あらすじ
NHKドラマ化原作、火星と地球をめぐる壮大なヒューマンドラマ
地球外知的生命の探求のために人生をかけて火星にやってきた生物学者のリキ・カワナベは、とある重大な発見をする。いっぽう火星生まれの少女、リリ-E1102は、地球へに観光を夢みて遠心型人工重力施設に通っていた。様々な人の想いが交錯する人間ドラマ。
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さぁ、冒険が始まる
舞台は火星、すでに人類はいくつかのコロニーで集団社会を作り鉱物資源の発掘をしていた。しかし、過酷な上に採掘された資源も投資に見合うものは無く、ここで暮らす意義は次第に少なくなっていた。
そんななか、一人の少女が地球に観光に向かおうとして……
フランス革命、ロシア革命、辛亥革命、大政奉還。
革命前夜には若い人たちの群像劇が良くにあう。
絶望感に渦巻かれ高揚感に湧きたつ若者達は、使命感という鎧を纏って革命を叫ぶ。
多くの文豪達がその題材で名作を生み出し、今も読み継がれている。
「火星の独立のためには火星に住む人のアイデンティティが必要だ」
皮肉な見方をすれば、アイデンティティなどというものはなんとでも操作できてしまうってこと。
だから、アイデンなんとかで使命感を持つということは、きっと誰か(何か)に騙されている。
作者の小説には冷たいトゲのようなものもあるが、この物語のように冒険心いっぱいのものもある。
どちらもとても好きだ。
さぁ、録画しておいたNHKのドラマを見てみるとするか。
Posted by ブクログ
なんて私好みな小説。SF特有の難解なところもほとんどなく、人間ドラマが主軸だった。
火星で暮らす人は地球から支援物資をもらって生活しているが、地球は旨味の無くなった火星から手を引こうとしているという両者(両星)の関係性がまず面白い。圧倒的に地球の方が有利で、火星は従うしかないのではないかと思いきや、火星も新たな物質を切り札に地球から独立しようとしているので、両者間の緊張は段々高まっていく。
物語は火星の研究者、火星の自治警察の捜査員、火星から地球へ旅行する学生、地球のISDAに在籍する職員の4人の視点が入れ替わり、物語が進んでいく。どの人物も好感が持てるし、皆、地球と火星が対立することなんて望んでいないのに対し、知らず知らずに巻き込まれていくところが面白く、夢中で読んだ。
地球と火星という星規模での諍いに比べたら、地球内部の国同士で争ってるのが馬鹿馬鹿しくなってくる。
しかし、自分の住んでいる星、国がより豊かになるようにと願う気持ちは共感できる。そのために、他が衰退してもいいのかと問われると、難しい。
皆が、自分の思い描く豊かさを手に入れられれば良いのだが。
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著者の他作にも通ずる、政府や国民、権力などに対する少し冷めた眼差しを、火星という舞台に置き換えたらこうなるのか、といった印象。
壮大な動機なんてなくても、それぞれの立場やタイミングが折り重なって大きなうねりが生まれる様子は普遍のものだが、未来の火星と地球の環境を舞台とすることで、考慮することや情報の入り方などなど、SF的に変化してて面白かった。
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SF苦手。設定を理解するまでが大変。だけどSFからしか得られない感動があるのもわかる。SF苦手と思いながら頑張って読んで、最終的にあー面白かった!ってなってよかった。
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火星のスピラミンなる物質の新たな発見を巡り、火星の独立、タグレス住民の問題、などが起こるお話。
火星の生物学者リキカワナベ、火星生まれの少女リリ、大企業CEOマディソン、自治警察のマル、ISDAの白石アオト、、、
キャラクターは地味だがしっかりしていて良き。
話もスッキリしている。面白い。
SFだけど、難解すぎない。
そこに存在する人々の人間関係が描かれている。
ドラマになると聞いたので先に小説を読みました。
ドラマの方はストーリーがもっとわかりやすく展開されて、人間関係も、、、まぁだいぶ原作とは違う感じになってましたけど(^_^;)
それはそれで、良いのかな、と。
個人的には、小説のさっぱりした感じの方が好みでしたが。
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人類が火星に移住し
地球との関係が険悪化し始めて惑星間戦争の可能性が浮上してしまう。
「光の速度が遅すぎる」
と嘆く生物学者カワナベは光の速度を超える事が出来るのか。
誠実に生きる重要性と、相手の気持ちに寄り添って、憂う事の大事さを思い知った作品。
