あらすじ
勤めていたバイオ企業を辞職した侑平は、父方の祖父母がかつて住んでいた愛媛県松山市の空き家を訪れていた。両親が離婚し、祖父母が亡くなって以来疎遠だった父から連絡があり実家を売ると言う。身勝手な父に反発を覚えたが、15年ぶりにその家に足を踏み入れた侑平は、祖父の書斎の机に積み上げてあった書類の中から、十三月まである不思議なカレンダーと脳腫瘍で余命いくばくもない祖母の病状を綴った大学ノートを見つける。その中に「寿賀子、『十三月はあったのよ』という」と書かれた一文が。祖母を知る関係者と接するうちに、導かれるように広島の地へと辿り着き、自らのルーツを知ることになり・・・・・・。
太平洋戦争終結から80年。愚かな戦争の記憶を継承する、至高の大河小説。
【著者略歴】
宇佐美まこと(うさみ・まこと)
一九五七年、愛媛県生まれ。二〇〇六年「るんびにの子供」で第一回『幽』怪談文学賞〈短編部門〉大賞を受賞。一七年『愚者の毒』で第七〇回日本推理作家協会賞
〈長編及び連作短編集部門〉を受賞。二〇年『展望塔のラプンツェル』で第三三回山本周五郎賞候補、同年『ボニン浄土』で第二三回、二四年『誰かがジョーカーをひく』で第二七回大藪春彦賞候補に。他の著書に『熟れた月』『骨を弔う』『羊は安らかに草を食み』『夢伝い』『月の光の届く距離』『その時鐘は鳴り響く』『謎は花に埋もれて』など。
感情タグBEST3
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主人公の侑平は、亡き祖父母の家で13月のカレンダーを見つけた事から、祖母寿賀子の壮絶な子供時代に遡っていく。
親友の喜代や、亡くなった兄の親友義夫との出逢い。
原爆投下の日、あの日に何が起きたのか。
生き延びた人達は被爆者だという差別に合う。
喜代の息子剛が白血病になってしまい、最後に『母さんも原爆の犠牲者なのになんで謝るんや』と言って最後まで被爆2世にはならないと抗っていた剛。
戦争の話は何処か遠い昔話になりつつあるけど、本当にあった惨く怖しい出来事だったんだと、改めて感じました。
最後にずっと寿賀子が言っていた奇跡に、思わず鳥肌がたってしまった。
Posted by ブクログ
え~~~っっっ、こんな奇跡が待っていたなんて!!!読んでいる間、こんな奇跡が起こるなんて想像できませんでした。
"13月のカレンダーが過去に、あの日、8月5日に戻してくれた"というだけではなく、さらに未来に続く、侑平自身に起こる奇跡だったなんて!!!なんて、なんて凄い奇跡なんだろう。
読み終えた時、ちょうど寝る時間だったのですが、この奇跡の興奮の余韻で、なかなか寝付くことができませんでした(笑)。
主人公の侑平が自身のルーツを知るため、祖母と原爆で亡くなった祖母の兄の友達2人に会うため、祖母の出身である広島に向かい、様々な話を聞くこととなります。作品の中で、原爆にあった2人の人物の凄惨な壮絶な体験が語られています。改めて原爆の悲惨さ、恐ろしさ、ただ「原子爆弾が投下されて、多くの人が亡くなり、街が壊滅状態になった」ということだけではなく、多くの人が運命に翻弄され、亡くなった人、亡くなった人の家族や友人一人一人に物語があった事を思い知らされ、深い悲しみや恐怖、怒りを抱き、この事実を教訓として未来に継承し、語り継いでいかなければいけないと、深く感じました。
でもこの作品は、そんな悲惨さで包まれた物語ではなく、原爆に遭うこととなったけど、そこで起こった奇跡が焦点で、言葉が適切かどうかわからないけど、侑平のおばあちゃんが起こした奇跡が凄く優しくてキレイで、あくまでフィクションの小説だとわかっていても、人ってこんな奇跡を起こせるんじゃないかって思う、凄く温かく素敵な物語でした。
読後、素晴らしい奇跡にドキドキする一冊に出会いました。
Posted by ブクログ
まことさん、ひま師匠のレビューで、絶対これは読むぞぉと思っていたところに、かなさん、ミユキさんのレビューで、高いけど買っちゃいました(^◇^;)
良質のレビューが重なるとやっぱり買いたくなります。゚(゚´ω`゚)゚。
この作品も、素晴らしい作品でした!
