【感想・ネタバレ】火星の女王のレビュー

あらすじ

NHKドラマ化原作、火星と地球をめぐる壮大なヒューマンドラマ

地球外知的生命の探求のために人生をかけて火星にやってきた生物学者のリキ・カワナベは、とある重大な発見をする。いっぽう火星生まれの少女、リリ-E1102は、地球へに観光を夢みて遠心型人工重力施設に通っていた。様々な人の想いが交錯する人間ドラマ。

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Posted by ブクログ

NHKドラマ版の予習に。
タイトルからしてそうだが、ストーリーも僕が一番好きな小説『月は無慈悲な夜の女王』にモロに影響を受けている。
それよりはヒューマンドラマ寄りの内容とはいえ、搾取される異星植民地と母星地球との軋轢、というハードにSFチックな設定は元のまま。
正直に言って、NHKの年末特番にこれを採用したこと自体がかなり驚きだ(もちろんいい意味で)。

とはいえ、イーロン・マスクじみた胡散臭いCEOや、対話という現代的なメッセージなど現代的・テレビ映えしそうなモチーフもいろいろ。
ドラマ版はまた少し違った物語らしいが、今のところ大いに期待している。

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2025年12月07日

Posted by ブクログ

うわー!
とんでもねー!!

これね、わい思うにね
「光遅くね?」ってところからスタートしてると思うんよ

あ、あらかじめ言っておくけど、実際に正しいかどうかは割とどうでもいいの
わいがそう思った時点でそれでいいの

とにかく「光遅くね?」ってところからスタートした物語だと思うのよ
凄くね?
もうちょっと悔しいわw
だってどうしたってわいみたいな凡人にはそんな発想出てこないもん

だってこの宇宙で光が一番早いのよ
物理学的にそれ以上は不可能なのよ
光の速さは約30万km/秒で地球から火星まで180〜1,300秒なのよ(地球と火星の距離は一定ではないので幅がある)

光と言えばとんでもなく速いものというところから離れられないわいたちを軽々と置きざりにして「光おっそ」とか言っちゃうのよ

地球と火星くらいタイムラグなしで通信せい!っていうねw

でもって「量子もつれ」をアイテム化したような物質も登場させて、光を超える可能性みたいなんも匂わせたりする小技も憎いのよ

実際には「量子もつれ」って別に光速こえるわけ違うんだけど、そんな細かい話はいいわね

とにかくさ、この「光遅くね?」っていう発想が頭の中に生まれてる時点で、もう★5なのよ

うん、すごい

すごいんだってば!!

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2025年12月03日

Posted by ブクログ

タイトルを見て読みたいと思っていた作品。
後日、ドラマ化するとのことで急いで読み始める。
中身としてはSF初心者にも優しい作品。
4人の登場人物の視点で描かれるが、時系列や回想シーンなどしっかりと描写されていて分かりやすかった。
面白い作品なのでSF作品として、ヒューマンドラマとして読むのがおすすめ

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2025年11月26日

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★5 火星での新発見をきっかけに、地球の関係に歪が生じ… 創造性豊かな火星SF小説 #火星の女王

■あらすじ
地球から火星への移住、生活が実現している近未来。火星で研究をしている生物学者のリキ・カワナベは、地底湖でスピラミンとい物質の構造変化を発見する。新しい可能性がある発見とされ、世界を揺るがし始めていた。

一方、火星で生まれ育ったリリは、地球への憧れをもちながら重力の訓練を行っていた。まもなく地球への出発のため船に登場するリリだったが、トラブルに巻き込まれてしまう…

■きっと読みたくなるレビュー
おもろい!★5 地球から最も近い惑星ながら、人間にとってはあまりに遠すぎる火星。そんな火星をテーマにしたSF小説で、小川哲先生の厚みのある筆致とパワフルな想像力に唸りました。

地球から火星への探索が実現し、さらに火星での研究開発が進んでいる未来。様々な国や企業が宇宙開発機関(ISDA)に投資していたものの、想定していたほど効果が得られずに、火星からの撤退が決定していた。そこへスピラミンの物質構造変化が発見がされ、火星の価値が見直されることになる。

