あらすじ
キム・ジヨンの人生を克明に振り返る中で、女性が人生で出会う差別を描き、絶大な共感で世界を揺るがした(事件的〉小説、待望の文庫化! BTSやRMらが言及、チョン・ユミ、コン・ユ共演で映画化。韓国で136万部、日本で23万部を突破。フェミニズム、韓国文学隆盛の契機となる。文庫化にあたり、新たな著者メッセージと訳者あとがき、評論を収録。
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私の中のミサンドリー(男性憎悪)が剥き出しになり、頭の中で、出てくる男性を片っ端から大ハンマーで殴り飛ばすなどした。そして、キム・ジヨンと自身を重ね、あの時のあの出来事など、嫌な記憶が蘇るたび、その都度、本を閉じ、天井を見た。過去の自分を、そして未来の自分を、はてまた、身近な女性のことをじっくりと思う一冊だった。
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7〜8年ぶりの再読。
育児にまつわる辛かった経験を慰めてもらったようでもあり、いやいやまだまだ全然終わっていないし慰めきれてもいない思いもあり、でもみんな自分の辛さをどうにかして発露するために、対照的な生き方のひとを悪く言うんだよね、みんな生きるの辛いんだよねって思ったりもした。
私自身は、やって当たり前とみなされている家事育児を夜遅くまで1人でこなし、夫も子供たちも非協力的、実の母は私の出産3年前に他界、離れて暮らす父は頼れず、同じく遠距離の義両親には「自分さえ良ければそれでいいのか。都会暮らしは愚の骨頂」とか言われていたりとにかくなんでも1人でやってるけど、もはや徳を積めるだけ積んで、いつかものすごく楽しくて幸せなことを1人だけで享受しよう、その日が来るのが待ち遠しい、と祈るような日々を送っている。その日のために自分や周囲の健康を祈り、己を磨く、ただそれだけ。
この本を再び手に取ったきっかけは、韓ドラにもK-POPにも全くハマっていないのに、ちゃんみなさんとHANAが好きなだけで韓国にめっちゃ興味が湧いて、Duoringoで韓国語をやり始めたら止まらなくなり、韓国自体のことをもっと知りたくなったこと。
楽しいからもっと他の本も読みたいし、知的好奇心が止まらないー!
Posted by ブクログ
ん?全部見たことあるぞ?全て身近にあるぞ?日本の平成生まれの私にも経験あるぞ?どこが他国の少し前の物語なのか、意味がわからない。見えてないならそれこそ問題だぞ?
Posted by ブクログ
半分くらいまで読み進めた時、もうしんどくて読むのをやめてしまおうかと思った。久しぶりにこんなに辛い小説に出会った。心が折れそうになっても、何とか結末まで頑張って読んでほしいです。
Posted by ブクログ
恵まれすぎもしない悲惨すぎもしない、最大公約数的な韓国人女性の物語。日本人女性にも通じるものがあり、そして描かれ方がより私たちに諦念を感じさせるものだった。
私は幸いに仕事でジェンダー差別を受けたことは無いが、日常生活の中で他人事とは思えない要素がたくさんあって胸が苦しくなった。
この作品の中で抱いた諦念をそのまま現実に定着させないために、ひとりひとりが男や女であるよりも前に人間であるということを多くの人がこの作品を通して感じると良いなと思った。
Posted by ブクログ
大きな棘がグサグサと心臓に刺さるような作品でした。
対岸の火事では全くなく、解説に書かれているようにまさに日本で起こっていることそのものです。
第三者視点でキムジヨンをドライに描くことは
女性を取り巻く環境がいかに歪なものかを客観的に示し、
歪さに引っかかりを覚えた自分自身がその歪さに加担したことはなかったのかと自問する効果があると思いました。
そしてあのラスト……。
あのラストはまさに韓国や日本を取り巻く無関心そのものかと思います。
Posted by ブクログ
一冊に詰められたメッセージと情報量が多すぎて一回じゃ受け取りきれない。
今置かれている環境が過去の女性たちが闘い続けてくれた結果だということが身につまされた。
私も次の世代がより生きやすくなるように何か残せたらいいな。
Posted by ブクログ
K-POPアイドルが好きだ。男女問わずかっこいい。
発祥国の韓国への憧れがある。未だ訪れたことはない。
文化的で華やかな一面を第三者として享受している。
でも、本書のような暗い影を知ることは韓国という国の本質的な理解には必要だろう。
