あらすじ
キム・ジヨンの人生を克明に振り返る中で、女性が人生で出会う差別を描き、絶大な共感で世界を揺るがした(事件的〉小説、待望の文庫化! BTSやRMらが言及、チョン・ユミ、コン・ユ共演で映画化。韓国で136万部、日本で23万部を突破。フェミニズム、韓国文学隆盛の契機となる。文庫化にあたり、新たな著者メッセージと訳者あとがき、評論を収録。
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Posted by ブクログ
大きな棘がグサグサと心臓に刺さるような作品でした。
対岸の火事では全くなく、解説に書かれているようにまさに日本で起こっていることそのものです。
第三者視点でキムジヨンをドライに描くことは
女性を取り巻く環境がいかに歪なものかを客観的に示し、
歪さに引っかかりを覚えた自分自身がその歪さに加担したことはなかったのかと自問する効果があると思いました。
そしてあのラスト……。
あのラストはまさに韓国や日本を取り巻く無関心そのものかと思います。
Posted by ブクログ
一冊に詰められたメッセージと情報量が多すぎて一回じゃ受け取りきれない。
今置かれている環境が過去の女性たちが闘い続けてくれた結果だということが身につまされた。
私も次の世代がより生きやすくなるように何か残せたらいいな。
Posted by ブクログ
K-POPアイドルが好きだ。男女問わずかっこいい。
発祥国の韓国への憧れがある。未だ訪れたことはない。
文化的で華やかな一面を第三者として享受している。
でも、本書のような暗い影を知ることは韓国という国の本質的な理解には必要だろう。
主人公のキム・ジヨンは私より少し上の世代。ほぼ同じ時代を過ごしてきた彼女が受けている社会からのネバっとした抑圧・無自覚な蔑み。10代-30代の中でそれぞれの年代に起こる確かな違和感。男性優遇、私生活と仕事、出産と育児。あからさまな表層的な差別があるのではなく、受け入れるしかないだろうという雰囲気によってなし崩し的に選択肢を失う。
昔話ではなく現在進行形の問題。
韓国特有の男性徴兵制度から湧きおごるミソジニーという観点も複雑さを加速させる。翻って日本はどうか。女性の労働参画は声高に叫ばれているが、それは男女の権利や待遇をイーブンにしているのだろうか。女性に家事・育児+労働を強いている気がしてならない。だってしょうがないじゃないかという本音が暗に浮き上がってきそうな不安定さを感じる。個人として、価値観を固執させないようにしたい。
朱野帰子「対岸の家事」は、専業主婦という視点から同様の問題を扱っている。おすすめである。
Posted by ブクログ
ずっと読まなければと宿題のように考えていた作品。もっと物語性の強いものだと思っていたが、後半に載せられている著者あとがき、日本読者へのメッセージ、解説に評論、訳者あとがきでも説明されているように物語とドキュメンタリーの間のような文体が、リアルに自分にも響いた。そして、私自身、個人事業主の専従者になる事で、フルタイムの専門職を諦め、経理や労務を担う事で、物語最後にある精神科医のつぶやき「いくら良い人でも、育児の問題を抱えた女性スタッフはいろいろと難しい。後任には未婚の人を探さなくては...」も理解させられる...
