あらすじ
深夜、夫が交通事故に遭った。病院に駆けつけた早苗と息子の力は、そこで彼が誰の運転する車に乗っていたかを知らされる……。夫は何も語らぬまま、知らぬ間に退院し失踪。残された早苗と力に悪意と追及が押し寄せ、追い詰められた二人は東京を飛び出した。高知、兵庫、大分、仙台――。壊れてしまった家族がたどりつく場所は。<解説>早見和真
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母と子の、先が見えない逃避行を(読者ながら)心配してしまい、まったく目が離せず、引き込まれるお話だった。
あと、日本のどこに行っても、心優しい人が必ずいて、母と子をそっと、その人のできる範囲で助けてくれるのがいい。
母と子も、ときに傷つき、悲しみ、恐れ、震えたりしながらも、周りの人のあたたかいまなざしの中で、どんどんたくましく成長していく。
日本って、本当にステキな国だ。
力くんも早苗さんも魅力的で、とてもよかったし、四万十、家島、別府温泉が、どんなところなのかよく分かる描写も、さすがの辻村さんだった。
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『傲慢と善良』の解説を読んで興味を持ち、『島はぼくらと』とともに購入しました。母子の絆や成長を描いた人間ドラマと、真相が少しずつ明らかになっていくサスペンス性のある展開に引き込まれ、最後まで楽しく読むことができました。
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傲慢と善良を読んでからこちらを読んだ。そこに出てきた親子の話。2人が抱える事情は人の生死も絡んで重たい物だったけれど、各地を転々とする2人が出会った人たちとの心温まる関わりや、自然の描写の美しさで読後感はさわやかだった。大変な状況の中でも子供がいるとこんなに強くなれるのか‥子供を持つ私もそうだろうかと考えてしまった。親の頑張る姿だけでなく力の成長も胸を打つ作品だった。
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辻村深月さんの作品5冊目。『傲慢と善良』でどハマりし、関連作品を読んできて、なぜ早苗と力が仙台にいるのか、自分たちの話をしたがらなかったのかが繋がった。作品間だけでなく、ひとつの物語の中でもまるでミステリーのように伏線を回収していくのが辻村さんの作品のすごさであり楽しみだと思う。『青空と逃げる』は私にも息子が居ることもあり、母と妻と両方の目線で感情移入し、涙を流しながら読み終えた。タイトルも秀逸。
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『傲慢と善良』で辻村さんの作品を読み漁りたいと思い、あとがきに倣って『島とぼくらと』、そしてこの『青空と逃げる』を手に取りました。
物語に対する感想ではありませんが、ひとつ驚いたことがありました。
「谷川ヨシノ」という名前を目にした時、案の定鳥肌が立ちましたが、驚いたのはその後です。「写真を撮るだけでなく、震災で汚れた写真の復元もしている」という樫崎写真館の話を聞いた時に、森の中の古びれたお寺のような景色が頭をよぎりました。
すぐにはなんの景色か思い出せず、だんだん読み進めるうちに、視点が女の子だったこと、なにか重大なものを見つけたこと、それが『傲慢と善良』の話だったことなどを思い出しました。(※後で確認したらお寺ではなく神社でした。)
つまり、「文字」ではなく「景色」で覚えていたんです。小説は、文字でしか構成されていないのに。
確かに、読みながら景色を想像していることはしっかりと認識してきました。しかしまさか、思い出す時に文字そのものではなく、景色が真っ先に出てくるとは思っても見ませんでした。
非常に貴重な体験をできて、とても嬉しいです。
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『傲慢と善良』を読んでから読んだので、途中、ヨシノさんが出てきたときには「うぉーーー!」ってなって、もう大丈夫だ感が半端じゃなかったです。
読後感も最高でした。今のところ2025年のベスト。
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辛い状況ではあるけど、地方で出会う人出会う人みんな良い人なのが救われる。
読んだことのある辻村作品とリンクするという情報を見て読んでみたけど、本当に前に読んだことのある場所や状況が出てきて、「これかぁ!」となった。別の物語同士と世界線が繋がってるのがとても面白い。
力がどんどん逞しくなっていくのが良かった。
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「傲慢と善良」に少し登場する母子の物語があるのを知って読んでみました。ロードムービーのように転々とする土地で出会う人々とのやりとりに心が温まります。サスペンス的要素もあり読み応えありました。
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ロードムービーみたいな雰囲気に、ミステリーっぽさがあって、ほのぼのとざわざわのコントラストでワクワクしました。
事件?の真相は何も分からないし、想像もできない様子だけど、親子の成長物語として良かったです。親が子供が、外の世界だと別人に見えて、頼もしくもこちょばゆい感じ、感情移入しちゃいますね。
