【感想・ネタバレ】神に愛されていたのレビュー

あらすじ

「忘れようとしていた痛みが「ここ!」と叫んでいる」
――――作家・町田そのこ(「解説」より)

大ヒット作家・木爾チレンの「伝説の衝撃作」、ついに文庫化!

希望と絶望、羨望と嫉妬……
愛憎渦巻く、狂気の物語。

若くして小説家デビューを果たし、その美貌と才能で一躍人気作家となった東山冴理。
しかし冴理は人気絶頂のさなか、突然、筆を断った。
一体なぜ――。
やがて30年の時が経ち、冴理のもとへ、ひとりの女性編集者が執筆依頼に訪れる。
すると冴理は語り始める。
心の闇に葬った、戦慄のその過去を……。

これは才能を信じて生きた女性作家ふたりの光と影、あるいは愛憎の極致。
魂が震える傑作!

著者渾身の「文庫版あとがき」、作家・町田そのこ氏による「解説」も特別収録!

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

東山冴理と白川天音、二人の小説家を軸に紡がれる、嫉妬と憧れ、そして愛憎の物語。

​この作品の特筆すべき点は、どちらかが光で、どちらかが闇といった単純な対比では語れない点にあります。彼女たちは互いの中に光と闇の属性を併せ持ち、鏡合わせのように映し出される。その複雑な心の機微を追ううちに、読み手は物語の深淵へと静かに引きずり込まれていきます。そして、最後に明かされる真相。それまでの視界が鮮やかに塗り替えられるような衝撃と、言葉を失うほどの静かな余韻が待っていました。

​「あなたにとって神とは何なのか」という問いを突きつけられ、タイトルや各章が持つ意味を反芻せずにはいられません。

​非常に洗練された文章で、久しぶりに時間を忘れて物語にのめり込みました。木爾チレンさんの持つ繊細かつ鋭利な筆致が遺憾なく発揮された、間違いなく作家の代表作と呼ぶにふさわしい一冊です。

​物語の余韻を噛みしめるためにも、ぜひ本編だけでなく、あとがき、文庫版あとがき、そして町田その子さんによる解説まで、漏らさず読み込んでいただきたい。すべてを読み終えたとき、このタイトルが持つ真の意味が、より一層鮮明に浮かび上がってくるはずです。

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2026年09月26日

Posted by ブクログ

妬み、嫉妬など、誰もが持っているが、なるべく気づかないようにしているものを注視するということ。
とても痛みを伴うが、自分を深く理解するためには必要な痛みだとも思った。

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2026年09月23日

Posted by ブクログ

愛と痛み、尊敬と妬みは紙一重だと感じた。
あなたがこの世に必要だから生まれてきたはずなのに、みんな〝あなた〟ではなく〝あの人〟になろうとする。
女性特有なのかは知らないけど、誰にでも愛されちゃうあの子、なんでもできちゃうあの子がすごくて、憎くて羨ましい。
そんな感情が心を抉るようにグサグサ描かれていて、物語であるはずなのに目の前で自分に起きていることのようにも思える。
ただ、とんでもなく自分を眩しく照らしてくれるのもまた、妬み痛みがあるからこそなんだと思う。
あとがき、解説までこんなに楽しめたのは本を読み始めてから初めてかもしれない。
自分が何者かになりたがっていて、好きであるのに僻んでしまってるときに何度でも読み返したい
すごく大切な一冊になった。

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2026年09月21日

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木爾チレン作品の美少女はいつも強烈な魅力があって虜になってしまう、今作も天音の言動に目が離せなかった。愛も憎しみも等しく狂気を生んでいて、読んでいて苦しい時間が長かったのに、読み終わった後は満足感と、不思議とキラキラした気持ちになった。

本の内容とは関係ないが、偶然サイン本を入手できた!チレン先生作品の中でも特に印象的で気に入ったから、こんなに嬉しいことはない、ますます特別な物語になった!

