ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 煉獄の使徒(下)(新潮文庫)

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    オウム真理教をモデルにした長編。
    カルトに狂っていく人の怖さと、それに取り巻いて甘い汁を吸おうとする警察や国会議員達がみんな愚かでなかなかの大作だった。
    乱暴にも感じる文章がより物語を荒々しく感じさせて、映画を見ているような感覚に…
    高学歴で賢いはずの人々が、なぜ教祖を慕い狂っていくのか。以前森達也監督のオウム真理教のドキュメンタリー「A」「A2」を見たけど、松本サリン事件で容疑者とされた方へオウム幹部が会いにいく場面で、ぐだぐだとして謝罪もできずその方を苛々させるところを思い出した。上手く立ち回ることができない詰めの甘い行動が多く、社会で生き辛いから余計宗教にのめり込んでいったんじゃないかと

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    2026年03月19日
  • ロッコク・キッチン

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     毎日、大熊町と広野町を往復する。ロッコク(国道6号)を通っている。
     この道で困ることは、食べるところがないことだ。2011年以前にはあったのだと思うが、現在はあまりにも食べるところがない。なぜか、コンビニばかりが目立つ。

     テレビでも報道されたことがある、夜だけの本屋さん。その撮影が、実にいいなぁと思ったら、この本が、ネタ元なんだね。いい企画だ。
     故郷を追われ、そして、故郷を想い、そして故郷に戻る。しかし、故郷は記憶の中でしかない。自分の故郷は、消されてしまった。そして、再び故郷をつくる。それを淡々と、ありのままに伝える。
     故郷を、食で綴り、食の記憶を思い出しながら、おばあちゃんの味

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    2026年03月19日
  • 八雲の妻 小泉セツの生涯

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    朝ドラ『ばけばけ』で話題の小泉八雲の妻セツの人生を、豊富な資料を元に描いた評伝。
    八雲、セツ、子どもたちの人生もとても丁寧に描かれており、興味深い。
    セツによる回想録「思ひ出の記」も二人の心情が良く伝わってきて心に染みた。
    セツの「英語覚え書帳」も楽しい。

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    2026年03月19日
  • その女アレックス

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    ネタバレ

    シリーズものの2作目ということを失念していたが、面白すぎて最後まで読んでしまった

    理不尽な暴力に晒される誘拐被害者、理解不能な猟奇的連続殺人者、そして最後には救いを求められなかった凄惨な性被害者としてのアレックスの姿が描き出される
    同時に彼女を追う刑事カミーユの再生の物語としても感動的だ

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    2026年03月19日
  • 母という呪縛 娘という牢獄

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    以前から話題になっていて文庫化されていたので購入。

    2018年に起きた、滋賀医科大学生母親殺害事件。
    司法記者出身の著者が綴ったノンフィクション。

    母による長年の教育虐待
    9浪した娘が母を殺害。

    母とのLINEのやり取り、実際に言われた言葉や暴力
    これを読んでるだけでも辛いのに実際、娘のあかりの辛さはどれほどのものだったんだろう

    父親もいるがほぼ内容には出て来ず、妻(あかりの母親)
    から同じく暴言吐かれる感じなので助けを求められなかったか、、

    自立しようにも家出しようにも引き戻され
    就職の内定を母に取り消され、教師にも助けを求めてもダメで

    結果的に 母か娘、どちらか死ぬしか逃れる

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    2026年03月19日
  • 青のナースシューズ

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    男性看護師を目指す男の子の物語。
    この設定が現役看護師の藤岡陽子さんならではだなと思う。
    この世界では、珍しく男性が差別的な扱いを受けることも。クラス40人の中で男子はたったの5人。
    「白うさぎの中に黒うさぎがいるようなもの」という例えが、同じ事をやっても悪目立ちしてしまう様子をリアルに想像させる。
    講義、実習の大変さもさることながら、主人公の成道はいわゆるヤングケアラーで、自分の青春を捨てて家事や弟の介護を担ってきた葛藤もある。そんな状況で夢に向かって頑張る姿には、こちらが励まされてしまう。
    なんとなく男性看護師には抵抗感があるけれど、結局は性別ではなくて「人」なんだよなと思った。
    後半は、

