ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 木曜日にはココアを

    Posted by ブクログ

    泣ける小説が好きだったけれど、この小説のお陰でほっこりする小説も良いと思えました。青山美智子さん素晴らしい小説を生み出してくれてありがとうございます。

    0
    2026年09月30日
  • 死神の浮力

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    非常に良質な作品。

    面白いのは千葉は誰かを救おうとして動くのではなく、ただ自分の仕事をきちんと果たそうとする。
    それでも結果として、誰かが救われる。
    千葉自身は全く揺れないのに、彼の存在によって世界の方が少し動き、『浮力』が働くように感じた。

    救いは意図ではなく結果として生まれる、というところが印象的だった。

    死神の判断も必ずしも人間にとって救いになるとは限らず、その距離感も面白い。

    読後感も良く、かなり好きな一冊。

    0
    2026年09月30日
  • 君の膵臓をたべたい

    Posted by ブクログ

    初めての小説。
    後半は声に出して泣きました。
    この小説のお陰で本の素晴らしさを知り、読書が趣味になりました。素晴らしい作品をありがとうございます。

    0
    2026年09月30日
  • 春の星を一緒に

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    あまり過激な描写はないので、夜読むのによいと思った。「こんなパーフェクトな医師いますかね?」と若干リアリティに欠けると思ったが、小説だから良いのだろう。三上先生の母が三上先生に近づいた言い方についてお金貸してと言って近づけば三上先生がその物語を信じると思ったというのは、気を衒った伏線回収がない分、かえってありそうな話で良かった。

    0
    2026年09月30日
  • 新世界より(下)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    前巻までの伏線が一気につながり、さらに加速しました。

    悪鬼と思われていた存在が真の悪鬼ではなく、真理亜と守の子どもであり、バケネズミを同族として育てられたため、人間を殺しても愧死機構が働かない。
    この発想には完全にやられた。

    そして最大の衝撃は、バケネズミがそもそも呪力を持たない旧人類が改造された存在だったこと。
    人間側が作った「自分たちなら殺せる別種」という抜け道を、スクィーラが逆に利用していた構造が見事だった。

    このスクィーラは最後まで狡猾で恐ろしかったが、最終的には「我々は人間だ!」という誇りを失わなかった人物として強く印象に残った。
    自分のためではなく、同胞の尊厳と解放のために全てを賭けた革命家として見ると、彼を主人公にした物語すら成立すると思う。いや、むしろ見たい。

    そして何より奇狼丸。
    賢く勇猛で、自分の強さもその価値も分かっている。
    それでも大義のためなら自分自身を例外扱いせず、必要なら当然のように、犠牲として差し出す。美しい!

    その潔さと忠義、最後の自己犠牲が圧倒的に好みだった。

    スクィーラが軍師・革命家なら、奇狼丸は将軍・武人。
    個人的には奇狼丸が、この作品で最も好きな人物だった。

    全体を通して、学園、SF、ミステリー、ホラー、歴史、戦争、恋愛、政治、倫理、生物学まで、あらゆるジャンルが入っていること自体が驚きなのに、不思議と最後には一つの世界として収束する。

    読後には「なんだか世界そのものを一冊読んだ」ような満足感が残った。最高でした。

    最後に、「遠き山に日は落ちて」あの曲が物語の中で何度も流れることで、ノスタルジックな雰囲気と、
    「夕暮れ」
    「帰る場所」
    「失われた故郷」
    「もう戻れない世界」
    みたいな感覚が重なって、タイトルの『新世界より』ともかなり強く響き合っていました。

    0
    2026年09月30日
  • ハウスメイド

    Posted by ブクログ

    元妻からの復讐物語かと思っていたら、それ以上に面白すぎた!