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2026年08月20日

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ネタバレ

なんともすれ違いの愛。小説家なのにお互い言葉選びが下手というか自分の感情を相手に伝えられないのがなんとも言えない

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2026年07月04日

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 小説家としてデビューした東山冴理と白川天音。お互いに憧れと尊敬を抱きつつ、それがいつしか嫉妬と憎悪に変化していく。

 章を変えてそれぞれの目線で描かれていくため、ふたりの心情がもどかしいほどに伝わってきて切なかった。

 後奏で始まり、前奏で終わるという構成も読み終えたときに腑に落ちた。

 茉莉やエリさん、雨、花音など、ふたりに関わる人物も後半見事な伏線回収で読む手が止まらなかった。村田シャープはあまり好きになれなかったけど。

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2026年06月24日

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ネタバレ

洗練された緻密な描写が美しい文章、というのがこの本の第一印象だった。比喩表現や緻密な情景描写はPostludeで多用され、第一楽章からは控えめであったように感じた。これはきっと、文章のテンポに緩急をつけて場面ごとの時間の流れを表現しているのだと思い、木爾チレンさんのこだわりを垣間見た気がした。(比喩表現の多用や緻密な描写は、物語をスローテンポにさせる傾向があると私は思っている。この感覚に共感してくれる方がいたら嬉しい。)
物語の前半で、ジグソーパズルのピースがはまりそうではまらない時ような、何とも言えないもどかしさと違和感を感じ、後半でそのピースが裏返っていたことに気付くような構成に惹かれた。
冴理と天音、それぞれの視点で物語の色がガラリと変わる面白い一冊だった。

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2026年06月21日

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ネタバレ

2人の小説家の壮絶な半生の物語。切ない結末にも関わらず、不思議と読後は胸に重さは残らず感動に包まれた。

天音が冴理を慕っていることが分かる描写が多かったから、天音視点を読んでもどんでん返し的な驚きは感じなかった。だけど、そこが核でないから最後まで面白かった。

彼氏を横取りしたり、母を家ごと燃やしたり、明らかに天音は常軌を逸脱してるのに、一途さが可愛くみえて憎めなかった。「神」とまで慕う人がいる人生はいいなと思ってしまった。



SNSでよく見るから気になって、今回初めて木爾チレンさんの本を手に取った。評判通り面白い作品だった。本作が良かったから他の作品も読んでみたい。

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2026年06月25日

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ゴミ屋敷と表現されたシーンが、目の前に広がった。
何回も色んなシーンがありありと目に浮かんで、描写の表現が上手な作品だなと感じた。

冴理は色んな才能があって、自覚してるよりも人の心を惹き付けてるのに、天音の存在をずっと意識し続けて、みんな違っていいはずなのに、それを言ってくれる人がいなかったのが可哀想に感じた。
神のように称えられても、隣には誰もいてくれなかったんだなと思った。
冴理は、きっと隣にいてくれる誰かを求めていたんだと思う。

天音視点を読んだ時にはかなり驚いた。
才能があるとは思うが、こんなにも一途で、こんなにも愛に溢れていると思わなかった。
愛に似た、執着の物語だった。

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2026年09月20日

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木爾チレンさんの本はずっと読んでみたくて、やっと今回読むことができました

本作では、冴理と天音を通して、人間の光と闇やすれ違う心が描かれていたように思います
冴理から見れば嫌悪の対象だった天音が誰よりも冴理を慕っていたというのは、皮肉としか言いようがありません
しかし心がすれ違うほど、お互い素晴らしい作品を生み出していったとも言え、作家という職業の厳しさを感じました

全体的に悲しい雰囲気が漂う作品ですが、最後は希望が垣間見える終わり方で良かったなあと思います

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2026年09月17日

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女性作家2人の愛と嫉妬の物語。

とても読みやすく一気読みしてしまいました。

視点が変われば世界の見え方もがらりと変わって、すれ違う2人のつらさや痛みがありありと伝わってくるようでした。
まさに命を削って作り上げているんだろうなと思った。
展開はわりと序盤に読めてしまったので驚きこそ少なかったものの、それでも最後まで楽しく読みました!

あとがきや解説まで読んでほしい一冊でした。

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2026年09月12日

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ネタバレ

あとがきまでが小説だな___
それがこの作品の印象です。

小説家でしか感じられない嫉妬とか喜びとか、歪な愛情とかセンシティブな10代後半から20代にかけての、まだ幼い子供から大人にかけての感情がありありと表現していました。
俯瞰して読んでいるとああ もどかしい!と思いつつ、上手にお互いが交差しないのがリアルで、自分の視野でしか判断できないから、すごく読んでいても歯がゆくなる自分がいました。

