あらすじ
孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季。彼女の部屋からウエディング・ドレスをまとい両手両足を切断された死体が現れた。偶然、島を訪れていたN大助教授・犀川創平と女子学生・西之園萌絵が、この不可思議な密室殺人に挑む。新しい形の本格ミステリィ登場。
感情タグBEST3
おもしろい!
初めてアプリで小説を購入!題名に惹かれて買いました。
パソコンで管理された孤島の研究所でおきる不可解な事件。
トリックや研究所のを理解するのに必要な、パソコンやネットワークの話も(少し前の作品だからか)細かく説明がされていて、分かりやすいと思います。
また今の感覚だと、小説に出てくるようなシステムの会社は実存するあたりも、
時を経て、この作品がより面白く感じる気がします。
キャラクターも魅力的だし、奇妙な事件を通して個々のキャラクターの内面、変化が感じられるのもとても良かったです。
とにかく、気づいたら読み終わってました。
アプリ初の小説がこの作品で良かったです。
Posted by ブクログ
面白いから読んでといわれて読んだけれど‥‥
なるほど、理系の作家とのこと…なるほど、君の進みたい方向が‥‥わかる気がする。
などと言ってる場合じゃなく面白く読みました。
またどれかを読むことになりそうです…
Posted by ブクログ
めちゃくちゃ面白かった。
15年前に両親を殺した天才科学者の真賀田四季がいる研究所で次々と殺人が起こっていき、それを調べる犀川と萌絵。科学×ミステリーの本。
読み終わった後の満足感がすごい。
読んでる時に分からなかった謎とかがしっかり回収されていくのが気持ちいいし、驚きがあってめちゃくちゃ面白い。
両親を殺したのは本当は父の弟だったり、四季に父の弟との子供がいたり、1人だと思ったら子供と暮らしてたり、そういう事だったのって思うことが多かった。
すべてがFになるのタイトル回収も良かった。
実はずっと前から計画されてたことだったっていうのが驚いた。
読んでる時は本当に誰が犯人かとかトリックとか全く分からなかったけど最終章でスッキリさせてくれる爽快感が良い。
儀同世津子が犀川とどういう関係だったのかがしっかり明かされたのも良かった。
次に誰が殺されるんだろみたいなハラハラ感っていうよりはどうやって?とか、なんで?みたいな疑問に思うことが多いような本だった。
多分登場人物が次々に殺人が起こって焦ったり狼狽えたりする描写が少ないからだと思う。
ヒヤヒヤするってよりずっと頭に?マークがあって最後スッキリするみたいな感じで面白かった。
Posted by ブクログ
いつもミステリーを読む時は犯人を予想しながら読むのだけれど、全く予想できなかった。
犀川先生と萌絵、そして天才と呼ばれる真賀田四季博士にはかなわない。
一体どうしたらそんな考えが?!とワクワクが止まらない。
積読が溜まりに溜まっているけれど、早く次の作品が読みたくて仕方がない。
久しぶりにミステリーで楽しく最後まで読めました。
Posted by ブクログ
ようやく読んだ…噂に違わぬ大傑作だった…!
作家として一作目とはとても信じられない、魔法がかかった作品。鳥肌が立った。
ニコチンとカフェインが手放せないオールドスタイルで魅力的な探偵、
理系ミステリと言われる所以であるところの2025年の今から見てもほぼ古びていないAIやコンピュータの描写、
とんでもない唯一無二の密室トリック、
いくつかの印象的な場面(暗闇の中で犀川が真実に気づく場面、前代未聞の場所で行われるミステリではお約束の関係者集合の種明かし…)、
など本作の魅力を挙げればキリが無い。
しかし、一番の凄みはプロローグの時点からすでに醸し出されていたように思う。
知的で哲学的で、噛み合っているのか噛み合っていないのかも分からない探り合い、そしてそれを不思議なテンポのまま描き切る文章力。
理系ミステリだなんてとんでもない!
