【感想・ネタバレ】やなせたかし みんなの夢まもるためのレビュー

あらすじ

自己犠牲のない正義なんてない!
昨年94歳で亡くなった漫画家のやなせたかしさん。『アンパンマン』をはじめとする作品の底流には、「この世から不幸をなくしたい」という強い願いが込められていた。生前の本人の言葉や彼を慕う漫画家たちの声、そして遺された詩とイラストで紡ぐ、やなせたかしからすべての人に贈る珠玉のメッセージブック。(巻頭カラーページあり)

[内 容]
第1章 アンパンマンのマーチ
ちばてつや アンパンマンのマーチが、やなせさんの憲法だった
第2章 しあわせよカタツムリにのって
第3章 てのひらを太陽に
西原理恵子 悲しみのカードを希望のカードに変える
第4章 ノスタル爺さん
里中満智子 笑いや喜びをふりまいて過ごそう!
第5章 絶望のとなり
吉田戦車 やなせさんが守ろうとしたみんなの夢
※第1~4章の本文は、やなせたかしさん本人によります。
ただし、二〇〇八年十月時点の内容になっています。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

「あんぱん」を見て、たかしさん、のぶちゃんの生き様に感銘を受け、読みました。やなせさんの詩、作るキャラクター、絵、曲…どれも優しくて大好きでしたが、この本を読んでさらに愛着が沸きました。あれだけ辛い半生を送っていたのに、それを言い訳にすることなく「人生は喜ばせごっこ」と、人のために自分を犠牲にできるやなせさん。見習いたいです。

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2025年11月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

やなせ先生は、戦争や家族との別れを度々経験して、本当に苦しいこととは何か本当にうれしいこととは何かを身をもって体験されたのですね。
「悪人を倒すことよりも、弱い人を助け、ひもじい人にパンを一切れ分けてあげるほうがはるかに正しい」
私の知りうる限りのやなせ先生の私の多くには
「生きていることが幸せ、幸せを感じるのは生きているから」
のようなテーマが込められているように思えます。
本当のやさしさとは
本当の正義とは
本当の幸せとは
なんなんでしょうか。
やなせ先生は「自己犠牲のない正義なんて、ありえない」とおっしゃっています。

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2025年08月31日

Posted by ブクログ

悲しみと後悔と別れ、どんなにつらい思いをしてきたんだろう。想像を遥かにこえるものだろう。その中でこれが好き!を認識し向き合っていったやなせたかし先生素敵すぎる。
昔の人は強いと耳にすることがあるが、何でもやっていかなきゃ食べていけないからやらなきゃ!って気持ちが強いのかもしれない。
やなせたかし先生は色んなお仕事をされてる。その全てが積み重なってアンパンマンを描けたのだと思う。アンパンマンの歌は沢山あるが、そのほとんどがやなせたかし先生の作詞であるから驚き。才能の塊。
この書籍は他の著名人からのコメントも掲載されているのが良い。立場が違えば見る視点が違うし考え方も違う。「あ~なるほどそういうこともあるか。」が連続する本。

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2022年02月02日

Posted by ブクログ

人生の喜びも悲しみもしっかり見つめられるやなせたかしさん。子供の頃から大好きなアンパンマンを描いたやなせたかしさんの幼少期から亡くなるまでがぎっしりつまった素敵な本でした。90歳を越え引退を考えていたやなせさんが東日本大震災でとある活躍をされた話を初めて知り、やなせたかしさんの人柄を知り、人生の喜びだけではなく悲しみをちゃんと悲しめる人間味のある人柄だからこそ、強い時も弱い時もあるヒーロー、アンパンマンが誕生したのだと思いました。素敵な本でした。

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2020年01月03日

Posted by ブクログ

子供の頃に好きだったアンパンマンが、子供ができてまた身近にになってきた。

うちの子(二歳)は、町でアンパンマンを見かけては、指差して「パンマン」と叫ぶ。本当に好きなんだね。

そんなアンパンの作者やなせさんの人生を描いた著書。

戦争体験や売れなかった時代の事(アンパンマンがヒットしたのは七十過ぎてからのそうです)、大震災で感じたことなど、が書かれています。

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2015年11月25日

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私はやなせたかし氏の一ファンです。
母からのすすめで読んだが、本当に氏は偉大な人だと再認識。直接話したことがなくても、氏のことを話せば顔が柔らかくなる人は決して少なくないだろうと思う。
簡単なことではないだろうけど、本当にやなせさんのような姿勢の人になりたいと思う。
自分の人生のお手本として読んでも、焦りが少し和らぐような、やさしい本になっている。

途中下車せずに立ち続けたら、あるとき目の前の席が空いた。人生には椅子取りゲームのようなところもある/正義とは、自分の身を犠牲にしてでも人を助けようとすること/キャラクターはそのうち勝手に動き出し、作者はあとをついていくだけ/後輩にも気を遣う本当に優しい人だった/主題歌はやなせさんの憲法のようなもの/『しあわせよカタツムリにのって』などの詩が紹介されているのも良い/叙情画が心を慰める/漫画の投稿を続けていると、新しい仲間ができた/収入があっても、クリエイターにとって芯のない生活はむなしいもの/考えてもいなかった別の運命が、自分の知らないところで進行して、それが突然に思いがけない形で人生に化学変化を起こす/なにかを夢見ていても、少年にも現実が見えてくる/コンプレックスを拭う時間が発酵期間のようにはたらく/漫画家は、代表作がなければ人の記憶に残らない/めぐりあいがあって、努力したから結果が出た/仕事がないときこそ自分の「仕事」をすればいい/儲けたお金をすべて人を楽しませるためにつかうとは、なかなかできない/震災時のアンパンマンパワーのエピソードは、本当に感動的/アンパンマンの歌の中の「夢」は世界の不幸を少しでも減らしたい、というような、みんなが共有している夢

