あらすじ
孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季。彼女の部屋からウエディング・ドレスをまとい両手両足を切断された死体が現れた。偶然、島を訪れていたN大助教授・犀川創平と女子学生・西之園萌絵が、この不可思議な密室殺人に挑む。新しい形の本格ミステリィ登場。
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おもしろい!
初めてアプリで小説を購入!題名に惹かれて買いました。
パソコンで管理された孤島の研究所でおきる不可解な事件。
トリックや研究所のを理解するのに必要な、パソコンやネットワークの話も(少し前の作品だからか)細かく説明がされていて、分かりやすいと思います。
また今の感覚だと、小説に出てくるようなシステムの会社は実存するあたりも、
時を経て、この作品がより面白く感じる気がします。
キャラクターも魅力的だし、奇妙な事件を通して個々のキャラクターの内面、変化が感じられるのもとても良かったです。
とにかく、気づいたら読み終わってました。
アプリ初の小説がこの作品で良かったです。
Posted by ブクログ
15年ぶりに読み返しました。感動。多分15年前はピンと来なかったのでしょう。初版から30年?驚きしかありません。その頃に完全テレワーク。ズームのような形態の会議。バーチャルリアリティ。誰が想像していたでしょう。森さんの未来を予測するような状況に唖然としました。
Posted by ブクログ
解説で理科系作家とあるようにわからない単語ばかりでたくさん言葉を調べた。一つ一つを理解していく間もないまま先が気になってつい一気読みしてしまった。
今までにないほどの読み応えと解放感を得られた。
Posted by ブクログ
読書好き、ミステリー好きがこぞって森博嗣が面白いと専らの評判なので、中でも評価が高くデビュー作でもある本書を読むことにした。どうしてくれる。私ももう森博嗣の虜となってしまった。
Posted by ブクログ
密室とも呼べる孤島で起きた天才の殺人事件、しかも犯行現場も密室という、常識ではあり得ないような設定ながら、こちらの想像を超えた結末があり、期待を裏切らない面白さだった。新藤所長の殺害の場面は、最初の一撃で所長が死ななかったという偶然に無理やりかこつけている感じもしたが、それもあるいは計算かと思わせるくらいの、真賀田四季の天才ぶりだった。理系らしい、パズルを解いていくような論理展開も良かったので、ぜひシリーズを読み進めたい。
Posted by ブクログ
文庫版は500ページもあるので少しずつ読んでたけど、真相解明する辺りから面白くて一気読み。
あのトリックは初見じゃ分からないなぁ...。なるほど、Fとはそういう意味だったのか...。
1996年の作品なのに、近未来的なVRゲームの解像度が高かったのと、犀川先生のチェーンスモーカーっぷりが印象的だった 笑
Posted by ブクログ
2026年に初めて読みました。AIやVRはもはや身近で、逆にどこでも煙草を吸う人間は珍しい現代においては、研究所も四季博士のような人間もこの世のどこかに存在するのではないかと思えます。
トリック自体は人間にしか不可能なもので、閉ざされた部屋にいたもう1人の存在に驚きましたが、それ以上に「誰かに好意を持って妊娠出産する」という博士の行動があまりにも人間らしいことに、この小説の面白さがあると感じました。
ウエディングドレスを着て死のうとしたところも、親に認められずこのまま世間にも知られずに終わる所長との関係を最後に示唆したかったのではと思いますし、最後に犀川先生に会いに来たことと会話の内容からも結局は人との関わりを持ちたいように感じられました。
悩んだ末に子供を殺してまで得た自由をどう過ごすか、四季博士の今後が気になります。
Posted by ブクログ
あまりミステリー小説を多く読んだことは無いのですがとても面白く、一気読みしてしまった。一度犯人がわかったとなった後、少しだけ実は違って話の展開がひっくり帰るところや、全てがFになるという意味も、ああなるほどと唸ってしまった。
Posted by ブクログ
おもしろかった〜〜〜!