    外国作家さんの小説って回りくどくて苦手だったけど、これは読みやすい!他の作品も読みたくなった。

    0
    2026年09月30日
  • 777 トリプルセブン

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    本当に面白くて、最高の本だった。
    マリアビートルを読んだのがかなり前でうろ覚えだったのが悔やまれるのでまた読み直したい。

    七尾の不運さに初めはイライラしてしまったけど、だんだんそれが癖になってきて、不運さに適応しようとする七尾が大好きになってた。

    世の中を見下してる人間たちが、自分より下だと思っていた人たちに負けるっていうのが本当に良かった。勧善懲悪味がある。
    乾の復讐が成し遂げられた時が特に最高。

    七尾と真莉亜、マクラとモウフ、高良と奏田、そして乾と紙野、推せる二人組が多すぎる。みんなずっと仲良くしててほしい。
    紙野ちゃんは本当に報われてほしい。

    『リンゴはリンゴになればいい』は本当に名言で、自分もそれを肝に銘じて生きていきたい。そうしたら人生が今より少し幸せになりそう。

    0
    2026年09月30日
  • リカバリー・カバヒコ

    Posted by ブクログ

    青山作品らしい、間違いなく心温まるお話だった。
    各章の主人公の悩みが、なぜか自分の家族に重なり、応援したくなるような、現実世界の悩みも何とかなるようなそんな不思議な気持ちになった。

    辛いことや悩みがあってもリカバリーすると、元に戻るのではなく、新しい自分になれる、そうやって人間って成長するんだな。

    リカバリーカバヒコ。カバだけに笑

    0
    2026年09月30日
  • ナチュラルボーンチキン

    Posted by ブクログ

    金原ひとみワールドを楽しめる一冊。奔流するような文体に揺さぶられ、何かが脳に刺さってくる快感。
    極端な登場人物を描いているようでいて、普遍的なことを伝えていて、読者の共感を得る。
    多少の毒や棘がある表現や内容があっても、作品全体としては人間やいろんな生き方を全肯定しているので、嫌な感じは全く無く、好きだった。

    0
    2026年09月30日
  • AX アックス

    Posted by ブクログ

    伊坂幸太郎さんの殺し屋シリーズは正直そこまでハマっていなかったのですが、この『AX』だけは別格で一気に惹き込まれました。中弛みすることもなく、最初から最後までずっと面白かったです。
    その理由は間違いなく、主人公・兜の「妻に対する気持ち」にめちゃくちゃ共感できたから(笑)。
    家で常に妻の顔色を窺い、機嫌を損ねないように必死になる兜の姿が他人事とは思えなくて、読んでいて笑いつつも胸に刺さりました。かといって妻のことが嫌いなわけではなく、不器用だけどちゃんと愛しているんですよね。
    兜の妻のあしらい方は本当上手で、「なるほど、そう対応すればいいのか」と感心させられるのですが、分かっていても実際にはなかなか真似できないのが現実。その絶妙なリアルさがたまりませんでした。
    最強の殺し屋でありながら、家庭では恐妻家というギャップ。兜というキャラクターに感情移入できたからこそ、物語の展開や彼の決断にもより深く心揺さぶられました。

    0
    2026年09月30日
  • 腐魚の海

    Posted by ブクログ

    この著者の作品は現実的ではないはずなのに、凄くリアリティがあって恐怖を感じます。そのくらいのめり込んで読んでしまう作品でした。

    0
    2026年09月30日
  • 女王国の城 下

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    物語が一気に動いてワクワクした。過去の事件との繋がりも、頑なに警察を呼ばない理由も、ちりばめられた伏線が回収されてスッキリした。宇宙人の話で少し難しいところもあったがおもしろかった。
    作中に出てきた『エペペ』を読んでみたいと思った。

    0
    2026年09月30日
  • 占星術殺人事件 改訂完全版

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    久しぶりにクローズド・サークルミステリー以外を読んだ。ところどころ、自分の読解力不足ではあるが、ひたすらに会話が続くのでどっちが喋ってるんだろうとなってしまう部分もあった。トリックはそこまでこったものではないのに全然気づかなかった。解説を聞いて確かに!となった。最後に曖昧だった部分までしっかり書いてくれたので読後のスッキリ感がしっかりあった。

    0
    2026年09月30日
  • 表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬

    Posted by ブクログ

    素晴らしかった!
    泣いて笑って夢中で読んだ。

    これを読んだら、若林正恭さんのファンになる。
    私はなった。

    自分の内面をこんなにも曝け出してくれるってすごい。

    できれば誰にも知られたくないような感情。

    自分自身とずっと会話し続けてる人なんだ。

    なんでキューバに行ったのか、すごく共感した。

    「日本と逆のシステム」。

    この本は、人生で何が大事なのか、見つめ直すきっかけをくれた。

    DJ松永によるあとがきは、とても涙無しで読めない。
    嗚咽が漏れた。

    この本を読めて、本当によかった。
    きっとこの先何度も読み返す。

    0
    2026年09月30日
  • ワル・ドクター 矯正医官シロウ

    Posted by ブクログ

    矯正医官という仕事にスポットを当てている点が新鮮で面白かった。
    ただ、主人公がなぜ矯正医官になったのかという部分の話が多く、
    医官として、現場での活躍シーンが今回はやや少なかったように感じた。
    シロウの医官としての活躍、今後の続編に期待したい。