主人公のキム・ジヨンは私より少し上の世代。ほぼ同じ時代を過ごしてきた彼女が受けている社会からのネバっとした抑圧・無自覚な蔑み。10代-30代の中でそれぞれの年代に起こる確かな違和感。男性優遇、私生活と仕事、出産と育児。あからさまな表層的な差別があるのではなく、受け入れるしかないだろうという雰囲気によってなし崩し的に選択肢を失う。
昔話ではなく現在進行形の問題。
韓国特有の男性徴兵制度から湧きおごるミソジニーという観点も複雑さを加速させる。翻って日本はどうか。女性の労働参画は声高に叫ばれているが、それは男女の権利や待遇をイーブンにしているのだろうか。女性に家事・育児+労働を強いている気がしてならない。だってしょうがないじゃないかという本音が暗に浮き上がってきそうな不安定さを感じる。個人として、価値観を固執させないようにしたい。
朱野帰子「対岸の家事」は、専業主婦という視点から同様の問題を扱っている。おすすめである。
Posted by ブクログ
ずっと読まなければと宿題のように考えていた作品。もっと物語性の強いものだと思っていたが、後半に載せられている著者あとがき、日本読者へのメッセージ、解説に評論、訳者あとがきでも説明されているように物語とドキュメンタリーの間のような文体が、リアルに自分にも響いた。そして、私自身、個人事業主の専従者になる事で、フルタイムの専門職を諦め、経理や労務を担う事で、物語最後にある精神科医のつぶやき「いくら良い人でも、育児の問題を抱えた女性スタッフはいろいろと難しい。後任には未婚の人を探さなくては...」も理解させられる...
Posted by ブクログ
男の子だから、女の子だから、という生まれる前からの刷り込みで苦しむ女性たちのジレンマがすごくリアルに描かれていた。苦しんできた女性がさらに、平気で女性を下に見る息子、我慢する娘を育ててしまうというのもまた。
身に覚えのある理不尽な言葉や出来事に憤りを感じるシーンもたくさんあったが、一方で女性たちの連帯も描かれていて、ジヨンとともに鼓舞されている気持ちになった。
特に、「大人しくなるな、騒げ、元気出せ!」という母親の言葉が心に突き刺さって、すごく勇気をもらった。
Posted by ブクログ
読んでてしんどくなる作品だった。でも内容は興味深いしもちろんストーリーとして良い。男女どちらも読むべき。
韓国の文化をよく学べた本だった、一部フィクションもあるかもしれないけど。
どの本よりも怖いしこんな世の中嫌だと思えるけど、日本でも身に覚えありそうなことばかりなのが余計しんどい。
なんで女性というだけでレッテルを貼られて、中身を見てくれないんだろう。今はもう女性だから大学は行かなくて良いとかは言われない時代だけど、完全に男女差が無くなったわけじゃないよね。
男女どちらも出産できるようにして、ほとんど身体の個体差もなくなれば、こんな嫌な世の中じゃなくなるんだろうか。
Posted by ブクログ
フェミニズム小説として評判になっていたのは知っていたので購入だけはしておいたが、ようやく読むことができた。
解説にもあるとおり、確かにこの本を読めば、「これは、まさに私の話です!」と多くの女性が共感したことも納得できる。「男性と女性の扱いがこんなに違うのはなぜ」、「どうして私がこんな目にあうの」というように、家庭、学校、就職、職場、結婚、出産といった人生の様々な場所やステージにおいて、偏見や差別を受けてきたのだろう。
82年生まれのキム・ジヨンに対して、自分は60年代前半生まれの男性。本書に書かれている「性の鑑別と女児の堕胎が大っぴらに行われていた」という韓国の状況ほどではないが、自分の子ども時代には、男の子を生んで嫁としてやっと一人前と言われていたり、学校の生徒会長や学級委員長がほぼ男子だった時代だった。成人の頃やっと均等法が施行されるなどしたが、女性が責任ある仕事を任されることは少なかったし、職場や接待の飲み会の場ではお酌の役割りを振られたりセクハラする人間も当たり前にいる時代で、本書に描かれていることのほとんどが「日本も当時はそうだったなあ」と思えることばかりだ。今考えると信じられないようなことなのだが、女性の嫌な思いというものを実感できていなかったし、自分がそのような状況を少しでも変えるために何かしたということもない。
制度的には男女差別的な取扱いは少なくなっているのだろうが、形になっていない差別や多くの男性が持っているだろう無意識な偏見というものはきっとあちこちにあるのだろう。
