【感想・ネタバレ】私が先生を殺したのレビュー

あらすじ

私は“善人”か、それとも“悪人”か。

「ねえ……あそこに誰かいない?」。全校生徒が集合する避難訓練中、ひとりが屋上を指さした。

そこにいたのは学校一の人気教師、奥澤潤だった。奥澤はフェンスを乗り越え、屋上から飛び降りようとしていた。

「バカなことはするな」。教師たちの怒号が飛び交うも、奥澤の体は宙を舞い、誰もが彼の自殺を疑わず悲しんだ。

しかし奥澤が担任を務めるクラスの黒板に「私が先生を殺した」というメッセージがあったことで、状況は一変し……。

語り手が次々と変わり、次第に事件の全体像が浮き彫りになる。秘められた真実が心をしめつける、著者渾身のミステリー!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

面白かったー!
昨日、新幹線に乗車の際、往復4時間で一気読み!読みやすくて面白い。
タイトル通り、誰が先生を殺したのか、、

各章ごとの生徒の物語から推測するのだが、、、

そうきたか!!


少し核心へ↓↓




オチは半分想像通り、だがそれを上回る新事実が。
真面目にやっているのに報われないってこういう事??後味は良くない。

ところでじゅんじゅん、、どんな感じだろう?
映像化しても良さそうなので、勝手に俳優の顔を思い浮かべて想像してみた。
ここはやはり岡田将生だな。うん!

0
2025年04月23日

Posted by ブクログ

初めての作家さん。
登場人物一人ひとりの視点が描かれていて、それぞれの思いや家庭環境がみんな様々で、でも学校という同じ空間で過ごしている。うまくやっていくのって本当に難しそう。それは、先生も生徒も同じなんだろう。
エピローグの校長先生の言葉に、涙腺が緩んだ。
人間誰しも間違う時はある。間違いに気づいたら、勇気を持って立ち止まり、引き返そう。
教訓にしたい。

0
2025年04月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

この衝撃的なタイトルに興味を惹かれて、思わず手に取り、一気読みしてしまいました。そしてそのタイトルに負けず劣らずとても面白かったです。

この本は章ごとに別の人物からの視点で書かれており、それぞれの登場人物の思いがすれ違っていく様子を、まるで当事者のように眺める事が出来るため、物語にどんどん惹き込まれていってしまいました。

また、最後に奥澤先生が暗い道に突き進む事無く、永束先生を殺し、事態を公に晒した事で、事態が一部好転しているシーンがあったおかげで、自分としては最後に少しだけ救われました。そして、永束先生も奥澤先生もベクトルが違うだけで、どちらも本当に生徒思いの優しい先生だったという設定のおかげで、最後にモヤモヤが残り、ハッピーエンドとは言い難い締め方になったのは個人的にはとても好みでしたので大満足です。

自分は現在教員志望の新高校3年生なので、終始色々な点で当事者気分を味わいながら読む事が出来ました。最後の「間違った道に進んでしまったら、立ち止まって、勇気を出して振り返る」という言葉を忘れないようにしようと思います。

0
2025年03月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

理解していた内容を突然裏切られる感じのストーリーが読んでいてとても楽しかった。だんだん「私が先生を殺した」の真相がわかっていくのも楽しい。しかし、先生があまりにも報われなさすぎて悲しかった。

0
2025年02月03日

Posted by ブクログ

タイトルの意味が分かってスッキリする一冊!

百瀬さんが黒板を消そうとした理由も伏線になっててよかった。並行して進む話も少なく、複雑じゃないストーリー構成で読みやすい。

学校もののミステリーだけど、教師という職種にスポットライトが当たっていて良かった。

0
2025年01月04日

Posted by ブクログ

教師の奥澤が屋上から飛び降りた後、黒板に書かれた“私が先生を殺した”という言葉を巡って、生徒と奥澤の目線を辿るお話でした。
徐々に事件の全貌がわかってきて興味深かったのと、読みやすさが印象的でした。
教育の仕事をしている身としては、後半は胸が締め付けられる部分が多かったです…。
私立高校、こんなことが現実に無いといいなと思いました。

