コンビニオーナーが落とした貴重品の入ったポーチを拾ったホームレス。
入っていた手帳から連絡して繋がりを持ったことからオーナーのコンビニで働くことになったホームレス。
彼にはお酒が原因で記憶がなかったのだがコンビニで働くにはお酒をやめることが必須だった。
彼は公務員試験を目指すアルバイトの若者から仕
...続きを読む事を教えて貰い、短期間で習得し教え方が上手だからユーチューブに上げればいいと言う。
クレーマーをうまく追い払ったり、ゲーム浸りの息子に悩まされる初老の女性店員の話を聞いて、アドバイスする。
毎夜コンビニのテラス席で酔い潰れる営業マンにも親切に話しかけたり、それを見ていた近くに住む劇作家も奇妙なやりとりからスランプを脱する。
コンビニオーナーの息子が、自分の事業のためにコンビニを売り払うのに邪魔だという理由で探偵をつけて店員として働く男の正体を突き止めようとする。
彼がコンビニで働く人やお客さんと繋がっていくうちに思い出していく自分の過去。
思いだすたびにやはり自身を許せないわけで。
最後は、コンビニを辞めるのだか…。
結局、生きることは人間関係であり、人間関係とはすなわちコミュニケーションだった。
幸せは遠くにあるのではなく、自分のそばにいる人たちと心を交わすところにある。
そう気づき学んで身につけていった彼。
不便なコンビニでも誰かを結びつける役割を担っている。
悩みと困難を分かち合い、まだ生きるのに値するんだなと気づかせてくれる物語だった。
ゴマラーメンとトウモロコシひげ茶、買ってみたい。