あらすじ
メニューはチャーハン、ラーメンに八宝菜。大阪の超庶民的中華料理店、戸村飯店の二人息子は、要領も見た目もいいクールな兄・ヘイスケと、ボケがうまく単純な弟・コウスケ。兄弟とはうまくいかぬもの、弟が恋する同級生は兄に夢中だし、兄は長男のくせに店を継ぐ気配も見せないまま、東京の専門学校に進学してしまう。弟は、高校を卒業したら俺が店を継ぐと思っているが……大阪と東京で兄弟が自分をみつめ直す、温かな笑いに満ちた傑作青春小説。坪田譲治文学賞受賞作。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
姪っ子が遊びに来た時に、読み終わったからって置いて行ってくれた本。
瀬尾まいこさんは好きだけど、自分だと絶対に、買わない・借りないタイトル&表紙…
読み始めて、凄く面白く一気に読んでしまいたくなりました。純粋な兄弟の素敵な関係。2人とも優しさに溢れていて、ホッコリした気持ちになりました。
Posted by ブクログ
悪い人は出てこない。人が嫌な感じだと思うのには理由がある。青春時代ははあっという間に終わる。青春時代じゃなくてもあっという間に過ぎる。人生、どう転ぶかわからないよね。みんな幸せになあれ。
Posted by ブクログ
ヘイスケ目線とコウスケ目線での話が交互にきて面白かった。自分が苦手だと感じて離れた場所、でも実際は敵ばかりじゃなかったんだとほっこりした。
Posted by ブクログ
ほんとにほんとにいい話で、続きが読みたくて読みたくてしょうがなくなった。
瀬尾まいこさんの本はどれも読みやすくてスラスラ読める!
最初弟が主人公として始まっていくのかな〜?って
思ってたけど、兄視点と弟視点が交互に展開されていって、弟から見た兄と実際に兄が考えていたことが違っていたり、弟自身が思ってる自分と兄が思ってる弟もまた違って、あ〜こんな感じで人と自分の意見が交差してしまうんだなぁ〜って思った。
兄はなんでもできて家が嫌いで、すかしていて、モテていて、家の手伝いをしない。っていうちょっとえー!最悪!って感じから、兄視点になって家のお手伝いをしたくて包丁の練習とかしてたけど、切ってしまって親から手伝いさせられなくなった。とか、ほんとは野球好きだけど、ほんとに野球自体が好きすぎてチームが好きでワイワイ盛り上がりながら見る家族と楽しみ方が違って一緒に楽しめなかったり、、、。
家族が兄はきっとこうだと決めつけてしまって、サッカーボール渡したり、言葉にしないと伝わらない部分は沢山あるなって思った。
継ぐと思っていた弟が学校に行って、家を出た兄が家を手伝いに帰る。最初と最後で真反対になって、こんなふうに将来考えていくのかと思った。
兄が帰った時に昔練習しても受けなかったギャグをやって、お父さんに作家にはなれなかったけど、料理は上手くなったよ。っていったところは本当に良かったね。って感動した。お父さんも地元の人たちもほんとに嬉しかっただろうなぁ。
Posted by ブクログ
表紙に書いてある通り、「めっっっちゃあったかでほんま、おもしろい」本でした。
関西弁だからかな、笑いながらどんどんページが進みました。
関西弁は人との距離が縮まる言葉なのかもしれないですね。
ヘイスケの最後のセリフ、戸村飯店の扉をあける場面はじーーんとしました。
ええ店や、ええ町や!
「バトン」から瀬尾まいこさんの作品に苦手意識があったのですが、他の作品も読んでみたくなりました。
Posted by ブクログ
とてもおもしろかったし、しんみりもしたし、大満足な一冊。
関西弁のテンポの良い会話を読むのは楽しい。
岡野からの手紙をコウスケが書いたと見抜いているヘイスケはさすが。
コウスケが進路に悩んだとき、東京のヘイスケに会いに行くところが特によかった。
こんな兄弟いいね!