買って良かった(*ˊᗜˋ*)♡
来年の夏の読書感想文の課題図書にしても良いのではないでしょうか!?
主人公の 侑平 29歳は、過去に大きな迷いを抱え、勤めていたバイオ企業を退職していた。
両親は離婚していたのだが、疎遠になっていた父親から、父方の祖父母が亡くなった家を相続する話を持ちかけられ、 愛媛県松山市にある祖父母の家を訪ねる。
祖父母の家で、13月まであるカレンダーと、祖母の病状を綴った大学ノートを見つる。
その中に祖母言葉『十三月はあったのよ』」という謎めいた一文があった。
興味を引かれた侑平は、自分のルーツを知るため、周囲の人に祖父母の話を聞くことに。話を聞くうちに、やがて 広島へと着地する。
広島への原爆投下。
それだけでなく、その後を生きた人の理不尽な差別の問題。被爆者の生き辛さに心が締め付けられる、そんな一冊でした。゚(゚´ω`゚)゚。
いい本です。
読んで損はありません。゚(゚´ω`゚)゚。
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24日の土曜日は、会社の組合のツアーで、娘と2人でディズニーシーに行ってきました。
浜松→東京 新幹線 で舞浜までは、通常往復で 16,480円かかり、ディズニーシーのチケットはおよそ一万円。
これが組合のツアーだと、2人分で
新幹線、ディズニーシーチケット込み
給与引き落としで 32,000円ポッキリ。
2人でおよそ2万円お得♡
社長〜安い〜(*´꒳`*)
24日、かなり混雑していました。
入った瞬間、ソアリンは売り切れ^^;
他にお金払ってまで乗りたいものが無かったので、食べ歩きしながらのんびり回りました。
先ずはフランダーのフライングフィッシュコースター
子供が乗るようなジェットコースターです。20分待ち。
次はシンドバッド。ここはいつも空いていて大抵待ち時間5分です。そしてその横のマジックランプシアター15分待ちへ。
娘が今回1番楽しみにしていたミルクティーのチュロスを購入。600円。私は一口だけかじりました。
お昼、こちらも娘が食べたがっていた ダッフィーのスペシャルセット ビーフ、シーフード単品、ビール、紅茶 3,860円
をモバイルオーダーしておいて、その間にニモ&フレンズ シーライダーへ。
その後頼んでおいた昼食を待ち時間ゼロで食べ、私はビールを堪能 (๑˃̵ᴗ˂̵)و うまいっ!
