あらすじ
小さな岬の先端にある喫茶店。そこでは美味しいコーヒーとともに、お客さんの人生に寄り添う音楽を選曲してくれる。その店に引き寄せられるように集まる、心に傷を抱えた人々――彼らの人生は、その店との出逢いと女主人の言葉で、大きく変化し始める。疲れた心にやさしさが染み入り、温かな感動で満たされる。癒しの傑作感涙小説。
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Posted by ブクログ
気づいたら一冊読み終えていた。
こんな喫茶店が身近にあったら…と思わず考えるくらい暖かな空間が想像出来て、読んでいる時間はとても癒やされた。
悦子さんの言葉が、今の私の心に刺さりすぎた。
これからの人生何度も読み返して自分の心を勇気づけたい。
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岬の端にある喫茶店で、美味しいコーヒーを淹れてくださる柏木悦子さん。
BGMは、お客さんに合わせた音楽を選んで、心も和む空間を演出してくれて…
私も、この素敵な喫茶店を探して、悦子さんを訪ねていきたいと思ってしまいました。
悦子さんの優しさ溢れる言葉の数々に、癒されて元気を頂きました。
ノートに書き留めて大切にしたいです。
「過去を懐かしむことって、自分の生きてきた道のりを受け入れられている証拠でしょ。辛かったことも含めて、これまでの人生の積み重ねをまるごと肯定できているから、あなたたちは『懐かしい』っていう気持ちで当時を追懐できるのよ。もっといえば、その積み重ねそのものが、いまのあなたたちなんだから、自分を肯定して、受け入れて、大事に出来ているってことになるでしょ」
森沢さんの小説、やっぱり温かいです。
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森沢さんの本にまた感動を頂きました。特にじんときたのは、研師の方のお話。人生最悪でとうとう強盗に入ったのに、この喫茶店の女主人はコーヒーを入れて、研師の人生に寄り添うような音楽と言葉をかけてくれる。強盗しようとまで思った人が人生をやり直そうと思えるだなんて、なんて出会いなんだろう。人はどうしようもなく孤独を感じると自暴自棄になってしまうことがあるかもしれないけど、疲れた心に優しく寄り添ってくれる人がいたら、人生は変わるものかもしれない。困ったら人と話そう、相談を受けたら聞きたいなと思いました。
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優しい物語で、心が少し解きほぐされたような気がしました。
登場人物たちもそれぞれ、良い意味で周りにいそうな雰囲気を持っていて。感情移入したり、見守りたくなったり、心地よく心を揺らされながら読み進めました。
少し心が疲れた時に、また手に取りたくなる気がします。悦子さんのコーヒー、飲んでみたいなぁ。
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森沢明夫さんの作品に出会えて本当に良かったと常々思う。これもブグログでの皆様の感想のおかげ。
---以下、解説を引用---
こんなすてきな体験を可能にしてくれる読書という「移動」または旅と、物語のなかの人々と読者がとりむすぶ新たな関係に、わたしは感謝したい。
Posted by ブクログ
第一章 妻を亡くした父と娘。虹探しの冒険で出会った岬に建つ小さな喫茶店。そこには綺麗な虹の絵が!二人を出迎えてくれた白い愛嬌のある顔をした犬コタロー。オーナーの悦子さんが煎れる愛情たっぷりのコーヒーおいしそうです。
アメイジング・グレイス 驚く程の恩恵 宝物。
第二章 貧乏大学生 今泉健ことイマケン。イケメン君みたいです^ ^。就活が上手くいかずむしゃくしゃ、再度お礼も兼ねて悦子さん達のいる喫茶店へ。浩司さんとの会話が良かった!
P125「迷ったときはよ、ロックンロールな道を行くとおもしれえぞ」
「ロックンロール?」
「いつもわくわくする方の道を行くんだよ」
P136「夢って追いかけるのに、すごく勇気がいると思いませんか?」
「夢を追いかけない人生を選ぶのにも、充分に勇気がいると思ったけどな」
P146 イマケンの心の声
(ピンチは...最後にチャンスを連れてくる)
第三章 喫茶店に泥棒が!