女性にとっては勇気を与え、男性にとっては自らの意識や態度に自己反省を迫る一冊だと思う。
Posted by ブクログ
全人類に読んでほしい、特に男性に。
最初から最後までしんどくて、生きてくのがうんざりする内容。この主人公でマシな方らしいので、もっと大変な目に合っている女性がかなりいるのかと思うと言葉が出ない。
出てくる女性が皆かっこいい。
Posted by ブクログ
韓国の小説にはいつも出会ったことがない言葉が書いてあって驚かされる
本文より
「〜子供をを産む母親には、痛みもしんどさも死ぬほどの恐怖も喜んで受け入れて勝ち抜けというのである。それが母性愛であるかのように。母性愛は宗教なんだろうか。天国は母性愛を信じる者のそばにあるのか。」
あとがきより
「キム・ジヨンさんは今も、ましにもならず悪くなりもせず、何かを選択することもそこを去ることもせず、問いかけもしないし答えもしません。答えを探すのは、小説の外を生きていく私たちの役目であるようです。」
これ、どの小説に対しても同じこと言えるじゃんって、慄いた
Posted by ブクログ
キム・ジヨンさんの半生を通して、韓国における女性への差別が表現されています。共感してしまえるのが、悲しかったです。そして、終わり方のあっけなさ、無関心さといったら。。
出産前に退職する時のキム・ジヨンさんは、身近すぎて読んでいて苦しかったです。自分は、命を落とす可能性すらある出産で体がぼろぼろになり、慣れ親しんだ仕事も失う。男であるあなたは、と私も問い詰めてしまいそうです。
相手は、そんな事を言うなら産まなければいい、と思うかもしれません。他人事なら私もそう思います。だから、そうは考えないパートナーと人生を歩みたいです。
Posted by ブクログ
私はまさにジヨンと同世代だ。国は違えど、日本もほぼ同じである。私たちの世代は男性優位の環境から男女平等の環境への変化の中を生きてきた。
だからどちらのメリット、デメリット、生きづらさがわかる世代なのである。
今の若い人たちは昔の男尊女卑の強い世界を知ってほしい。私たちの世代が生きづらさに気づいて立ち上がり、今の比較的男女平等の世界を作り上げたことを知ってほしい。
60代以上のかたには、男性優位の世界での女性の生きづらさを共有したいし、あなたがたが安定に暮らすために私たちの世代が犠牲になったことも知ってほしい。
本当は世の男性に読んでもらいたいけど、果たして共感を得られるのだろうか。
Posted by ブクログ
女性が、職場や家庭や社会全般から求められている立ち位置や役割。自分が時に窮屈で、理不尽にも感じていたさまざまな事柄がこの小説のあちこちに出てきて、時空を超えて同志を得た気分になったー「ああ、私はひとりではなかった」と。自分の頑張りや堪え性が足りないからなのではないか。悪いのは自分なのではないかと思い悩んでいたあの頃を、腕いっぱいに受け止めてもらえた気分。
特にこの文庫本は、巻末の解説や訳者あとがきがすばらしい。併せて読むことで、この作品の魅力と反響の理解が倍増する。ゼッタイに読んだ方がいい。
本書を読んだ男性から、「(妻や家族に)謝りたい」「男性こそ読むべき本」との感想も寄せられていると、あとがきにあった。この小説を通じた壮大な問題提起が多くの人たちに刺さっていることに安堵するとともに、希望の光を見た気がした。
Posted by ブクログ
この先、未来の私が辿るかも知れない話で、読んでいて辛かった
でもこういうテーマについて勉強するのは大事だと思う。
この本にかかれた絶望の先に希望を見つけるのは今の私にとってはかなり難しい。
次はバリバリ働き続けていたり、自分の幸せを実現させた女性たちのノンフィクションを読んで、前向きになりたい。
自分の未来に対しもう少し楽観的でありたい。けど、いずれぶち当たる壁なんだろうか…
Posted by ブクログ
コンセプトがハッキリしてる 出産や仕事など、様々な場面において女性の立場が弱いことへの問題提起がされており、性別に関係なくハッとする人は多そうな気がする。自分も女性だからわかる部分もあり、一方でいろいろな考え方がありえるかもしれないと思う部分もあり…ただ、いろいろと考えるきっかけとして、良い本だと感じた。
Posted by ブクログ
女性が知らず知らずのうちに、多くの人にとっては無意識的に受けていた差別に対する本
本編自体は200ページにも満たなく、すぐ読めます
まあまあでした!
