あらすじ
とある県庁に生まれた新部署「おもてなし課」。若手職員・掛水は、地方振興企画の手始めに、人気作家に観光特使を依頼するが、しかし……!? お役所仕事と民間感覚の狭間で揺れる掛水の奮闘が始まった!
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Posted by ブクログ
めっちゃ良かった!
小説なのに、観光行政のマニュアルが詰め込まれている。
読みやすくて、かつ、観光に関わる公務員が何をすべきか分かる!圧巻の一冊。
Posted by ブクログ
お盆休み終盤、モチベーションを高めるために手に取った1冊。
今更だけど手に取ってよかった!
真剣さは必ず誰か巻き込むし、素直さは人を引き寄せる。
自分の常識は、誰から見れば非常識。
自分にとって非常識でも、誰かにとっては常識だったりする。
軽く読めて、心も温まるのに、刺激になる。
明日もがんばろ。
Posted by ブクログ
地方公務員を目指す人、地方公務員の人、地方公務員と関わる人、観光に関わる人全員に読んでもらいたいと思う1冊。主人公の成長や登場人物たちの人間ドラマと共に、地方を盛り上げる仕事の世界に没入できる。
まず、観光業について。
地方は人口が減り、経済を回して生活に必要な行政サービスを保つには地域外からの「外貨」を獲得する必要がある。その重要な手段となるのが観光業。
特段人を惹きつける「客寄せパンダ」になるコンテンツがない地域に人を呼び込むにはどのような視点が必要なのか?不便でも、何もないように見えても、実は人を引き寄せる魅力が地方にはある。そこに住む人にとっては当たり前すぎて特別ではないと思い込んでいるものが、地域外の人にとってはわざわざそこに行く理由になる。
ただ、せっかくのコンテンツもそこにあるだけでは外の人に届かず、その地域の魅力をどのように届けるかが重要。
次に、民間と行政の違いについて。
この小説の中では仕切りに時間感覚や仕事を進める上での壁といった民間と行政の違いが描写されている。
民間人は役所と関わりながら仕事をするとスピードの遅さに苛立つことがあると思うが、行政は仕事の仕組みそのものが非効率を強いられており、「両手を縛られている」ような状態。「こうすれば目的を達成できる」「これは無駄だから変えるべき」とわかっていても、それができないもどかしさがある。行政組織の中で何が起こっているのか、この本を読めば理解することができる。
残念なのは、この小説が刊行された2011年から14年経った今も、多くの組織課題は解決しておらず、地域を良くしたいと思う公務員の足枷になっていること。
地方自治体だからこそできる仕事もあれば、逆に地域のためになるのに自治体ではできない仕事、やりにくい仕事もある。
どこまで行っても、それを知って自分はどう動くのかということにはなるが、この本はリアルな描写で地域を盛り上げる視点を授けてくれる。
Posted by ブクログ
高知県同様の自然しかない田舎在住だからこそすごく面白かった!
田舎に住んでいると、観光客におすすめスポットを聞かれてもすごく困る。
それは自分の住んでいる場所の良さをまだまだ知らないからだろうなと思った。
どちらかというと箱物を作ってどうにかしたがる節がある県なので、このおもてなし課のような一般市民と頭のかたい行政との良いパイプになるような物があるといいなと思ったり。
遊び心や柔軟性のある高知県を羨ましく思える一冊でした。
Posted by ブクログ
観光、お役所仕事、というワードに関心があり手に取りましたが、予想通り⁉とてもおもしろく読めました!
観光を勉強するのはなにも専門書じゃなくてよい。こういった小説からたくさん学べるんだということを改めて教えてくれるすてきな本でもありました。
なにかキーワードにひっかかった方!
損しません、ぜひそのままこの本のページをおめくりください!
Posted by ブクログ
行政の堅苦しさからの事業がうまくいかないのを見事に表現。その中でもがきながら、成長していく掛水さんが微笑ましい。2つの恋物語をからめながらのエンタメお役所ストーリー、さすが有川先生です。吉門さん、好きです。
Posted by ブクログ
有川浩さんの地元愛にほっこりし、観光に関する知見の深さと清遠さんを通じて出てきたアイディアに感心した。この人小説家だよな?観光の人じゃないよね?県庁で観光振興をするならこんなことを実現させてほしいという希望が詰まった一冊。お役所感覚の民間感覚とのギャップには驚いたけど、少なくとも登場するおもてなし課には清遠さんをを退職に追いやったような「内なる敵」が存在せず、主人公掛水がだんだんと活きのいいカツオのように成長して逞しくなっていくのがよかった。個人的に、役所が主催するイベントの運営に携わったことがあったり、興味があったりするのだが、あとがきにもあるように1番は「お客様視点」に返ることという文章が身に沁みた。ユーザーに寄り添えない都合は解消しなければならないって、すごく難しいのだけどその通りだと思う。この本からは、「企画」の根本を教えてもらったと思う。そして、小説家1人でここまで構想しちゃう有川さん恐るべし。いい本に出会いました。
有川浩さんの前期作ばっかり読んでたので、吉門喬介という新たな性格のキャラクターが出てきたことにワクワクした。三匹のおっさんもフリーター家を買うも、空飛ぶ広報室も、早く読みたい。
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エンターテインメント作品として、すっごく面白かった!途中の色恋はまぁまぁだったけど、自分の仕事にも活かせそうな考え方とかあって、充実した読書時間でした。
清遠さん、吉門さんの視野や視座、客観的な視点、ほんと、職場の先輩としていて欲しいわー
Posted by ブクログ
高知県庁に実在する「おもてなし課」を題材に、行政視点での地方の観光振興における課題と、硬直化した組織と揶揄されがちな行政あるあるの独自ルールに阻まれながらも、魅力溢れる高知を盛り上げていこうと奮闘する若者たちの姿に、地方のリアルを学びながら胸が熱くなりました!