0
2025年12月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

それぞれの視点で書かれる章が微妙に交錯し、そして微妙にズレていて。そのテンポ感が良くどんどんと読めてしまうん、だけど……、

この作家さんの別の作品を読んだ事があり、その時も感じたが、題名が気に入らんのよな。あまりドキッっとするような題名じゃない方が、作品の質を落とさなくて良いのに。と、今回も勝手に感じた。
特に終盤は無理くり題名にストーリーを引っ掛けた感じがして……自殺に殺しを最後の最後でおまけ的にくっつけてきたようで急に安っぽいミステリ崩れに落ちた感じがした。自殺する必要と殺す必要有る?!この先生の人物像から生徒にトラウマ作るような自殺の仕方するかなー?あの黒板メッセージもそんな事潤先生がわざわざ黒板に書くかな?とか、(その黒板メッセージを核に持ってくるなら、机上のメッセージと関連付けて筆跡で気付けてしまう百瀬をもっと絡ませるとかもう一捻り欲しい)絶対にそうならざるを得ない説得力がイマイチ。だから余計に無理くり感を感じた。
それが無かったらもう少し社会派な内容で重厚感が出たのになぁーと、⭐︎−1。

0
2025年10月04日

Posted by ブクログ

指定校推薦の話や教師に行き過ぎた行為を向ける女子生徒などリアルの学校が描かれていて、とても作品にのめり込めた。

そして、リアルだからこそこの結末は本当に恐ろしい……。

作品のタイトルの本当の意味に気づいた時にはゾッとした。

0
2025年09月08日

Posted by ブクログ

『殺した夫が帰ってきました』最高におもしろくて
第二弾も期待大!!

私は『殺した夫』のほうが好き

今回も、そんな「やられた~~!!!」的な展開を期待しすぎました
(なぜタイトルがコレなのか、ってところはよかった!)
奥澤先生の真実が知りたくて、最後まで読んだって感じで

多分、『殺した夫』は★5だったと思うので
ひとつ下げて★4で

でも桜井美奈さんのはまた読みます!!(好きぃ)

0
2025年09月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

複数人の視点で描かれるタッチだけど、色々な謎が最後に分かる感が爽快で終盤は一気読みでした
題名も視点によって色々な捉え方ができているギミックも好き。

0
2025年08月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

昼休みに行われた避難訓練の途中、屋上から教師が飛び降りた。
異様な状態のまま教室に戻ると、黒板には
「私が先生を殺した」
と、書かれていた。
先生は,自殺ではなかったのか?!


この事件に至るまで、4人の生徒の目線で語られる。

砥部律は、高校に入って勉強が追いつかなくなり、分からないままでどんどんきてしまう。そして、授業妨害をする。SNSにあげてはいけないものをあげたりする。が,クラスで呆れられていることもあり、イイネはつかない。
担任の奥澤先生が、授業終わりに30分勉強をしようと言ってきた。うざい。
若くて背の高いイケメン教師は、女子の人気だ。マジでうざい。
ある時、数少ない自分へのイイネをつけてくれた相手のSNSをみると、奥澤と女子生徒のいかがわしい動画が貼り付けてあった!なんだこれ!
その動画を自分のアカウントでもupし、学校は大騒ぎ。先生を糾弾しようー!となった。が、奥澤は担任を下ろされて学校内で謹慎してるらしい。すると生徒たちの気持ちも落ち着いてきた。それより目前の受験に意識がいってる。
俺はこのままではすまさない!どうしても分からない相手の女を突き止めてやる!すると,ネットニュースの会社から掲載の話もきた。が、相手の名前もわからないのであれば掲載は無理だといわれる。
先生は勉強を教えてくれたあの物置にいるに違いない!!押しかけて「相手は誰だ!」と責めまくる。
だが先生は言わない。あの動画の詳細も語らない。
そして、あの日になってしまった。

