【感想・ネタバレ】木になった亜沙のレビュー

あらすじ

奇妙で、不穏で、とびきり純粋な愛の物語
無垢で切実な願いが日常をいびつに変容させる。今村夏子の世界が炸裂する3篇に、単行本未収録エッセイと村田沙耶香による解説を付す。

※この電子書籍は2020年4月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

木になって、わりばしになった亜沙が、初めて自分の手から誰かに食べ物を食べてもらえた瞬間。白米に両手をつっこむ景色がありありと目に浮かんだ。涙が出てしまった。私も脳内で一緒に手を突っ込んだ。わーい
しかも、どのおかずをどの順番で食べるかを、わりばし側が主体で決めてる描写が、可愛くて思わず笑った。今まで食べてもらえなかった度に、次はこうしようとかたくさん考えたのかな、って思うと切ないけれど。大好きな作品。

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2025年07月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

初めての今村夏子の作品。
どの話も読み終わると何とも言えない気持ちにさせられた。

木になった亜沙は、もう世にも奇妙な世界観が凄かった。え?そうなる?そっちにいくのかー!と進む先が驚きの連続で、先が読めないとはまさにこの事だなと痛感した。斬新なお話だった。

的になった七未。この話が1番印象的だった
最初は可哀想な子だなと思いながら読み進めていたが、子どもが産まれてからのストーリーが切なくて。
私自信も息子がいるので、尚更自分に置き換えたら…と考えて後半涙が…。
でも最後の最後に息子と再会し、射的の弾を愛する息子から当てて貰えたのを七未は母として嬉しく思ったんだろうなあと感じた。当ててもらいたくて堪らなかったものを息子に当てて貰えたんだもの。
壮絶な人生を駆け抜けてきたけど、最期は少しだけでも幸せになれたんじゃないかと思う。

ある夜の思い出。このお話もなかなかに摩訶不思議だった。
結局人間なの?猫なの?え、どっち??と困惑したまま、解決もしないまま話は終わってしまった印象が強く、それ以外を思い出せない…。

この作品で完全に今村夏子ワールドに引き込まれたなあ。
現実にありそうな、でも無さそうな、いや、やっぱりあり得る?そんな不思議な気持ちになった作品でした。面白かったなあ。

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2025年04月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

いつも以上に辛く身を切られるようなエピソードが多くて、、、特に2つ目の的になった七未は結末まで本当に辛くて見てられない。

拒絶され続けた亜沙は人ならざるモノになり希望を手にするもやはり幸せとは程遠いエンディングを迎え、2つ目の的になった七未にいたっては生まれて間もない段階で世界からの拒絶を味わい辛い最後を遂げる。
でもやっぱりどこか他人事とは思えない感情が芽生えてくるのが今村夏子作品らしい。

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2025年10月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

急に木になったかと思えば、わりばしになる工程は淡々と丁寧に、そして間髪なく出荷されるこのテンポ感。さすがですね。これは吹き出しますわ。

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2025年02月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

どうやっても手から食べ物を食べてくれない亜沙、最終的に割り箸になって食べてもらえる
2編目ぶつけてもらえないなみ の方がより印象的
最後に会いたかった息子に祭りの射的でぶつけられるのが悲しく切ない
3編目 背をはって動く男女の出会い 女は元に戻り結婚したが男はどうなったのか…

好きな村田沙耶香さんが好きな今村夏子さんの作品を好きと言ってくれてて嬉しい☺️

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2024年10月26日

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