ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • お探し物は図書室まで

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    ネタバレ

    青山美智子さんの作品の中でもトップクラスで面白かった。
    この本は、小さな図書室を舞台に、人それぞれの悩みに寄り添いながら前に進むきっかけを与えてくれる作品である。小町さゆりさんのキャラクター性が本当に良かった。5章すべての話がそれぞれ面白くて、一気に読み切ってしまった。

    各章で印象的だった部分を記録しておく。
    ページ数
    → 40,111,138,162,166,194,206

    1つ目は、桐山くんの、
    「何が起きるかわからない世の中で、今の自分にできることを今やってるんだ」
    という言葉である。将来のことを完璧に決めることはできないし、自分の気持ちは変わる中で、まずは目の前のことにひたむきに取

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    2026年04月30日
  • 高瀬舟(乙女の本棚)

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    〈乙女の本棚シリーズ〉
    森鷗外+げみ

    罪人を乗せ京都の高瀬川を上下する高瀬舟。
    その高瀬舟に乗せられ、弟殺しの罪人だという喜助と一緒に乗り込んだ同心の庄兵衛は、喜助が島へ往くのを悲しがっていない態度を不思議に思う。

    彼の話を聞いてみると…。

    働けど暮らしは楽になるわけもなく、もらった給料も右から左で、島へ往くについて二百文を戴いて手にしたことで、どんな為事ができるかわからないが本手にしようと考えていると。

    喜助の慎ましい態度に人をあやめた理由を聞くと…。

    それはなんとも言いようもなく…
    腑に落ちないまま、ただ無言になる。

    高瀬舟での長い話のはずが、全く長いと思わないのは喜助の正直な

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    2026年04月30日
  • ラスト・ワルツ

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    ネタバレ

    ・ワルキューレ
    かなり早い段階で疑念を抱いていた。現場を逸見に見られ、屋上から何者かに鉢を落とされる。D機関のスパイにしてはあまりに軽率すぎる。彼は佐久間のように軍人上がりの人間なのか、飛崎のようにD機関の人間でありながらD機関に馴染めない人間(かつ落ちこぼれ)なのかと。その疑念は話が進む程大きくなり、新進気鋭の映画監督であるランゲを個人的な事情で見逃す、逸見との派手な逃走劇でMAXまで膨らんだ。もはや彼はD機関の人間ではない。作中そうであっても私が認めない。そう思った頃、彼は海軍のスパイであるという唐突なネタバラシ。膨らんだ疑念は強烈なカタルシスを生んだ。私は作中の無能な軍人のように鮮やかに

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    2026年04月30日
  • 生きる言葉(新潮新書)

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     『生きる言葉』というタイトルの、歌人俵万智氏の新書。この本に何が書かれているのか、何を言いたかったのか、要約は難しい。万智さんが日本語について感じたこと、考えたことを書かれていて、はっ!としたり、そうそう!と思ったりはしたものの、つまるところ何?と言われたら、万智さんご自身も、おわりに に寄せて、「大好きな日本語と息子」の話だったようにも思う とまとめている。ざっくり笑
     ただ、読んでいる間、私の心は大いに揺れた。新書に泣かされたことなんてあっただろうか?
    「もう本を読むなんて、絶対無理でしょ」どんな背景があって、どんな気持ちで言ったのか。

    シャルドネの味を教えてくれたひと今も私はシャルド

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    2026年04月30日
  • 羊式型人間模擬機

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     これはやさしい本当の物語。─これはやさしい偽りの記録。
    ──
     アンドロイドは電気羊の夢を見るかを想起させる要素が散りばめられながらも、その実、対極な作品であった。どちらかというと、日本のSF(少し不思議)の要素を色濃く受け継いだ作品である。そもそも本作に登場するサイエンスフィクションとしての要素は希薄である。科学技術が発達したことによる虚構は「you」のみであり、それ以外はファンタジーとしての虚構となる。つまり、物語の構造としてもアンドロイドは電機羊の夢を見るかとは全くの対極という立ち位置となる。
     また、感じさせるテーマも別物であろう。「アンドロイドは電機羊の夢をみるか」は機械生命体であ

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    2026年04月30日
  • 僕には鳥の言葉がわかる

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    ただただ、すごい!