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最近、ドラマ化されたという話題もあったこと、これまでSFをあまり読んでなかったこともあって、新年の1発目として本作を手に取りました。火星へのテラフォーミングが起きた世界での出来事という設定とその展開にとても引き込まれました。
本作は、火星への移住環境が整い、火星で暮らすことが出来るようになった世界でのお話。地球外生命体の発見に精を燃やす研究者がある日、火星由来の物質に不自然な変化を感じとる。その物質の変化を生命の兆しと捉えた火星住民が、火星に生命がいると伝えてしまい、騒動が起こるというストーリー。
未知の生物の発見から政治が動き出し、騒動が引き起こされるドタバタな展開で、とてもスピード感があって読んでてとても面白い作品だったと思います。私も企業で研究を行っているものとして、結果の解釈が政治家やビジネスが絡むと誇大されてしまうことも何となく感じており、本作に非常に共感できる点があったかなと思います。
全体として、機体の名前や登場人物名がカタカナであったことや、ある登場人物の主観が混ざったこともあって、少し名前の把握には苦労したかなという印象ですが、内容はとても面白かったと思います。こういうSFはロマンがあって男の子には刺さるのかなと思いました。
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すごく面白かったです。
人類が火星に移住するようになった世界を舞台にしたSF小説です。
夢がある設定ですが、植物が育たなかったり採掘できるレアメタルの価値が下がったり、結局火星移住は上手くいかない状況が世知辛い…。でも、上手くいっていない感じがとてもリアルで、まぁそうなるよね…って感じがします。
火星で暮らす科学者のリキ・カワナベ、盲目の少女リリ-E1102、副業で警察の仕事をするマル、地球にいるISDAの職員白石アオトの話が交互に語られる構成です。
小川さんの小説って、論理の明解さがとても気持ち良い。情報が過不足なく入ってきてストレスがないのです。
ドラマ化を前提として描かれているからか、とても分かりやすい話でした。そして、ハッピーエンドで平和に終わる。普段の小川さんだったら、多分もうちょっと捻った結末にしていたんだろうなぁと思いますが、すごく良かったです。ドラマも見てみたいと思いました。
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映像が先か原作が先か問題は、常にあるのだが、基本的に原作を先に読んで、どう映像化されたか見るのが好きだ。
でも、何でもかんでも先に読んでるわけでもなく、しかも、今回みたいに同時に原作とドラマが出現するととっても困る!しかも、積読本にも囲まれてるわけだし。
でも、どうしても先に読みたくなって読んでみましたが,面白かったです。半分くらい読んだところで第1回のドラマ90分を見たけど、ずいぶん設定が違うのに驚き。でもそれもまた新鮮な感じ。ドラマは出演者が多国籍だし、各国語で話しても互いの言葉が通じるシステムが可視化されて楽しめました。
その上で続きを読むと、原作もイメージしやくすくて、このやり方は良かったと思う。
小川哲の理系的な発想が炸裂してて、楽しめました。
(とっても新しい感じがしたけど、それは私が他のSF作品をよく知らないせいなのかもしれない。)
で、スピラミンって結局なんなのでしょう?
Posted by ブクログ
アンディ・ウィアーの火星の人を大興奮で読んだ後に、火星つながりしちゃお!と思って読み始めた。
火星の話SFというよりは、政治の話かな…。
リリに付けられた「火星の女王」をタイトルにするのはいささかリリに対する責任が重くないかね…とう印象。
過去の因果から、人に、技術に支えられなければ生活できないリリが、その蓄えた知識や思想から完成した瞬間(リキのスピラミン構想に一石を投じたこと、応援団長としての活躍)のところは気持ちよかったな。
私はいまSFから物理科学あたりを学ぼうとしてるので、今回は「エントロピー増大の法則」を学びました。
Posted by ブクログ
大好きな小川さんの小説がサイン入りで売られていたのでつい手に取りました。
ドラマ化もしていますがドラマはまだ見ていません。SFも描けるのか、とマルチな才能に驚嘆の思いですが、『君のクイズ』がとても良すぎて。こちらは少し辛口とさせていただきます。
下記は気になった文の引用です。
「「恥をかくことが、どうしてデメリットなのかわからない」(略)「『恥』なんていう感情は、地球に置いてきたよ」」
「前へ進みたいなら、後ろに何かを捨てる。それだけ。」
「自分が送ったメッセージが、光の速さでゆっくりと火星へ飛んでいく様子を想像した。光は遅すぎるーー僕はそんなことを考える。」
「俺はそのことに反対しなかった。「認めた」と「諦めた」のちょうど中間の気分だった。」
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CL 2026.1.24-2026.1-26