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    2026年03月19日
  • チョコレートコスモス

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    ネタバレ

    三宅香帆さんがお勧めしていた作品。読み進めながら、昔読んだ蜜蜂と遠雷を思い出した。舞台のセリフと描写だけで、舞台の絵が浮かんだ。響子の力強さ、飛鳥の儚さ、見たことないのに、まるで会場の上から覗いたような臨場感があった。恩田陸さんの表現は素晴らしい。文章だけで、どうしてこんなにも絵が浮かぶんだろう。
    オーディションが終わった時、響子はこの作品に参加できないのかな。と寂しく感じた。けど、もともと響子は主役が決まっていて、相手役を探していたことを知る。蜜蜂と遠雷で明石が賞を取った時と同じくらい、嬉しさと感動を感じて泣いてしまった。

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    2026年03月19日
  • 夏物語

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    女性が子供を産むこと、持つこと、生命の意味をめぐる、とても美しい物語でした。切なくて美しい表現と、大阪弁のコミカルなリズム感が心地よかった。男性には計り知れない思いを抱いて女性は生きているのだと思いました。だから男性こそ読むべき小説だと思います。

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    2026年03月19日
  • 旅猫リポート

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    おもしろかった。
    終盤は涙を抑えられず、でもとても心温まる作品でした。
    こんな風にねこが人間を見てくれて、感じてくれていたら、とても幸せだなと思いました。

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    2026年03月19日
  • 近畿地方のある場所について

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    いくつもの体験談が一つずつ語られていくのですが、その一つ一つの完成度がとても高い!そしてそれがパズルのピースのように組み合わさり、登場人物を襲っている漠然とした「何か」の外形を明らかにさせていく、そのじわじわと真実へ近付いていく感覚が何よりも気持ち悪くて新鮮で。モキュメンタリー作品は初めて読んだのですが、初めてがこの作品なのが悔やまれる。他の作品がこの恐怖を超えられるのか。

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    2026年03月19日
  • 光のとこにいてね

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    一穂ミチさんの本に出会えて良かった。
    果遠ちゃんと結珠ちゃんが気になって一気読み。
    数日たっても果遠ちゃんどうしているかなぁと思ったり、2人の名前の意味を考えたり、
    光のとこにいてね。まだまだ余韻が続きそうです。

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    2026年03月19日
  • 謎の香りはパン屋から

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    読みやすいので、普段あまり本を読まない人にも手に取りやすい本かと思う。表紙のイラストが出水ぽすか先生なのも素敵すぎる。

    主人公はパン屋ノスティモでアルバイトをする大学生の市倉小春。全部で5つの話が収録されているが、どれも小春とそのバイト先であるノスティモが舞台。事件というほどではないが日常の小さな謎を小春が鋭い視点で紐解いていく。一緒にライブビューイングを見に行こうと誘ってくれた友人が突然のキャンセル。なぜ?とか、ヘルプで入った同僚(系列のケーキ屋のバイト)が他のことは何でも上手くできるのにパンに切り込みが入れられないのは何故か、高校生男女がこぼしたコーヒーの理由、ひったくり犯が子どもの財布

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    2026年03月19日
  • 方舟

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    【極限状態の謎解き!ラストは衝撃】
    地下建築に閉じ込められた10人。地下建築からの脱出するため、誰か一人が犠牲にしなければならない。そして起きる殺人事件、殺人犯を特定して、その犯人こそが犠牲になるべきである。

    緊張感のあるプロローグから始まり、エピローグで語られる真相まで一気読み!ちゃんと捲られましたw極限状態での犯人探し、迫るタイムリミット。願わくば記憶を消してもう一度読みたくなるストーリー、オススメです!