結構、作者のあとがきを読み終わってから、ぐっと本作が素敵な作品だなと感じていて。
作者がこの作品を本当に愛していて大好きな物語で、登場人物たちが勝手に喋って行動して、まるで天音のように音に乗せてタイピングをしている人なんだなと感じました。

執筆の難しさなど全くわからない素人だけども、登場人物の痛みや苦悩がぎゅーっと伝わるのは、作者も同じように経験されてきたからなのかな、と感じたり、
逆に喜ばしい幸福感も、作者のままに紡いでいるほんとうに誰が読んでも大切な作品になりそうだと思いました。

本作を読み終わってから振り返るととっても良かったな___と感じていて。

各年齢の出来事とそのときの心情を誰かに吐露している内容で進むので、話に入りやすくとっても読みやすく、登場人物の渦巻く感情がすごく伝わりました。

ずっと読みたかったので、ほんとうに読めて良かったです。

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2026年08月21日

Posted by ブクログ

これは小説家だからこそ書ける小説なのかも。小説家としての苦しい思いを知っている人だからこそ…というのが第一の感想だった。
自分の才能を信じること、そして他人の才能に嫉妬すること。芸術やエンタメの世界に生きる人なら、同じように感じたことのある人は多いのかもしれない。

主人公の冴理は、若くして賞を獲得して小説家としての道を歩み始めたが、同じ高校の文芸サークルの後輩にあたる天音が小説家として華々しくデビューしてから彼女と関わったことがきっかけで突然筆を折り、以来小説を書くことはないまま60代を迎えた。
そんな冴理の元を、とある編集者が訪ねてくる。「もう一度小説を書いてくれませんか」と。
冴理はその編集者に、天音との間にあった出来事を語り始める。

愛や憧れが行きすぎると、相手の心をぽきりと折ってしまうことになりかねないのだな、と思う。冴理と天音の間にはお互いに憧れや嫉妬が渦巻いていて、それがお互いを破滅に向かわせていった。
その強い想いを素直に表明し合えたら…とは思うものの、冴理は物書きの先輩としてのプライドや同じ女性としてのプライドがあり、天音はシンプルに歪んだ愛情を真の愛情と信じ込んでいたことが2人をすれ違わせた。
女同士のドロドロなのだけど、単純な憎しみ合いとは違うもっと深い沼に浸かるようなドロドロ。愛や憧れが混ざる分、純度が高いドロドロというか…。

だからこそ、ラストは綺麗な物語になっているところが良かった。予想はしやすいかもしれないけれど、救いがあったから。

自分が努力を重ねているカテゴリのなかで、圧倒的な才能を持つ人に出逢ってしまったとき、ただのリスペクトに終始できる人は多くはないと思う。生きている時代が同じであれば尚更、妬ましく思うのは当たり前だし、少しでもその人のレベルに近づきたいと願う。
その感情が行き過ぎて、相手を陥れてやろうと考える人も少なからずいるはずだ。
冴理は天音に嫉妬した。追いつきたいと願った。追いついて追い越して、自分が上に立ちたいと。だけど天音が冴理に対して抱えていた想いはもっと純粋で恐ろしかった。
悲劇や後悔を経て、それでも私は神に愛されている、と言い切れる何かがあるのはすごいと思う。

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2026年08月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

小説家としての苦労がこの本を通して伝わった。自分の書いた文章が評価され、人と比較されるのは想像よりも相当プレッシャーになるはず。
天音が冴理に近づくために小説家になり、思ったより自分が書く小説が世間に需要があると知るところが印象的だった。冴理が若い頃「神に愛された特別な才能がある」と自負していて、賞を取ったり小説家として食べていけたということは実際にその才能はあったんだろう。けど、天音はそんなことどうでもよくて、自分の才能に気づいていないのか興味がないのか…その才能と言われるものはたまたま今の世界の需要であるだけだと考えているのが、若い時の冴理と自分を重ねて天音に嫉妬してしまった。あそこまで人を崇拝し行動に移せる方がある意味才能だと思う。

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2026年07月31日

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昔から、いわゆる純文学というジャンルの本は合う合わないが結構激しくでてて。
村上春樹は好きだけど吉本ばななはちょっと、みたいな。

著者の本は初めてで、完全にタイトルとジャケ買い。
読み始めてすぐから「あー純文学か」とはなったけど、思いの外ストライクでとっても面白かった。

「雨」に関してもでしょうね、だったし、いやコミュニケーションの問題、とかも正直思ったけど。
思ったけどそういうのではなくて、それぞれの視点からの内面の描写がとても丁寧に描かれていてすっと感情移入ができた。
あと全体通してこの小説の空気感とても好き。好きだしもしかしたら作家という職業はこういうタイプなんかなとも思ったり。