この人が犯人?この人が犯人?って考えながら読むけど全然当たらず。犀川先生はカッコイイけど、ヘビースモーカーやし、コーヒーめっちゃ飲むから口臭そうってずっと思ってた。笑
以下、引用
日常、自分の身の回りで発生する些細な摩擦は、体温を保つために必要な運動なのかもしれない。嫌なことは相変わらず沢山あるが、我慢しきないことは歳とともに減少している。しかし、それとともに、嫌なものの対象は、他人から自分の内側へと向かっていた。周囲との摩擦を避け、ごまかしている自分が、どんどん嫌いになっていきそうだった。
↑私はあまりにも凡人すぎるけど、共通する感覚があって嬉しかった。
高校時代理系を選択していたから、理系のミステリーってどんなもんだ?と思って読み始めたものの、全然難しかった。今でこそVRとか身近にあるし、抵抗なく物語を読み進められたけど、30年前の時代だったら想像力がなく、読めてなかったかもしれない。
Posted by ブクログ
理系が故の論理的な犀川の考え方がすごい好き。森博嗣さんの作品は初めてでしたがさすがメフィスト賞を作った作品と言わんばかりの真相でした。S&Mシリーズこれからも読んでいきたいです。めちゃくちゃ面白かった。
Posted by ブクログ
刊行された時代が時代なので、P1くらいのロボットは今どきファミレスにもあるよなと思いながら。しかしこれだけITリテラシーが底上げされた時代でもしっかり楽しめる。当時ハイテクとされていたものが10年近く経った現代では日常にあったり、まだ高度であると感じられたりするのが面白かった。シリーズものとは知らなかったので続けて読みたい。
Posted by ブクログ
久しぶりに夢中で読んだ本でした。
どこが面白いのかというと、全部が面白かった。
理系ミステリと言われていたので自分に読めるか不安だったが、そんなことは払拭されるほどに面白かった。確かに理系の話が出てくるし、それが謎解きに必要ではあるが、自分で推理したいというより、どんな結末を迎えるのかということの方が楽しい自分にとっては特につまづくことなく最後まで読めました。
所々哲学的なことが書かれているのも良かった。
そして自分は文庫版を読んだので、最後の解説もとても素晴らしかった。
研究者は何も生み出さない。
でも未来のことを考えられるのは研究者だけだ。
高校時代に無意味に思われた数式の羅列。
自分は研究者ではないので、正直全く役に立っていないが、あの数列ももしかしたら未来のことを考えているのかもしれないと思うと鳥肌がたった。
そして、小説を読むという行為ですら、何も生み出さないけれども未来のことを考えられるという点で同じだという。衝撃を受けました。
とにかく面白かった。読んで良かった。
シリーズこの先とても長いが、じっくり味わいながら読み進めたいと思います。
Posted by ブクログ
天才同士の話は凡人には理解できない。何を話しているかわからないからだ。
改めて読んでみても最初に読んだ時に思った事は欠片も変わらなかった。
それにしても本作は時を超える傑作である。殺人現場のグロテスクさとは裏腹に魅力的な展開が続いていくし、犀川と萌絵のコンビがいい。双方抜け目のない数学の天才だから、迷いがない。
当時は怒涛のクライマックスやトリックにばかり目が行っていたが、キャラクター、舞台設定としてもケチのつけようがない。何度読んでも面白い小説とは本作の事である。
原点にして頂点
第一回メフィスト賞受賞作。
天才と密室、全てがFになる時。
上質な伏線と圧巻のトリックに頭をフルスイングで殴られるかのような衝撃作。
必見です。
匿名
面白かった。
とても面白かった。この作品、この作者に今まで出会わなかったことを後悔してる。
ずいぶん昔の作品だったのか。
森先生の作品を読んでいきたいと思った。
最終部分が実によくできている
途中まで半信半疑だった。
気になって先を読もうとするが
そんなに最初からどうしても
先に行きたいほどではなかった。
誰が謎を解き明かす人物かという
自分の読みも外れた。
そのことも終盤では
快かった。
最終部分を緻密に作って
いたからだったのだ。
半ば近くなって読む速度が上がった。
読後感が良かった。
人生に対する、常識を超えた
倫理的にはどうかと思うが
なるほどと思える考え方に
感心した。
終わり方にも
倫理的には正解でなくても
ある種の快哉を覚えた。
娘に勧められて
娘に勧められて、読んでみることに…
現代もののミステリーは久しぶりだったので、付いて行けるか不安でしたが、すぐに杞憂に。
文章も好みだし、登場人物も魅力的。一気に読めました。
20世紀の終わりごろって、まだ携帯電話もインターネットも一般人にはそれほど馴染みのあるものではなかったなとか、出どころの不明なフロッピーを無暗に共用のパソコンに突っ込むなとか、WSとか懐かしさを感じるものがいろいろと…
