小説・文芸の高評価レビュー
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大学時代バイトしていた書店を学校卒業と同時に辞めることになり、最後に社割でとんでもない量の本を買った。これはそのうちの1冊で、長いこと読まずに本棚で眠らせてしまっていたのだった。奥付を見ると文庫の初版は2017年2月。あのときの新刊を9年越しにようやく読んだ。
2011年3月11日、そしてそのあとの混乱の日々は関東に暮らす高校生だった私もよく覚えている。帰宅しようと学校最寄りの駅で大きな揺れを感じ、友人と半泣きで学校へ戻ったこと。道中、友人のワンセグケータイで被災地を津波が襲う様子を見て言葉を失ったこと。
震災から1年が経った2012年3月11日、家で購読していた新聞には震災で亡くなった方の -
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4つの中編集で構成されているが、「丸の内魔法少女ミラクリーナ 」は特に楽しく読むことができた。最後のレイコと正志の戦いは声がでそうになるほど面白かった。典型的な話だと思いきややはり着地点がまったく見えないのが村田ワールドのとても良いところ。また、「秘密の花園」も印象的で自分の理想彼を現実にいる同じ彼で破壊するという予想外の展開には驚いたが、私も美化されている人間は沢山いるので実際に会ってその理想を壊したらまた新たな発見があるのかと思いながら読んでいた。村田ワールド作品はいい意味で気持ち悪くなる作品が多いなかで、この作品はライトに読めるので村田作品初心者には是非オススメしたい1冊である。
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医療との距離の取り方について、改めて考えさせられた。医療は標準化されており、誰が診ても同じ治療が行われる一方で、人には価値観や相性がある。だからこそ、医者の言うことをそのまま受け入れるのではなく、自分の体や生き方と照らし合わせて判断することが大切だと感じた。
養老先生は、治療を一律に受け入れるのではなく、自分なりに選び取っている。その姿勢からは、医療を否定するのではなく、「使い方」を考えるという視点を学んだ。
また、猫の話にあったように、役に立つかどうかだけで物事を測るのではなく、不完全さや無駄を受け入れることも、人間らしさの一部なのだと思う。
医療は正しさを示してくれるが、人生は納得でし -
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ハゲタカシリーズも、もうそろそろ終わりか。そんな寂しさも垣間見せる下巻。いよいよ買収劇は、日本の半導体企業、日の丸を背負うフェニックス、そして韓国の企業が潰れかけているなか、両社を手中に収めるサムライ・キャピタル。その最後のピースはやはり台湾の半導体企業の米中地政学リスクを回避する最後の一手だった。
前島、アンソニー、リンなどお馴染みのメンバーが揃う。ウォールームの様子など、だんだんただのファンドレベルじゃなくてっているけれど、鷲津が還暦というところも明かしつつ、引退をほのめかしながらもまだまだやっていくという意思を表している。最後は、キャピタル。このエクイティキャピタルにこだわった真山仁さん -
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官との戦が本格的になり始めた回(あらすじ書くの下手か)
梁山泊側に役者が揃った感じある(官軍から来たメンバーが並ぶと壮観)
緩急が上手くてずーっと読んじゃう……秦明ファミリー好き……武松と李逵も……盧俊義と燕青も……宣賛も彭玘も……
もうさ、生き様もだけど死に様がめちゃくちゃカッコいいんよ……なんだよあれ……アタイ、脳内で勝手に映像が流れたよ……最高だよアイツら……
秦容や趙林あたりは楊令伝へ繋がるのかな?とか勝手に思ってニヤニヤしたり、郭盛が楊令の部下になれたらいいなぁ、とかほっこり思っていたりしたら……
いやもう!!雷横ゥゥゥ!!(おらんおらん。まぼろし見てますやん)ってなって、その -
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がんと診断された時、人はどうやって生きていくのか。
本人や家族、友だちが、がんとどう向き合っていくのか考えさせられた。考えても答えはでない問いだし、読んでいて辛い描写もあったけど、現場の医師、医療ベンチャー、研究者、がんとなってしまった人、その友だち、様々な立場からの視点とミステリーが描かれていて、とても読み応えがあった。
キュブラー・ロスの死への5段階。教科書で読んだだことがあるが、真に理解できていなかったなと実感。小説で読んだからといって、真に理解できたと言えるわけではないし、もし自分に降りかかったとしてもどう乗り越えるのか、乗り越えられるのか?受容の段階までいけるのかもわからない。
大切 -
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ハゲタカシリーズの6作品目。サムライファンド鷲津の復活。これを心待ちにしていた読者もきっとたくさんいるだろう。この業界に身をおいていれば、危機発生時、そして金融に何が起こるのか、想像しながら読んでいることだろう。日中、米中、台湾有事、この3局のテーマこそが、不均衡を踏むトリガーだから。
一方で、イラン米国戦争が勃発し、海峡閉鎖によるオイル危機が発生している状況下。何が起きても不思議ではないと思わせてくれる。台湾で起きた大地震、そして世界最大規模の半導体ファウンドリーFSC社の創業者の死去、鷲津に託されたFSC社の救済の謎、米国の思惑、CICはじめとする中国の動き。そして買収劇の裏側でサムライフ -
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ネタバレ最後のページ、貫一が、『どうしたんだよ』と震えた声で聞いてきたかと思えば、それが急にお店に来たことではなく、顔の怪我のことだったところに、貫一らしい優しさを感じて、嬉しくなった。『転んだ話、聞いてくれる?』とゆう都もかわいいし、『明日死んでも百年生きても、触れたいのは彼だけだった』とゆう表現も綺麗!!エピローグでニャンくんと結婚するとばかり思ってたので、貫一との再会のあとすぐにプロローグになってしまい、貫一とはもう会えないの、、?と本当に悲しくなったけど、貫一が優しいパパに、都は桃枝に似た母になっていて、都とみどりの関係は、桃枝と都の関係に少し似ていて、、なんだか人の人生を覗き見させてもらった
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圧倒的な言葉量。パンチラインの連続。
一方的に浴びせられたような感覚で、どう感想を残すかがまとまらない。半分くらい読んだ時点でラストがどうなるかとか関係なく手元に置きたいと思った本でした。てか、ラストがどうなったかが気になって読み進めたというよりは、それぞれの登場人物のドキュメンタリーを観ているようで、とくに折り返し以降はそれぞれの歪みが強調されていて、止まらずにはいられなかった。人間臭いエピソードって読み手の心が温まることがほとんどだけど、この本の人たちに関しては、その人間臭さのせいで目を背けたい気持ちになった。ほぼ誰のことも嫌いだった。
告発の勇気は理解しつつも、嫌だと思いながらも逃げる
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