仕事柄、いわゆる中山間地域と言われるような全国の地方に脚を運び行政と関わることが多く、最近はタイムリーに高知県との接点が多かったため、随所に登場する高知ローカル情報がとても面白かったです。(濃密かつリアルな情報量は著者が高知出身だからこそという側面もあると思いますが、あとがきにもあるように相当調査もされているようです。)
学び多いだけでなく、爽やかで甘酸っぱい青春ストーリーも見どころです。長編小説だからこそ、主人公 掛水君が最初と最後ではまるで別人のように成長している姿も感慨深いものがありますので、ぜひご一読ください。
Posted by ブクログ
高知県にまたいきたい!!!掛水と多紀ちゃんと清遠さんたちが巡ったエリアにいきたい!!と強く思えた本でした
今夏に初訪問した高知の情景を思い浮かべながら読むのが、すごく面白かった!
Posted by ブクログ
再読。県庁職員が地元の観光を発展させるために奮闘するお仕事小説。お役所のダメダメなところから、少しずつ変化していくのが面白い。けっこう前に読んだので、だいぶ忘れてて、また楽しめました。
民度を測るはトイレにあり
一部ご紹介します。
・観光地の偏差値は、トイレによって決まる。
観光地として成熟しているところはトイレに困らない。
水洗で清潔、和式洋式バリアフリーと取り揃えて、紙も切らさないのが標準仕様。
客商売で一番の肝は水回り。
たとえ部屋がボロでも水回りさえよければ『うらぶれた宿』で押し通せる。
逆にトイレや風呂が汚ければ、その他の条件がどんなに良くても全て否定される。
居酒屋でも、トイレを男性用と女性用で分けるところは好印象を得られやすい。
客の印象に一番強く残るのは、生理的な欲求だからだ。要は食事と排泄。この二つはセット。
総じて、我慢が利かないことのほうが人間は採点が厳しいものだ。
空腹は我慢できても、便意は我慢しがたい。
切羽詰まったところへ汚いトイレに当たったら、その土地の評価は大暴落だ。
県庁おもてなし課
有川浩さんの本は、片っ端から購読してます。
やっぱり分かり易さでしょうかね〜…有川浩さん全般に言える事だと思います。
良い意味で、スッと入って参ります…時間があっという間に過ぎて行きますね。
Posted by ブクログ
「おもてなし課」が高知県の観光発展のために奮闘するストーリー。田舎の人が「自分たちの町には何もない」と町の魅力に気づけていないところはすごく共感できた。どの田舎の町でも、同じように考える人は多いと思う。
掛水や多紀、吉門や佐和のやり取りも次の展開が気になってしまい、有川さんの書く文章は好きだなぁーと改めて感じた!
普段あまり関わることのない「県庁」や「観光」という分野に触れることができて、とても面白かった♪
Posted by ブクログ
面白かった。登場人物も一人一人個性的で魅力的でした。日本にはまだまだ行きたいところいっぱいありますね。
他の人も書いていますが、恋愛話しが少ししつこく感じました。
Posted by ブクログ
やっぱり有川浩は面白い!