満足。
とても面白かった
ちょっと色々漁ってみよう

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2026年07月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

少女の痛みは追想・想像の中でしかわからないが、無から何かを生み出す行為については激しく同感。文学いや小説に限らず、魂を削って綴られた表現物には、色褪せることのない輝きがある。
ある種、出せなかった手紙を見てしまったような構成に、時間も行ったり来たり。京都、東京、大阪の三都、沙理、天音、茉莉の三角関係、父と母との関係、シャープとの関係、さまざまな三角が交錯し、心に突き刺さる。モーツァルトとサリエリと神(または音楽)、ここに三角があった。
光と影、明と暗の対の物語とも読めるが、その間にも暗い明かりもあれば明るい影もあり、それが救済になっているかと思った。

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2026年06月27日

Posted by ブクログ

後輩が自身の経歴を次々と塗り替えてゆくことに嫉妬し落ちてゆく話

若者向けと賞されるのが納得な読みやすい文章から、まさかこんなにも感情にゆさぶりをかけられるとは。真実に涙するとともに、その因果は仕方がなかったと諦観するような。身を削る話

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2026年06月20日

Posted by ブクログ

泣いた。引き込まれるような物語だった。憧れと嫉妬。それぞれが思いを上手く直接伝えなかったからこそ、それがすれ違いとなってしまった。自分が相手が良く思うだろうと思ってしたことが、相手にとっては悪になり得ることはあると思う。勇気を持って、良いことも悪いことも自分の思いを相手に伝えることが、それぞれの幸せに繋がっていくのかもしれない。

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2026年06月09日

Posted by ブクログ

二人の小説家の目線で描かれる本作は、評価が
常に求められるそんな世界で、お互いの才能に
嫉妬したり、神のように崇めたりだとか、一方通行の二人の作家の人生を描いています。
女性の心理描写が深く捉えていて、現実よりリアルに感じました。 

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2026年05月29日

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ネタバレ

同じ学校同じ文学賞デビューで売れっ子小説家、愛する男を奪った天音を妬み、「君を殺したかった」という作品を送って自殺を促した沙り。
沙里を愛しすぎて彼女のゴミ母親を焼死させ、同じ小説家になって沙里を不倫男から救ったつもりの天音。
両者とも愛憎で罪を犯している。

沙里のファン「雨」が天音だということは結構序盤で想像つくが、天音の娘花音が天音の娘で沙里がその名付け親だとわかる過程が面白い。
前半沙里の語りの「ご都合主義だな」と思う箇所は、後半の天音の手記でうまくフォローされている。

沙里は編集者でずっと彼女を愛し支えていた茉莉と結婚。
天音の姉で天音に最初の沙里の同人誌を読ませたのがユキ姉=沙里の大学時代バイト先のキャバクラのヨーコ。

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2026年05月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

木繭チレンさんの嫉妬の凄まじい表現が印象的だった。
また、主人公である冴理が小説を好きという思いがとてつもなく伝わってきた。何よりも木繭チレンさん自身が持つ小説への強い気持ちがあるのだとも。
冴理と天音のお互いに対する強すぎる嫉妬心がすれ違い、憎悪に変化しているところに泣いてしまった。
冴理が闇、天音が光という訳ではなく、お互いに闇と光を持ち互いに照らし合っていた。

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2026年05月24日

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作中の登場人物が言及した『冷静と情熱のあいだ』がこの作品のキーになっています。「視点の違い」が物語を動かしています。

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2026年05月23日

Posted by ブクログ

女性作家二人の光と影、痛みを描いた作品。他人の才能に対する妬み、そんな感情を持つ自分への嫌悪って、作家じゃなくても誰しもある感情。それをとてもリアルに魂を込めて綴っているのが伝わってきました。木爾さん、素敵な作家さんですね。