Posted by ブクログ
男の子だから、女の子だから、という生まれる前からの刷り込みで苦しむ女性たちのジレンマがすごくリアルに描かれていた。苦しんできた女性がさらに、平気で女性を下に見る息子、我慢する娘を育ててしまうというのもまた。
身に覚えのある理不尽な言葉や出来事に憤りを感じるシーンもたくさんあったが、一方で女性たちの連帯も描かれていて、ジヨンとともに鼓舞されている気持ちになった。
特に、「大人しくなるな、騒げ、元気出せ!」という母親の言葉が心に突き刺さって、すごく勇気をもらった。
Posted by ブクログ
(キム・ジヨン)という一人の患者のカルテという形で展開された、一冊まるごと問題提起の書である。女性であることの生きづらさがひしひしと伝わってきます。韓国も日本以上に男尊女卑が激しいのだなと感じました。続きが気になる終わり方でしたが、それも本書の良さだと思いました。
Posted by ブクログ
めちゃくちゃ面白かった。ていうか男たちはこれまで何を見て生きてきたんだろうって思い知らされた。全男は読むべき本だと思う。これ読んで「韓国の女性ってめちゃくちゃ差別されてるじゃん」って憤るのももちろんいいでしょう。でも、これって確実に日本とも地続きの話だなと思った。
きれいごとを言う気はなくて、俺たちはこうして社会を支えてきた女性たちに甘えて生きてきてると思ってるし、申し訳なくも感じる。でもだからこそちゃんと自覚的でいたいし、どうすれば少しでもマシにできるかは考え続けたい。
読んでて驚いたのは、昔韓国で女の子の中絶が流行って、男の人口が女性比116%になってたって話。賃金格差も日本よりずっと大きくて、数字で見るとリアルだった。チョンセっていう住宅制度も初めて知った。あと徴兵制度があるからこそ、「女はそれくらい我慢すべき」みたいな空気があるのかもってのも感じた。
小説としても構成はうまいし、仕掛けもいろいろあって読み物としてもちゃんと面白かった。
Posted by ブクログ
2025年3冊目 『82年生まれ、キム・ジヨン』
韓国旅行の前に
恋愛、結婚、出産、就職——女性が直面する悩みや理不尽さがリアルに描かれていた。これまで「差別」とは思っていなかった違和感も、実は立派な差別だったのだと気づかされた。特に男性にこそ読んでほしい一冊。
少しずつ女性が生きやすい世界になってきているけれど、それでもまだ差別は至るところにある。その現実を忘れずに、悩む人たちの心に寄り添える人でありたい。
Posted by ブクログ
衝撃を受けた。何故もっと早く読まなかったのか、アイリーンが叩かれた時にちゃんと読んで声を上げればよかった。沈黙は加担なのに、これは自分の話でもあるのに。フェミニズムについて学ぶにはもちろんだが、小説としても構成が本当に素晴らしい。最後の数行はおぞましくて鳥肌がたった。きっとこうやって反フェミニズムは無意識に日常にあるんだと思った。女性だけでなく男性もこの本を手に取って何かを感じてもらいたい。
Posted by ブクログ
韓国の小説にはいつも出会ったことがない言葉が書いてあって驚かされる
本文より
「〜子供をを産む母親には、痛みもしんどさも死ぬほどの恐怖も喜んで受け入れて勝ち抜けというのである。それが母性愛であるかのように。母性愛は宗教なんだろうか。天国は母性愛を信じる者のそばにあるのか。」
あとがきより
「キム・ジヨンさんは今も、ましにもならず悪くなりもせず、何かを選択することもそこを去ることもせず、問いかけもしないし答えもしません。答えを探すのは、小説の外を生きていく私たちの役目であるようです。」
これ、どの小説に対しても同じこと言えるじゃんって、慄いた
Posted by ブクログ
キム・ジヨンさんの半生を通して、韓国における女性への差別が表現されています。共感してしまえるのが、悲しかったです。そして、終わり方のあっけなさ、無関心さといったら。。
出産前に退職する時のキム・ジヨンさんは、身近すぎて読んでいて苦しかったです。自分は、命を落とす可能性すらある出産で体がぼろぼろになり、慣れ親しんだ仕事も失う。男であるあなたは、と私も問い詰めてしまいそうです。
相手は、そんな事を言うなら産まなければいい、と思うかもしれません。他人事なら私もそう思います。だから、そうは考えないパートナーと人生を歩みたいです。