単品にしたので、ちょっと小腹が減っており、餃子ドッグ 600円 を購入し、食べながらダッフィーグッズのお店をあちこち渡り歩き、娘が帽子を購入。3,900円。
タワー・オブ・テラーの前でショーが行われていたので少し立ち見。
その後タワー・オブ・テラー80分待ちへ。
50分待ったところで、ハイタワー三世の説明の部屋に入れました。
その後ビールが飲みたくなったので、ニューヨークデリで、ビール&ポテトを購入し、休憩。1,080円。
この時娘は何も飲まず何も食べていないので、私が飲み終わると、ゴンドリエスナックへ移動し、娘はカフェラテ&マカロン。私はホットコーヒー。1,800円。
その後ファンタジースプリングスに移動するも、どのアトラクションも60分以上待ち。ピーターパンは140分以上だったのでこのエリアは諦め、100分待ちになっていたセンターオブジアースへ。
80分待ったところで乗車でき、最後にお土産9,960円を購入して帰りの新幹線へ。
新幹線前にコンビニで、おにぎり、ビール、つまみ合わせて 2,106円
合計、2人合わせて 55,906円の旅でした♪
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ひまわりめろんさんの本棚から
入院中に予約順番がきたので読めず、再度予約した作品、やっと読むことができました
会社を退職した主人公侑平は、両親の離婚で疎遠になっていた祖父母の住んでいた愛媛県松山市の空き家を訪ねることになります
侑平が祖父母の家で気になったものは
➀祖父が日々を書き綴ったノート
②13月まであるカレンダー
③祖母に送られてきた年賀状
過去にも未来にも向き合えない侑平が導きのような不思議なものを感じ、自分のルーツを探すことになります
第三章からは義夫、喜代の視点から原爆の恐ろしい描写が続きます
ほんの些細な違いが人の生死を分けたこと
平常な日常が奪われ生活が一変したこと
戦争が終わって何年経っても被爆者に対する偏見と差別はなくならなかったこと
ひとりひとりの人生の描写が丁寧だったこともあり、辛く悲しい体験談を聞いているようでした
寿賀子さんが言った
「きっと奇跡が起こるよ」
寿賀子さんにも侑平にも、そして私にも奇跡は起こったような気持ちになりました
自分自身を取り戻した侑平は、明日から一歩が踏み出せそうです
私は戦争、原爆を知らない怖さ、知ろうとしなかった怖さに気づきました
私もまた一歩が踏み出せそうです
出会えて良かった、購入して家族にも勧めたい作品です
Posted by ブクログ
タイトルからは想像できない、家族の物語でした。そして、原爆にあってしまった方のその後の人生。やっばり戦争はしてはいけないと改めて思いました。
侑平が松山で見つけた13月のカレンダー。そこから繰り広げられる家族への想い。とても心にしみました。
Posted by ブクログ
初めて読む宇佐美まことさんの作品。多くのブク友さんが高評価なので間違えないと思って読みましたが、やはり心に残る読んでよかった作品でした。
両親が離婚して、連絡を取ることも無くなってしまった父親から空き家となった祖父母の愛媛の家をやると言われ、その家を訪ねることとなる。そこには自分の知らなかった祖父母の過去の出来事、広島の惨劇、自分のルーツそれら全てが今に繋がっていることを知る。最後は奇跡の縁が侑平のこの先を明るい方向へ導く、ホッとするような終わり方だった。
Posted by ブクログ
奇跡があってよかった。色々なところで知らぬ間に縁ができてたりするんだろうな。それが思わぬところで発覚する。そんないい巡り合わせが多くあるといいな。
Posted by ブクログ
原爆被害の記憶和田しっかり今に位置づけるとともに骨太の再生の物語に仕上げた作品だ。読後感も素晴らしい。しっかりと自分と家族と戦争に向き合った主人公の格闘に○。
Posted by ブクログ
妄想の中でも「人の生き死にに関わることは」
変えられなかったのに…
生きていれば奇跡は起こるのかもしれない!