しかしこの未来を導くはずの発見が、多くの人々の思惑を引き起こすことになってしまい… というストーリー。物語は研究者リキ・カワナベと地球を夢見る学生リリを中心に描かれますが、彼ら以外の人物目線でも描かれる群像劇になっています。

まず舞台設定に感激ですね、もちろん取材もされているんでしょうが、ここまで創造力豊かに世界を描けるもんでしょうか。火星なんて新しい惑星なんてワクワクだよね!と、おもっていたら、むしろ超シビア。空気、食事はもちろん、火星で生きぬくための科学的情報を、それっぽく説明してくれるのよ。夢のある話ではまったくなく、火星での生きづらさを感じます。

さらには経済効果っていう現実を叩きつけられ、ありそうな政治対立、反乱なども描かれる。リアリティが高すぎで、人間ってのはどこまでも強欲で意地汚いってのが、ありありと伝わってきました。

さて、そんな世界で生きる登場人物たち、人間ドラマが熱いんです! イチ推しなのは研究者のリキ・カワナベですね、もう若くない初老の研究者。大発見するも「抜けた一言」がそれらしい。注目を浴びた後も慎重な姿勢を崩さず、利益なんて興味がない。知識だけが欲求の彼の人生、これまで何があったのか、話をじっと聞いてみたくなるんです。

また実業家マディソンも強烈キャラ、独立国家にひとりはいるよねって奴。やたらお金をもってる社党とか政治家にいるタイプ。言い放つセリフはデカくて夢があるんだけど、ホントのところ何考えてるのかよくわからん。この二人の微妙な思惑のやり取り、距離感が好きすぎるんですよ~。読み心地いいんです。

もうひとり、地球を夢見る学生リリもひた向きでイイ!特に彼女は生きようとする力があって、血が通っているを感じるんだよね。中盤辺りからエライことになるんですが、懸命に生きる若者は輝いてなー、応援しちゃう。

本作300頁ほどの小説ですが、もっともっと長編やシリーズものでもいいなーと思いました。ずっと読んでられます。地球と火星、遠い遠い距離ですが、人と人の距離はどのくらい離れていたのでしょうか。

■ぜっさん推しポイント
読めば読むほど、いま世界で起こってる紛争や日本の移住問題と同じ。

国や自治体が介入するも、費用対効果が常にみられ、既存住民とのバランスが問題になる。当然のように差別があり、それを声高に叫ぶ者がいて、ビジネスにする者もでてくる。話し合いで調整できないと、武力行使をちらつかせ、最後には力でねじ伏せる。

この物語は火星の遠い話ではありません、すぐ近くの我が国にあり、さらに今すぐに議論すべき問題だと思いました。

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2025年11月11日

Posted by ブクログ

いやー面白かったです。

SFなので化学・科学的な要素も多く読み進めるのが難しいかもと思ったけれど、どの登場人物も決してヒーロー的ではなく、どちらかというと人間的にどこか欠落している人が多くて、その分共感しやすくて感動も深まった気がします。

オススメです。

12月にNHKでドラマ版を放送するのだけれど期待(ハードル)はかなり高くなりました笑

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2025年11月04日

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エンディング美しすぎてガチ泣きした。SF作品だけど、今まで読んだどんな作品よりも人がしっかりと描かれていて、火星という環境に住むことが鮮やかに書き出されている。火星の歴史と傷とその中に生きる人たち。その中で描かれる本当に美しい物語。小川哲さんすごいっす。

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2025年11月04日

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ネタバレ

人類が火星への移民を開始し、複数のコロニーが鉱山採掘等で火星上での生活を送っている近未来。宇宙開発を主導する国際機関ISDAが、突然「地球帰還計画」を発表した。しかし、地球と火星を往復する宇宙船のペイロードは極めて限定されており、かつチケットは高額。この計画は、火星開発を見限った地球側政府による、事実上の「棄民政策」だった。一方、火星で地球外生命を研究しているリキ・カワナベは、不可思議な動作をする謎の結晶体「スピラミン」を発見する。この物質が、地球・火星間の政治的緊張に大きく関わることになるとも知らずに・・・

ざくっとまとめると、火星に移民した人々が、地球政府に反旗を翻す(より正確に言うと、翻しかけつつも小川哲節でしっちゃかめっちゃかになる)物語。あれ、ざくっとだけど、どっかで聞いたことがあるような?