訳ありの包丁研ぎ屋の泥棒さん。悦子さんの優しさに私の目にもしずくがわきだしてしまいました。
第四章 悦子さんに恋するタニさん。最後まで想いを伝える事が出来ず、サヨナラを選んだタニさん。お互いを思いやる気持ちが切ない。
第五章 浩司の学生時代、バンドを始めたキッカケ。ショーとの出会いが面白い♪懐かしい青春!
(この、バーカ♪)変わってないな 泣ける♪
第六章 タニさんの訃報、歳をとり喫茶店を辞めようかと弱気になっている悦子さん。嵐の去った後現れた夢のような光景。愛する喫茶店もう少し続けられそうです。
癒されました。オススメ本です♪
素敵な音楽と、美味しいコーヒーありがとう^ ^。
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季節と音楽と感情を巡るひとつの旅のような本
あっ!わっ!となる瞬間が愛おしくて、すっとわたしの心に入り込んでくる。
魔法にかけられたみたいにね
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再読した本。読んでると風景が頭に浮かんでくるぐらいに、音も匂いも全部描写されている。ほっこり系にありがちかどうかは分からないけど、ただ同じことの繰り返しじゃなくて、どの登場人物もキャラが立っていて、それぞれのストーリーが間接的に繋がっている感じがすごく良かった。
虹の岬の喫茶店
森沢明夫さんの作品は大好きで、中でもこの作品はお気に入りです。
登場人物が皆温かくて癒やされました。
作品の中に出てくる歌を聴きながら情景を思い浮かべました。映画化もされているようなので見てみたいと思います。
Posted by ブクログ
大好きな森沢さんのお話の中にでてくる素敵なお店にいつも魅了され、
私もこういういきつけのお店
ほしいなぁ。といつも思いながら
楽しく拝読しているのですが、
うっかり森沢さんのお話
にちょっとちょっとでてくる
岬カフェのお話をなぜか読んでいなかったことに気づいて
わくわくしながら、今回手に取ることにしました。
やっぱり優しくて、大きくて
温かく少し疲れたり悲しみを持って偶然行き着いた人たちが、
岬カフェにはいると美味しい珈琲の香りと店主の悦子さんの温かいやりとりに包まれ、癒されて、少しづつ前を向く事ができる。
優しい悦子さんや白くてかわいいわんこのこたろう。
近くで見守る素敵な人たち…
ちょっぴりおつかれモードの
私の心にもじんわり温かな光のようなものを照らし
なんだかほっと一息つけて
また明日から頑張ろうって気持ちにさせてくれる
森沢ワールド全開のお話で
うれしくなりました。
Posted by ブクログ
小さな岬の先端にある喫茶店。
そこでは美味しいコーヒーとともに、お客さんによりそう音楽を選曲してくれる。
悦子さんの人柄で、心に傷を抱えた人が癒やされていく優しい一冊。「月の土地をプレゼントする」がでてきて、びっくりした。
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辺鄙な場所に喫茶店を構える店主。そしてそこに訪れる様々な人たち。
年齢関係なく、ときめいても良いし、また変化をしていくものだと肯定的に捉えられた。
人は人との出会いでしか変わることが出来ないのではないかと、脆さと人生の儚さを同時に感じられる温まる小説。
Posted by ブクログ
森沢さんの作品を読んでいると、やっぱり心がほっこりして、意図せずニコニコしてしまう。私もえつこさんのようなおばあちゃんになりたいなぁと思って、この岬でコーヒーを飲みたいと思って終始読んだ。
Posted by ブクログ
こんなカフェがあったら行ってみたい…
まず思ったのはそれでした。
普通の人と、人が繋がる物語。
それぞれが悲しかったり、悩んだり、泣きたかったりする気持ちをさり気なく、優しく
支える気持ち。
悦子さんという初老の女性。不思議なオーラを
纏いつつ自身も悲しみを秘めているけれど
他人を思う温かさで向き合う。
