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「苛められ、暴力をふるわれ、なぜ僕はそれに従うことしかできないのだろう」 善悪の根源を問う、著者初の長編小説。
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Posted by ブクログ
もう少し心の準備してから読めばよかった…と反省。 すごく心が痛いのと自分の人生の一部を見ているようでしんどいのだけど、 やはり文章のプロはそう思わせるだけではなく、細部にまで凝って最後まで読めるように導いてくれる。 これもまた心を落ち着かせて読み直したい。
ちょっと色々衝撃的やな、海外で刺さるのも良くわかるわ。どこから夢でどこから現実なんやろか、小説だからぜんぶ夢なんやろけど。斜視って治るんやな、現代技術は素晴らしいな。俺も白目の黒い部分取ってもらおかな。 自分がされて嫌なことは、他の人にもやってはなりません、というのは綺麗ごとだという百瀬。自分がやら...続きを読むれて嫌なことでも、やりたかったらやる、でも自分の身内がされそうになったら全力で防ぐ。それが嫌なら力をつけるしかない、それが現実なんや、という百瀬。 いじめをしてる側の二の宮や百瀬みたいな奴らは、一見外見もよく頭もよく見えるけど、ほとんどの場合家庭環境が悪く、親に問題があって、そのストレスを外に向けているケースが多い印象。グレてる奴らは、親から愛情を受けられていない、一皮剥くと本当は可哀想なやつら。と、いうところまで思いが至ると良いのだが。 いじめられてる側が発達障害とかだと、更にタチが悪く、反抗できずに事態が悪化する、先生何やっとるんや。 いじめって無くならないし、百瀬の言うとおり根源的には人は弱いもの虐めしたいというグロテスクな部分は間違いなくあり、そこからは逃れられない。そこから目を背けるのは問題の本質をとらえる事ができなくなる。せめて虐められる側が、地獄を見ないようなサポートを。 と、いいつつ我が子には、こう言う環境に出会わない様に最大限の配慮とか環境を用意してあげたいなと思う、やっぱりキツイでしょこう言う場面に会うのは。私立の進学校はこう言うレベルの低い虐め無いよ、サンプル数一しかないけど。
ちょっと理解できるような、、
虐められる側の「受け入れる」と言う考え、たしかにそれは弱者ではなく勝者に感じた。
役立たないけれど、役立つこと達
私たちが社会に役に立つものを求めるとき、 私たちも役に立つものであることを求められる。 これはきわめて当然だけれど、 私たちは役に立つものばかりから できているわけではない。 私は私自身の役に立たない部分を かえって私のアイデンティティを 表すものとして、「最後まで」 愛することがで...続きを読むきるだろうか。 また、私は、私だけで私であるわけではない。 私を生み出してくれた者たちも 私の一部である。 私は、私の一部が不完全であっても かえってそれを愛せるだろうか。 〇〇は、後ろめたくて 自分に大きな穴ができたように感じる行為 かもしれないが、意外と戦略的で 原罪とも呼ばれるものの暴発を回避して 守るべきものを守る強い力になりうるもの かもしれない。 〇〇が怪我をして血を流すのを読んだとき、 読者としての私は、主人公に復讐や逆襲を そそのかしたい気持ちを冷まされた。 突発的な凶事も、ないに越したことはないが、 もっと大きな取り返しのつかないことから 自分たちを守ってくれるものとなってくれる こともあるようだ。 〇〇の凶事や、〇〇に芽生えた強さが、 勇気を持ち始めた主人公のその勇気の、さらに 先にある何かを示しているようだ。 私たちは交流する間に、たとえ 強く幸せに結びつくことができなくても ばらばらでいるのに、それぞれが成長して 違っているのに、それぞれの成長を なんとなく感じて安心できることが あるように感じる。 役に立たなさそうでいて、 役に立つこともあるようですね。
#ハッピー #切ない #ダーク
平易でリズム感もあるとても読みやすい文体で、あっという間に読めました。10代の人達に読んでほしい。内面の葛藤や苦悩と世界の理不尽さ。エンタメ小説とは一線を画す小説でした。