ヘイスケと古嶋の会話で印象に残っている言葉がひとつ。
「本当に人々を救うのは文学」
これからもたくさん本を読みたいなと思った。
Posted by ブクログ
めっちゃおもしろかった!
初めはどんな話?と思いながら読み進めたら、笑いあり、青春あり、成長あり!
そして2人ともええこ!!
「出発」と「帰る」の違い、戻ることが出来る温かい場所があることのありがたさ を私まで感じることができた。
ウルフルズの曲はなんやったんやろな〜とあれこれ思いを巡らせてみる♪
Posted by ブクログ
瀬尾まいこさんの小説の中で、この作品は毛色が違う気がして後回しにしてしまったが、これはめちゃくちゃ面白い!傑作だ!
大阪弁のテンポが小気味よくて、会話がとにかく面白くずっと笑ってた。
瀬尾まいこさんはお笑いのセンスが抜群だなあ。
特に、『疲れたから屁こいて寝る』のくだりは、面白すぎて声出して笑ってしまった。
戸村飯店の次男コウスケは、単純でわかりやすい愛されキャラ。
兄のヘイスケは、器用で要領がよく、女の子にモテるタイプ。
全く真逆な二人だから、仲が良いわけでもなく会話もほとんどない。
大阪と東京に離れて、自分を見つめ直すうちに、お互いを認めて歩み寄っていく。
原点から飛び立って行くコウスケと、原点に戻って来るヘイスケ。
距離は離れても、着実に近づいている二人。
最後はホロリとさせられる。
何度も読み返したい作品だ。
Posted by ブクログ
いい話だったー!ずっとあったかい。
わたしはどちらかというとヘイスケタイプ。コウスケみたいに、いるだけで周り明るくするような人が羨ましくて、苦しくなる気持ちがわかるなあ〜と思った。
それぞれが自分を見つめ直して切り拓いていく姿は、この4月にこの本に出会えてよかったなと思えた。私も踏み出していこうー!
Posted by ブクログ
ここのところ暗いお話ばかり読んでいたせいか、爽やかで、溌剌としたほのぼの物語に思いっきり癒された。
大阪弁を文字で追う作業は思いの外大変で、脳内で音読して納得したり(笑)する作業も楽しかった。弟の目から映る兄の姿もそのまた逆もギャップがあって、彼らを取り巻く友人、両親もみんな温かくて最高だった。中華が無性に食べたくなるので、夜中に読んでいなくてよかったー。
嗚呼、青春兄弟!
町の人気中華飯店の家族の物語。親の思い、子の思い
。父、母の思い、長男の思い、次男の思い、チグハグでおもしろいけど、なんだか哀しいと思ってしまう。親って難しいな、子育てってなんだろなと、考えさせられました。いつもながら、瀬尾作品はおもしろいです。
Posted by ブクログ
最後の行を読み終えて、良かったなと思い、少しだけ胸が熱くなった。長い旅を終えて、ヘイスケの人生が始まって、良かったな、の良かったな。
コウスケが帰ってきて、自分が継ぐはずだった戸村飯店で料理をしている兄を見て怒るだろう。自分の居場所が奪われるような気がして、不安で叫ぶだろう。それでも、すぐに仲直りするだろうと思う。思えるようになった。二人で店をやっていくのかもしれないし、戸村飯店が東京に出店するのかもしれないし、そもそもコウスケは埼玉の大学で自分のやりたいことを見つけるかもしれない。どれにしろ、良い方向に向かうだろうという予感がある。この二人なら大丈夫だろうという安心がある。素晴らしかった。
Posted by ブクログ
何も考えずに読めて面白かった、けど
読む必要もないかも。と思ってしまった
大阪と東京ってそんなに違うのかな?
