あらすじ
給料は安いし、貯金も少ない。ムダなお金は一円だって払えません! 誰しも余裕のない時代だからこそ、何にいくら使うかで人生はきっと変わるはず。ゲーム課金はいくらまで? 百万円の宝くじが当たったら夫に言う? どうすれば働かずに生きていける? 七名の人気作家が「お金」にまつわる悲喜こもごもを描く、書き下ろし短篇アンソロジー。
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Posted by ブクログ
お金に関する短編集、どれもこれも今の世相を表す物語でした。
私的に良かったのは(百万円の無駄)(わらしべ長者のつくりかた)(二千万円の差額)
宝くじで100万も当たったら自分ではどうするだろう?!
こっそり好きな物や好きな事に使うだろうか?!やっぱり家族で旅行したりしたいなぁ〜とか思ってしまった。
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特に心に残ったのは、大崎梢さんの『12万円ワンコ』 長嶋恵美さんの『廃課金兵は買い物依存症の夢を見るか?』 福田和代さんの『わらしべ長者のつくりかた』松村比呂美さんの『二千万円の差額』。
タレント犬の実態や、推し活、買い物依存、には驚くばかり。わらしべ長者の話は、爺さんの説得力が絶妙で、展開にも笑った。二千万円の…は思わず涙が。身近な人を亡くすということが、ひしひしと伝わって、悲しかった。
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『百万円分の無駄』 新津きよみ
『一生遊んで暮らせる方法』 原田ひ香
『12万円わんこ』 大崎 梢
『廃課金兵は買い物依存症の夢を見るか?』 永嶋恵美
『わらしべ長者のつくりかた』 福田和代
『塾に行かない子どものための五つのクリンプス』 図子 慧
『二千万円の差額』 松村比呂美
「アミの会」のアンソロジーです。久々です。
お金がらみのお話を集めたもので、原田ひ香のヒットにあやかったのかな。
どれも面白かったんですが、『廃課金兵は買い物依存症の夢を見るか?』 が
一番好きです。映像で観たいと思ってしまった。シスターフッドってヤツ?
転売ヤーに転落しようとしている買い物依存症の友人を救おうとする「廃課金兵」。
会話のテンポが心地よく読後感も最高で、他の作品も読んでみたくなりました。
オススメです。
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好きだった短編ランキング
❶わらしべ長者のつくり方
・「会社を利用しな」
・「数年のうちに見極めるんだ」
・一日、一日をきちんと生きていく。仕事を楽しむ。楽しめる仕事を探してみる。
❷二千万円の差額
❸12万円わんこ
覚悟も勇気も度胸も、自分の中にきっとあるはずだ。
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旅のお供として。まず関係ないけどこの本の写真?何でこんなに暗いのよ。お金に関するアンソロジー。概ねみんな面白かったけど、松村比呂美『二千万円の差額』は泣いてしまった。大切な人の死を自分のせいと思って、不安障害になったりパニック障害になったりするのはわかる気がする。うちの親はどうなるかなー。大崎梢『12万円わんこ』と福田和代『わらしべ長者のつくりかた』はうまくいき過ぎと思えるくらいいい話だった。でもこういう明るい話はいいものだ。特にわんこの莉々子のように明るくすがすがしく生きていけたらいいよなー。
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お金にまつわる話のアンソロジー。割と好きな作家さんが揃っていて予想通り楽しめた。価値観とは世代によって違うのは勿論、収入によっても異なるし、本当に人それぞれ。夫婦になる際はやっぱりそこが違うと後あとすれ違いのもとになるとつくづく感じる。ピッタリ合うということはなくとも許容範囲内でないといい関係は続かないと思う。
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妹が結婚した時、小さな頃から可愛がってくれた近所のおばちゃんに、「結婚生活はどう?」と聞かれ、「私ね、お金に困ってるのよ」と答えて大笑いされた事がある。お金の管理の仕方が分からずに困ってる、と言いたかったらしいけど、省略し過ぎて意味変わってるし。
お金の問題って大切だけど、これほど個性が出る物もないなと思う。誰かの大切な物が、他の人から見たら無駄にしか思えなかったり、一般的に高価な物が関心のない人には全く無価値だったりする。だからこその面白さもあるな、と思いながら楽しく読みました。
Posted by ブクログ
「わらしべ長者のつくりかた」の考え方が参考になった。おじいちゃんの「日本人の悪い癖だと思うんだが、仕事を楽しもうとしないんだな。働くことはしんどいことだと、自分で自分に呪いをかけてるんだ。」って言葉よかったな。楽しさや面白さは自分でつくっていくしかないんだよね。
「二千万円の差額」も好きだなぁ。切ない家族系の物語にとことん弱い私なのであった…。
お金というたったひとつのテーマで、全く違った景色を見させてくれる作家の方々には頭が頭が下がる思いです…!