今、生きている
それは、奇跡の繋がりだった
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修学旅行で広島に行き、リニューアル前の原爆資料館を訪れて、しばらく怖くて寝付けない夜が続いたことを思い出した。
戦争や原爆についてはなんとなく知っていたけど、それが現実に自分の国で起こったことなんだと実感してのは、多分あれが初めてのことだったはず。
語り部の方のお話を今でもしっかりと覚えている。
主人公の侑平は祖父の家じまいを託されたことをきっかけに、祖母が広島出身であることを知る。自分のルーツを遡っていく中で、リアルな戦争体験を知ることに。
これからどんどん難しくなっていくだろうけど、体験談を聞くことは大切なことだとつくづく思う。
日本被団協団体理事の松浦さんの言葉「被爆者の語り部活動に匹敵するほどの小説です」の通り、こうやって小説を通じて知ることも大事だなと。
8月にたくさんのフォロワーさんが戦争関係のものを読まれている中、つい避けていたことを反省。
Posted by ブクログ
宇佐美まことさんは、本当に素晴らしいストーリーテラーだな、とつくづく思います。映画を一本観終わったようなそんな感覚にさせてくれます。
両親の離婚後、会わなくなった祖父母。仕事がうまくいかず退職したばかりの29歳の侑平は、今は亡き祖父母の家を処分する前に見ておこうと松山へ赴く。
その家で見たのは、祖父が祖母を看病していた時の日記と13月まであるカレンダー。自分のルーツを探っていくうちに、広島の原爆投下の日に導かれていく侑平。
8月6日にどんなことがあったのか、目を背けたくなるような描写が続きます。そして、それから何年も経っても被爆者は差別の目で見られていたこと。同じ日本人でありながら。家族であったとしても。
私自身、高校の修学旅行が広島だったのですが、班ごとに現地で調べるテーマに原爆のことを選んだ班は一つもありませんでした。でも語り部の方の話を聞く時間もあり、その話を聞いた後、感想を聞かれたクラスメイトの「なぜ原爆のことを調べようと思わなかったのか‥‥」という後悔の言葉が忘れられませんでした。
現地に行く、当事者から話を聞くということはとても大切なことですね。教科書だけでは分からない温度が感じられます。
そして、自分のルーツに関わる祖父母や両親の話もたくさん聞いておくべきだな、とも思った一冊でした。
Posted by ブクログ
侑平は15年ぶりに訪れた愛媛県松山市の祖父母の家で、祖母の闘病生活を綴ったノートと13月まであるカレンダーを見つけた。祖母が広島出身であったことを知り自分のルーツを辿っていく。
原爆を投下された時の広島とそこにいた人々がものすごくリアルに描かれていて読んでいて辛くなった。原爆の後遺症だけでなく、世代を超えて偏見と差別に苦しめられるていることにも。
祖父の祖母を想う気持ちと寿賀子の兄の優しさが13月のカレンダーという奇跡を生んだ。
「13月はあったのよ」
「きっと奇跡が起こるよ」
侑平の再生の物語でもあったと思う。
Posted by ブクログ
当たり前の日々を突然壊す戦争。不条理な差別と次世代にも渡る偏見と苦悩。閉ざすのではなく、対話をしなければ、前には進めない。
文体なのか流れなのか、この著者の作品は本当に読みやすい。簡単という意味ではなく、抵抗なく風のように頭に入ってくる感じ。心地よい読書時間になった。
ただ、不完全燃焼な箇所があってモヤモヤ。あの口癖はなんだったのか。それも含めてのキセキ?
カレンダー…経緯は分かる。キセキとしてあの日を示すには長い気もする。私の解釈がまだまだ未熟なのだろう。また読みたい。
Posted by ブクログ
/_/ 感想 _/_/_/_/_/_/
『13月のカレンダー』を読み終えて、本当に素敵な終わり方だと感じました。
途中までは「このまま悲しいお話で終わってしまうのかな」と思っていたのですが、最後がとても穏やかで、希望のある締めくくりだったので、読後はあたたかい気持ちになりました。