東京って結局色んなところから人が来ているからそうでもない気がするよね
Posted by ブクログ
素直にとても良い話。兄弟、家族、地元、うっとおしくて、愛おしい。忘れたくても忘れられない。正反対だと思っていた兄弟がぐるっと回った正反対に進んでいくの、それもいいね。
Posted by ブクログ
551の豚まんを食べながらみる吉本新喜劇、皆んなが笑いを取ろうと息巻く謎の空気感、お節介なおばちゃん、安くておいしい粉もん料理、夜更かししてみる探偵ナイトスクープ。
私の地元、大阪ってやっぱりなんか独特。
思春期の私はヘイスケと同じく、早く東京に行きたくて就職を機に離れてしまったけど、そういう些細だけど当たり前の日常だったあの日々を思い出してぎゅっと胸が締め付けられる気持ちになった。
あーーー年末は大阪の実家でごろごろしたい!
Posted by ブクログ
ある物事に対する長男の考え方、次男の考え方、またそれぞれお互いに対しての見方が視点別に書かれてあって、こんな思考でお互いが物事を考えていたのかとハッとさせられる。同じ環境で育っていても、他者の働きかけや性格の違いなどから考えの違いが生まれ、その先の人生が作られていくと思うと読んでいて面白かった。
また、兄弟、姉妹がいる人はなお、自分視点だけでなく、相手はどう考えているのか想像しながら関わることができる「いいきっかけ」を生み出してくれる一冊だと思う。
他人に優しくなれる、穏やかな気持ちになれる
そんな一冊だと思った。
Posted by ブクログ
久々の再読。
18歳で東京に一人で出て行ったらもっとやんちゃしそうだが、ヘイスケのマイペースぶりが面白い。
仲が良くないようでいて、実は家族愛溢れた兄弟。
コウスケに出て行けというお父さん、君は学校が向いているという先生も優しい。
こんなに良い人ばかりなんてあり得ない、という見方もありそうだけど、誰もが良い面を持ってるはず、そこに目を向けるとこういう世界になるのかもしれないなぁ。
Posted by ブクログ
戸村飯店の年子の兄弟。クールで繊細な兄、陽気で表裏のない弟。兄弟の葛藤、将来の不安、恋愛と友情、下町の人情…。軽妙な関西弁が笑える青春の物語だ。
Posted by ブクログ
テンポが良くて読みやすい。真逆の兄弟だけど最終的にはお互いのことを尊敬し合える。いい関係だなー。ヘイスケのすぐ決まってあっさり行動出来ちゃうとこはすごいし、それを察していつでも背中を押してるアリさんは大人の女性でかっこいいなー
Posted by ブクログ
戸村飯店息子のヘイスケとコウスケが、それぞれの高校卒業のタイミングで、自分自身や家族について見つめ直していく日常生活のストーリー。
コウスケは店を継ぐ気でいたであろうに、頑固親父に高校卒業したら出ていけ!と言われた三者面談のシーン。今の私の年齢になれば、頑固親父の気持ちもコウスケの気持ちもどちらもわかる気がした。親の立場からすれば、家を継いでくれることより、世間を見て勉強してほしいという思いもあると思う…
ヘイスケもコウスケもお互いへの羨ましさや葛藤を抱えつつ、上京したヘイスケを頼りに東京に向かうコウスケの様子は微笑ましかった。
私自身もヘイスケと近しい気持ちになったことがある。実家を出たいと思って上京したけど、地元への思いが溢れてしまうところに対しては思わず共感!