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2026年05月23日

Posted by ブクログ

初めての作家さんということで読んでみました。

人間の光と闇を、二人の人間を通して描き、最後に考えさせる。そんな小説でした。

「才能」を職業にした人特有の悩み、とでも言うのでしょうか。

自分よりもいいものが書ける。
自分よりも売れている。
自分よりも評価されている。

視野が狭くなる分、比較の対象は自分に近い立場で、なおかつ目立った人間になりがちです。

その才能以外に「自分のほうが勝っている」と思えるものがあれば、まだそこに逃げられるのかもしれません。
でも、それさえもないと八方ふさがりになってしまう。

特に、後から出てきた人間に軽々と自分を追い越された時の悔しさたるや。

努力だけではどうにもならない。
自分ではどうすることもできない。
そうなったら、もう世界を恨むしかないでしょう。

そんな苦しさを抱えているのが、主人公・東山冴理です。

そして、冴理を脅かす存在として描かれているのが白川天音。

冴理の視点から彼女を見ると、フランス人形のような容姿で、小説家としても才能あふれる新人作家。
彼女が文壇に登場してから、冴理の精神は次第に蝕まれていきます。

しかし、天音は冴理が考えているような人間ではなく……。

この二人を見ていると、プライド問題は人間の最大の敵だな、と思います。

誤解、すれ違い、思い込み。
それらを重症化させるのは、全部プライド。

どちらかが本音を言えていれば、お互いにここまで傷つくこともなく、違ったラストになっていたのではないでしょうか。

一人称の語り口なので、文章自体はライトに読めます。
でも、侮れません。

「えっ? こっちに行っちゃう?」

そんなふうに思わされる人間関係の意外性があり、ちょっとした驚きを何度か経験しました。

そして、作中にこんなフレーズが登場します。

「彼女は、生まれ持って、神に愛されていたのにね」

神って、何なんでしょうね。

才能なのか。
容姿なのか。
運なのか。
それとも、本人には見えない何かなのか。

そんなことを考えながら、読み終えました。

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2026年09月15日

Posted by ブクログ

自分に神がいないことにひどく安堵した。

天音は気づかなかったのかな。
筆を折った理由はたしかに天音だったけど、
傑作を生み出せた理由も天音だったこと。

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2026年09月09日

Posted by ブクログ

読みやすくて、良かった。お話としては、先が想像できてしまったところもあった。好みな物語ではなかったけれど、面白かった

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2026年08月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

あっという間に読み終わってしまった。
東山冴理と白川天音の2人の小説家は隠と陽のように思えるが、2人の想いがうまく重ならなかったために悲しい結末になった痛みを感じた。
冴理が小説をかかなくなったのは天音の死によるもので、冴理が才能の差を感じていた天音は誰よりも冴理を神と崇めていた。小説を書き続けてほしいと思うばかり結果的に村田シャープを含めて冴理の全てを奪ってしまったと気づくのは手記により気づいたが、生きるすべての原動力であったのは伝わってきた。献身的に尽くしている様子の茉莉の立場からすると冴理のそばにいることができてよかったとも思ったが、小説で復讐するとはなかなか残酷でそれだけ物語を書くのはエネルギーもいるし日々の中から生み出すことも多いからこそ痛みが原動力になるとは残酷だなと思った。

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2026年06月28日

Posted by ブクログ

すごい読みやすかった。嫉妬と憧れ、相反する思いがすれ違いぶつかり合いながら人生が交差していく。その交差地点が、なんとももどかしくて、もう取り戻せないんだなと後から思い返す。もう巻き戻せない人生の痛みをどう繋ぎ止め他者に引き継ぎ、次の糧になっていくか。愛憎という言葉に相応しい物語だったと思う。

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2026年06月11日

Posted by ブクログ

テーマは小説ではあるものの、小説よりも繋がりの様なものが大きく主題としてあった。書き方や進み方がややライトノベル感あったけど、おもしろかった!あとがき見て文体に納得。
ただ、雨さんの正体など何となく全部察してしまったまま読んでしまったのが惜しい…

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2026年06月09日

Posted by ブクログ

続きが気になって一気読みだった。
足りない部分が後半パートで足される感じで、面白かった。
何でそうなるのと歯痒いところもあったし行動の理由が分からないところもあったけど、結局はきちんと話し合えていたら、につきる気もした。
実際のところ、話しが出来たとしても、自分の思いがちゃんと相手に伝わるって簡単ではない。読者は2人の視点両方で読めるから、話し合ってさえいれば、と簡単に思ってしまうのかもだけれど。
少し物足りない感じは、3つ目の視点というか、茉莉さん目線の話もあったら良かったな、と思った。

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2026年09月16日

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