中華航空機墜落事故って、この小説が書かれた少し前だったな、とかも。
シリーズもののようで、楽しみです。
Posted by ブクログ
昔にドラマで見たのを思い出して原作を読んでみた。
島で密室で外部との連絡が取れないというあるあるなシチュエーションの中に、電子世界や数字のトリックが上手く入り組んでいて、面白かった。
難しくはあったけど、真賀田四季博士の頭脳はベクトルが違いすぎて笑っちゃった。犀川は頭の回転が遅いが突発的に繋がるタイプ。萌絵は、頭の回転が早く発想が一歩二歩先をいくタイプ。正反対でありながらもどこか似ていて二人の関係性好きだなぁ。続きも読みたい。
Posted by ブクログ
女史の行動原理は何度聞いても腑に落ちることがない。自分達とはあまりにも違いすぎて、3重もの密室を破って外に出てしまったのは何だかパンドラの箱が開けられてしまったような取り返しのつかない空恐ろしさを感じてしまう。
しかし本作が三十年近くも前に執筆されていたことにはやはり驚いてしまう。今でこそリモートワークも一般的になったが、それが根付いたのもコロナの流行ありきだ。こうして見ると技術的にはずっと前から可能だったのについ5年程前までそうはならなかったことを思うと、コロナが無ければ今もまだ出社が当たり前の企業が大多数でリモートワークなんて知らない人も多かったのだろうなと思う。こうした先見性のある物語を読むのは本筋以外にも楽しめるところがあって面白い。
Posted by ブクログ
⭐︎3〜4?(読み終わったばかりで自分の中でうまく消化できていない)
いわゆる“理系”の登場人物達ばかり、なんかこう淡々と冷徹な感じなのかと構えていたら、思いの外感情が見え隠れするというか、人間くさいところが見えたというか……
正直なところ自分が好きな感じの話ではなかったのだけど(登場人物や話の造りという点で)、不思議と気になるので、シリーズを読み進められたらなと思う。
「思い出は全部記憶しているけどね、記憶は全部は思い出せないんだ」
Posted by ブクログ
内容はほとんど忘れていたが改めて読むと1996年出版にも関わらずVRやWeb会議など、今読んでもまったく古臭さを感じさせず楽しめた。 ちょっと長いけどシリーズを読んでみたくなった。
Posted by ブクログ
孤島で起きる密室殺人という設定は王道なのに、舞台が“電算センター的な環境”というところが独特で、読んでいて当時の技術観を想像してしまいました。島にあるはずの厳重な研究施設なのに、主人公たちが意外とあっさり出入りできる点は、違和感がありましたが、それもまた面白いところ。
一方で、システムを使ったトリックが密室殺人を成立させるという発想や、仮想現実が物語に組み込まれている点は、1996年の作品とは思えないほど先鋭的。“F”の意味も今読むと比較的早い段階で察しがつくのですが、当時は“未来の密室殺人”として読まれていたんだろうなと感じました。
そして、当時としてはハイテクな舞台設定とは裏腹に、事件の動機がとても人間的で本能的なものだったのも印象的で、この対比が作品全体の余韻を強くしている気がします。
もし20年前に読んでいたら、迷わず☆5だったと思います。今読むと時代のギャップも含めて楽しめるな一冊でした。
Posted by ブクログ
一度読むのを挫折して再度読み直し。
理系っぽい言語が多くて敬遠する人もいると思うけど、社会人である程度インターネットに触れていれば十分読めると思う。
抽象的な箇所も多いけど、そこは雰囲気で。
一番最初読んだ時は感じなかったけど、登場人物の会話がかなり面白い。
謎解き部分は説得性あるし、エピローグで登場人物の凄みを感じられた。
ミクロな謎解きが好きな人にはかなりオススメ。ストーリー性の謎解きが好きな人はそこまでかも。
Posted by ブクログ
とても論理的な小説。トリックの内容は、驚くものであり、ただ論理的にはそうなんだろうけど、感情抜きでそこまでできるかいなと、共感しづらいものだった。
人間性とは、完全的な合理性とはというところを考えさせられる小説だった。
Posted by ブクログ
真賀田四季のキャラクター性が面白くて、自分の創作に活かせそう。犀川や西ノ園のキャラクターの対比もいい。作者の研究者、学者としての専門的知識が使われており、わたしも道を極めとけばよかったと思った(笑)赤ちゃんを部屋の中で夫以外にバレずに育てるのはかなりむずいと思ったけどそういうことをいうのは野暮だ。トリックも面白かった。
匿名
後半からスピード感がグッと上がっていき驚きながら読む手が止まらなかった。凄く難易度の高いミステリでした。だんだんと人間性も見えてきて、当時人物も前半とはまた違った見方ができ先生に興味が湧きました。
1996年発行