黒田花音は経済的に厳しいので、授業料免除になるように東光大の特別推薦枠を狙っていた。成績もとても良く、先生からお墨付きをもらったので小論文の練習をずっと続けていた。
が、永束という年配教師から、特別推薦はなくなったとかされる。担任の奥澤先生に交渉する。なんでなんだ?どうして、こんなギリギリになって?
奥澤先生は何も答えてくれない。
そんな時先生の動画が拡散され先生と会えなくなる。
そしたら永束先生が小湊悠斗と話してるのをきいた。自分の代わりに推薦される?!なぜ?彼が選ばれた理由はどこにあるの?!
奥澤先生がいる場所はあそこだ!と訊ねるが先生はやっぱり何も教えてくれない。
「先生の事は1ミリも信用できません!」といってしまった。そして、避難訓練が始まり,先生は逝ってしまった

百瀬奈緒は、奥澤先生が好きだった。
先生に質問したくて頑張ったら,あんなに苦手だった英語が得意科目になってしまうほど。
ずっとアプローチするけど、全然相手にしてくれない。
最近どうやら黒田さんと二人で話し込んでる。進路相談?いや、確か噂で、黒田さんは推薦入学が決まってると聞いた。だったらなんであんなに二人でいるの?
卒業してからもうアプローチかけようと思ってたけど、黒田さんにとられる?!
焦って先生に質問をするために呼び出した。そして、強引に抱きつく。先生は慌てて両手を前に突き出して離されてしまった。その時、胸を触られた。先生は咄嗟にごめんって言ったし、わざとじゃないし,先生なら・・・
後日,その時の様子が切り抜き動画でSNSでバズった。先生は担任からおろされて会えなくなった。
でも先生のいる場所は知ってる!
会いに行くと、先生は私のせいじゃない。大丈夫だからという。
避難訓練の昼休み、パソコン教室に忘れ物をした事に気がついてた。避難訓練が始まる前に取りに行ったら、避難訓練が始まってしまった。ノロノロあるいていると奥澤先生がいた。「避難しなさい」と言われて,「先生は避難しないんですか?」先生が言った「逃げ場なんて、どこにもないよ」
そして先生は屋上から飛び降りてしまった

小湊悠斗は家が病院で兄が医大生。自分も医学部を熱望されていたが,到底無理。そしたら,親は弁護士にさせようとする。親に従いたくない。
進路で悩んでいた。親が反対する大学に行くなら、特待生を狙うしかない。そこで目をつけたのが、東光大の史学科。本当は歴史の勉強がしたかった。
でも,奥澤先生は厳しいという。
父はカタブツだが、はははまだ話をきいてくれて、東光大の話をすると、そのレベルの大学であればいいという。
厳しいと言われていたが永束先生から、東光大推薦できるという。,ラッキー。
でも、どうやら自分の前に黒田さんが決まってた?どうして?黒田さんの方が成績がいいのに?
そうしていたら,奥澤先生の動画が流れ、先生は教室に来なくなってしまう。前に先生と掃除したあの物置に先生がいた。
どうして黒田さんじゃなく自分なのかと問う。しかし先生の様子がおかしい。「ここにもない!ない!」と何かを探し「君はどこまで知っている?」と問われる。先生が自分に伸ばしたての袖にあるものを見た。
が,避難訓練がはじまる。