    日本人ならではの、根気強さと努力の賜物。

    著者ならではだからこその、与えられた勲章。

    大変な研究に調査、論文を書くに至るまで、好きなことだからこそ、苦も無く長く続けられたんでしょうが、それでもすごい。

    どこまでも、自然のため、すべての生き物のため、そんな思いが溢れるほど伝わってくる本で、本当に感動しました。

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    2026年04月30日
  • 僕は白と黒の間で生きている。

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    近本選手らしい言葉の紡ぎ方。
    思考パターンがしっかり言語化されてて
    分かりやすかった◎
    アスリートのみならず私たちにも
    とっても役立つと思う。

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    2026年04月30日
  • 命の砦

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    コロナ禍の医療現場を垣間見れて良かったです。フィクションだけど、作者が実際に医者なだけにリアリティがありすぎて、きっとこんな修羅場だったのだろうと推測できます。本当に感謝しかない。目の前の人を助けたい、そんな人としての当たり前の感覚を医者では無い私も持ち続けたいと思いました。ひとまず、医者を目指す息子に一読を勧めました。

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    2026年04月30日
  • 獣の奏者 II王獣編

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    歴代で読んだ本の中で1番面白いかも。少なくともここ1年の中では1番。馴れることのないはずの獣と言葉を通い合わせていくエリンの姿にフィクションだと分かっているのに心が熱くなり、引き裂く壁に心が痛む。

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    2026年04月30日
  • 兎は薄氷に駆ける

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    ネタバレ

    面白かった!
    かなり序盤で本当は殺してないけど父親の冤罪を世に訴えるため敢えて怪しい行動をしてたのかなぁと思って、ずっとそのままそう思ってたから本当に殺してるのも予想外だったし、主人公が予想した方法(植木鉢の隙間や排水口の溝)がその通りなのも面白かった。
    法定のシーンも面白く読めた。
    私が好きな貴志祐介ぽい非現実を作り込んで現実に見せる描写はあんまりなかったけど、話の展開が面白くて青の炎と同じ系統を感じた。

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    2026年04月30日
  • 【文庫版】家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった+かきたし

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    著者のnoteをたまたま読んで、面白くも考えさせられる文章に惹かれて本著も購入。
    やっぱり面白かったし、じーんとさせられた。
    登場人物がみんな強くて優しい。
    自分が同じ立場だったら、こうも強くいられるだろうか。
    「おすすめのエッセイは?」と訊かれたら、この一冊。

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    2026年04月30日
  • 水車小屋のネネ

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    第59回谷崎潤一郎賞、2024年本屋大賞第2位!話のテンポが早くて読みやすい。おもしろかった!

    理佐と律は10歳歳の離れた姉妹。理佐は今年大学に進む予定だったが、母が入学金を払い込んでいなかった。理由は恋人の増村さんのために使ったとかで、しょっちゅう増村さんを家にあげている。律を追い出してまで一緒にいたいらしくて、理佐は律を連れて家を出た。水車小屋のあるお蕎麦屋さんで住み込みつきのところに就職した。

    洗濯機とテレビはもらえたけど、冷蔵庫がない。他にもいろいろ足りない。
    理佐は婦人会に誘われて出てみる。コーラス隊の衣装についてケープで統一感を出したらどうかと提案する。コーラスは無事終了。寛実

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    2026年04月30日
  • 世界はきみが思うより

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    ネタバレ

    一瞬で読んだ。
    綺麗事で傷つけてしまったり、無意識に甘えてしまったり、理解しきれなかったりするけど、自分の内側の好き・大切という感覚に従って真っ直ぐ向き合う関係に感動した。特に冬真や冬真の母の言葉には、はっとさせられることが多かった。

    物事をネガティブに考えてしまいがちな私にとって、救いになるような本だった。

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    2026年04月30日
  • ペンギン・ハイウェイ

