小説・文芸の高評価レビュー
-
Posted by ブクログ
主人公、河合譲治が語る夫婦の記録。妻はナオミ。
29才の男性(譲治)が、15才の少女(ナオミ)と一緒に住んで、自分好みの女性に仕立てようとする。2人は一線を越えて夫婦となるが、その後が波瀾万丈の展開。
この小説が映像化されたものは、見る気はしない。しかし、文章化されている世界が、品性を保っていることがすごい。決してイヤラしさだけの作品ではないということ。譲治とナオミの行く末を気にしながら、心理描写のうまさに、ついつい引き込まれて、するすると読み終わってしまった。
親にお金をせびれば貰える、お坊ちゃんの譲治。
ナオミの肉体美に取り憑かれ、社会性なんぞ放り出し、情欲丸出しの姿は目も当てられな -
Posted by ブクログ
ネタバレ倒叙ミステリー面白すぎる!
物語は犯人である主人公目線で進むため、どんどん追い詰められていく様が目を離せず、読んでいて緊迫感が増していく。
家族を守る主人公の姿。殺人を犯して、焦り苦しむ気持ちがひしひしと伝わってきて辛かった。
倒叙ミステリーの真骨頂だと思う。
ラストは本当に切なく悲しすぎる、、、
悲しい選択なんだけど、犯行を知った家族や友人たちの寄り添い、何よりも彼女の最後の言葉には救われたのだと思う。だからこそ主人公は決意したのだろう。意表を突く結末には心が揺さぶられた…
悲しすぎる選択だったけど、主人公の正義を受け入れよう!
きっとみんなの中にも宿る。青の炎 -
Posted by ブクログ
ネタバレ天才が作った最高傑作『AIgis』、世界中の金融セキュリティに採用されている巨大AIがなんの前触れもなく停止してしまう。8時間の停止のあと、政府関係者に脅迫めいたメールが届く。再びアイギスが停止するまで10日、データ庁の深町はアイギスの制御を取り戻すためハッカーたちを集める。そのなかには元スパコン開発者の葵もいた。
AIという身近で誰もが共感できるテーマを、分かりやすく上手くエンタメに落とし込んでいる。AIに詳しくない素人を登場させることにより、難しいコンピューターの世界を分かりやすく噛み砕いて説明されているので、まるで映画を見ているようにスッと内容が入ってくる。しかし特筆すべきはAIを擬人 -
Posted by ブクログ
1960年代にプラハのソビエト学校で出会った友だちを、1990年代、チェコ、ルーマニア、セルビア(旧ユーゴスラビア)を訪れて、かつての思い出を頼りに、つながりをたどって、見事に再会する。
激動の東欧での人間模様、とてもおもしろかった。著者の生きた歴史に胸が高鳴った。
著者は冷静に客観的に自分をあまり出さずに出会う人々を描いているように見えて、芯の強い自分の依って立つ足場をしっかり持った人だと思うし、実は旧友をばっさり評価している。
だからこそ抉り出される人間性がある。
また、最近私自身が興味を引かれている、ルーマニアや旧ユーゴの社会を感じされてくれるのもワクワクした。