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2015年06月29日

Posted by ブクログ

朝ドラ「あんぱん」を観て、やなせたかしさんについて知りたいと思い、本を読みました。やなせさんの言葉は、とても分かりやすく、読んでいて、すぅーっと心に入ってくるんです。インタビューから、どうしてアンパンマンが生まれたのか、何が正義なのか、やなせさんの思いが伝わってきて、思わず涙を流してしまいました。東日本大震災の復興支援にも大きく尽力されていたんですね。恥ずかしながら、知りませんでした。時代を越えて愛されるアンパンマンの理由が分かった気がします。

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2025年09月15日

Posted by ブクログ

アンパンマンのマーチもアンパンマンたいそうもジーンとくるのは、子どもたちから愛されるアンパンマンのイメージがあってこそというのは重要な気がする。
幼少期にアンパンマンを見て育ったからこそ、改めてその歌詞の深さに考えさせられ、勇気づけられている気がする。

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2023年08月16日

Posted by ブクログ

やなせさんが本当に人を楽しませることがお好きな方だったということがよくわかりました。アンパンマンがこんなにも多くの人々に愛されるキャラクターになって喜んでおられただろうなと思います。

国語や道徳の教科書にやなせさんの伝記が載っていて興味を持ちました。教科書は子供向けなので、やはりいくつかストレートには書けない部分があるようで、お母様や弟さんとの関係がよくわからなかったのですが、これを読んで理解が深まりました。

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2022年02月27日

Posted by ブクログ

アンパンマンのマーチの詩が最初の見開きにある。どのフレーズも素晴らしく抜粋を許さない。「てのひらを太陽に」に負けず劣らずの名曲である。あらためて一行一行を噛みしめた。絵本時代のアンパンマンが話題になり始めたのが60歳。70歳を過ぎてヒットし94歳の生涯を終えるまで終生現役で描き続けた。70歳を過ぎるまで漫画家としての代表作がなく手塚治虫,石森章太郎などの活躍を目で追うばかりであった。それでも立ち続けた。立ち続けた先には揺らぐことのない空き席が。準備期間の長短は人それぞれ。全5章からなるが、どの章もホロリとさせられる深い感動があった。

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2014年09月11日

Posted by ブクログ

一番初めに、皆さんご存知「アンパンマンのマーチ」の歌詞が載っていて、これを見ていたら鼻の奥がツーンとしてきた。やなせたかしさんが来し方を振り返ったり、アンパンマンに込めた思いを語っているのを読み進めていく間も、ずっと鼻はツーンとしたまんま。西原理恵子さんがやなせ先生の思い出を書いている所で、あ~ダメだ、とうとう涙が出た。

テレビや雑誌で見るやなせ先生はいつも笑顔だった。身内との縁が薄く、辛いことの多い人生だったというのは、亡くなって初めて知った。長いこと売れなくて、アンパンマンのヒットは七十近くなってからということも、いつも笑いのネタにされていた。本書を読むと、どこまでもサービス精神旺盛で、偉ぶらず、明るくふるまっていた先生の姿が、生き生きと浮かんでくる。同時に、秘められていた悲しみの深さを知り、粛然とした気持ちになる。

学生の頃だったか、「詩とメルヘン」を毎号買っていた時期があった。なんといっても生意気盛りだった頃のこと、タイトルといい優しげな絵柄といい、買うのがちょっと恥ずかしく、ましてや持ってるのを友人に見られるなんて論外で、本棚の隅っこでママコ扱いしてたのを覚えている(ひーん、先生ごめんなさい)。今にして思えば、難しいところのないやさしい語り口の文や、温かい絵のタッチに、「通俗的」と斬って捨てることのできない真実味を感じていたのだろう。いつ頃か処分してしまって、これはとても悔やんでいる。

アンパンマンについては、もう語るまでもない。うちの子二人も大好きで、保育園のお昼寝布団、トレーナー、パンツ、靴、スリッパ、お絵かき帳…、とにかくみんなアンパンマン、なんて時もあった。親子ともにお気に入りだったのは、元祖フレーベル館の絵本で、なんとも渋い色合いが良かった。今でも大事にしている。きっと、これからもずっと、幼い子(とその親)に愛されていくに違いない。

西原さんの文章から。
「辛いとき、悲しいときにこそ、身近な所に小さなロウソクを灯すクセ。小さな希望や、小さな楽しみを見つけて、それに火を灯す。その小さな炎の小さな力で、持たされてしまった負のカードを、明るく楽しいカードへと交換していく」「戦争、飢餓、孤独、別離…そういう負のカードすべてを、とても楽しいお話に変えることで、幸せのカードにしてしまった」「先生、あなたの悲しみは、それはそれはきれいな花になって、今、あちこちで咲き誇っています」

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2014年07月16日

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