてを忘れず原動力にして、姑息だ何だと罵られてもそれすらも吐き出して笑いに昇華する、格好が悪くても毎日血反吐を吐く程の努力を辞めない、泥臭くって嫉妬深
...続きを読むいそんな天才は山里亮太ただ1人な気がする。
誰もが目指してなれる天才では無いと思った。
私は悔しいって感情とか一時的に芽生えても、考えることを放棄して忘れようとしてしまうし、それら全てを言い訳にして逃げてしまうから、嫉妬などの感情を忘れずに全てガソリンにして自分の逃げ道を断った山里さんはすごすぎる。鬼。
山里さん自身も逃げ癖や怠け癖があるということを書かれた上でそれでも逃げずに嫉妬という感情に向き合い、尋常じゃない努力をしたことが書かれていたから、なんだか自分このままじゃいけないなって背筋が伸びた。
自分が怠けそうな時、逃げそうな時、そんな時はこの本に自分の嫉妬心を煽ってもらおうと思う。
「私はああはなれないや」 「努力ってダサいし」 「どうせやったって無駄だ」
劣等感をガソリンにして全てをさらけ出してなり得た天才、山里亮太という前例が出来たお陰でそれらの甘っちょろい言葉で逃げてられなくなった。
どんな些細な一言でも嫌な一言は忘れずノートに書き留めたり、他人の言動にいちいち嫉妬したり、それだけ周りをじっくり見れるからこそどんな場所でも面白い一言を放ったり、片山さん、若林さんやしずちゃんといった素敵な人との関係性を築けるんだろうな〜。
いくら嫌な奴だろうが執念深かろうがそんな天才誰も憎めない。
朝の顔にもなってるくらいだし。
若林さんの解説もよかった。
だが情熱はあるをリアルタイムで見てたときに読んでたらまた感想は違ったのかも。