普通、このようなテクノロジーを扱う小説や映画は、年が経つと滑稽に思えるものもあるが、これは違った。ノスタルジーを感じる小物はあるが、大枠の設定やトリックは違和感を覚えず、20年以上も前に発行されていたなんて信じられない。犯人のトリックは、誰かが言っていた「不可能を取り除き残ったものが、どんなに信じられなくてもそれが真実だ」という本格的なものであり、タイトルにもなっている謎の言葉の意味も、説明されれば、なるほどと思える。キャラクターたちにも大変、好感が持てる。おもしろかった。
Posted by 読むコレ
面白くないわけではないけど、まあまあかなぁ…という感想。
萌絵がお嬢様すぎて、けっきょく最後まであまり感情移入できなかった(°_°)
私自身が理系人間ということもあり、トリックの種明かしの場面では頭を回転させて「なるほど!」と、ワクワクしながら楽しく読めました。
Posted by ブクログ
どこまでいっても博士が天才故なのか、自分の頭では博士の考えが理解できなかった
博士の考えを自分なりにまとめると、
1. 生きることはバグ=正常となる時に生命は終わりを迎える
2. 他人に干渉されることこそ愛されるということであり、それは人間の本能的欲求である
そして博士の言う他人の干渉というのが殺されることに値する。それはバグを修正する行為であり、自由へのイニシエーションであると考えている。
3. 正解であるかどうかというのは、その人がそうであると信ずるもの。つまり主観的なものであるとしている。
無情に見える博士でも、生を受けたからには愛されたいという欲求は確かにあった。
しかし、14の時に両親に理解されず、突き放された。
故に、どこかで愛を渇望するようになった。
愛を得るには自分が殺される他なかった。
といったところだろうか。
ここまでの論理構造は理解できても、やはりそもそもの価値観が理解できない。
まず、他人からの愛情を受け取る方法が殺しでしかないということ。これはそもそも生きてることが不自然であるという思想がないと生まれない考え。そうなると、この思想はどこから生まれたのかが不明。
この思想が正しいと仮定するなら、地球上に存在する生命をすべて否定することになる。
そう思うのは結構だが、ではなぜそれが不具合なのかの説明がない。確かに人類の発展に伴って、地球への被害は著しい。
しかし、それを博士が嘆いているようにも思えない。
博士の本質は不自然への嫌悪なのだろうか?
とは言いつつ、子供は身籠るんだとは思ったけど。
やはり彼女を変えたのは、両親が死んだときなんだろうと思う。
結局、正解は人によるって考えだから、この考察も意味を成さないというか、逃げられたなって感じがする。
凡人には天才の考えが理解できないというところに帰着してしまうのが考察を難しくしてるのかな。
逆にいろんな考察があるのも、こういった作品の良いところなのかなとは思う。
Posted by ブクログ
けっこう昔なのに今より先進的な施設での事件
大筋のトリックは解決したけど結局こいつは何したかったんだよ感はある
そこは凡人に天才は理解できないということで強引に納得するしかない
まぁでも評判だけあって面白かったかな?
Posted by ブクログ
読み終えるのに時間がかかった。1週間ちょっとくらい。所々コンピュータの話が出てきて理解するのに時間がかかった。最後の追い込みがすごくてページをめくる手が止まらなかった。何年か後に読み返す時がくるかも?
Posted by ブクログ
事件の展開と、淡い恋愛の展開にワクワクしながら読み進められた。多少難しい部分もあったがそこそこ面白かった、最後はやや尻すぼみ感あり。もえと先生の恋の行方がはっきりしなかったことも残念な点のひとつ。
天才とサイコパスは紙一重だ。
Posted by ブクログ
理系ミステリの金字塔と言われているが、読後の感覚はむしろ哲学書に近かったかもしれない。
通常の事件とは一線を画す、論理的な動機による殺人。
理詰めで、静かに組み立てられていくストーリー。
他にはない作品だと思った。
Posted by ブクログ
第1回メフィスト賞受賞
S&Mシリーズ最後の『有限と微小のパン』を読んだ後に、同シリーズ1冊目の『すべてがFになる』を読んでみた。理由は1冊だけで作家の評価はきめられないと思い、代表作に挑戦してみたのだ。森博嗣は理系ミステリー作家の代表で、従来のミステリーからは得られない斬新さがあるのだそうだ。
この小説の解説で、瀬名秀明が「小説の中に謎は存在しない。読者のリアリティの中にこそ謎が存在する。そのことを自覚的に私たちに提示した・・決定的に新しい理由はここにある」と述べている。自分の中にある普遍であるべきものをリアリティを言うならば、その枠を広げた作家ということになる。解説を読む前と後では受ける印象が違う。