奥澤潤が高校時代、家に帰りたくなくて放課後教室で勉強していたら、永束先生に物置の掃除と整理整頓を頼まれた。
勉強が得意な弟の方が,父親の跡を継げばいいのに。やりたい事は見つからないけど,親の言う経営の勉強をするのは嫌だ。公務員が向いてる気がする。
やる気のない自分に、永束先生は少しずつ勉強すればいいとおしえてくれ、推薦入学できる大学を教えてくれた。そしてその,大学を出て、教師となり高校に戻り,恩師の永束先生と共に働くこととなった。
勉強せず授業妨害をする生徒、恋愛的アプローチをしてくる女子生徒、そして。
推薦入学の問題。
黒田に決まっていた推薦を、小湊にしたいと永束先生が言われたが,理由がわからない。わからないまま小湊に伝えてしまった。
どうやら、小湊の親からお金を受け取ったらしい。これは校長もわかっている。学校経営にはお金がかかるのだ。だが、それはだめだ。やっちゃいけない。
しかも毎年やってる慣習らしく、今年定年になる永束先生のあとは、奥澤先生に、と言われた。絶対嫌だし,やるべきではない!!
そんな時に自分の動画が流される。まさか、不正裏口入学を否定し、関係各所にたれこみそうな自分を学校側がきった?
自宅謹慎だと、永束と校長のいいようになってしまう!と、学校内謹慎に変えてもらった。
そこにやってきた永束に衝撃的なことを言われる。
この不正は5年前から。つまり、奥澤の父親から持ちかけられた事から始まったのだと。自分も不正な推薦で大学に行ってた事を知る。そして、物置のトロフィーで永束を殴打してしまった。袖に血が飛んだ。
避難訓練の放送が鳴る。
小湊を行かせ、百瀬に黒田への伝言をたのむ。
自分の教室に向かって,黒板に向かった
「私が先生を殺した」
そして,屋上に向かった。

って話です。
まさか、黒板に書かれた「私」が屋上から落ちた奥澤先生で、「先生」が永束先生だとは思わなかった!!
だから、生徒による先生殺しの探偵小説にはならなかったのね。
オチがあざやかすぎる!!すごい。

エピローグの卒業式もなんかつらいねー。
生徒たちはそれぞれちゃんと春から新生活を始められそうでよかった。
小湊くん、ギリギリで合格発表がって言ってるから東光大推薦入学しなかったのね。黒田さんは、あの事件のあと自分の机のなかに、黒田さんの希望の学部と特待生制度がある大学のパンフが入っていた。奥澤先生が黒板に書きにきた時に入れたもので、百瀬さんに頼んだ伝言もソレ。百瀬さんはその後転校して行った。

受験って視野が狭くなりがち。この数パターンしか未来へのルートがないような気がしてくる。
そして、裏口入学なんて、古臭い言葉だと思っていたけど、推薦入学のほうかー。
子どもの将来を考える親の気持ちもわかるけど、実力以上のところに行ってもなーとも思う

0
2025年08月23日

Posted by ブクログ


何だかとても切ない話だったなぁ。
ストーリーを読んでいて、私の中での奥澤先生はイケメンで優しく真面目で生徒思い…。
なぜそんな先生が飛び降りなくてはならなかったのか…

それぞれの生徒の視点から奥澤先生が飛び降りる過程が分かってくる。
私が先生を殺したと黒板に書かれていた意味も、途中と最後では違ってくる。

受験というシステムは何なのだろうか…
特に学内で決める指定校推薦ほどあやふやな決め方があっていいのだろうか。
先生達の不正が現実にも本当にあったとしたら…
恐ろしすぎる。

とても読みやすく一気読みでした。

0
2025年07月02日

Posted by ブクログ

それぞれの視点で話が進んでいくので、じわじわと謎が解けていく。
同じ話の流れでも視点が違うだけで全く違う見え方になり面白い。

ただ、ラストの展開は大方想像どおりといった点が若干残念。

0
2025年06月27日

Posted by ブクログ

ずっと掴めないでふわふわしてるので逆に続きが気になって半日で読み終えてしまった。
結末は、そういうことかー!!!となるし、ミステリーとしては十分面白い。

0
2025年06月24日

Posted by ブクログ

読みやすくて、先が気になって止まらない。
途中からなんとなく気づくものはあるが、想像はしていても、読むとやっぱりキツい。免疫のない私にはかなりのイヤミスだった。

エピローグ(泣)
間違いに気づいた時は立ち止まって振り返る…胸に刻もう。

0
2025年04月28日

Posted by ブクログ

「私が先生を殺した」その本当の意味とは…?
生徒から人気のある奥澤先生が、生徒にわいせつ行為を働いていると思われる動画を拡散され、死んだ
生徒4人それぞれが奥澤先生を語り、最後の1章は先生の視点からネタばらし
驚くようなどんでん返しはなかったけど、先入観を持っていたらタイトルの本当の意味にびっくりするかも
伏線回収が鮮やかで、無駄がなく読みやすかったです

0
2025年04月24日

Posted by ブクログ

あなたは、学校の教室にどんなものを思い出すでしょうか?