中盤からは被爆の体験が非常にリアルに描かれていて、読んでいて胸が詰まるようでした。
今の時代は、当時の写真や記録をすぐに見ることができるので、それらを確認しながら読み、物語の重さがより深く感じられました。
コロナ禍のときにも、人を避けるような空気があったと思います。「自分さえ良ければ」という風潮を思い出し、被爆者の方々が受けてきた差別や偏見の痛みを、想像することができました。そうした人間の恐れや弱さを描きつつも、それを乗り越えて生きてきた人々の強さに、心から感動しました。
被爆の犠牲は広く深く、その家族は長い年月をかけて向き合い続けなければなりません。けれど、全てを「そのせい」にしていては前へ進めないというメッセージに、強く胸を打たれました。
「曲がった指」という描写を読んだとき、最近亡くなった叔母を思い出し、とても悲しい気持ちになりました。人の死の悲しさと同時に、そこに宿る優しさや命のつながりの尊さを改めて感じました。
とても悲しいお話でありながら、読み終えると不思議と“生きる力”をもらったように思います。
今の自分がどれほど幸せな時代と場所に生きているかを実感し、そして「誰かのために少しでも役に立ちたい」という気持ちが、さらに湧き上がりました。
/_/ あらすじ _/_/_/_/_/
物語は、大きな失敗をして落ち込んでいた侑平が、祖父母の家を訪ねるところから始まります。
そこで出会う人々との関わりや、過去に起きた出来事を通して、被爆の記憶や家族の歴史、そして隠されていた真実が少しずつ明らかになっていきます。
過去と現在が交錯するなかで、「生きるとは何か」「人はどう希望を見出すのか」を静かに問いかける物語です。
悲しみの中にも、確かに光が感じられるような一冊でした。
/_/ 主な登場人物 _/_/_/
#過去の回想
服部義夫 広島で被爆
新川喜代 被爆
新川三千代 喜代母
佐伯通孝 義夫友人、寿賀子兄
佐伯寿賀子 喜代友達、通孝妹
#今
上野侑平 29歳、親が離婚、母方の性
窪田和成 侑平祖父
窪田寿賀子 優しい、寅年
窪田一郎 侑平父、一人っ子、離婚
石丸奈穂美 研究室同僚
佐野美登利 隣のおばさん、よくしゃべる
佐野欣也 きんや、隣のおじさん、釣りが趣味
服部臣吾 義夫息子
森元喜代 新川喜代、生きていた
剛 喜代息子
美保 喜代娘
神崎 侑平母の再婚相手
神崎響子 侑平母
#夏井印刷所
富三郎
織江 富三郎妻
琢磨 富三郎息子、一郎同級生
Posted by ブクログ
私は広島在住なので原爆は学校などで学習し、知っているつもりだったが。
現代に生きる侑平と、祖母。祖母の友達の喜代。主にこの3人の過去と現在が交互に語られる。その中には日本人の差別意識も盛り込んでいる。今が本当に平和な世の中と言えるのか、この先10年がどうなるのか、とも考えさせられた。
Posted by ブクログ
祖父が、祖母の寿命を少しでも伸ばしてあげたいという思いから作ってもらった、13月のカレンダー。それを見つけた孫の侑平は、長年不義理をしていた祖父母の過去を知ろうとします。事情を抱えた彼が、祖父母への思いと過去の自分に突き動かされて、行動します。
病床の祖母が会えて嬉しかったという二人の人物も体験した、8月6日。広島の原爆の瞬間とその後の有り様が詳しく書かれていました。その惨状は想像を絶するものでした。7歳と14歳の子どもが経験したことだと思うと、いたたまれませんでした。そして、ちょっとしたことが生死をわけたことに、怖さを感じました。
「ヒバクシャ」と言われ偏見を受けることに、隠れるのではなく怒っていい、声をあげていいと言う言葉に重みを感じました。
侑平がたどった自分のルーツ。知り得たことでこれからの生き方に大きな影響を与え、人としての芯ができたように思いました。
13月のカレンダーは、確かにありました。生きることは毎日の選択の積み重ね。そして、全てが奇跡なのかもしれません。大切に日々を過ごしていきたいと思いました。
〈目次〉
第一章 ヒナギク
第二章 瀬戸内海
第三章 閃光
第四章 折り鶴
第五章 奇跡
Posted by ブクログ