高校生や若い皆さんにも是非読んでいただきたい作品。
Posted by ブクログ
笑える話!と思って読んだら、
ところがどっこい。
じんわり、胸があたたかくなる話でした。
「ごめんください。どなたですか?---
お帰りなさい。ありがとう」
面白かった。
大阪の人の人情がわかる素晴らしい作品。どこか懐かしく、ホッとできるような世界観がとてもよかった。またところどころ笑いもあり最後はちょっと泣ける。そんな素敵な作品だった。軽快な会話もリズムもどんどん読み進めていけるし、なによりシンプルに面白かった。
Posted by ブクログ
やはり瀬尾まいこ作品は読みやすい。マンガみたいにすらすら読めるが、マンガ的でない。
好きだったのは、兄弟ともに「しっかりとした目的がなく、実家を出ること」。
でもこれって当たり前。
でも様々な物語は、主人公たちにしっかりとした目的意識を持たせて、出かけさせる。
瀬尾まいこ作品はそれを避ける。
ベタと思われる展開でも、それをやってしまう。
刺さるフレーズはあえて作らず、起承転結の波もあえて小さく…
参考になるなぁ。
Posted by ブクログ
タイトル通り、まさに青春100連発な内容。
大阪の下町にある庶民的な中華料理店『戸村飯店』
息子である兄のヘイスケと弟のコウスケ。
見た目も性格もまったく異なる二人は、
同じ部屋で暮らしながらもほとんど会話を交わさず、
互いに距離を感じていた。
兄のヘイスケは、小説家になるという名目で東京へ上京、
弟のコウスケは店を継ぐ決意を胸に高校生活を送る。
離れて暮らすようになったことで、兄弟は少しずつ互いの存在を意識し始める。
東京での新たな出会いと生活に大阪での奮闘。
それぞれの場所で、自分の不器用さや劣等感、
家族への思いと向き合いながら、少しずつ心の距離を縮めていく。
といった内容。
20歳になる直前、大人になる一歩手前のあの時期、
自分は何者なのだろうという絶望に近い不安と、
自分の可能性は無限大だと本気で信じる根拠のない希望、
その二つの相反する感情が交錯するあの時期。
そんな青春の一片を見事に切り取った内容ではなかろうか。
とは言え、なんだか綺麗に纏まりすぎててそれはそれで肩透かしでもあった。
その辺は好みの問題であろうが、読んでて心地よいのは確か。
個人的にはもうちょっと戸村飯店のドタバタな日常を見てみたかったが。
Posted by ブクログ
大阪下町の中華屋の息子、兄ヘイスケと弟コウスケの物語。
近くにいるからこそ見えないし、一度離れたからこそ見えるものもある。
ヘイスケが大阪と実家に抱く気持ちがあまりにも切なくて、苦しかった、、
Posted by ブクログ
ヘイスケ
要領も見た目もいい戸村兄弟の兄。家はじいちゃんの代から始まった中料理店の戸村飯店。高校を卒業して東京の専門学校「花園総合クリエータースクール」のノベルズ学科のに進学。
コウスケ
ボケがうまく単純な性格の戸村兄弟の弟。戸村飯店を手伝う。
岡野
コウスケにヘイスケへのラブレターの代筆を頼む。
柏木
コウスケが月に二回ほど出前に行く。出前に来たコウスケに飴とかチョコを渡す。
広瀬
近所に住むおっさん。
竹下
昔はバリバリのヤンキーだった。若くして結婚し娘二人の良きお父さん、
古嶋宏
ノベルズ学科の生徒。
家城
ノベルズ学科の数少ないきれいにしているおしゃれな女子。
岩見
ノベルズ学科の数少ないきれいにしているおしゃれな女子。
山田
ヘイスケの高校の時の担任。
岸川アリサ
専門学校の講師。食べ物関係のことを書くライターの仕事もしている。
林
ノベルズ学科の生徒。眼鏡の男子。
品村
カフェレストランRAKUの店長。
マキ
RAKUのアルバイトの女の子。
岩倉
コウスケの担任。
森田
コウスケのクラスメイト。
高垣
コウスケのクラスメイト。
北島純一
コウスケのクラスメイト。音楽少年。
松本
コウスケのクラスメイト。
佐々木
コウスケのクラスメイト。
島田
おばちゃん。
容子
RAKUのアルバイトの女の子。
愛奈
純奈
竹下の娘。