小説・文芸の高評価レビュー
-
Posted by ブクログ
第二次世界大戦での上海・満州での様子と、シベリア抑留の過酷な状況を描いた作品。
振付家・久我一臣と、戦時中看護婦だった翠の語る戦争は、言葉では言い表せないほどの苦しみを感じるものでした。
過酷な状況下で、死んだ方が楽になれると思いながらも、歯を食いしばり生き抜くことを決めた覚悟。
とても悲惨な状況に目を逸らしたくなるのに、読ませられてしまう物語の吸引力に凄まじいものを感じました。内容はとても重たいのに、村山さんの言葉選びや表現が心地良く、とても読みやすかったです。
久我氏から語られる戦争から、バレエへの想いと思いがけない縁への結びつきにつながるストーリーはさすがでした。戦争について、忘れてはな -
Posted by ブクログ
ネタバレガリレオシリーズ3作目
もう傑作よ。
ラスト80p分で涙ポロポロ。
トリックの内容もさることながら、とくに描かれる人間模様が美しすぎる作品。
お互いを認め合えるような天才二人の対立構造、そしてなにより石神が全身全霊をもって親愛なる隣人を守ろうとする構成が素晴らしい。
靖子が工藤に好感をもってしまう事や娘の美里が男性と親しくしている母に不信感や哀愁を覚え、罪の意識に苛まれる事のリアリティが作中の悲しさを強め、石神の尋常でない献身をより濃く見せていた。
自分は最初の方から指紋のついた自転車がわざと置いてあることからその死体が別人の可能性を感じていたが、富樫の死体の処理や身元の割れ方からその説では矛 -
Posted by ブクログ
池上彰が青少年に向けて書いた、メディアリテラシー育成のための一冊である。インターネットやSNSの利便性と危険性の両面を取り上げ、特に誹謗中傷や炎上、フェイクニュースといった負の側面について具体的に解説している。
誰もが情報の受け手であると同時に発信者にもなり得る現代において、無自覚のうちに加害者となる危険性があることを指摘し、情報との向き合い方の重要性を示している点が印象的であった。
そして本書の核心は、タイトルにもある「正しく疑う」姿勢である。情報を鵜呑みにせず、多角的に捉える力を身につけることの大切さを、わかりやすく訴えている。現代社会を生きる上で基礎となる力について考えさせられる一冊 -
Posted by ブクログ
こんなに良いと思ってなくて今まで読んでこなかった事後悔。。。
全ての国民が平等とされた明治時代、実際は穢多 非人への偏見は消えておらず被差別部落出身である事がバレたら迫害されていた時代のお話。
被差別部落出身の穢多でその事を隠しながら教師として働いている主人公が少年時代から父にこの生まれである事を隠せと戒めを受け続けていて、この戒めがある事で自分らしく生きる事や本来こうありたいと願う自分で生きる事が出来ない、その葛藤に苦しむ姿が書かれてて今では想像出来ない時代背景に驚いた。周りの無意識の差別にじわじわ心を削られていく描写も辛かった。
明治時代にこの題材で小説書いたの勇気が凄すぎる。
最後の -
Posted by ブクログ
ネタバレ初めての村田沙耶香さん!皆さんの感想で心して読み始めましたが、しっかりボコボコにされて上巻読み終えました。
村田さんの文章がとても巧みで読みやすいおかげで、1日で一気読みしてしまった。
人間があえて言語化してない後ろめたい部分を隅から隅まで豊富な語彙で綴っていて、この本で初めて明文化された人間の機微がいくつあるんだろう?
潜在的に言語化すべきでないとみんながぼんやり思ってることを美しく流暢な言葉で明らかにしまう…。それ文字にしちゃっていいの?!と思うのに理解共感できちゃうから、自分の中にその感情があることを自覚させられてしまうのだよね。
こんな文章を出力するのは想像の上でもできないなと思う。す
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。