仕事を退職した時に父から連絡があり、もう十数年訪れてなかった父方の祖父母の家に行く事に。
すでに祖父母は亡くなっており、残されたものから足跡をたどると、祖母は広島出身で、兄を原爆で亡くしてた事を知る。祖母の知り合いを辿るうちに、被爆者差別や祖母の後悔、父の恐怖を知る事となり、自分自身の生き方とも向き合っていく。
原爆が落ちた時の描写が生々しく怖かった。また、被爆者達のその後の苦悩もよくわかるように描かれていて、良かった。
Posted by ブクログ
1つ1つ丁寧に読みたい&読ませる文章ですが、原爆投下後など、読んでいて辛い表現も多かったです。
主人公が祖父母の過去を探りながら自分自身と向き合っていく形をとることで、過去と現在をうまく結びつけ、戦争を過去の出来事として風化させまいとする気持ちを感じました。
Posted by ブクログ
原爆による被害は世代を越えてくる。
足が向かなくなっていた祖父母の家で
戦時下を追体験することになる。
父親が物静かになったのは主人公の曽祖父が「被爆者手帳」を持っていたことが発覚したため。
「自身や次の世代まで原爆の被害が及ぶのでは...」
と不安になったことによる。
Posted by ブクログ
題名からは全く想像がつかない内容だった。広島に原爆が落ちたあの日、街の人たちがどんな目にあったのか、そんな本を沢山読んできた。
ここに出てくる人々は、みんな優しくまともな人過ぎる。そんなわけあるかい!と思いながらも、心地よかった。
Posted by ブクログ
皆さんが読んでいたこの作品、やっとレビュー投稿できます。一言で言うのであれば、読んでよかった!です。読むべき作品でした。
主人公は勤めていたバイオ企業を辞職した侑平、父方の祖父母が亡くなりその実家を売却すると父からの連絡を受けて、愛媛県松山市にある空き家を訪れていた。そこで見つけた13月まであるカレンダー、祖父が祖母の病状を綴ったノートには、祖母の寿賀子が「13月はあったのよ」と遺していた…。生前の祖母のことを関係者に訪ね歩く内に、祖母の兄は原爆の犠牲になっていたことを知り…。
1945年8月6日広島に原子爆弾が投下され、多くの方が犠牲になりました。生き残った方も被爆者であることで偏見の目に晒され、差別されてきました。本当に理不尽でやり場のない気持ちになりましたが、小説として読んだのは初めてだったかもしれません…。
13月までのカレンダーは祖父の祖母への愛の形、そして周りの人を幸せにするものでした。
Posted by ブクログ
研究者としての道でなにかあって仕事をやめたらしい侑平は両親の離婚で疎遠になったが大好きだった祖父母の家に行くことになった。祖父母は他界しており、自分の仕事での過ちと、祖父母への疎遠になってしまったことへの後悔が混ざるように祖父母のルーツを探していく。そして知る、個人として見た、被曝した経験の悲惨さ。人生への影響。祖父母と関わりのある人たちの話を聞いた侑平は、自らの悔恨を見つめ直す。そして、奇蹟が起こる。
丹念に綴られる戦争の悲惨さが共感を持って感じられ、また、被害者であるのに、悪者のような扱いを受けるという継続的な二次被害の辛さも伝わってきた。タイトルにもなっている13月に起こった奇蹟がいまいち心に沁みなかったのが(個人的な感想です)残念だったけど、とても良い読書でした。
小学生でも大丈夫な内容ではありますが、人間関係の機微がちょっと経験必要かと思いました。高校以上くらいからが向いていると思います。
Posted by ブクログ
戦争を経験した祖母の悲しい記憶を辿る中で、最終的には祖母がタイムリープした結果、別の少年の命を助けていたという奇跡を主人公が知る。
悲しい話の中に救いがある。ファンタジー要素も少し。
戦争当時の状況も知る事ができた。
Posted by ブクログ
両親が離婚後、疎遠になった父から他界した祖父母の実家を譲ることを告げられ、久しぶりに松山市を訪れた元研究職の侑平が、祖父の書き残したメモなどを手掛かりに原爆にあった人、その家族の思いに触れながら自分を取り戻していくお話。原爆投下後の広島の描写はこれまで他の多くの書籍で何度も読んでいるが、やはり辛い。そして辛い目にあったにもかかわらず差別や偏見で隠さざるを得なかった人は物凄くたくさんいらっしゃるだろう。小説の中で語り継いで同じ過ちを繰り返さないようにしたい。