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よかった〜
読み終えてすぐの感想。
ほぼ一気読み。
多分、文章力なんだと思うけど、すっと話に入っていけた。
タイトルが、「青空から」とか「青空に」とかじゃなく「青空と」が1番納得できる。
親子3人、幸せに暮らして欲しいな〜
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『傲慢と善良』のあとがきで関連作品として挙げられていたので読んだ。おそらく順序はどちらから読んでも問題無い設計のようだけど、『傲慢と善良』→『青空と逃げる』の順がおすすめ。
ボリュームがあるのにスラスラと読めるのが不思議。どんな結末を迎えるのか全く予想がつかないから気になってついページをめくる手が止まらない。辻村深月氏は物語を読ませるのが上手いな〜と改めて思った。
母子の逃避行劇。母・早苗の葛藤よりも息子・力の人との接し方や成長ぶりが伺えるところに心が動かされた。子供は日々親の目の届かぬところでも気持ちに折り合いをつけて判断力を身につけている。
案外、親が子を見て育つように描かれている。
早苗自身も力の存在が原動力となって行動に移せるようになったんだと気付いている様子。
『傲慢と善良』とクロスオーバーする場面でありクライマックスを迎えるのが仙台なのが何だか嬉しかった。地元の訛りを上手く文字で再現してくれていると思った現地住民でした。
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有名女優の車に同乗して事故を起こしその後、その女優が自殺をすることで生活が一変した相手男優の妻と息子の逃避行?四万十から始まり最後は北海道まで。そこで触れ合う人たちの温かさと、時折挟み込まれる筆者のスピンアウトしたストーリーが小気味よく進みあっという間に読んでしまった。
最後はいつもながらそういうオチ?と驚かされた。
個人的には主人公である早苗だけが苦労したような感じになるのは少しモヤモヤした。
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この母子が平和に長く暮らせますように…と願いながら読みました。
生きていくために強くなる二人にジーンとしつつ、ちょっとミステリーっぽい要素もあり、最後まで一気に読みました。
傲慢と善良との繋がりは知らなかった…
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久しぶりの辻村深月作品。
夫のとあるトラブルにより、母早苗と息子の力は追い詰められ、様々な場所へ逃げることになる。
やっぱり辻村深月さんの作品は良い。
人の心の機微を敏感に読み取り、描くことが本当に丁寧且つ上手い。
自分は何故か力くんに感情移入した。
同じ年の息子と重ねていたのかもしれない。
何かことが起こるたびに、力くんのことが心配で痛ましくて、でも微笑ましくて可愛らしくて…。
成長を何度も感じた力くん、お父さんお母さんと幸せになってほしいな。
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深夜、夫が交通事故に遭った。病院に駆けつけた早苗と息子の力は、そこで彼が誰の運転する車に乗っていたかを知らされる……。夫は何も語らぬまま、知らぬ間に退院し失踪。残された早苗と力に悪意と追及が押し寄せ、追い詰められた二人は東京を飛び出した。
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逃げることへの肯定のメッセージを単純に伝えるだけではなく、不穏な要素やミステリの要素など、ストーリーとしての面白みも十二分にあって、それが違和感が全くなく両立してるのが凄いなと思いました。
小学5年生という、周りからは子供として見られることが多い一方で、内面は大人に向けての変化をしていくあの微妙な時期の男の子の心情を見事に表現しているなと感じました。
匿名
父親のスキャンダルで家族がバラバラになる。
逃げながらも懸命に生きる母親と息子に胸が苦しくなりました。
ずっと最低な父親を想像していたので、本当の事がわかった驚きました。
優しすぎる人ってこんな風な決断をしてしまうのか。もっと自分を守ればいいのにとも思いました。
けれど、そんな優しい人だから家族はまた1つになれるんだろうな。
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四万十の夏休み。母子の楽しい日々が逃亡生活に。追手が来たため、家島へ。部活をさぼっていた女子と仲良くなった息子、力。東京へ戻る日、戻りたくなくて、別府へ。温泉街は暖かく仕事も見つかったけど、追手に怯えて夫を探して仙台へ。人を頼ることを覚えつつ、始めた写真館の仕事。夫と会うために北海道、網走へ。青い空はいつもいっしょ。少しずつ明らかになる真実がさらにドキドキ感を盛り上げる作品。ハッピーエンド。
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最初は、誰かから逃げる旅だと思ったが、早苗が自分の意思を取り戻す、見つめ直すための必要な時間のための旅だとわかった。
四万十や別府、仙台の情景をまるで自分がいるような錯覚に陥るくらいの描写で気持ちよかった。
