あらすじ
狂い出す若者たちの運命。
バブルとは何だったのか?
欲、たぎる地で迎える圧巻のクライマックス
時代はバブル全盛に。東京本社に栄転が決まった夫とともに上京した佳那は、ヤクザの愛人・美蘭のてほどきで瞬く間に贅沢に染まっていく。同じく東京にやって来た水矢子は、不首尾に終わった受験の余波で流転と波乱の生活がスタートする。やがてバブルに陰りが見え始め、静かに運命が狂い出す。
解説:山口ミルコ
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Posted by ブクログ
桐野夏生『真珠とダイヤモンド 下』毎日文庫。
いよいよバブル崩壊により、株で莫大な財産を築こうとしていた人たちの人生が狂い出す。
特に終盤の緊迫感は半端無く、この世には神も仏も居ないのかと思うような無慈悲な展開が待ち受ける。人を騙して泡銭を稼いだ者も、慎ましやかに堅実に暮らす者にもバブル崩壊の火の粉は同じように降り注ぐのだ。
そして、何と潔い結末。何も残さず、潔く全てを描き切った桐野夏生の手腕に感服した。
華やかな酒と薔薇の日々を過ごしていた小島佳那と、慎ましやかに堅実に暮らす伊東水矢子の2人の人生は……
小島佳那と結婚し、東京にある証券会社の本社の国際部に栄転した望月は九州のヤクザの山鼻と付き合いながら、互いに株で一儲けしていた。専業主婦となった佳那は山鼻の東京の愛人である美蘭と知り合い、東京ディズニーランドを一望するマンションで華やかな日々を過ごす。
望月はさらに金を増やそうと仕手筋の若手カリスマの亀田優成に近付き、山鼻に仕手株を勧める。
一方、東京の女子大に通う伊東水矢子は大学に馴染めず、住んでいるアパートの環境にも悩み、近所の女性占い師の南郷に相談する。
本体価格850円
★★★★★