ドラマも見たけど、けっこう違う部分が多かった。原作のほうがスッキリしていてわかりやすいし、面白かった。ビジュアル的にはドラマを見ていたからイメージしやすかった。
ドラマも原作もリリがいいね。
Posted by ブクログ
ドラマは見逃していたが想像力を総動員して読む、がやはり自分の乏しい想像力では中々難解になってしまった。
未来の火星移住者達の苦難、差別など百年経っても科学は進んでも人間の下らなさは変わんないもんだとなんか納得できる。
光よりも速く、光は遅すぎるなどのセリフが読んでいくとキーワードとなる。すごい使い方。
それがスピラミンの活用方法となり未来の進化へと繋がっていくのが良いなあ。
カワナベは名前の厳つさから勝手に作者さんの顔でイメージした。ドラマのキャストとは大分違うな。いつか見てみたい。
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ドラマに推しが2人出てるから原作を読んでから見ようと思い手に取りました。
いつかの未来に本当に地球と火星間を行き来することが実現しそうだなと思えるSFなんだけどリアルな感覚も味わえて面白かった。
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ドラマを見てから本を読んだけど、内容が全然違っていてビックリ。
小説の方がとっつきやすいかな。
ただドラマを見たぶん、イメージは湧きやすかった。
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読みやすいしそれなりに面白い、というのは良かったが、SFとしてはあまりワクワクしない。個人的には好きなSFではなかった。
「火星の女王」というタイトルだと、どうしてもアンディ・ウィアーの傑作「火星の人」を想起してしまうが、比べるまでもなく。。という感じ。
何となく凄そうで、将来役に立ちそうな気もするが、具体的に何が凄いのかよく分からないし、現代科学の進捗状況ではあまり役に立たない「スピラミン」の発見が火星と地球をゾワゾワさせる、というお話自体は小川さんらしいなと思ったが、ちょっと地味過ぎとも思った。
片道5分のコミュニケーションによる分断、というテーマも地味だが面白くはある。
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人類は地球から火星に移住した 火星が稼げない場所である事から地球への帰還を考えてる人達 火星で生まれ育ちタグを拒否した人達 ホエール社のマディソンとスピラミンをみつけたカワナベの相反する思い 目の見えないリリはその渦に巻き込まれていく
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火星を舞台にしたSF作品。
地球と火星の関係や宇宙跨ぐ距離による弊害など面白く読めたが、話の内容としてはもう少しアクション要素があるとよかったなぁと思った。
最後の展開の切り替えもアッサリし過ぎてたような気もした。
小川哲さんの作品は読んだことはあるが、SF作品は初めて読んだ。今回の作品は個人的には物足りなかったけど、小川哲さんは第3回ハヤカワSFコンテスト大賞でデビューをされているので、他のSFを読んでみたいと思う。
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ドラマが先だったので危惧していたが、火星のイメージ湧きやすくってよかったかな。ただ、どちらも結末よくわからない。ハッピーエンドなのかなぁ。資源無いよりあったほうがいいけど、ベネズエラやイラン、ウクライナと狼のような暴君出現すると、まず狙われてしまう…。
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ドラマを見てから読み始めたのでイメージが掴みやすかったし、もうこれ以上難しくなったら無理かもって思うギリギリのところで話者が変わるので、最後まで諦めずに読むことが出来た。ドラマよりも本の方が好みかな。
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タイトルが示す通り、舞台は火星。
出だしから、私の頭ではすんなり理解できない単語や文章が続く。
主要な登場人物は火星で研究員をしているリキ・カワナベ、火星から地球へ旅立つ準備中のリリ-E1102。地球の種子島在住のISDA職員、白石アオト。火星の自治警察の臨時職員マル。
リリの母親は前火星支部長、今は地球にいて、白石アオトはその部下で娘のリリとも知り合い。
こうやって記すと、「だからなんだ」だけど、その関係がなかなか頭で整理できず、登場人物がなんとか形を持って動き出すのに小説の中盤までかかった。
着地点がどこなのか、分かるようで分からないもどかしさ。