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    2026年03月19日
  • マリエ

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    死についての考え方、子どもを持つことへの考え方、マッチングアプリをやってて感じること…
    いろいろな事がまりえと似ていた。
    肯定してくれてるようで嬉しかった。

    そして最初から最後まで、マキさんはかっこよくて素敵な女性だった。
    現実でこんな人と出会って、お話してみたい。

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    2026年03月19日
  • 太陽に撃ち抜かれて

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    短編形式で、1作1作は短いが彼らの人生を感じるようなリアルな1冊。渇きが、ある。
    気温が高く、人との関わりも濃い、薬をキメれば熱は増幅し、世界は膨張する。その退廃感、情熱。しかし冷たい。熱を帯びた銃を冷蔵庫で冷やすかのような温度をもつ物語。口語の自由さは、細部の違和感を押し流し、乱雑な世界への没入を強める。

    ヤクがなくなればリオデジャネイロは止まる、ヤク中の女は歯が無いのでフェラがうまい、体制の悪夢は死を恐れない、こちらからすれば有り得ない日常を突きつけられ、自分が小さくみえる。もっとおおきく物事を捉えても良いのかもしれない。海外作品に触れる醍醐味を鮮やかに感じられる1冊。

    限りなく透明に

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    2026年03月19日
  • 老人ホテル

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    ネタバレ

    ラストに賛否ありそうだけど私はかなり好き。
    これまで無気力だった天使が光子との出会いを経て、生きることに貪欲になったのが感じ取れた。

    前半の天使の心の声に共感しながらテンポ良く読み進められ、話が進むにつれ前進していく彼女に勇気を貰った。

    天使だけでなく光子や山田のエピソードはきっとよくある話なんだろうと思いつつ、自分も天使と同じくこの世の中のことを何もわかっていないのでこの本を取っ掛かりに色んな仕組みについて学んでいきたいと思えた。

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    2026年03月19日
  • 普通の子

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    小学生を育てる母として、この本に出会えたことは必然であったように思う。自分の幼少期を振り返ると同じような経験をした。色んなことを思い出した。いじめはだめ、いじめをなくそう、などと、大人は軽率でキレイごとだ。

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    2026年03月19日
  • 禁忌の子

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    オーディブル視聴。
    予想もしない展開になるミステリーだったけど、予想できる人殆どいないと思う! ザラリとした不穏感を残しつつも、生まれてくる主人公の子供に幸あれと願うばかりのラスト。

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    2026年03月19日
  • 52ヘルツのクジラたち【特典付き】

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    ネタバレ

    めちゃくちゃいい。。。解説もショートストーリーも全部含めて愛に溢れている。泣ける。

    都会で凄惨な生活、修羅場を潜ってきた貴瑚(キナコ)は大分にある田舎に1人で引っ越してくる。
    そこで出会うムシと呼ばれる男の子との出会いから始まる愛の物語。
    52ヘルツのクジラというのは同じクジラの仲間にも聞こえない周波数で鳴くクジラのことで、その声は届かない。そんな境遇に重なるキナコと愛の話。

    キナコは愛と出会うまでに、本当に壮絶な人生を送ってきた。虐待、介護、呪いと言ってもいい生活を強いられていたところにアンさんが現れる。美晴(キナコの高校の同級生)の職場の同僚であったアンさんは、キナコの聞こえない悲鳴を

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    2026年03月19日
  • ファミレス 下

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    ネタバレ


    人生で1番の本に出会えたと思います。
    全ての文章が名台詞みたいな本でした。

    上で起きた問題がそれぞれ優しく解決していって。
    ドンの家庭の不和がなんとかなりそうなのが個人的に1番嬉しかったです。彼が自分のために怒ること、彼の母が家族のために泣くことを諭した陽平の教師として、人としてのあり方があまりにも素晴らし過ぎて、じんわり涙が込み上げました。

    その他にも、相手の美味しい顔を思い浮かべて作る料理も大切ということや、正しいけれど優しくないこともあったり、家族のためは実は自分のための言い訳だったりするし、大人になっても友情は大切だで、自分の「核」がなんなのか自覚することの重要さに気付いたり。

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    2026年03月19日