Posted by ブクログ
評価が高い本でしたので読んでみたのですが、なんだかモヤッとする話でした。終わり方もここで終わるの?という感じで、、、
読み込みが足りないのかな。
Posted by ブクログ
2026/01/11日曜
13月のカレンダー
宇佐美まことさん
広島の原爆のお話
孫が、13月のカレンダーを見て、
ルーツを探る
今度、初めて広島に行く。
その前に読めて良かったと思う。
何気ない日常の積み重ねが平和なのだ。
八月六日、
コップ一杯の水を窓辺にお供えしたいです。
Posted by ブクログ
自分の過去をしらべて自分と向き合ってゆくストーリー
13月のカレンダーという謎を追ってゆくが、なぜ13月のカレンダーを送られた人がそれほど喜んだのかはこちらに分かりづらかった。
それが主題ではないのはわかるけど、調べてゆくきっかけなのだからもう少し読み手がなるほど!と思うストーリーが欲しかった。
Posted by ブクログ
研究で魔が差してやってしまった不正行為で失意の日々を過ごす青年が、懐かしい祖父母方を訪問し、亡き祖母の歩んだ人生を辿るうちに、考え方に変化が。
13月のカレンダーが起こした奇跡、家族愛、戦争の悲惨さ、友情と様々な要素があった。
もちろん感動的な場面も一杯あったものの、ここがポイントなのかと思うところがいくつもあり、主題がどこなのか分かりにくかった。
主題に沿って、もっと先まで続く物語をじっくり読みたかったと感じた。
Posted by ブクログ
今さらながら差別について考えさせられました。差別とは、絶対あってはならないもの。そんなことは誰もが自分の中の常識にきっとあると思う。でも、最近だったらコロナの時どうでしたか?今ではコロナに罹った人を偏見の目で見ることはないと思いますが、令和2年の頃だったらどうだろう?令和元年だったら?きっと自分が罹ったとしたら人に言えなかったんじゃないでしょうか?
それが原爆だとしたら。
この物語は原爆の被爆者がいつまでも抱えている問題を浮き彫りにしています。そもそも差別って、差別される側は何も悪くないことがほとんどだと思います。例えば肌の色であったり、貧困であったり、差別されるべきではないのに差別される要素はたくさんあります。でも、それは自分ではどうにもできないこと。差別される側は『気にしない』『負けずに強く生きる』であったり、なぜ普通に生きることができないのでしょう?
被爆者は、近寄ったらうつると言われたり、子どもも障害を持って生まれてくるんじゃないかと不安になったり、いつまでも苦しむことになります。
この物語の主人公の侑平は、父親から実家を処分するから相続を持ち掛けられ、疎遠だった亡き祖父母が暮らす松山まで足を運んだ。祖父母の家で見つけた13月まであるカレンダー。その謎を突き止めるべく祖父母のことを知る人たちに会って色々な話を聞く。
これまで父親の態度を不審に思っていた侑平だが、色々な人たちからの話を聞くうちに合点がいくことになる。
読むのが本当に本当にきつかった。でも、ラストにはとびきりのプレゼントがあります。亡くなる前に祖母が言っていた『奇跡』とは。
Posted by ブクログ
「原子爆弾が投下されて、十四万人もの命が失われた」という数字では到底表せない、一人一人の物語に想いを馳せる。
それぞれに名前があり、それぞれが悲惨な最期を迎えた事実に胸が締め付けられる。
私の祖母も被爆2日目に広島市内に姉妹を探しに行った“入市被爆者“だったけど、生きている間に原爆の話を聞くことはついぞなかった。
被爆者への差別や無理解は凄まじく、人間の弱さ、醜さを思い知る術となる。
テーマは重く、原爆の悲惨さを知ることのなかった人が読む分には良作なんだろうけど、13月にまつわるファンタジー要素や最後の奇跡的な部分が私にはちょっとはまらなかったのが残念。