4章では、ほろっとしてしまった。
優しさに溢れる物語です。
Posted by ブクログ
岬の先端にある喫茶店、そこにはとびきり美味しい珈琲を入れてくれる悦子さんがいる。人生に迷い苦しんだ人々がここの珈琲店で悦子さんと出会うことでまた新たな一歩を踏み出す温かいお話でした。
Posted by ブクログ
昔は嫌いだった短編集だが、記憶力の衰えと共に短いストーリーが心地よい。連作で最初の方は思い出せなくても、ちょいちょい思い出させてくれるのが良い。
一つ一つは小さく、なんてことない話なんだけど、なんだか実感があるというか訴えかけてくるものがある
Posted by ブクログ
あたたかい短編集
あまり得意じゃないけれど、悦子さんの魔法にかけられたコーヒーは飲んでみたいです
作中の曲の選択も最高で…思い浮かべながら読めてその場にいるような気分になれました
森沢さんの作品はリーダビリティが高い!さくさく読めるのに心にしっかり残ります
Posted by ブクログ
こんな喫茶店があれば行ってみたいと思ったのは私だけだろうか
悦子さんのような人がいればお会いしたいと思ったのも私だけだろうか
この喫茶店のお客さん、その後がわかっていないお客さんの行く末を作者に続編として描いて欲しい
Posted by ブクログ
岬にある小さな喫茶店では、悦子さんという初老の女性が1人で営んでいる。
そこに訪れるお客さんたちの6編の話からなる、心温まる短編集となっています。
悦子さんは、訪れるお客さんにぴったりの音楽をかけてくれて、優しい口調で話しかけてくれます。
特に、悦子さんの甥がバンドの元のメンバーと過去を語り合うシーンで、
「過去を懐かしむことって、自分の生きてきた道のりを受け入れられている証拠でしょ。
…その積み重ねそのものが、いまのあなたたちなんだから…」
という悦子さんの言葉が胸に刺さりました!
次の章で、前の章の登場人物のその後が垣間見れるのが良かったです。
また、喫茶店を取り巻く小さな空間の中に、〝5感”が綺麗にまとまっているように感じました!
例えば、視覚は、店内に飾られる虹の絵や、窓から見られる風景、聴覚は悦子さんが流してくれる音楽、味覚や嗅覚はコーヒーなど。
触覚は、「ハッピーのどきどき」でしょうか。
(詳細については本編でぜひ!)
Posted by ブクログ
森沢さんの作品を読むのは2冊めです。
心温まる優しく穏やかなお話です。
いろいろな経験を積み重ねてきた悦子さんが、様々な理由で訪れた人々に優しく寄り添い、その人柄で包み込んでいく。
辛い思いをしてきたことが悦子さんの優しさを生んでいるのだと思いました。
Posted by ブクログ
コーヒーと音楽と素敵な喫茶店が出てきます。
ぜひ、作中に出てくる音楽を聴きながら美味しいコーヒーもじっくり味わいつつ、ゆっくり読みたい一冊。
心があったまる素敵なお話です。
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大好きな森沢明夫さんの中から、表紙デザインとタイトルで選んでみました♬.*゚
こんな喫茶店あったらいいなぁ♬.*゚と思って読んでいくと、優しいお話でした♡
たまたまたどり着いたこの喫茶店で、音楽と美味しいコーヒーに癒されてなんとなーく生きる力がわいてくる感じがほっこり♬.*゚
みんな歳は違っても色々悩みあるよね。
何人かの視点で話が分かれているので、読みやすかった☆ほっこりしたお話が好きな方におすすめです♡
#喫茶店
Posted by ブクログ
岬にひっそりと建つ喫茶店を舞台にした連作短編集。
悲しみを抱えた人々が訪れ、店主・悦子さんの無垢で温かな人柄に触れながら、少しずつ再生していく物語。
喫茶店に流れる音楽が物語を彩り、迷いながらも前へ進もうとする登場人物たちの姿に、自分自身を重ねることができる。辛く苦しいことも、いつかは過去となり、懐かしく振り返る日が来る—そんな希望を感じさせてくれる一冊。
Posted by ブクログ
