あらすじ
一介の草履とりから天下人に出世した豊臣秀吉。その秀吉に14歳で嫁いだ妻おねね。仲睦まじい夫婦だったが、地位があがるにつれ、秀吉の浮気の虫と権力欲が頭をもたげ、おねねを苦しめるのだった。戦国の女性を描いた傑作歴史小説。
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Posted by ブクログ
庶民派でおおらか、器はでっかいが全方位への気配りも見事。本当に天下一の女房だなあ。
秀吉は戦略家、政治屋としては天才的だしなるべくして出世したのだろうだけどやっぱりおねねのサポートなくしては天下人までは辿りつけなかったのでは?と思う。
信長の手紙、めっちゃ良い。
後半、次第に権力欲と色欲と老衰ボケ?にまみれてどんどん狂っていく秀吉の側でどんな風に描かれていくのか楽しみ...。
Posted by ブクログ
「ねね」という名は柔らかな響きがする。秀吉の正室おねねは名前のように優しい性格の女性だったのだろう。そして優しいだけでなく、竹のようにしなやかなでありながらも芯の通った強い女性だったのではないだろうか。この本を読んでそんな印象を持った。
下級武士の娘が、いつしか「御内室」と呼ばれるようになっても驕り高ぶることなく冷静でいて庶民的感覚を失わなかったことが、彼女が味方を増やすことができた理由だと思う。織田信長、おねねの兄・家定、義弟の弥兵衛(浅野長政)、伯父の杉原家次、加藤清正、福島正則、姑である秀吉の母…。おねねが秀吉の女癖に泣かされた時には、女あるじの地位を守るために彼らが支えになってくれた。もしも彼女が物欲の塊で思慮が浅い人だったなら本能寺の変の後、もたもたして明智光秀の軍にとっ捕まえられていたことだろう。情勢を読める賢い女性であったことは間違いない。
しかしながら、夫が次々と敵を倒し天下統一に近づいた時に妻は新たなる敵(秀吉の側室たち)に囲まれていたとは何とも皮肉である。武器を使わない女の戦いに、おねねがどう挑むのか下巻も楽しみだ。