これは作者の文系的能力や思考に裏打ちされた、どこまでも文系的に贅沢なアートだろう。
Posted by ブクログ
自分の生まれた頃に書かれた作品。
電話が画面上にしかないなんて信じられない、という価値観がまだ一般的だったあの頃。今は当たり前になったけれど、だからこそトリックのすごさが想像しやすくなった色褪せないどころか濃くなる名作。
ゲーム「レインコード」をプレイして読み返した
Posted by ブクログ
ミステリーとしてすごく理想的な作品。
密室からウェディングドレスを着た両手足のない死体が…という前情報は知っていたけど、実際読んでみるとイメージしていたものの10倍エグくて良かった。デボラのエラー音声と照明の異常など、文字だけなのに五感を刺激するおどろおどろしさで、この時点で期待値を遥かに超えてワクワクしっぱなし。
最後までそのワクワクが失速することなく駆け抜け、すぐ2周目に突入した。
探偵役はもちろん犯人も魅力的で最高。S &Mシリーズ全部読もう。
もっと早く出会いたかったけど、多感な中高生時代に読んでいたら真賀田四季になりきって黒歴史を作っていたかもしれない。それぐらい唯一無二の魅力を持った作品だった。
Posted by ブクログ
トリックが個人的にぶっ刺さりでした。CS(コンピュータサイエンス)を学んだことがある人や、現役プログラマーであれば、トリックの解説パートの前にある程度予測できそうです。Fって、booleanのfalseかなーとか、functionかなーとか考えながら読んでましたが、見当違いでした。文そのままがトリックを簡潔に表してました。感動です、、、
犀川の思考も、人間味(科学者としての)があって共感できることが多かったです。私がプログラマーなのもあって共感しやすかったです。
書かれたのが1996年で、当時の感覚からするとハイテクな研究所が舞台ですが、現代の感覚からすると普通な設定が多いです。例えば、web会議とか、生体認証とか。現代人では、逆に体験したことがない人のが少ないような環境です。ターミナルでコマンド入力することで世界のネットワークに接続できることをハイテクなように描写してたのが、今の感覚からするとおもしろおかしかったです。(今ならスマホもPCも常にwebに接続されてますし)
CSに弱い読者をおいてけぼりにしたプログラマー同士の会話とかニヤニヤしながらよんでました。誰が理解できねん!ってツッコミながら笑笑
(最終的には誰にでも理解できるように丁寧なトリックの解説があり、CSの予備知識がなくても十分楽しめます。)
最終部分が実によくできている
途中まで半信半疑だった。
気になって先を読もうとするが
そんなに最初からどうしても
先に行きたいほどではなかった。
誰が謎を解き明かす人物かという
自分の読みも外れた。
そのことも終盤では
快かった。
最終部分を緻密に作って
いたからだったのだ。
半ば近くなって読む速度が上がった。
読後感が良かった。
人生に対する、常識を超えた
倫理的にはどうかと思うが
なるほどと思える考え方に
感心した。
終わり方にも
倫理的には正解でなくても
ある種の快哉を覚えた。
娘に勧められて
娘に勧められて、読んでみることに…
現代もののミステリーは久しぶりだったので、付いて行けるか不安でしたが、すぐに杞憂に。
文章も好みだし、登場人物も魅力的。一気に読めました。
20世紀の終わりごろって、まだ携帯電話もインターネットも一般人にはそれほど馴染みのあるものではなかったなとか、出どころの不明なフロッピーを無暗に共用のパソコンに突っ込むなとか、WSとか懐かしさを感じるものがいろいろと…
中華航空機墜落事故って、この小説が書かれた少し前だったな、とかも。
シリーズもののようで、楽しみです。
Posted by ブクログ
天才たちの会話劇が凄すぎる
本当に1998年の作品ですか?昨日ではなく?
理系分野に明るくなく「…分からん!」となっていたけれど、刑事が解説を求めるのを見て私だけじゃなかったと安心しました…笑
難しいけど面白い!シリーズも読んでいきたいです
Posted by ブクログ
理系ミステリーは文系には難しい!笑
登場人物の会話がとーーっても魅力的で、考えさせられるものが多かった。
犀川先生が事件の真相を話すまで結構引っ張っててもどかしかった笑
Posted by ブクログ
約30年前に書かれた小説とは思えないクオリティ。理系トリックも興味深く、エンジニアである自分にとっては馴染みある内容が多く楽しめた。「すべてがFになる」の意味もスッキリ!
Posted by ブクログ
森博嗣さんのデビュー作となる本格ミステリーです。「もりひろつぐ」さんではなく「もりひろし」さんと読むのですね。
369ページの大作でそれも2段組になっているので結構なボリュームです。最初の波をうまく捕まえれば、その後はすいすいとうまく波に乗れますが最初の波で躓くと難しいかもしれません(ちなみに私はサーフィンの経験はありません)。
初版が1996年なので結構古いですが、舞台は近未来化された離島の研究所で、AIとかVRとか最近注目されている技術についても所々で触れているため、全く古さをかんじさせません。唯一、主人公?がいつもタバコを吸っている描写とかは時代を感じます。
裏表紙では、綾辻行人さん、法月綸太郎さん、我孫子武丸さん、有栖川有栖さんら大御所作家さんも絶賛しています。
既に読んだ皆さんは、このタイトルの「すべてがFになる」や「THE PERFECT INSIDER」の意味をどこで気付いたのかな?