Posted by ブクログ
え、ここで終わり?!
というところでブツっと終わった。
(全部で253ページあるけど、物語は195ページで終わる。あとは著者後書きとか解説。)
なるべく直訳になっているせいなのか、
???となる文章がちょこちょこあった。
内容自体は、少し前の日本を見ているようだし、
私も昭和かよ。みたいな文化が残ってる会社で働いているから、想像より「酷い世界だ、、!!」とはならなかったかも。(感覚が麻痺してそう、こわっ。)
といいつつ最後はすっごい胸糞。
キムジヨンの精神科医の先生(男性)。
「私は精神科医だし、妻も病んでいた時期あるから子どもを持つ女性の大変さなどはよく分かってるだよね。」的なこと言っておきながら、女性スタッフが出産を機にやめるとなったら
「彼女は顔も可愛いし服装もおしゃれだし私の好きなエスプレッソの量もよく覚えてるし良い人だった。でもやっぱ育児の問題があると困るなぁ、、次は未婚の人探さなきゃ。」
という発言。
可愛いとか言ってるのキモいし、コーヒーは自分で入れろだし、子育てする女性に理解あると言っておきながら自分ごとになると結局疎ましいんじゃん。っていう。
滅んで欲しいと思いました!!!!
Posted by ブクログ
本作も数年前に話題になっていたし、私がお邪魔するブログでも結構取り沙汰されていたと思います。
読みたいなー、読みたいなー、と思っていましたが、今般やっと許容範囲のお値段で手に入れることができました。
で、読んでみてびっくり。というか想定しておらず。
これはいわゆるフェミニズムの本であります。そして、とにかく暗い。
女性という性に対し、後天的に付与された窮屈な立場、逃げ場のない袋小路が淡々と描かれます。こういうのはきっと男性こそ読むべきものだと思いました。
・・・
1982年生まれのキム・ジヨンは、結婚・出産を機に退職し、育児と家事に追われる日々を送る33歳の主婦。ある日突然、他人が乗り移ったような言動をするようになった彼女は、精神科医の診察を受ける。
その半生を振り返る中で、彼女が幼少期から社会人、そして母親となる過程で直面した女性差別の困難と不条理が浮き彫りになる。
・・・
私は韓国には行ったことが無いのですが、韓国はそんなに男尊女卑が強いのかな、とやや驚きました。
昭和生まれで、昭和、平成、令和と生きてきて、社会情勢の変化は体感してきましたが、私が新卒で就職した平成初期は、私の居た職場には所謂一般職・総合職という区分けも既になく、セクハラという言葉も流通し、女性が差別されるという雰囲気は余り感じられませんでした。
しいて言えば、女性の先輩が、「こんな厳しい時代なのに取ってもらえて御の字だよ」とか言っていたのは印象にあります。逆に卑下しているような。就職難の時代でしたからでしょうか。
・・・
きっと、日本でも世界でも、今後は本作のキム・ジヨンさんのような人は少なくなるのだとは思います。むしろ女性の進出をどんどん進めよう、という動きかと思います。うちの会社でも女性管理職〇〇%以上みたいなKPIが設定されました。
想定されるのは、今後は昇進候補者の選定にあたり、評定の低い女性が昇進し、評定の高い男性が僅差で昇進できないというケースも出てこようと思います。
きっと男性はこれを総体として受け止めねばいけないのでしょうね。
個別のケースで考えるのではなく、総体として男性はこれまで女性より優遇されてきた、と。これを是正する社会的過渡期にあると。
まあ男性からしたら、なんで俺なんだよ、みたいな感覚もあるかもしれません。
自分の父親、祖父、叔父、そうした人たちがエンジョイしてしまった優遇の対価を我々が支払うということかもしれません。あるいは自分自身、気づかずに享受していた優遇もありましょう。そうしたものの揺り戻しなのかもしれません。
ただ、別の考えもできましょう。自分の妻・彼女・娘・お嫁さんなどが正当に扱われるのだとすれば、これはこれで受け入れられるのかな、とも思いました。
もっとも私は昇進もへったくれもありませんでしたが…。
米国での黒人差別を経ての大学入試でのポリティカル・コレクトネス、またオーストラリアやニュージーランドでの先住民の大学入学におけるクオータ制が想起されます。これらがどうやって受け入れられたかは一つ先例として参考になるかもしれませんね。
