小説・文芸の高評価レビュー
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ネタバレ面白かった。カイアにあまりにも感情移入をしてしまい、家族が全員去っていったとき苦しくなり、テイトに恋をし、失望し…チェイスに関してはだめだー!だめだよカイアー!と思いながら結局こういう男にハマってしまうんだよ…という気持ちにもなり(カイアが私ではない誰かが彼を待ち望んでいるような気がする、みたいなことを言っていたけど孤独に晒され続け愛されたい少女だけが一人歩きしてしまったみたいですごく理解できて苦しかった)、ただ最後まで結末がわからずに読んでいたので虚を突かれた。
だが、性暴力をされ、鍵なんてない小屋のような家に暮らしている女の子が、これからも襲われるのかもしれないという恐怖に晒され続けたら生 -
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毎度思うが、著者は現代日本人は何を考えているか?を言語化するのがうますぎる。共感がすごい。
本作も素晴らしい切り口、表現だったが、読み進めるうちに自分ごとかが進み、辛くて惨めな気分になっていく…そんな読書体験だった。
自分の中に隠していた黒い感情が、引っ張りあげられて、晒されて、批判されて、最後は裸で放置されたような気分。そして、どうしようもないくせに、誰かに救ってもらいたいと思ってしまう。
それがまた惨め。
特に心に残ったポイントの備忘。
人は何者かとして承認されるために、頑張って、表現する。その過程を20,30点でこまめに表現できる人間もいれば、その過程は見せず完成した100点の状態 -
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ドラマのリカの最初の花村病院のお話し。
リカシリーズ4弾目になりますが、
ドラマより怖い。
高岡早紀のリカだと綺麗なので、
本当のリカはもっと背が高くガリガリで不気味。
ジェイソンを思わせるほど強く狡猾。
マックスの双極性障害のように、
全てリカが正しい。
リカの世界の中でしか、世の中は動いていない。
無計画の様で完全に計画的な犯罪を
最も簡単にやり遂げて行く。
超能力も兼ね備えているのかと思えるほど、
太刀打ち出来ないほど先回りされる。
普通の人間の考えでは対処しようが無い。
どう思われようと警察に相談するなり、
先手を取れば良いのだが、自分を守ろうとする程、
リカの罠にハマってしまう。
何 -
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京の菓子司 果林堂 が江戸に店を出すことになった。
果林堂の店主久平治は 若い頃 久兵衛といっしょに京で修行した仲
その義弟 長門は天才菓子職人
九平治は 久兵衛の店に行き 2人の息子の様子を見る。
それだけで 長男の郁太郎は 菓子作りの方向性が違う
弟の亀次郎が店をついだほうがいい と思う。
一方 なつめの婿選びも本人の知らぬ間に話題になる。
九平治は なつめに長門はどうか?
と考える。
長門は なつめには 素直に話しをする。
それを聞いた安吉もなつめへの思いに気づく
郁太郎もなつめが好き
あーどうなることでしょう?
次回からのお楽しみです。
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(上下巻)
「血」とは三代に亘って、地域警護に勤めた警察官の「血脈」を表す物語である。
第一部 清二
戦後の混乱を警戒して、警視庁は警官の大量募集をした。復員して定職のなかった清二は、それに応募して採用された。
研修中に3人の親友ができ、希望通り谷中の派出所の巡査になる。公園には浮浪者が溢れ、孤児も住んでいた。
ここで仲間同士の争いがあり、ミドリというホモが殺される。彼はこの事件の捜査を内偵していたが、捜査員でなく、巡査の身分では思うように進まなかった。
派出所のすぐ裏にある天王寺の五重の塔が不審火で燃える。そのとき、不審な動きをする人物をつけていき、跨線橋から落ちて死ぬ。
第二部 民 -
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特殊設定SF ミステリが大好物ゆえに手に取った長編小説。
[あらすじ]
突如発生した霧により、人類はほぼ滅亡した。
滅亡を残り100人くらい(少なっ)で踏みとどまった人類がいる最後の島は、島のまわりを囲うバリアで霧の侵入を防いでいたが、科学者3人のうちの1人が何者かに殺され、その死をきっかけになぜかバリアが消滅!殺人犯を特定し、処刑することでバリアは再起動するらしいが、あと46時間で、霧は島に到達してしまう!
衝撃の真相が中盤で明かされたあとも、殺人の謎は謎のまま最後まで楽しめるミステリ。要するに最後の最後まで霧の危機は去りません。
序盤では不穏だったり違和感だったり不可解なシーンの全てに理 -
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1番印象的だったのは、一歩も外へ出ることを許されない《隠れ家》での生活が1年以上過ぎた日に、
「この生活がいつまで続くのか分からない恐怖にただ耐え続けるだけの時間を過ごすのなら、それが良い結果であれ悪い結果であれ、この際何か変化が起きてほしい」
と明かすところです。
この“悪い結果”というところには、
勿論SSに連行される、その先の地獄まで想像した上で、それでも現状の閉塞感から抜け出したい、と綴っている。
迫り来る外世界からの恐怖と、
思春期故の、家族との密過ぎる精神的制約、
両方が日記から明白に伝わってきます。
『また、桜の国で』や『ベルリンは晴れているか』『ユダヤ人の歴史』等を併読する -
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頭脳戦はもう始まっている。
都立頬白高校の5月は慌ただしい。文化祭で使用したい場所を賭けて校内各所で愚煙試合が行われるからだ。
愚煙試合とは、一対一で行われるゲーム。ただのゲームではない。みんながよく知るゲームに独自のルールを加えて、相手の心理を読み合う頭脳戦だ。
屋上の使用権を賭けて戦うのは、生徒会代表、三年の椚 迅人(くぬぎ はやと)と一年四組代表、射守矢 真兎(いもりや まと)
行うゲームは「地雷グリコ」
会場は頬白神社。46段の階段で行われる、じゃんけんをして、グーで勝ったら「グリコ」、チョキで勝ったら「チヨコレイト」、パーで勝ったら「パイナツプル」と階段を登る、あのグリコ。 -
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美しく恐ろしい、皆川博子の世界。8つの短編を読んだ。
※ネタバレ注意! 以下の文には結末や犯人など重要な内容が含まれている場合があります。
今年の読み始めはこれだったがレビューが遅くなった。
皆川さんの世界は、新年の休日で、昼夜なく過ぎていった三が日の祝いの日に似ている。
どこか非現実で、非日常的な日に似ている。あわあわとした中に生きている実感が、幻想的につかず離れずそこにあるというような、短編集だった。
それぞれの話の中には象徴的な俳句や詩が挿入されている。
「風の色さえ」
風の色さえ陽気です
ときは楽しい五月です ポオル・フォル 堀口大学訳
足が不自由な私はよく祖 -
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「続きが読みたいのに手が止まる」こんな体験は初めて。上巻のスリリングな人生は魅力的かつ悍ましい。一方、下巻は物語を補完、そして読者の思想を反転させ麻痺させる。たとえ上巻だけの話でも私は好きだし、むしろその方が好きかもしれない。同時にこんな小説は、私には書けないと心の底から思った。
女性の悪口は嫌いだった。けれども、彼女らはいつも知らぬところで犯され続けている。自身で守る術など無いに等しい彼女らにとって、悪口は心を優しく包むホワイトなメッセージだった。生物の体力の上下がある同種、いま私たちは残酷な世界に生きている。
呼応とトレース。意識してないだけで多くの人が無意識下で行なっているもの。人間
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