そうですねー、ハインラインの古典的名作「月は無慈悲な夜の女王」と、構成的にはよく似ています。
大きな違いは、政治的にも経済的にも軍事的にも圧倒的優位にある地球と対峙するのが月移民ではなく火星移民であることと、反乱(?)を主導するのがコンピューターのマイクではなく、知的で凛とした盲目の女性・リリであること。このリリがまたとんでもなく魅力的なキャラクターで、地球政府側の重鎮の娘という立場上色々と面倒なことに巻き込まれ、辛い思いも多々するのですが、常に前向きで明るくエネルギッシュで、周囲の人々も巻き込んで、きな臭い紛争を解決に繋げます。作品タイトル「火星の女王」は、作中で彼女に付けられたニックネームなのですが、リリ本人はそれをよく思わず、最終的に「火星の応援団長」に落ち着く、というのがさすがの小川哲節(笑)

リリの話と同時並行的に進むスピラミンとカワナベの話が、次第に交差しあって、最終的に「コミュニケーション論」という極めてSF的なテーマにシュッと収束する様は、実に鮮やかです。明るい未来を感じさせるラストシーンも素敵ですし、何よりも特筆すべきことは、小川哲作品に必ず登場する「変な人」が、本作にはほとんど登場しません(笑)いることはいますけどね、大筋には影響しません。

そして、「火星の女王」というタイトルに、ちょっとだけ「えっ、バローズ?」と想起したそこのSF者のアナタ・・・
大丈夫ですよ、鴨も思いました(笑)
ドラマ化が予定されているそうで、今からとても楽しみです!

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2025年11月03日

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火星への移住が日常のことになった100年後の未来。ある出来事を背景に様々な事件が絡み合い一つの結末へと向かってゆく。未来世界を舞台にした群像劇、社会全体を包む革命の熱気とそこにある日常の手触り、歴史の大きなうねりの中で冷静にその先を見つめる人物達、大衆の世論さえも手に取るように乗りこなす飄々としたトリックスターのような男。著者のこれまでの作品のエッセンスを蒸留しながら、現代の人々の分断やコミュニケーションの問題を描いた真骨頂。

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2025年10月28日

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ネタバレ

 直木賞作家が描く早川書房創立80周年記念作品である。さらにNHKの放送100年特集ドラマの原作となっている(2025年12月放送予定)。読んだ印象としては、ドラマ化を前提に書かれたような作品と感じた。また、オーソドックスな「火星もの」として読むことができた。

 ただタイトルからしてそうなのだが、ハインラインの<月は無慈悲な夜の女王>を想起した。「月対地球」と「火星対地球」の独立騒動。そして武力衝突(本作では限定的)と来る。

 本作では。火星と地球との距離に起因する対面での交渉や会議の「間延び」が問題となっており、ここが物語のミソと言えるだろう。

 ちなみに<月は無慈悲な夜の女王>は、<機動戦士ガンダム>のベースというかヒントになってる。モビルスーツは、<宇宙の戦士>のパワードスーツが元になっているけど。

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2025年12月02日

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レアアースの供給源となる火星と地球が対立する未来。火星での新物質の発見。地球への旅行を予定していた大物の娘。

面白かった。SFを読むと想像力という「脳力」がビンビンになる気がする。

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2025年11月20日

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ネタバレ

火星と地球を繋ぐ100年後のSF群像劇。

コミュニケーションの遠さが心の距離に繋がる。
そんなことを感じたSF小説。

人類は直接言葉を交わすことから始まり、言葉を文字にし、文字を歩きや乗り物で運ばせてきた。電話が出来てインターネットが出来て、いよいよ人類のコミュニケーションは光の速度に近づいたが、一方でそれはコミュニケーションの速度の限界でもあった。火星と地球の「面と向かって」話せないことで生まれる軋轢。これは現代の地球上でも同じ。