・・・
ということで、内容はじっとりと暗い女性の半生を描くフェミニズム小説でした。
社会が変わりつつある中、中高生が読んでも面白いと思います。
社会人の男性が読んで違和感を感じる箇所があれば、それが世の潮流との「ズレ」かもしれません。そうした「ズレ」が大きくならないうちに予防接種的にも使える作品かと思いました。
Posted by ブクログ
意外な終わり方をしていて声もでなかった
ページをめくったら終わっていた⋯
日本にもあるけどそれ以上かもしれないテーマの深遠さ⋯
キム・ジヨン
三十三歳 三年前に結婚し、昨年、女の子を出産。三歳年上の夫とともに暮らしているが、自分に向かって吐きかけた他人の言葉をきっかけに異常行動が表れる。夫に連れられて精神科を受診 その担当医が書いたカウンセリングの記録という形の小説
韓国社会における、過去から現在に繋がる女性差別の実態が表現されていて、キム・ジヨンの人生を振り返る形で話が進むフェミニズム小説
訳者あとがきにもあるように、文芸とジャーナリズムの両方の側面があり、キム・ジヨンが体験してきた悩みや苦しみに焦点を合わせたことがかえって普遍的な共感を呼んでいる小説
Posted by ブクログ
少し前に話題になっていた、韓国が舞台のフェミニズム小説。韓国の男性はこんなに酷い人たちばっかりなの?というのが率直な感想である。いい人も多いのよと小説の中でも言われているが、いやいや、それにしてもこんなこと言うかなと思うような想像力のない無神経な男たちが多く登場する。これは小説であり、フィクションだが、韓国人を中心に多くの女性が涙するほどの共感をすると言うのだから、このような状況はまったくのフィクションではないことがわかる。
時代と共に少しずつ意識が変わってきているだろうが、依然として日本にもある男女間の格差や差別。差別は偏見がもたらすものであり、偏見は無意識のうちに持ってしまうものである。だから誰もが当事者意識を持って自分の見方を疑うことで偏見は減らせる。この本はそんな当事者意識を持たせてくれる啓発本としての役割がある。私は男性であり、正直なところこの本を読んで共感をするというよりは最初に書いたような感想を持った。しかし、女性の視点では社会がどう見えていて、どんなことに苦しんでいるのかを今一度知るために、男性にこそ読んでほしい本である。
Posted by ブクログ
キム・ジヨンという女性の人生を通して、女性が出会う差別を描いた作品。
女性に生まれたことで権利を踏みにじられたり、不当に責められたり搾取される。
自身も身に覚えがある出来事に、自分自身がすり減る感覚を読んでいて何度も感じた。
男女平等と言って何十年も経っている日本も、韓国とほぼ変わらず、特に育児にまつわる差別は残り続けている。
出産・母乳以外は男性も女性もできることは変わらないのに、子育や仕事の制限は圧倒的に女性の方が高い。
子育ての負担を自分で担える分も妻に背負わせているのに、「妻に絶対やりたくてやるという仕事をして欲しい」と宣った精神科の医者には、怒りすら覚えた。
同じように男性に対しての差別もあるはず。
韓国の男性が抱く女性嫌悪が、徴兵制がないことに対する男性の不利益が根元にあるのでは、と書かれていたのも興味深い。
男性VS女性、子持ち女性VS独身。
相手がもつ優遇制度や、自身の不利益を理由に、相手に嫌悪を抱くのは、互いに対する無理解や想像力の少なさからきているだと思う。
(そもそも今の個人によって環境が全く異なる時代に、ザックリしたカテゴライズで捉えるのも、現実に即していなのではないだろうか?)
「女性として」ではなく「人として」の尊厳と権利を得るために、おかしいと思う事には声を上げていかなければならないと思った。
Posted by ブクログ
日本も男女格差が先進国の中で大きい国として認識していたが、お隣の国、韓国の社会も同じか日本以下の社会なのだと知った。
ついこの間まで性別によって中絶していた歴史があるなんて驚いた。
今や世界中で楽しまれているKポップやドラマなど華やかな世界があるで陰で苦しむ女性たちがいるなんてにわかに信じがたいけれど、出生率の低さからも韓国社会が住みにくい国なのだろうなと改めて思った。