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辻村深月作品。
「傲慢と善良」が良かったので、リンクする所があると聞いて読みました。
全体的には、サスペンス要素とか、辻村作品に多いどんでん返し(?)的な展開も少ないし、平坦な物語に思えます。面白かった!とテンション上がる感じではないかもしれません。
また、早苗は弱かったり、いっぱいいっぱいだったりして、正直、あまり好きなタイプの主人公ではありませんでした。
ただ、何となく、読んで良かったなーと感じます。
それは、「逃げること」について、自分の視野が広がったように感じるからです。
ぼくは、それなりに安定した生活を送れているし、自分の環境には不満はありません。でも、だからこそ、今の居場所ではないどこかで、自分が生きていることは想像がつきません。
もし、何かが起こって、今の生活に乗り越えられない脅威を感じたら。僕は、追い詰められて、どこにも逃げられないと絶望するでしょう。
でも、それは僕の思い込みであって、本当は、この青空の下のどこにだって、逃げることができる。そこで生きていく事だって、きっとできる。
早苗と力がそうしたように。
僕は早苗のキャラはあまり好きではなかったけれど、弱い彼女が様々な土地で生き抜く姿を見せてくれるからこそ、感じるところがあるし、学ぶところがある。
きっと、自分も、追い詰められれば本当は弱いだろうけど。でも、それでも、生きていけるんですね。
各地での出来事は平坦で地味だけど、生きることは地味で地道な事です。だからこそ、良い物語になっているとも思います。
この物語はロードムービーでもあって、特に別府は顕著だけど、観光というか、その土地の魅力を感じる描写が多いですよね。
単純に知識として面白いけど、それだけじゃなくて。この世界の広さを本当に体感するには、そういう土地の空気感とか、文化とかを味わう体験が大事なのだろうと思います。
だから、辻村さんは、こうした描写を大切にされたのかなと感じました。
僕は、美術館が好きでよく旅行に行きますが、あんまり観光地は回らないし、その土地のものも食べず、コンビニで済ませたりしちゃいます。
それって、すごく勿体無いことをしているなと思いました。もっと旅をして、この世界の広さを感じて生きたいし、どこにでも行けるんだと、そう感じれる自分になっていきたいと思いました。
面白い、とは違うから、評価は少し厳しめにつけたけど、良い小説だったなと思います。
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母子2人だけの生活の中で、2人が強くなり、自分の力を見つけていく姿が良かった。
ただ、力に逃亡(?)生活中にも学校だけは行かせてあげたかったな~。
謎も解け、お父さんと再び合流できた3人の明るい未来が待っていますように。
Posted by ブクログ
著者を共にする"傲慢と善良"に登場する親子、早苗と力つながりで手に取った著作。早苗の夫であり力の父である舞台俳優の拳と大物女優との間に突如としてスキャンダル疑惑が沸き起こり、その父が忽然と姿を消してしまう。世間が騒ぎ立てる中で大物女優が所属するプロダクション、エルシープロに追われる身となった二人は、地方を転々としながら様々な人からの手助けによって逞しくなっていく――
今作もハートフルで泣ける場面もあるのだけど、小学5年設定の力が有能すぎてとても小5とは思えず、それで感情移入がし難かったように思う。展開もちょっと無理くり感あったかなと。読み手の能力の問題かな...?
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夫が女優と不倫疑惑が報道され、逃げる妻と息子の話。すごく複雑な事情で日本中を転々としていく。その逃げる度の中で妻と息子の成長も見られた。
もし自分に男の子の子供ができたらどう育てるか接するか難しいと読んで思った。
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小さな町ではよそ者は目立ち訝しまれるが、小さな町だからこそおせっかいが届く距離感。人の温かさに助けられながら今を必死に生きる親子の絆と逞しさを感じられた。
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「傲慢と善良」のあとがきで気になって。
Googleマップを見ながら読むのが楽しかった〜!
私が学生の頃に両親が離婚して、両親が自由になれないのは自分がまだ子供だからだって悩んでいたときがあったから、力の親に対する気持ちが痛いほど分かった。
ハッピーエンドで良かったけど、淡々としていて感情が大きく揺さぶられることもなく(ラストもこんなに逃げ回っていよいよ再会なのにあっさりすぎた!)、長編なのもあってちょっと読むの疲れちゃったな。
Posted by ブクログ
傲慢と善良に登場した親子が気になったので読んでみました。
親子の逃避行を通して描かれる主人公の成長、そこで過ごす街並みが良かった。
お父さんもっと早く連絡して話し合ってよと現実的に考えてしまいました。
Posted by ブクログ
旅番組のような設定は良かったと思う
あと子供と大人の二人称というのか
視点の異なる物語も
ただ、なぜ逃げていたのかが
とんでもなく驚くような理由なら感動したかも
スロウハイツやメジャースプーンは大好きだった
筆者も読者も歳をとって変わってゆくのは仕方のないことだ。