【感想・ネタバレ】木になった亜沙のレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2024年01月28日

自分の手渡したものを誰にも食べてもらえない亜沙

的になっても決して誰からも当てられない七未

たった一つのことだけなのに、こんなにも人生が孤独になっていくなんて…。

わりばしになった亜沙は喜々と々としていて、若い男性もそれに応えるかのように気持ちよく食べていて、亜沙よかったね…と思いました。

...続きを読む「ある夜の思い出」の、真由美にプロポーズした腹ばいの男性はなぜ人間に飼われていたのか?

読み終わっても、頭の中から?がなくならず、不思議な世界に迷い込んだ気分。

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Posted by ブクログ 2024年01月24日

若者の部屋で暮らす亜沙の仲間たちの一員になれたらすごく居心地がいいのだろうな。その人の生前の絶望や希望が形になるとしたら、私はどんな姿になるんだろう。

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Posted by ブクログ 2023年09月09日

今一番好きな作家、今村夏子。

誰の胸の内にもある孤独を描くのが上手い。
でも、その描き方の角度が鋭角すぎて、そっちの方から世界を見たことはございませんでした...とひれ伏したい気持ち。

異様な状況へのツッコミ不在なので、「周りの人が眉をひそめる」みたいな描写があって初めて、「だよね、不安だったけ...続きを読むどやっぱ私の理解は間違ってなかった、よかった」と安心できる(笑)
そこがまたハマる。

ご本人の日記が面白くて笑ってしまった。
言葉の操作が上手い、自意識過剰な作家が大好きだ。



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Posted by ブクログ 2023年06月26日

3つの短編全部良かった。普通な感じで物語が進むけどずっと奇妙。ザワザワする。いつもの作品よりは現実離れしていたがそれでいて淡々としていて不思議な感覚に陥った。何度も読み返したくなる作品。

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Posted by ブクログ 2023年06月18日

人それぞれの感じ方によるけれど、物には心があると信じている人、物が存在することに意味を感じる人はいますね。この小説みたいなことが、あるのかもしれない。

エッセイって、すべて本当のことが書かれているように見えるけれど、嘘書いてもいいんですよね。それも面白さですね。

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Posted by ブクログ 2023年05月13日

「的になった七未」については、得るべきタイミングの痛みや挫折から逃げることを続けた結果を比喩しているのかな?と思ったり。
シュールで笑ってしまうのが今村夏子ワールド全開

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Posted by ブクログ 2024年02月21日

久々に読書
読みやすいけど本ならではの内容で、読書の楽しさを久々に獲得
どっかのタイミングではるちゃんに返却せねば

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Posted by ブクログ 2024年01月19日

昔話を読んでるみたいでキツネに化かされた気持ちになる。
昔話みたいに展開ごとの助走がないままどんどん場面転換していくんだけど、何を言っているのかがわかってこわい。わかりすぎてしまって目が話せない。今村夏子さんは本当にすごい作家さんだなと思う。

すごく虚しくて悲しいのに、なんでか人間のことがいとおし...続きを読むくなる。ちゃんと現実だ、と思う。そして、いや、小説だよ、と自分につっこんで我に帰る。痛ましいほどに切実でちっぽけで純粋なのだ。

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Posted by ブクログ 2023年12月23日

不思議な世界観。
お話の展開がありえない設定だけど面白くて、次はどうなるんだろうと気になって読み進めていました。
ちょっとゾワッとする感じが、なんとも言えない物語
『むらさきのスカートの女』につづいて、この世界感にはまってしまいました。

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Posted by ブクログ 2023年12月23日

今村夏子による短編集。上手く生きられない人たちを不思議な寓話風に描く。とても純粋がゆえに世の中から弾かれてしまうのだけれど、小賢しく振る舞うのではなくひたすらまっすぐに生きる人たち。とても生きづらい世の中で声にならない声を拾い上げているような気がした。

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Posted by ブクログ 2023年11月16日

可笑しくて切ない。
そんな小説。

私はこの中では「あの夜の思い出」が好き
一番希望があるような気がするから

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Posted by ブクログ 2023年08月15日

世にも奇妙な物語。現実と地続きの場面からふと急に奇妙な世界へと誘われている。今村夏子ワールド炸裂という感じ。変なファンタジーでもなくホラーでもない、唯一無二だな、と感じた。村田沙耶香さんの解説もかなり良い。学校に行く電車の行き帰りですぐ読めた。だがまあまあ気分はbadになるので家で読んだほうがいい。...続きを読むさくっと現実逃避したいときによい。

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Posted by ブクログ 2023年08月12日

不思議な。でも嫌いじゃない感覚。42ページでここまで深みのある濃厚な物語を作れる今村夏子さんがすごいと思う。
本が苦手〜!と言う方にはおすすめできないかもしれない。なぜなら、内容が不思議すぎるから。物語がタイトルのまんまでいろんなことを考えてしまうから初心者向けでは無いと思う。
そんな意味で星4です...続きを読むね。それでも私は面白いと感じたので、読んでみてはどうでしょう?