Posted by ブクログ
久しぶりのミステリー小説。
密室殺人事件の内容との事でよくあるパターンかと思ったけど、ラストの真相は想定外で非常に面白かった。
すべてがFなるの意味が内容を説明されてもすぐにピンとくる内容ではなかったがわかる人にはわかる内容なのだと理解し、しっかり構成された小説だなと思った。
主要な登場人物がみんな頭がよく複雑にミステリーが流れると思ったが、読みやすく一気に読めた。
Posted by ブクログ
有名な作品ですが、やっと読みました。自分は10年ほど前に社内のシステム部にいたことがあるので、結構意味がわかるところがあり、楽しめました。SEとかやってる人は楽しめるかも?
犯人の心理描写もっと欲しいと思いましたが、そこは物足りなさを狙って書いてるのかなと思いました。犀川先生が素敵です。
Posted by ブクログ
過去一難解なミステリーだった。
確かに人間が思いついたとは思えない設計とトリック。
ただし難解だったから声をあげるほどの驚きは感じなかった。
レンガが上から降ってくる衝撃というよりは絡まったイヤホンが解ける感覚。(はえ~なるほどね)ってなる。
しかし理系ミステリーとは聞いていたが、確かに要所要所で用語が出てきます。そのせいで検索履歴が初めて理系っぽくなった。
解説で一般人でも普通に読める的なこと書いてたけど、僕は苦労して読みました。遠回しにお前は一般人以下だって言われた気がしてちょっと傷ついた。(嘘)
でも時折名言を残すからそれが結構好き。
故にS&Mシリーズは回収していくべきでしょうね。
ただ休憩させて欲しい...脳のエネルギーがけっこう消費される。
Posted by ブクログ
理系ミステリの代表作という題に相応しい論理的な美しい結末だった。
個人的に殺人現場が密室でありながらも、警察が本格的に捜査に入りつつも事件が解決されていく様子が、非常にリアリティ溢れており、新鮮な印象だった。
主要人物である真賀田四季や犀川、西之園の人物像はとても魅力的で、特に真賀田四季は天才という言葉では言い表せないほどの頭脳の持ち主で、発せられる言葉一つ一つに教養が溢れており、読んでいて爽快感がある人物であった。
Posted by ブクログ
先の展開が気になり、特に最後の4章ほどはスラスラと読めた。登場人物が多いが、ちゃんとキャラクターが書き分けられている感じ。主人公の犀川のセリフが研究肌って感じでかっこいい。あとどうでもいいけど読み進み具合をすべてがFになるをゴールとしてところどころA、ぼちぼちC、とか表現していくのもおすすめ。
Posted by ブクログ
☆4.1
理系ミステリーを初めて読んだけど、意外と読みやすくてどんどん先が気になった
天才たちの考え方、会話、行動が丁寧に書かれてて、読んでて楽しかった
たまに自分も分かる10進法の話とかになると、おぉ、うんうんってなってたね
最後まで綺麗にやられたし、書きすぎない説明しすぎないのも味かな
Posted by ブクログ
トリックが非常に面白い。普通では考えられない、もっと手っ取り早い方法を選ぶだろと思うほどに練ってある。天才だからこそのものだが、高校数学まで(それも曖昧)の知識しかない私でもわかった。プログラミングのところは全く分からなかったが、読むのにまぁ問題は無かった。時は金なりなんて時間を甘く見た言い方や、誰かと同じように感じることは出来ない、自然を見て美しいと思う方がおかしい、そういった犀川先生の考え方が自分と似ていたのでより一層面白かった。彼は研究所を夢のような場所のように語っていたが、それと同時に外に出た真賀田博士の感想を知りたがっていた。それこそ未来を見ることが出来る研究者だと思った。
Posted by ブクログ
94年の時代設定にしてはすごいなって思う。時代を感じつつも、真理は変わらないし、未来をしっかり咲き取られてる。エンターテイメント的なミステリだけど、それ以上に面白かった。
Posted by ブクログ
子供の頃に親が観ていたドラマでなんとなくの筋書きは覚えていて、でもきちんと読んでみたくて手に取りました。
子供の頃の記憶違いかもしれないけれど、内容が全然違う…?思っていた人は異なる方が亡くなっていたり、初めて読む本として新鮮に楽しめました。
根幹のトリックとなる部分は記憶と同じだったのでなんとなく一安心(?)。
バディものとも違う犀川先生と西之園さんの関係性が良いですね、続きも読んでみたいと思います。
Posted by ブクログ
発売当初に読んでたら、コンピューター用語で挫折してたんだろうな…と。
この作品が世に出てから30年。
ド文系の私でさえ、ここに出てくるコンピューターないしネットワーク関連の言葉や状況は