「面と向かって」話すことが疎かになることで生まれる軋轢は現代でもある。そんな単純な事をSFの視点から改めて考えされられた一冊。

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2025年11月16日

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ネタバレ

直木賞受賞作「地図と拳」から「ゲームの王国」で沼落ちした沼落ちファン待望の新作はコテコテのSF

近い未来
火星に移住した者達と地球の1人の青年の交流の物語

移住した者達が背負った過去は決して明るいものではないけれど、歩いてきた道は火星での人生

例えそれが苦しい生活だとしても、遠く離れた場所に住む地球人は新しい歴史を火星で作り上げていく

人類の歴史にある植民地政策と独立戦争を彷彿させる物語の行き着く先にある結末

そして研究者が探し続けた理論の答えは眼の前にずっとあり、新しい開拓者が未来に作る歴史の先に答えがある、と言う壮大な幸せの青い鳥の結末に震えた

読み終えた後に改めて再読したくなる鮮烈な物語でした

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2025年10月24日

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SF物。人類は火星にコロニーを築き、火星に進出すること数十年。火星でレアアースなどを採掘し費用を賄っていたが、酸素もない火星で人類が生活するための費用は赤字に転落し、火星での生活維持費用の捻出が難しくなってきたため、地球に還ってくるよう政策を転換しつつあった。その中で地球に戻りたくない火星人による火星独立運動が持ちあがる。

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2025年10月23日

Posted by ブクログ

未来の火星に住む盲目の女性が主役だが、他の視点で交互に物語が進むため、頭の切り替えが大変だった
話自体はSFの宇宙もので小川氏らしく物理的な話もあり楽しめた
ただ、宇宙ものという壮大な話をこの短い中で書かれているので、どうしても展開が急でこじんまりとした印象が拭えない

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2025年12月08日

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SFだったので途中で無理ーってなるかなーと思ったけれど、読破した。専門用語もそこまで気にならなかった。中盤以降は火星と地球の関係がどうなるのかハラハラした。リリの『面と向かって』はイイね。いつの時代もダイレクトコミュニケーションは大事だと思う。

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2025年12月05日

Posted by ブクログ

繰り返し読みたくなる本と、一回読んでそのままの本と、何が違うんだろうな。
そういうことを言語化できる人はすごいな。
私の場合は単にその本の世界に戻りたいとか、その世界に浸っていたいという感じ、としか言えない。
そして、この本には戻りたいと思う「世界」を感じなかった。ただ、ストーリーがあるだけ。テレビドラマになるということも興味を持ったきっかけだけど、ドラマチックなストーリーだけなのかな。
少なくとも多分、もう読むことはないな。

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2025年12月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

……「だからなんだ」という終わり方。
大々的なクライマックスという訳でもなく、感動もなく、……どうしてこうなったのか、よくわからないまま終わっていた印象。

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2025年12月01日

Posted by ブクログ

地球と火星間でそう遠くはない未来に起こりそうなリアルな社会問題を描いている。コロニーという言葉はどうしてもガンダムとくっついてしまっているので建物や人物の顔などガンダムに登場するものをイメージしてしまった。
再利用ロケットなど現在のロケット技術を踏まえてるところとかリアリティがあって良かったが、SF的な面白い設定やミステリー要素をもう少し深掘りして欲しかった気もする。

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2025年11月23日

Posted by ブクログ

無事に読み終えた。。。

というのが感想。

2125年
地球人に住む人間と、火星に住む人間。
100年後は、そんな時代になってるのか??

地球と火星
物理的距離と心理的距離の中
火星に住む人々は、独立を目指して行けるのか。。。
そして未知なる鉱物とはいかなるものなのか。。。

人と人との心の距離の在り方を
現代に暮らす私たちに向けても
考えさせられる作品だった。

2015年12月13日より
NHK BSにて放送!!