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    今まで読んでなかった森見登美彦のデビュー作だが、不思議な森見ワールドが随所に現れるとても面白い作品だったし、あらゆる研究を並行するアオヤマ君の姿勢は素晴らしいし、子供がいれば読ませたい本だと思った。アオヤマ君から好きな人には好きって伝えなきゃというセリフが出るのに自分への好意に気づかないことやお姉さんへの気持ちを興味深いとして気づかないふりしてたのは面白かった。最後にはお姉さんへの気持ちを自覚してたのにあんな別れ方になって、お父さんの知ることで傷つくこともあるっていうようなセリフもしみじみする。

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    2026年04月30日
  • 神様の暇つぶし

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    題名と内容がピッタリ一致する一冊だった。主人公の気持ちに入り込んでしまったのは久しぶりだった。ずっとこんな毎日が続けばいいと思った。だからこそラストスパートはかなり切なく、もどかしさを感じた。夏の暑さは、冬になるとどんなだったか忘れてしまうが、情景が簡単に想像できた。そのくらい文字での表現力がすごかった。

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    2026年04月30日
  • プロジェクト・ヘイル・メアリー 上

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    勧められて購入。
    主人公の目線なので彼同様理由のわからない状態から始まり、現在と過去を行き来することでようやく色々わかる展開が面白すぎて、どんどん読み進んだ。
    途中では思わぬ出会いもあり、良いところで上巻終わり!早く下巻を買ってこなくては!

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    2026年04月30日
  • ことのは

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    ネタバレ

    なぜ「継承」は断絶するのか
    ――バブル崩壊後に失われたものと、再結集という選択

    ブームは終わる。
    問題は、その後に何が残るかだ。

    ことのはに収められた、
    森川智之・高木渉の同期対談、そして高山みなみとの対話は、
    バブル崩壊の“後”を静かに照らし出す。

    そこで語られるのは成功譚ではない。
    むしろ

    「何が失われたのか」

    という欠落の記録である。

    失われたものは三つある。
    第一に、現場知の連続性。
    第二に、判断の基準。
    第三に、距離の取り方だ。

    ここに第一の逆理がある。

    本来、ブームは裾野を広げるはずだが、
    崩壊のあとには

    広がったはずの知が、断片化して残る。

    継承は量ではなく、

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    2026年04月30日
  • オーデュボンの祈り

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    GWなので伊坂幸太郎をたくさん読もうと思い、デビュー作を選択してみた
    伊坂幸太郎の書く現実ではあり得ないような世界観が繰り広げられていてデビュー作から節が全開
    話がどう展開していくのかが読めない!
    何気ない言動が最後に繋がってくるのはすっきり!
    やっぱり島が舞台なのはおもしろい!

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    2026年04月30日
  • 壁(新潮文庫)

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    ネタバレ

    三部構成になっているけれど、自分の中で整理ができないまま読み終わってしまった。でも分からないなりに面白かった。
    悪い夢を見ているようで何が起きるかまったく分からないし、結末も想像できなかった。悪いことばかり起きるのに不思議と深刻さはなく、独特な形容で、おとぎ話のように美しく印象的な場面がときおり訪れる。
    第一部は、穴を降りていった先で裁判をするシーンがあることも手伝って、どこか「不思議の国のアリス」を思い出させた。デタラメな裁判。
    人間にはなんらかの罪があるようだし、バベルの塔やノアの方舟やアダムとイヴ、生命や世界の創造まで話はおよぶ。そうやって創世記が絡めてあるので、原初の話をしているのがよ

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    2026年04月30日
  • 新訳 動物農場

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    2026年4月現在に読むジョージ・オーウェルの『動物農場』こわすぎ
    なんで今のことが書いてあるんだよ~~~…とめしょめしょしながら読んでいた。もう有名作品すぎるけれども、本編はもちろんだけれど、巻末に収録されていたオーウェルの序文がかなりよかった
    当時の社会情勢(ソヴィエトなど)のことを批判しているが、2026年現在にもバチバチにハマっている。
    正義や平等に関心を持たない動物たちがなんの抵抗もしないまま従順を受け入れることで、指導者が暴走してそのコミュニティごと破滅へ向かっていく。リアルタイムで起こっていることすぎて、読んでいてみぞおちあたりが重くなった。

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    2026年04月30日