苦しい作品……苦しい! 救いの物語に進んでいくのかと思えば,どんなに踠いても逃げ出せない現実に収斂されていく生き地獄. 感想すら,うまく出てこない……. いじめられる側の理屈は,感情的に「分かりやすい」. でも,いじめる側の圧倒的な「屁理屈」は,「分かりたくないけど,分からされてしまう」. 「...続きを読む善悪とか関係なく,やりたい事をやるか,やらないか,それだけ. その時,それが実行できる環境があるか無いか,それだけ,シンプル」―― きっと,現実世界でもひどいいじめをする人たちの心理って,そんなものなのかもしれない. 「いじめているつもりは無かった」って,言い訳でも何でもなくて,本当にそう思っているのかも. 恐ろしい……けど,自分と違う思考回路の人間が「いること」を認めなければ,現実を歪めてしまう. 「戦争も人殺しも悪い.でも,現実として,世界ではそれが絶え間なく繰り返されている」―― そういう視点が,この作品も,いじめの当事者たちも,そして世間も,圧倒的に足りない. だからみんな,誤解してしまう. 「物事の見方や見え方で解釈が変わるものに対する議論」と, 「絶対的に間違っていること」を,同列に扱ってはいけない. この大原則が混ぜっ返されると,どこかで分からなくなってしまって,からめ捕られてしまうんだよね. ひろゆきに騙されちゃうのって,きっと,そういうところなんだ. 「ナチスはいい事もした」とか 「教育勅語にはいい事も書いてある」みたいな,脳ミソからサボテンが生えてる様な戯言を “両論併記”の片側を担わせてはいけない. 「人殺しはしてもいいか,ダメか?」みたいな問いに対して 「究極的にはどっちもどっち」なんて返すのは,悪意ある撹乱であって,議論じゃない. この本に登場する人たちも,文庫の帯も,NYTを始めとする名だたる書評コメントも, そして世間も―― みんな,この「どっちもどっち」の罠に,騙されてる. 違うんだ.「ダメなものは,ダメ」って言わなきゃいけない時があるんだよ. この本は,穿った見方をすれば,「良心や議論の混ぜっ返し」なんだよな. そこを分かっていながら,この陰湿さと執拗さにページを捲る手が止まらない. 作者は,それをわかってて,意図的に撹乱を仕掛けて来てるよね,これ? その“混ぜっ返し”の巧妙さが,有無を言わせぬ恐怖となって迫ってくる. 混ぜっ返されて堂々巡りする現実を擬似体験させてるんだ. 恐ろしい作家さんだー!この奇妙さと恐ろしさが『黄色い家』に繋がっていくのだな,と納得. ラストシーン,主人公は,たしかに「前を向く」ように見える. でも,「コジマ」は……どうなってしまったのか? 色んな想像が広がるけど,そのどれもが絶望的で, 読んだ後も抜け出せない息苦しさが続く……昨夜,眠れなかったもん(笑) いやなものを見てしまったような, 凄いものを見せられてしまったような―― とんでもない一冊だったことは,間違いない.
一気に読んでしまった。イジメものの中には被害者が実は美少女だったりするものもあるが、本作品では斜視の少年と不潔な少女といきなり苦しい容赦ない設定。 自分なりの解釈と咀嚼が必要な小説と思う。 コジマは殉教者になりたい歪んだ感情を持っている(持たざるを得ない環境だったのかも)のだと思った。その感情に自身...続きを読むも疲弊し、主人公との軋轢も生じてくる。 百瀬とのやり取りはとても読みごたえはあった反面、目新しい議論ではなくどっかから引っ張って来た感があった。中学生でここまで醒めてるヤツいるか?との違和感もあった。小説全体の流れにも大きくは関わっておらず、そこだけ浮いた感じがしたのが残念だった。 主人公にとって重要だったのは義母の存在ではないか?義母の愛情により一歩踏み出した主人公、そこで自身が生まれ変われるのではとの希望と共に見えた美しい景色が彼のヘヴンだったのだろう。
読んでいてヒリヒリする小説。 痛い、辛い、悲しい、もどかしい。 斜視を治した僕の世界は美しく、未来も明るいものになるようなエンディングだった。 一方、コジマはどうだったのだろう。 コジマの未来も明るいものでありますように。
匿名
胸が痛い。体も心も傷つけられて、それでも我慢しなくちゃいけないなんて事はない!虐めを通じて強く結びついた2人。お互いが心の支えになれた時もあっただろうけれど。虐めを耐えてる自分達がとてつもなく強くて優しい人だなんて、そんな考え方は寂し過ぎる。何もかも放り出していいんだよ。と、彼と彼女に何度も語りかけ...続きを読むるました。容姿が良くても頭が良くても、人の痛みが分からずに残酷な人間はいる。その行為が醜いとも考えない頭が空っぽの奴ら。そんな奴らの相手になる事なんてない!
#切ない
二、三度読み返してみると新しい発見がある作品だと思います。 「僕たちがこのようにしてひとつの世界を生きることしかできないとゆうことにたいする涙だった」の言葉に、受け入れることしか出来ない、そんな自分が嫌なんだという気持ちが現れていたと思う。 百瀬の「なぜ、君はそれができないんだ」と言う言葉は、その場...続きを読むでは屁理屈でしかないが、この言葉はある種では間違いではないと思う。 最後の斜視の手術でもそうだが、どんな状況も変えるのは自分でしかない。
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ヘヴン
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川上未映子
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