※あくまでゆーかりの感想です。

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Posted by ブクログ 2023年08月10日

どの話も現実離れしている部分と、現実的な部分とが入り混じり、不思議で理解できない世界観なのに、なぜか感動するシーンが多くあった。
特に的になった七未が一番好きだった。ずっと当てられたい気持ちを抱えた七未が、ずっと会いたかった息子に当てられてよかった。
巻末の今村夏子さんのエッセイが大好きだ。エッセイ...続きを読むだけをまとめた本が発売されると嬉しい。不気味な世界観を描く、今村夏子と村田沙耶香の文章を一冊の本で、同時に読めてすごく嬉しかった。

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Posted by ブクログ 2023年06月03日

ほんとうにタイトルのままの作品だった。
つまり、木になった亜沙ちゃんの物語だったのだ。

わたしの作ったものを食べて、と願う女の子、亜沙が主人公の表題作は、わずか42ページの短編。お昼休み中、ごちそうさまでした、をしてから読み始めても、お昼休み中に読み終わってしまった。世界観の独特さが、読んだことを...続きを読むずっと忘れさせない。そんな印象を抱かせる。午後の仕事に集中できない。

その後に続く『的になった七未』も同じスタイルの作品で、わたしに当てて、と願う女の子七未が主人公の短編。こちらは『木になった亜沙』の倍以上ある、88ページにもわたる作品で、こちらは『木になった亜沙』よりも寓話のような要素が強く、浮かんでくる映像はマンガかアニメーションのようだった。わたしには寓話よりも、背景描写がしっかりしたコメディのように感じられる部分が強かったように思うのだけれど。

いずれの作品も女の子が主人公で、この二人の女の子の人生がかなり壮絶というか悲しいというか悲惨で、寓話だったとしたらリアルだし、リアルだったとしたら寓話であってほしいと願うくらい、悲しかった。この子から相談を受けたら、どのように返してあげたらいいんだろう、と、仕事柄そんなことを考えながら読んで、途中からそんなことを考えながら読むことがもったいなくなって、没頭した。傷を描き、抉る。

作品の最後には、作者である今村夏子さんの日記が収録されていて、この今村夏子さんという作家さんが普段何を考えているのか気になりまくっているわたしにはかなり嬉しいものだった。描かれているのはコロナ禍の子育ての様子で、その大変さはもちろんなのだけれど、どちらかというとわたしには今村さんの不器用さ(ごめんなさい)の方が強く伝わってきて、だけどそれがその人自身の等身大のリアルな生活なんだろうな、と思えてわたしは好きだ。

木になったり的になったりする独特な作品、いや、ここはあえてこの言葉を使うと、”クレイジーな世界観の作品”の解説は村田沙耶香さん。もっともっとクレイジーな解説を求めていた自分がいた。

帯にある「食べて、お願い。私の手から。」を見て浮かんでくるのは、マカロニえんぴつの『ブルーベリー・ナイツ』
サビのラスト『誰でもいいよ、私を掬って、食べて』というその歌詞に含まれるもう一つの意味、『私を救って、食べて』。
みんなも是非聴いてくれよな!!!

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Posted by ブクログ 2023年06月01日

絶対に異質だと思うのに、それを当たり前のように話が進んでいく。
奇妙や不気味といった言葉が1番近いのかもしれない。
ハッピーエンドかバットエンドかも読み手によっては大きく変わってくると思う。
ただなぜか、感動する。

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Posted by ブクログ 2023年05月31日

6冊目。
今までは現実に地続きの寓話だったが、今回は寓話度数さらに高め。
しかし確実に現実とつながっている寓話だ。
分かってもらえないとか、自分が周囲をよくわからないとか、大きく言えば生きづらさという現実の感情が核にあるから、ファンタジーではなく切実に感じられる。
それにしても今まではギリギリこちら...続きを読む側だったのに対し、今回はギリギリ向こう側に踏み出してしまった印象がある。
今村さん、大丈夫だろうか(愚問)。