Posted by ブクログ
私はまさにジヨンと同世代だ。国は違えど、日本もほぼ同じである。私たちの世代は男性優位の環境から男女平等の環境への変化の中を生きてきた。
だからどちらのメリット、デメリット、生きづらさがわかる世代なのである。
今の若い人たちは昔の男尊女卑の強い世界を知ってほしい。私たちの世代が生きづらさに気づいて立ち上がり、今の比較的男女平等の世界を作り上げたことを知ってほしい。
60代以上のかたには、男性優位の世界での女性の生きづらさを共有したいし、あなたがたが安定に暮らすために私たちの世代が犠牲になったことも知ってほしい。
本当は世の男性に読んでもらいたいけど、果たして共感を得られるのだろうか。
Posted by ブクログ
女性が、職場や家庭や社会全般から求められている立ち位置や役割。自分が時に窮屈で、理不尽にも感じていたさまざまな事柄がこの小説のあちこちに出てきて、時空を超えて同志を得た気分になったー「ああ、私はひとりではなかった」と。自分の頑張りや堪え性が足りないからなのではないか。悪いのは自分なのではないかと思い悩んでいたあの頃を、腕いっぱいに受け止めてもらえた気分。
特にこの文庫本は、巻末の解説や訳者あとがきがすばらしい。併せて読むことで、この作品の魅力と反響の理解が倍増する。ゼッタイに読んだ方がいい。
本書を読んだ男性から、「(妻や家族に)謝りたい」「男性こそ読むべき本」との感想も寄せられていると、あとがきにあった。この小説を通じた壮大な問題提起が多くの人たちに刺さっていることに安堵するとともに、希望の光を見た気がした。
Posted by ブクログ
この先、未来の私が辿るかも知れない話で、読んでいて辛かった
でもこういうテーマについて勉強するのは大事だと思う。
この本にかかれた絶望の先に希望を見つけるのは今の私にとってはかなり難しい。
次はバリバリ働き続けていたり、自分の幸せを実現させた女性たちのノンフィクションを読んで、前向きになりたい。
自分の未来に対しもう少し楽観的でありたい。けど、いずれぶち当たる壁なんだろうか…
Posted by ブクログ
大変読みやすく、面白いと言う表現は語弊があるけどとても満足度の高いものでした。作品全体を覆う閉塞感はジヨン氏のものなのか。時々涙が出そうになるくらい辛かった。最後の数行の仕掛けは秀逸で、救いの無さに思わずうおーっと声がでた。女性の社会的地位の低さは日本も似たところはあるだろう、だけど慣れてしまって気づかないことがどんだけあるだろう。
救いはジヨン氏のお母さんが学歴もない中、家庭を切り盛りし商売を成功させ、アホボンな旦那に一撃かますとこ。ほんとカッコよかったね!
Posted by ブクログ
話題の本なのでチェック。読みやすいのであっという間に読み終えられると思う。
韓国の物語ではあるが、日本とそう変わらないと思う。そして、ここでキム・ジヨンの遭遇する苦難はこのように“わざわざ文章化して発表されなければ「あたりまえ」とか「仕方ない」で片付けられるような透明なハードルであろう。
俺は男だが、彼女らのことを追体験するように没入できた。
Posted by ブクログ
すごくわかる、共感する
韓国の文化が知れておもしろい
子を持つこと、働きながら子供を育てること、いまタイムリーに自分が悩んでいるところだから刺さることが多かった
解決はしない問題。
Posted by ブクログ
タイトルは聞いたことがあったが、今回読書会の課題図書、という縁があって読むことができた。たいへん身につまされ、身になるよい小説。題材はフェミニズムだが、多くの社会システムによって弱者にされてしまっている人たちの告白ともとれる。やはり不寛容さには不寛容さで臨むべきだが、トランプのアメリカが究極の不寛容さを炸裂させている中、少しずつ良くなってきた世界がまたも弱者を増やす方向に動いていることに、心を痛めている。考え、行動し続けるしかないですね。
Posted by ブクログ
初韓国文学、初フェミニズム小説。
読む前はタイトルに惹かれただけで、フェミニズム文学とは知らなかったけど、読んでいくうちに日本でも同じようなことが起きているなと思った。