主人公が同業で同い年、自分と色々比較して読んだ。このタイミングで読めてよかった。
私は仕事に誇りがあまりないので、主人公の姿勢を見習いたい。
職場恋愛は実際にされると困るので、マイナス1にしました。
Posted by ブクログ
高知県の県庁で働いている掛水が徐々に「お役所の人」から成長していく物語。
お役所の仕事に関しては全く知らない状態だったので、読んでいて勉強にもなった。
民間の人から見ると非常に堅いし動きはスローペースに見えるという点は初めて知ったが何となくイメージしやすかった。
そんな中でも「おもてなし課」という比較的自由な課でどのように観光を推進していくかが課題となっていたが、
多紀との恋愛要素があり、清遠や吉門と徐々に距離を縮めて親睦を深めていく場面があり
読んでいてほっこりする場面が多かった。
清遠が出した高知県丸ごとレジャーランド案は、そのように「何もない」状況を活かすのかと感心した。
物事は捉えようによってポジティブに変えられるなあと思った。
確かに観光地に旅行に行ったとき、馬路村のような秘境と呼ばれる場所は不便であるからこそプレミア感が出ると感じる。
今度高知県に是非足を運んで自然を満喫してみたいと思える小説だった。
個人的には、おもてなし課存続の危機!などハラハラする場面があるとより没頭して読むことができると感じた。
Posted by ブクログ
名所がなければ行くところないと思っていたけど何もないところ=自然があるというのも魅力だと知った。
役所のお堅さに最初はいい気がしなかったけど柔軟になっていくところが面白かった。
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高知県の地方振興企画を行う事になった単なる県庁おもてなし課の話だと思って読み始めた。当初は役所のいわゆる融通の効かなさや頭の硬さに妙な既視感があったが、少しずつ企画が具体化していく様子やそこに絡んできた人達の人間模様にも感動してしまった。高知には一度行った事があるがまた行きたくなった。4.0
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読んだことあるようなないようなで読んでみた。
終始高知弁が軽やかで面白かった。
役所とは時間感覚も考え方も違うよね。
そこから少しずつ柔軟になって行くのが面白かった
Posted by ブクログ
高知県の観光課の話。変われない地方行政が、ある小説家の出会いによって変化していく話。プロジェクトを立ち上げて、盛り上がっていく過程もリアルで面白かった
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地方を元気に!を舞台にしたストーリー。
わからなくてぶち当たり、落ち込むこと、険悪になることはありますが、2人で頑張れーと応援したくなりました。
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有川浩さんの作品は、リアリティをベースにしたファンタジーなのがとても感情移入しやすいのだといつも思う。今作はタイトルからしてそれがベストマッチしている。
「県庁」うんうん。「おもてなし課」…え、なにそれ架空の課?おもしろそう。
見事に手に取ってしまう。
だから、行政のいろはは良い意味でそうなんだ〜とすんなり読み進められるし、人間の成長物語や家族の心情のリアリティに集中できる感じがある。
とはいえ、新規事業を仕事にしている自分にとっては、組織論や進め方の指摘で耳が痛い。
けれどそれらを乗り越えた彼らの仕事は見事で、高知県に旅したくなっている自分がいる。
自分もがんばるぞ!ご褒美には高知に行くぞ!
そんな前向きになれる作品でした。
PS.10年間積読してました。でも今の自分だから響く作品だなと思いました。
Posted by ブクログ
青い空、澄んだ空気、パラグライダーにはきっとそんな環境が良く似合うのでしょう。素敵な景色が目に浮かびます。
舞台は高知県、そして県庁職員が主人公。主人公は、街の活性化を任される。
題名の「県庁おもてなし課」だ。
観光客のおもてなしをする、街を活性化させる・・・どうすれば・・・・
主人公は迷い、考える。
いろいろなことをしてみた。
パラグライダー体験ということが
でてくる。私はその場面が一番好きだ。
とても憧れる。私には無理かも知れないが。
恋愛話も顔を覗かせ、清々しい話になっている。方言が飛び交うのも、読んでいて新鮮でいい。私は方言という言葉を、知らずに育ってきたから。
いま、読むタイミングだったんだ
東京五輪誘致委員の彼女は、この本を読んでたんだろうなと想像してしまいました。
自分が住む近くにも競技施設があるので、書かれていた「おもてなし」マインドを実践したいな、と思います。
高知県にまた、行きたくなりました!
Posted by ブクログ
自治体が地元の観光を盛り上げていく奮闘記。挫折もありながら、段々と受けてのことを考えた行動ができるように公務員が意識を変えて行く。
そんなに簡単なことではないと思いつつも、出だしはなるほどと思うことも多く、楽しく読むことができました。
後半はもう少し恋愛要素を減らしても、ビジネス面でおもてなし課がどう成長していくかも見てみたかったです。
きっと良いところなんだろうな、高知に行ってみたいです。
Posted by ブクログ
高知県を観光で盛り上げたい、という大義名分のもとに作られた「おもてなし課」を中心に、仕事に邁進する若者たち、そこに巻き込まれていく人たちの家族関係、さらには恋模様もありつつの、有川浩節が満載な小説。
役所仕事に対する批判が率直に描かれてるけど、民間企業でも、前例主義で新しいことを嫌う風潮やリスクを取ることへの抵抗感は大して変わらない。それをあの手この手で突破していこうとする主人公たちのがむしゃらさは爽快で読んでて気持ちよかった。
Posted by ブクログ
題名が気になって買った一冊。
観光でどうすれば人を呼べるか奮闘する話
いろいろ勉強になる内容だと思った。
いいアイデアがあって実行しようとすると、役所の壁がある。
公共性とか、平等とかの壁。
なんかね もどかしい
高知県の事も知る事が出来た。
高知県どころが四国に行った事がない
綺麗な川には魅力がある。
高知の方言はむずかしいってのも勉強になった
文字にすると読みにくい
トイレが汚いと土地に対するイメージも下がる
この言葉に共感でき、改めて綺麗なトイレは大切と思った小説でした。