朝から夕方まで毎日さまざまなことを学んだ学校の教室。かつては先生に見つからないようにコッソリ漫画を読んでいた時代があったのかもしれませんが、今や先生に見つからないようにするのはスマホです。こんなところに時代の変化を感じますが、教室の風景自体は思った以上に変わらないように思います。

そうです。教室と言えば、前方の端から端までを使って設置された『黒板』のある光景は北海道から沖縄までどの学校に行っても同じでしょう。そうです。『黒板』こそが学校時代、誰もが最も目にしていたものだと思います。数式や図形、その他さまざまな知識が記されていく『黒板』は授業には欠かせません。では、そんな『黒板』に、ある日こんな言葉が記されていたとしたらどうするでしょうか?

 「私が先生を殺した」

この作品は、そんな言葉が記された『黒板』を見た生徒たちの動揺を描く物語。そんな言葉の意味するものを読者が追い求める物語。そしてそれは、桜井美奈さんが綴る”学園ミステリー”を見る物語です。

『今は五時間目の現代文の時間だ。俺の一番苦手…嫌いな科目だ』と『机の下でこっそりと、スマホの操作を始め』たのは主人公の砥部律(とべ りつ)。『大学生にはなりたいけど、勉強はしたくない』という砥部は『黒板の前にいた川俣が、一歩ずつ近づいてきた』ことで『授業中に使用していたことがバレると、スマホを没収され、反省文を書かないと返してもらえない』と焦りますが、特に注意を受けずに終わりました。しかし、『六時間目の授業が終わって帰る準備をしていると』担任の奥澤潤がやってきて『このあと、時間があったらちょっと来てもらえるかな?』と呼び出しを受けます。『男子からは兄的存在として慕われ』、女子からは『優しそう、イケメン、さわやかと評判の奥澤』に『恐さは感じない』という砥部ですが、『ヘンな趣味のネクタイを好んでしている』ことも含め『何となく胡散臭く感じて』います。やむなく『奥澤の後ろを付いて』空き教室へと入った砥部は、『スマホのことですか?』と先に切り出します。それに、『「そう」と、うなず』く奥澤は、『いろんな先生から言われてい』ることを説明します。『授業、わからないし』、『全然勉強してません』、『これじゃあ受験なんて無理だろうし』と自分の思いを語る砥部は、『放っておいて欲しい』と思います。『中学までの俺は、結構優等生で、だからソコソコ偏差値の高い、この学校に入った』ものの、『中学までと同じようにはいか』ず、『すっかり落ちこぼれになっ』てしまった砥部。『ヤル気にならないんですよね』と言う砥部に『ヤル気のスイッチは、自分で押すしかないからね』と言う奥澤は『何冊かの薄い問題集』を出し『これをやってみない?』と問いかけてきます。押し問答の末、『ちょっと考えさせてください』とその場を後にした砥部でしたが、結局、『毎日放課後の三十分間』『奥澤が用意した問題を解くことに』なる日々が始まりました。
場面は変わり、ある日、『じゅんじゅんに勉強見てもらっているって、どういうこと?』と、百瀬奈緒が突っかかってきました。『普段から奥澤が好きなことを隠さない』百瀬に見つかったことに焦る砥部ですが、『俺から頼んだわけじゃないし』と開き直ります。
再度場面は変わり、『最近、同級生のSNSの投稿が減った』とスマホを見る砥部は、『…何だこれ』と『妙な動画に気づ』きます。『二人は教室の床に座り、顔と顔を寄せている』、『男子が女子の胸に手をあてているように見える』というその動画は、『女子の方には加工がされていて、誰だかまったくわか』りません。一方の男子を見た砥部は、『俺はこのネクタイの柄を覚えている』と『奇抜な柄のネクタイをしてくる担任教師』の顔を思い出します。『いい先生ぶりやがって、裏ではこんなことしてんのかよ』と思う砥部は、『みんなに知らせなければ』と動き出します。
三度場面は変わり、『…じゅんじゅんがこんなことをしていたなんて、信じられない』、『ずっと騙されていたの』と動揺する面々。そんなところに奥澤が入ってきましたが『今日はやけに静かだね』と何も知らない様子。しかし、始まったホームルームの最中に教頭が顔を出し奥澤は連れて行かれました。その後、学校がこのことを隠蔽しようとしていると感じた砥部は『#わいせつ教師 #純愛? #クビ』などの『ハッシュタグ』とともに動画のことをSNSに書き込み続けます。
四度場面は変わり、昼休み中に行われた避難訓練でグラウンドに生徒全員が集まった中、校長が『普段よりも十分近く遅い』と苦言を呈します。そんな中、『ねえ…あそこに誰かいない?』という声が上がり始めます。『奥澤先生』と『宮野が屋上の方を指さしながら叫』ぶ中、『…嘘だろ』と『フェンスの外側に立』つ奥澤を見る砥部。そして、『一瞬だった』と、『地上へと落下』した奥澤。『しばらくグラウンドに留め置かれた』生徒たちでしたが、『教室に引き上げることにな』ります。そして、教室に入るや否や『何だよこれ!』と『教室の中から大声が聞こえ、急いで教室に入った』砥部は『見ろよ』と男子生徒が『黒板を指して震え』る先を見ます。『私が先生を殺した』、黒板には『そう書かれてい』ました。奥澤の死と、『私が先生を殺した』と黒板に書かれた言葉の意味を巡るミステリーな物語が始まりました。