ネットでフェミニストはバカにされる対象だし、逆差別という主張はレディースデイ、レディース割への反論でも記憶に新しい。ミソジニー的な犯罪や発言は溢れかえっているし、2025年の今の日本でもホット。
なぜここまで性別で揉めるのかと考えると、解説にあるように自分にはない特権を持っていると捉えてしまうことが発端で、女性だけでなく多岐にわたるマイノリティへのヘイトの多くがこれ。
それってつまり、みんなが苦しんでいる証拠かなと。政治や経済が良くなればヘイトの火は小さくなっていくんだろうなと改めて思った。
良書だった。
Posted by ブクログ
本作も数年前に話題になっていたし、私がお邪魔するブログでも結構取り沙汰されていたと思います。
読みたいなー、読みたいなー、と思っていましたが、今般やっと許容範囲のお値段で手に入れることができました。
で、読んでみてびっくり。というか想定しておらず。
これはいわゆるフェミニズムの本であります。そして、とにかく暗い。
女性という性に対し、後天的に付与された窮屈な立場、逃げ場のない袋小路が淡々と描かれます。こういうのはきっと男性こそ読むべきものだと思いました。
・・・
1982年生まれのキム・ジヨンは、結婚・出産を機に退職し、育児と家事に追われる日々を送る33歳の主婦。ある日突然、他人が乗り移ったような言動をするようになった彼女は、精神科医の診察を受ける。
その半生を振り返る中で、彼女が幼少期から社会人、そして母親となる過程で直面した女性差別の困難と不条理が浮き彫りになる。
・・・
私は韓国には行ったことが無いのですが、韓国はそんなに男尊女卑が強いのかな、とやや驚きました。
昭和生まれで、昭和、平成、令和と生きてきて、社会情勢の変化は体感してきましたが、私が新卒で就職した平成初期は、私の居た職場には所謂一般職・総合職という区分けも既になく、セクハラという言葉も流通し、女性が差別されるという雰囲気は余り感じられませんでした。
しいて言えば、女性の先輩が、「こんな厳しい時代なのに取ってもらえて御の字だよ」とか言っていたのは印象にあります。逆に卑下しているような。就職難の時代でしたからでしょうか。
・・・
きっと、日本でも世界でも、今後は本作のキム・ジヨンさんのような人は少なくなるのだとは思います。むしろ女性の進出をどんどん進めよう、という動きかと思います。うちの会社でも女性管理職〇〇%以上みたいなKPIが設定されました。
想定されるのは、今後は昇進候補者の選定にあたり、評定の低い女性が昇進し、評定の高い男性が僅差で昇進できないというケースも出てこようと思います。
きっと男性はこれを総体として受け止めねばいけないのでしょうね。
個別のケースで考えるのではなく、総体として男性はこれまで女性より優遇されてきた、と。これを是正する社会的過渡期にあると。
まあ男性からしたら、なんで俺なんだよ、みたいな感覚もあるかもしれません。
自分の父親、祖父、叔父、そうした人たちがエンジョイしてしまった優遇の対価を我々が支払うということかもしれません。あるいは自分自身、気づかずに享受していた優遇もありましょう。そうしたものの揺り戻しなのかもしれません。
ただ、別の考えもできましょう。自分の妻・彼女・娘・お嫁さんなどが正当に扱われるのだとすれば、これはこれで受け入れられるのかな、とも思いました。
もっとも私は昇進もへったくれもありませんでしたが…。
米国での黒人差別を経ての大学入試でのポリティカル・コレクトネス、またオーストラリアやニュージーランドでの先住民の大学入学におけるクオータ制が想起されます。これらがどうやって受け入れられたかは一つ先例として参考になるかもしれませんね。
・・・
ということで、内容はじっとりと暗い女性の半生を描くフェミニズム小説でした。
社会が変わりつつある中、中高生が読んでも面白いと思います。
社会人の男性が読んで違和感を感じる箇所があれば、それが世の潮流との「ズレ」かもしれません。そうした「ズレ」が大きくならないうちに予防接種的にも使える作品かと思いました。
Posted by ブクログ
意外な終わり方をしていて声もでなかった
ページをめくったら終わっていた⋯
日本にもあるけどそれ以上かもしれないテーマの深遠さ⋯
キム・ジヨン
三十三歳 三年前に結婚し、昨年、女の子を出産。三歳年上の夫とともに暮らしているが、自分に向かって吐きかけた他人の言葉をきっかけに異常行動が表れる。夫に連れられて精神科を受診 その担当医が書いたカウンセリングの記録という形の小説