この本は、岬の上にひっそりと佇む喫茶店とそこを切り盛りしているおばあさんと、さまざまな『事情』を抱えた客との間に織り成される物語です。合間合間で流れる曲と、それに合いそうなコーヒーがすばらしいですね。
こういった小説を読むのは本当に久しぶりのことで、読み始める前はその厚さに正直少し躊躇しましたけれど、読み始めてから中盤以降は面白さに引き込まれる形で、一気に読み終えてしまいました。
この話は岬にひっそりとたたずむ形で運営されている喫茶店を切り盛りするおばあさんと、妻をなくしたばかりの夫と幼い娘、卒業後の進路に悩む男子大学生、やむにやまれぬ事情で喫茶店へ盗みに入った泥棒など―さまざまな『事情』を抱えた客がおばあさんの選んだ『アメージング・グレース』や『ラヴ・ミー・テンダー』『サンキュー・フォー・ザ・ミュージック』などの名曲によって彩られていく、そして彼らの人生も変わっていく、というものです。
僕が気に入っている話は『ガールズ・オン・ザ・ビーチ』という話の中に出てくる就職活動に悩む「イマケン」という大学生が主人の甥である浩司といっしょに釣りに出かける場面と、そこで交わされる会話の内容。
詳しくはあえて書きませんけれど、こういうふとした出会いの中に、あとで振り返ってみると重大なターニングポイントだったんだと。気づく場合が往々にしてあるのだと、自分のケースを振り返って感じ入ってしまいました。
自分が特に印象に残ったのは浩司が組んでいたバンドの「セブンシーズ」にまつわる話。これは理屈抜きで心にきましたね。キーパーソンであるショーの天才的なミュージシャン振りと、それに反比例してどうしようもないほどの欠陥を抱えているという話。
やがてそれが原因でバンドそのものが崩壊していくさまは僕に直接同じ経験は無いにせよ。何か、自分の心がうずくものを感じました。そして、彼らは――。
詳しいことは本書で確認していただくとして、こういう話に寄り添う音楽とコーヒー。人にとって必要なものは案外そんなものではないか?不意にそんなことを考えてしまいました。
※追記
本書は2012年11月12日、幻冬舎より『虹の岬の喫茶店 (幻冬舎文庫)』として文庫化されました。
Posted by ブクログ
喫茶店を訪れる様々な人たちの人生を描く短編集。
終始、温かい空気に包まれているような穏やかな読み心地でした。
短編集ではあるが、それぞれの話の人物がつながっているのも魅力的。
私も訪れてみたい。
そして足跡を残したい。
悦子さんはどんな曲をかけてくれるだろう。
「自分の積み重ねてきたモノを大切に思えて、他人の積み重ねてきたモノも大切にしてあげたいって思えたらー。きっとその人は大人になれたってことなんだと思うわ」
私が大人になれるにはもう少し修行が必要だ。
優しい気持ちになれます。
小さな喫茶店を営んでいる悦子さんがとっても素敵です。そして愛犬も心を癒やしてくれます。訪れるお客さんにも様々な人生があるけど生きる希望や勇気を与えてくれる主人公悦子さんに私も会いたくなりました。
Posted by ブクログ
思い出と絵画、心を映す音楽、気持ちの入った美味しいコーヒー、自由に生きるということ、未来、夢、人との関わり、老いと人生・・いろんなエッセンスが散りばめられた素敵な物語。
なんとも優しい気持ちになれる物語。それでいて前を向いて一歩を踏み出せる強い気持ちにもさせてくれる。
主人公の悦子さんのように、歳をとっていきたいなぁ。
悦子さんの年齢に近づくたびに、再読したいと思う。
全ての女性にお勧めの一冊かな・・・いつかは一人になるかも知れないので。
Posted by ブクログ
いろんな事情を持った人がこの喫茶店に集まってくるわけだが、その事情が切なくてちょっと辛い時があった。
でもそんな事情を抱擁してくれるこの喫茶店は凄く素敵だなとも思いました。
Posted by ブクログ
最初は読み進めるのに時間がかかったが、だんだん悦子さんが好きになってきて、後半から最後にかけては一気に読んだ。あたたかい話だったし、岬カフェのようなお店に出会いたいと思った。