色々な話が
お金に纏わる、色々な作家の色々な話。えっ?と思うもの有ったけれど、大体、面白く読めた。最近、ちょっと、ハズレの作品に当たって、腐っていたので、こんな、パッチワークみたいな短編集も、良いと思った。
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お金がメインというより、お金にまつわる短編集。他人のお金の使い方を見れるようでそれぞれ面白さった。内容もトレンドをついていて、参考になったり。気楽に読めるし、ハズレもなし。
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お金にまつわる短篇アンソロジー。
7名の人気作家たちのお話だけあって、それぞれ楽しめる。
○百万円分の無駄〜新津きよみ
もし、自分が宝くじで当てたら誰かに言うだろうか?使い道は?と考えてしまった。
元同級生のお店には行かないだろうな。
○一生遊んで暮らせる方法〜原田ひ香
こんな相手との生活は耐えられないだろうな…と
価値観の違い⁇
投資人生って自分の中で全く想像つかない。
○12万円わんこ〜大崎梢
ペットモデルの実情が少しだけわかった気がした。
それを取材して得られたものは、覚悟や勇気や度胸で自分のスキルを磨こうと思えたことはよかったなと。
○廃課金兵は買い物依存症の夢を見るか?〜永嶋恵美
何にお金を使うのか、ほんとうに人それぞれだなぁと改めて感じた。
ゲーム課金は全くしないけど(そもそもゲームをしない)本はついポチッと買ってしまう。本屋へ行くと一冊は買っている。
洋服は今はすっかり興味もなく減らしていくだけ。
依存症、、自分では気がつかないのかもしれないと思うと怖いなと思った。
○わらしべ長者のつくりかた〜福田和代
棚からぼたもち。これわたしも好きだわ。
と思いながら読み進めると拓海の友人である健斗のおじいちゃんがとても良いことを言う。
わらしべ長者の話から何を提供するか?ってことになり、工作が得意で昔作った万華鏡を思い出して、手近にあった牛乳パックとアルミホイルや色紙で早速作り上げる。それを持って動き回っているうちに隠れたニーズ何ふたつ掘り起こされるという…。
実質、いくらにもならないけれど楽しい思いと喜んでもらえた、役に立ったと満足できた。
楽しく夢のある時間だと思えたことで、前向きに仕事についても考えることができた。
いやぁ、おじいちゃんさりげなく良いことおっしゃるわ。
○塾に行かない子どものための五つのクリンプス〜図子慧
子どものことで親は日々頭を悩ませる。
たんに塾に行く、行かないだけじゃなくてどうして行かないのか原因がわかれば対処できる。
しかし、塾ってこんなにもお金かかるんだと今更ながら思う。
○二千万円の差額〜松村比呂美
これは辛い話だなと。
夫が真面目な性格だったからこそ、なのか…。
金銭的に老後の心配がないとわかっていても、なくした自信を取り戻すことができなかった…
仕事がうまくいかずに会社を辞める、ということが耐えれなかったというのがわかったから余計に辛い。
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お金をテーマにした7つの話。
短いですが、なかなか深い話ばかりでした。
みんな面白いですが、『廃課金兵は買い物依存症の夢を見るか?』がちょっと怖くてゾワッとしました。
『わらしべ長者のつくりかたの考え方』は参考になりました。
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福田和代さんの「わらべし長者のつくりかた」が良かった。健斗の祖父のような含蓄のある言葉を言ってくれる人が若者の周りにいてくれると、生きる方向を見失った時にいいだろうなと思った。
仕事を楽しもうとすること。仕事は大変なこともあるけれど、興味をもって、面白がってやっていけば、面白くなっていく。できなかったことが上手にできるようになったり、人に感謝されたり、世の中を支えたりすることも、楽しいこと。
気づけば、いま、そのような仕事ができるできていることに改めて感謝の思いとなった。やはり自発で取り組むと楽しくなる。
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アミの会、お金にまつわるアンソロジー。
どれもおもしろくついつい一気読み、週末で良かった…
百万円分の無駄…新津きよみ
一生遊んで暮らせる方法…原田ひ香
12万円わんこ…大崎 梢
廃課金兵は買い物依存症の夢を見るか?…永嶋恵美
わらしべ長者のつくりかた…福田和代
塾に行かない子どものための五つのクリンプス…図子 慧
二千万円の差額…松村比呂美
テーマがお金だからか現実的な話が多かったけれど、わらしべ〜は、ほんわか。
図子 慧さんは初読みの作家さんでしたが、子供を育てる環境のあるあるとかすごくうまく描写されてて展開にドキドキしました。
二千万円の差額は悲しい話でしたが前向きなラストが良かったです。
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百万円分の無駄 新津きよみ
一生遊んで暮らせる方法 原田ひ香
12万円わんこ 大崎 梢
廃課金兵は買い物依存症の夢を見るか? 永嶋恵美
わらしべ長者のつくりかた 福田和代
塾に行かない子どものための五つのクリンプス 図子 慧
二千万円の差額 松村比呂美
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アミの会と気になるお金の話ということで読んでみました。
お金の話でも色々な切り口があって楽しめました。
物の価値やお金で換算できない価値について考えさせられました。
行き過ぎてもやはりダメですね。反省しないと。
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ある人目的で読んだ方、挙手。
でもこの作品はあることに関して本当に丁寧に
書いてあってさすがお金の人!!と思うことでしょう。
ただし内容はスカッと系ですけどね。
相手に思いやりがないクソ男はグッバイだわ。
あとは最後の作品かな。
あるトラウマを抱えて自分を失ってしまった母親のお話。
救われないと思うでしょうが
ちゃんと終盤に救いがあったのはほっとしたね。
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お金にまつわるアンソロジー。
テーマがお金という身近でシビアなものなので、どれも興味深く読めた。
原田ひ香さん以外は、初めての作家さん。
「塾に行かない子どものための五つのクリンプス」が一番面白かった。
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お金にまつわる7つの話。
お金の使い方で基準値もわかる、というものですが
2話目の話はちょっとすごかったです。
ケチを通り越して、自分の事だけを考えている状態。
付属品というよりも、便利ツール?