韓国社会における、過去から現在に繋がる女性差別の実態が表現されていて、キム・ジヨンの人生を振り返る形で話が進むフェミニズム小説
訳者あとがきにもあるように、文芸とジャーナリズムの両方の側面があり、キム・ジヨンが体験してきた悩みや苦しみに焦点を合わせたことがかえって普遍的な共感を呼んでいる小説
Posted by ブクログ
少し前に話題になっていた、韓国が舞台のフェミニズム小説。韓国の男性はこんなに酷い人たちばっかりなの?というのが率直な感想である。いい人も多いのよと小説の中でも言われているが、いやいや、それにしてもこんなこと言うかなと思うような想像力のない無神経な男たちが多く登場する。これは小説であり、フィクションだが、韓国人を中心に多くの女性が涙するほどの共感をすると言うのだから、このような状況はまったくのフィクションではないことがわかる。
時代と共に少しずつ意識が変わってきているだろうが、依然として日本にもある男女間の格差や差別。差別は偏見がもたらすものであり、偏見は無意識のうちに持ってしまうものである。だから誰もが当事者意識を持って自分の見方を疑うことで偏見は減らせる。この本はそんな当事者意識を持たせてくれる啓発本としての役割がある。私は男性であり、正直なところこの本を読んで共感をするというよりは最初に書いたような感想を持った。しかし、女性の視点では社会がどう見えていて、どんなことに苦しんでいるのかを今一度知るために、男性にこそ読んでほしい本である。
Posted by ブクログ
キム・ジヨンという女性の人生を通して、女性が出会う差別を描いた作品。
女性に生まれたことで権利を踏みにじられたり、不当に責められたり搾取される。
自身も身に覚えがある出来事に、自分自身がすり減る感覚を読んでいて何度も感じた。
男女平等と言って何十年も経っている日本も、韓国とほぼ変わらず、特に育児にまつわる差別は残り続けている。
出産・母乳以外は男性も女性もできることは変わらないのに、子育や仕事の制限は圧倒的に女性の方が高い。
子育ての負担を自分で担える分も妻に背負わせているのに、「妻に絶対やりたくてやるという仕事をして欲しい」と宣った精神科の医者には、怒りすら覚えた。
同じように男性に対しての差別もあるはず。
韓国の男性が抱く女性嫌悪が、徴兵制がないことに対する男性の不利益が根元にあるのでは、と書かれていたのも興味深い。
男性VS女性、子持ち女性VS独身。
相手がもつ優遇制度や、自身の不利益を理由に、相手に嫌悪を抱くのは、互いに対する無理解や想像力の少なさからきているだと思う。
(そもそも今の個人によって環境が全く異なる時代に、ザックリしたカテゴライズで捉えるのも、現実に即していなのではないだろうか?)
「女性として」ではなく「人として」の尊厳と権利を得るために、おかしいと思う事には声を上げていかなければならないと思った。
Posted by ブクログ
日本も男女格差が先進国の中で大きい国として認識していたが、お隣の国、韓国の社会も同じか日本以下の社会なのだと知った。
ついこの間まで性別によって中絶していた歴史があるなんて驚いた。
今や世界中で楽しまれているKポップやドラマなど華やかな世界があるで陰で苦しむ女性たちがいるなんてにわかに信じがたいけれど、出生率の低さからも韓国社会が住みにくい国なのだろうなと改めて思った。
Posted by ブクログ
これは叙事詩だな。と言うのが読んでる間の感想。韓国の女性は大変だ。なんて軽々しく口にしたら「日本も…」とカミさんから怒られそうだから黙っておく。女性は読んだ方がいいと思う。
文体はかなり変わっていて最後まで違和感は抜けなかった。読んでいる内に気にならなくはなったけれどね。
Posted by ブクログ
小説としては、どなたかのレビューにも書かれていましたが「キム・ジヨンのカルテ」のように淡々と彼女が生きた時代の女性差別について書かれているので、読み進めていくとどんどん気持ちが落ち込んでしまうけれど、この作品を多くの人に読んで頂き、女性差別(また他の「差別」だけでなく)人と人が尊重しあい、想像力を豊かにして、すべての人が相手にやさしくできる世界になったらいいな、と切実に感じました。