所属も属性も住んでる場所も(何しろ火星と地球だからね)バラバラの人達が、すごく遠いところからだんだんある一点に引き寄せられてる感覚。
謎解きとして楽しめるほどの柔軟性がない私の理解力ではついていくのがやっとで、気付けばかなり息をつめていたようで、時々心臓が苦しかった。
うまく言えないけど、何かが私の心の中に残っている。
小説は火星と地球の話なんだけど、それは現在起こっている紛争に置き換えられる気もするし、未来の地球と想像する事もできるし。
小説の最後と違い、なぜか私の心はすっきりできなかった。
Posted by ブクログ
SFに寄りすぎない設定が私には丁度よく人間味溢れる国家間ドラマのような感覚で読みました。争いの火種が絶えない現実世界と重なったりもして···。面と向かって対話するって大事だよね。芯のある女性が多く登場してるのも印象的(特にマルが好き)。
〈心に残った言葉〉
”単に、たかだか惑星間の揉めごとなんかよりも、科学的な探究を優先すべきだと思っている。(中略)
『エネルギー』はたしかに魅力的だが、エネルギーはエネルギーに過ぎない”
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今までいくつか読んだ小川哲さん、どれも面白かったんだけど、これは私の集中力の問題なのか、なぜかあまりハマれなかった…
地球からの独立戦争を描いた「月は無慈悲な夜の女王」をなんとなく思い出したんだけど、比べたらかなり穏やかな展開。
キャラクターの会話とかは小川さんぽさがあって面白いけど、SFとして期待してしまうものよりは、起きてる事件のスケールが小さいからちょっと物足りなかったのかも…
NHKのドラマはまだ見てないので見てみようかな…
Posted by ブクログ
火星に移住した人々と地球にいる人たち、複数人の視点から進むSF物語
もともとカタカナ名に弱く、だれが誰かわからなくなるのですが、こちらは比較的読みやすかったです。
スピーディーで個性もありおもしろかったのですが、タイトル的に「火星の人」と比べてしまい、そこまでの読みごたえはなかったので星3つです
Posted by ブクログ
火星に住むことが可能になった世界で新たに発見された物質をきっかけに、地球と火星間という距離が生む弊害を人間の相互理解問題と共に打破する
SF系というのも相まって読みづらい部分もあったけど展開が早く人情は読み取りやすかった
雰囲気が海外ドラマ味があるのも良かった
Posted by ブクログ
小川哲さんの小説は私には難しくて読みにくいと毎回感じているのに、「壮大な人間ドラマ」というコピーを見て読んでみた。
結果、やっぱり難しかった!そして、SFはあまり好きじゃないってことも再確認。
環境が比較的似ていて、地球に近い火星。
でも、色々な意味でやっぱり遠いわ。
地球外生命体の描き方がリアルで、こんな世界が宇宙のどこかに本当に存在するのかもと想像しながら読んだ。
イーロンマスク氏の火星移住計画の話も思い出したけど、私はやっぱり宇宙には行きたくないなと。
SFを読んでいつも気付くのは、宇宙への憧れよりも怖さが先立ってしまうということ。
宇宙好きの人はより楽しめる小説なのかも。
Posted by ブクログ
「光は遅すぎる」というフレーズに浪漫を感じた。
人類が宇宙に出ない限り抱かない発想。
もし人類が火星進出したら?の描写がリアルで未来への想像が膨らむ(火星移住のメリット無さそうだが)。
スピラニンは量子もつれみたいなイメージ?
もう少し先の話も読んでみたい。
Posted by ブクログ
地球から火星への移住者が多くいる100年後の世界が舞台。
あることがきっかけで、地球外知的生命の探求のために人生をかけて火星にやってきた生物学者のリキ・カワナベは、とある重大な発見をする。いっぽう火星生まれの盲目の少女、リリ-E1102は、地球へに観光を夢みて遠心型人工重力施設に通っていたが…。
発売と同時期にテレビドラマ化された作品。ドラマは見ずに小説から。
100年後、火星に人類が住み始めているけど、結局のところ、地球にする人たちの手を借りずには生きていけない。それでも、火星を愛し住み続ける人たちがいる。
実際には、100年後の未来はどうなっているのだろう。
小川さんの作品って、難しいけど、気になってついつい読んでしまう。そして、やっぱり難しいなぁと思ってしまう。今回も大まかな話の流れはわかったけど、とにかく難しい言葉がたくさん。人の名前も年齢も男性か女性か、何歳くらいなのかも分かりづらく最後の方になり、ようやく理解。
最後の最後まで〝スピラミン〟については、よくわからない物質だった。
でも、SF小説や小川さんの作品が好きな人には好みの作品なのかも。
今作が今年最後のレビュー。今年は多くブグ友さんとフォロワーになり、多くのブグ友さんにフォローしていただき、昨年以上の作品を読むことができて大満足の1年でした。
来年は本に関する新たなことにも挑戦!今からワクワク、ドキドキです。
みなさま、良いお年をお迎えください!