細かい解説ナシでも読み進められるくらい(時々出てくる短い解説文は完全に読み飛ばしたくらい)浸透しています。
話の筋とは関係ないところで、なんだかその点が感慨深いなぁ、なんて思ったりしました。
別の言い方をすれば
今のAI技術など、すでに30年…いやいや、おそらくもっと前から存在していて、
世間一般に広まるまでに、その歳月を要するのか…とも。
それはさておき
ミステリー小説の犯人として、「このあたり、ありがちじゃね?」と途中で予測はしていましたが
トリックが全くわからず仕舞いでした。
すべてがFになるのは理系発想です!!!(あれ?ネタバレかな…)
英題の「Perfect Insider」も、トリックがわかるとなかなか含みがあります。
これから読まれる方、
四季の部屋の中がどうなっているかは「誰もわからない」のだから「何があってもおかしくない」ということですよ…とだけお伝えしておきます。
Posted by ブクログ
一気に読めてしまうくらい面白かった。プログラミングとかに詳しかったらもっと理解できただろう。真賀田四季博士の天才感が序盤から出てて圧倒された。タイトルのすべてがFになるというのも後半見事に回収されてて気持ちよかった。16進法の時に9以上をアルファベットで表示するなんて知らなかったから、BとDが孤独っていうのが読んでてなるほどなと。
Posted by ブクログ
今までに読んだことのない感じですごく引き込まれた。登場人物がみんなすごく理系って感じで面白い。ミステリィ部分はもちろん、みんなの思考や会話がとても面白かった。
けど、知識が全くないので雰囲気で読んだことは事実。
1996年発行
普通、このようなテクノロジーを扱う小説や映画は、年が経つと滑稽に思えるものもあるが、これは違った。ノスタルジーを感じる小物はあるが、大枠の設定やトリックは違和感を覚えず、20年以上も前に発行されていたなんて信じられない。犯人のトリックは、誰かが言っていた「不可能を取り除き残ったものが、どんなに信じられなくてもそれが真実だ」という本格的なものであり、タイトルにもなっている謎の言葉の意味も、説明されれば、なるほどと思える。キャラクターたちにも大変、好感が持てる。おもしろかった。
Posted by 読むコレ
面白くないわけではないけど、まあまあかなぁ…という感想。
萌絵がお嬢様すぎて、けっきょく最後まであまり感情移入できなかった(°_°)
私自身が理系人間ということもあり、トリックの種明かしの場面では頭を回転させて「なるほど!」と、ワクワクしながら楽しく読めました。
Posted by ブクログ
タイトルが良い。
犀川先生のセリフがいちいち格好良い。
犀川先生のセリフを聞きたいから、次を読んでみようかと思わせられる。
本を読んでいてタバコが吸いたくなったのは初めてだ。
Posted by ブクログ
犯人の検討がさっぱりつかなくて、初めはは警備員が怪しいんじゃないかと思って読み進めると次は山根が怪しく思えてきて、読んでいる側が推理しつつ楽しめる本
結果振り回されて天才に翻弄されただけに終わったけど、
自分の想像出来る思考回路など何も役に立たないくらい斜め上から始まっている事件で面白かったどうやってこの終末を思いつくのか不思議です。
楽しかった
ただ専門用語に苦しませられた!
10進法も知らない私は2進法とは、16進法の規則を知るところからでしたね、他の専門用語は諦めました
これを深く掘れていたらもっと刺さるものだったのかも
Posted by ブクログ
ミステリとしての話の展開は、先が読めず最後まで楽しく読めました。
ただ、以下の点で読後感があまりスッキリしなかったのが残念です。
残念1 専門用語の入り混じった説明文が一般人には難しすぎて、取り残されてる感が多かったこと。
残念2 登場人物があまり魅力的ではなかったこと。犀川さんは最後の謎解き部分以外はただタバコ吸って、斜に構えた意見を言ってるおじさんだなという印象しかなかったです。それ以上に女性の登場人物がみんな(特にモエと犀川さん妹)、なんというか、女っぽさをわざと出した感じがして好きになれませんでした。男性が思い描く、いやらしい女性みたいな。作者が男性だからなのか。
残念3 話の中で回想シーンや、別の人格?が出るシーンなとが凄く唐突に出てきて、しかもあれこれ語る内容がぐちゃぐちゃしていて分かりにくかったです。
もうちょっと全体的にすっと読みやすかったら良かったなと思いました。
Posted by ブクログ
理系ミステリーに初めて挑戦したが、
設定と結末には満足。
専門用語が多く苦戦はしたが、
全体的に読みやすい印象。
ただ、何となく展開が間延びして
疾走感があまりない感じがしたので星3