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2025年11月22日

Posted by ブクログ

地球上での世界の色々な要因での分断を、宇宙に広げたSFを題材にした小説。小川作品らしさはあるが、個人的にはそこまで面白いとは思わなかった。

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2025年11月18日

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タイトルを見てすぐ、100年以上前に出版されたバローズの作品を思い出したが、至ってシリアスな火星開拓譚だった。
今から100年後、火星には40年前から人類が移住し、現在の人口は10万人を超えている。だが、主に資金面の問題で撤退が検討されていた。そんな状況で起きる事件を様々な人々の立場から立体的に描いていく。背景にあるのは移民問題とも読めるが、あっさりとしすぎていて小川さんの作品としては物足りない。
12月に放送されるNHKドラマの原作なんだそうで、あまり政治的なことは書けなかったのかもしれない。

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2025年11月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

NHKドラマ化原作の書下ろしSF小説。



著者だから面白くないわけがないと思いましたが、期待を裏切らない出来だと思います。
NHKサイトの登場人物を見ると小説とは異なっている部分があるので、あくまで小説は原作として扱われるのでしょう。
火星に人が移住できるようになっている2125年あたりが時代背景となっていて、火星で生まれ育った人もいる状況下での地球からの束縛とその反発という政治的な話に新発見物質が絡んで物語が大きく動き出します。
独立とそれを阻止する大国という現代でも見られる構図を宇宙物語に反映させる壮大さはさすがで、戦争にならないで先送り的ではあるが平和的なエンディングはうれしい。

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2025年11月15日

Posted by ブクログ

それぞれの想いや思惑が複雑に絡み合っているのを、すごい上手に描いていて、内容自体はあまり好みではないが、この作者の他のタイトルも読んでみたくなった。

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2025年11月09日

Posted by ブクログ

本の発売より先にNHKドラマ化が発表され、いやがうえにも期待感が高まっていた新作は、「ゲームの王国」以来となる久しぶりのSF長編。まず、「女王」をはじめ登場人物は一癖も二癖もある者ばかり。そして火星vs地球の構図はまさに小川哲版「宇宙戦争」。とは言えタコ型異星人は出てこない。対峙するのは生身の人間同士。今の世の中を象徴するような分断が宇宙規模で、ミステリー要素を絡めながら、時にユーモラスに描かれていて面白かった。火星を舞台にした、欲と希望と「だからなんだ」の物語。

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2025年11月10日

Posted by ブクログ

初の小川哲作品、タイトルに惹かれ読んでみた。
スケールの大きさよりかは、リアリティとかユーモア溢れる人間模様を描いてる作品。まあ読んで損はしないものの、もっと面白い本格SFいっぱいあるし、そんなにお薦めするほどではないかなー。

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2025年11月01日

Posted by ブクログ

物語の舞台は火星の移住して40年後の世界。
火星では、13のコロニーが建設されていて
各コロニーに移住した人たちが暮らしている。
研究者として火星に移住した地球人のリキ・カワナベは、火星である物質を発見した。
この物質をめぐり、火星と地球の争いが始まろうとしていた。
火星育ちの大学生リリは、地球に行くために訓練を受けている。
リリとカワナベの物語が交差していく。
圧倒的なスケールで描かれていく、火星の姿。
地球に住んでいる者、火星に住む者、2つの目線で
描かれる究極のエンターテイメント作品です。

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2025年10月29日

Posted by ブクログ

新物質を巡る学者の執念、有力者の娘の誘拐、火星側の地球からの独立への燻り、と要素が盛りだくさんで、群像劇なので視点があっちこっちに行くため、アルコールをたらふく摂取した私の頭がこんがらがりそうになった。が、シンプルに捉えてしまえば本作はボーイ・ミーツ・ガールを描いていると言ってもいいかもしれない(しっかり読んだ方に怒られるかもしれないが)。
終わり方が爽やかで、希望が持て、とても気に入った。

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2025年10月26日

Posted by ブクログ

面白くないわけじゃないけど、小川哲作品に求めるパンチがなかった。全体的にラフな印象。

リリがよくわからなかったなー。
群像劇ではなく、カワナベ主人公で読みたかった。
男性キャラ(の思索)が生き生きしてるのに比べて、女性キャラ(の思索)の解像度が低い。「女性キャラを」って依頼されたのかな?

とはいえ、期待値が高すぎただけで、作品の質が悪いわけではない。

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2025年10月25日

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