    0
    2026年09月30日
  • 一郎くんの写真 日章旗の持ち主をさがして

    Posted by ブクログ

    「ある旗の持ち主を探してくれませんか」

    アメリカで昔の戦争のことを調べているグループから連絡がありました

    新聞記者の、日章旗の持ち主を探す旅が始まります



    『一郎くんへ』と書かれた日章旗には59人の寄せ書きがある
    手がかりは、この59人の名前だけ

    これだけで持ち主に辿り着いたのは奇跡的!

    その一郎くんを探す旅で取材を重ねていくと、様々な思いが伝わってくる

    後悔、願い、愛情、悲しみ…

    一郎くんのお母さんが大切に持っていた写真の裏に書かれた言葉 。⁠:゚⁠(⁠;⁠´⁠∩⁠`⁠;⁠)゚⁠:⁠。

    その写真は一郎くんが戦地から家族に送ったものだろうが、どんな思いを込めたのか



    終戦から81年
    戦争体験者から直接話を聞く機会は、もうすぐなくなるだろう
    でも私たちには沢山の資料が残されている
    先人たちが私たちに残した言葉や思いを、しっかり受け止めなければならない

    0
    2026年09月30日
  • 三鬼

    Posted by ブクログ

    西東三鬼が好きなので読んだが、いやあ、とんでもない傑作だった。小説でなければできない企みに溢れ、正岡子規以降の俳句史(それも三鬼だったらこう見たであろう)も俯瞰でき、第二次世界大戦前夜の日本、アジアの空気がひしひしと伝わってくる。声高ではないがひたすら反戦を詠み続けた三橋敏雄が信頼できる若手として描かれているのも嬉しい。エピローグによると作者が師事していたということか? 高浜虚子にもてっきり批判的かと思ったが、そんな凡庸な描き方はしていない。
    作者自身が俳人であり、膨大な知識に裏打ちされたからこそ書けた作品だろう。そして、なんと見事な文章。三鬼が何人かに出した手紙の書き分けも実にスリリングだった。
    情報局が内閣直属になったこの時代がまさに今とそっくりであることに慄然とする。今この本を書いた意味はそこにあるのではないか。
    小林恭二、なんで今日までこの人のことを知らずにきてしまったのだろう。

    0
    2026年09月30日
  • 向日葵の咲かない夏

    Posted by ブクログ

    道尾秀介作品で最初に読んだ一冊で、これをきっかけに道尾作品にハマった。
    じわじわと積み重なる違和感と不穏さ、独特の世界観が強く印象に残った。
    現実感が揺らぐ物語なのに、作品の中では一貫したルールがあり、読み終えたあとにそれまで見ていた世界の意味が変わる感覚が面白かった。
    今でも道尾作品の中ではかなり好きな一冊。

    0
    2026年09月30日
  • 西の魔女が死んだ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    これ、大好きなんだよなぁ。
    読み返すのも何回めになるんだろう。
    裏庭の雑木林で葉の隙間から漏れる太陽の光を顔面で受けて瞑った瞼の奥がじんわり温かくなる。
    木や葉は大きくざわざわと動いて、天狗かなんかが出てくるじゃないかとか思って怖くなる日もあった。
    これを読むと子どもの頃の記憶がフラッシュバックされる。
    また読めて良かったよ!

    0
    2026年09月30日
  • 鬼の跫音

    Posted by ブクログ

    短編集ながら、一編ごとに読後も『結局あれは何だったのか』と考えさせられる作品でした。
    明確な答えをすべて説明するのではなく、読者に解釈の余地を残す話が多く、何度か読み返したくなった。

    道尾秀介の奇才ぶりを感じる一冊で、文章も現代的なミステリーというより、どこか古典文学を思わせる絶妙な陰影と湿度があり、言語化が難しいが良質な怖さがある。
    不穏で暗いのに、単なるホラーでは終わらず、人間の心理や悪意が「怖い」物語でした。

    0
    2026年09月30日