■木になった亜沙
■的になった七未
■ある夜の思い出
◆ボーナス・エッセイ3編(バイキング/日記とエッセイ/日記)
◇解説・村田沙耶香

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年05月24日

立ち止まってじっくり見るなんて怖くてできない
うまくもないけどそこそこやり過ごしてる
いろんな置いてきたものを、やり過ごさず立ち止まってじっくり煮詰める
誰にでもあるそれを体現するから、見届けたいという感情が生まれるのかもしれない
でもちょっと今回の煮凝りは怖すぎ

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Posted by ブクログ 2024年03月03日

 三遍の小説とその他エッセイ等等。辞書には載っていない、けれど確かに在る理不尽、不愉快、もやもやする感じ、そういうのを上手いこと言語化してくれる。文芸はこうでなければ。

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Posted by ブクログ 2024年01月05日

どこか民話のような突拍子のなさなのだけど、最終的にはなるべくしてそうなったんだな、と思わされるのがすごい。
今村節全開の孤独と不穏。
表題作が一番好き。

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Posted by ブクログ 2023年11月23日

はじめての今村夏子。平易で淡々とした文章でありながら、ずっとどこか狂気じみている。たぶんすごい変人!

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年09月26日

クセ強〜な小説。私たちがいる世界とは違う理がこの小説の中では当たり前に描かれる。君たちはどう生きるかの不思議さと近いようなイメージ。

全体的によくわかんなかったけど、木になった亜沙も的になった七未も、自身の手や見た目の美しさのせいでご飯を食べてもらえなかったり、当ててもらえなかったというのが印象的...続きを読むだった。あ、そっちの理由なのね〜って感じ。
見た目の綺麗さが理由なんだったら、まぁそれならいいじゃんって思ってしまう自分の浅はかさよ。

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Posted by ブクログ 2023年08月28日

今村さんの中でも癖強作品過ぎて、読みながらずっと頭の中に世にも奇妙なタモさんとあの曲が流れていました(笑)

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Posted by ブクログ 2023年08月22日

疎外感は自分の中だけで肥大化する。すると無力感に襲われ、立ってることすら出来なくなる。ついに呼吸が乱れ、その苦しみの中に安息を求めてしまう。現実と妄想が混在したある夜、自分も転生してしまいそう。

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Posted by ブクログ 2023年07月25日

弱くて、小さくて、排斥されたものの視点を感じる。でも、本全体から空に向かってぐんぐん伸びるような力を感じる。エッセイも日記もぶっきらぼうで、何だかよかった。

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Posted by ブクログ 2023年07月16日

今村ワールド全開!
木になった亜紗。
「私の手から食べて。」たったそれだけのことを切望し、ようやく願い叶った最期が哀しい。
的になった七未。
「当たりたい」人にとって当たり前のことが叶わない。彼女の最期も哀しくて、切ない。
歩くことも億劫で、腹ばいになって生活していた「わたし」の、ある夜の出来事。
...続きを読む現実と妄想が行き来するような、不思議な世界を堪能した。

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Posted by ブクログ 2023年06月19日

多様な視点から書かれていて新鮮であった。

私が生まれた時から当たり前に名前のあるものたちに特に気にすることなく私は生活している。私自身特に考えたことはなかったがこの物語を読むことで不思議と家にある物が生きているかのように感じた。
もう一つの視点を気づかせてくれる不思議な物語。

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Posted by ブクログ 2023年06月11日

今村夏子さんの小説を今まで読んできたなかで初めて、人間が人ならざるものになる怖さ、みたいなものを感じた。

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Posted by ブクログ 2023年05月26日

解説にもあったが、著者は日常と非日常の境界線をぼかすのがとても上手いと感じた。

本作は3つの短編から成る。
幻想的で大胆な展開の中に現実の闇が垣間見え、切なくやるせない気持ちになった。

詩的な表現が多く私のぽんこつ脳じゃ若干消化不良だったので、読書力がもっと身についた時に再読したい。

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Posted by ブクログ 2023年05月03日

今村さんの作品は怖い。
当たり前のように想像して読んでいるけれど、歪な世界が広がっている。
これを普通じゃないと言ってしまうのが、良いか悪いのかもわからなくなってくる。
世界が奇妙なものに見えているのではないか。
読みやすくてサクサク内容が入ってくるのも怖いなと思ってしまう。

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