どうしてそういう考えになった? と聞きたいものです。
子供の話も現実的で微妙な気持ちになりましたが
そういう塾も、そういう同級生もいるかも、と。
相手の母親も察してくれて、泥沼にならなくて
かなりホッとしました。
最初が最初なので、そうなったらなかなか…。
わらしべ長者、やれると楽しそうです。
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どれもよくお金に基づいて作り込まれたストーリーでリアルさがあり、サクサク読めた。
お金で買える物、買えない物、それ以上に価値を与えてくれる存在、共感出来るストーリーが多かった。
・百万円分の無駄/新津きよみ
今まで自分が生きてきた生き方で、お金の使い方がわかる話だと感じた。
・塾に行かない子どものための五つのクリンプス/図子慧
お金の安さと自分都合で大事な事を見逃していることに気付く。これは現実でも起こりうること。お金の根本を見つめ直すことで原因までも解決出来る事が分かった。
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お金にまつわる短編のアンソロジー。編者のアミの会は実力派女性作家集団としていくつかアンソロジーを刊行している。
新津きよみ「百万円分の無駄」:女の恨みは怖い
原田ひ香「一生遊んで暮らせる方法」:そろそろふぁいやぁ太郎さんのお金の使い方に共感。ただし奥さんに同じことを強要してはいけません
大崎梢「12万円わんこ」:バーニーズマウンテンドッグのタレント犬ハティの値段はお安くなって12万円、我が家のトイプードルも12万円。高いか安いか?
永嶋恵美「廃課金兵は買物依存症の夢を見るか?」:廃課金兵の実態を面白く読んだ。
福田和代「わらしべ長者のつくりかた」:いい話です。読書感想文にぴったり
図子慧「塾に行かない子どものための五つのクリンプス」:息子の勉強の邪魔をしていた5つの障害(クリンプス)は息子の挙動のチェックを怠慢していた私という、日本人らしい発想のお話。
松村比呂美「二千万円の差額」:身近な人の死因を自分に求めてしまう日本人らしい発想のおはなし。
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廃課金兵は買い物依存症の夢を見るか?
は読んでよかったです。
わらしべ長者の作り方
は、仕事に対する姿勢が変わりました。
印象に残ったのはこの2作です。
Posted by ブクログ
宝くじで100万円当たったらどうするか、FIREになりたい自分勝手な旦那との生活、モデル犬の実態 、おじいちゃんが若者に仕事について話す、離婚した夫婦の子の中学受験、夫の自殺からパニック障害になるおばあちゃんなど。さらっと読めるが自分に置き換えて考えると悩むな。
2千万円の差額(パニック障害になるおばあちゃん)にでてくる娘、確かにそれだけ多額の頭金を出してもらったらそうなるのかもしれないけど、母親に優しいなと思った。そしておばあちゃん側もきちんと感謝してるところが素敵。
Posted by ブクログ
お金にまつわるアンソロジー。
宝くじで100万円が当たったが、家族には内緒で浪費する。夫や子供たちの態度に、とても打ち明ける気になれなかった主婦の話やケチで信じられないことを言う夫や…
日々の推し活にお金を注ぎ込む女性。
仕事が続かずにいる孫の友達にアドバイスを送る祖父などなど…
ムカッとする話や前向きになれる話もあって、アンソロジーの楽しさがある。
2024.3.16
Posted by ブクログ
実力派女性作家集団『アミの会』によるアンソロジーも本作で12作目。
今回のゲストは原田ひ香さん。
毎回楽しみにしていて欠かさず読んでいるシリーズだが今回のテーマはズバリお金。
どの短編も其々切り口が異なりバラエティに富んで面白かった。
特にお気に入り作家さんの新津きよみさん「百万円分の無駄」と松村比呂美さん「二千万円の差額」はリーダビリティが高く惹き込まれた。
新津作品は女性の心理描写が秀逸で主人公の言動に共感。
毎日の様に届く詐欺メールを盛り込んだ松村作品は身近に感じた。
イヤミスのイメージから一変し、心温まる読後。