“「ねえ…あそこに誰かいない?」。全校生徒が集合する避難訓練中、ひとりが屋上を指さした。そこにいたのは学校一の人気教師、奥澤潤だった。奥澤はフェンスを乗り越え、屋上から飛び降りようとしていた。しかし奥澤が担任を務めるクラスの黒板に「私が先生を殺した」というメッセージがあったことで、状況は一変し…。 語り手が次々と変わり、次第に事件の全体像が浮き彫りになる。秘められた真実が心をしめつける、著者渾身のミステリー!”と内容紹介にうたわれるこの作品。代表作「殺した夫が帰ってきました」同様に、『殺』という一文字だけが赤く塗られた衝撃的なタイトルにまず目を奪われます。

そんなこの作品は二つの側面を併せ持っていると思います。一つは”学園物語”として、高校生たちの”青春”ならではの悩み、苦しみを綴っていくところです。まずはこちらから見てみましょう。

この作品は〈プロローグ〉と〈エピローグ〉に挟まれた5つの短編が連作短編を構成していますが、そのタイトルが生徒や教師の名前になっているのです。

 〈プロローグ〉
 〈第一章 砥部 律〉
 〈第二章 黒田花音〉
 〈第三章 ○○○○〉
 〈第四章 ○○○○〉
 〈第五章 ○○○○〉
 〈エピローグ〉

こんな感じです。一方で、この作品には目次がありません。恐らくはここにそれぞれの名前を挙げること自体がネタバレになってしまうからだと思います。なので、このレビューでも第三章以降は伏字にしておきたいと思います。いずれにしても”学園物語”として、それぞれの生徒の心の内が吐露されながら物語は展開していくのです。

 『中学までの俺は、結構優等生で、だからソコソコ偏差値の高い、この学校に入った…でも高校に入ると、それなりの勉強では、中学までと同じようにはいかなかった。一年生のときはギリギリなんとかなっていた成績も、二年生になってからは下降線をたどった』。

これは、レビュー冒頭でご紹介した砥部律の心の内です。よくあるパターンの一番の典型とも思えるその悩みですが、一方で同じような思いに苛まれた過去をお持ちの方は決して珍しくないと思います。

 『授業が理解できないから、ぼんやりしてしまう。ぼんやりしているから授業が耳に入らず、さらにわからなくなる』。

過ぎ去った過去を見る目にはそんな悩みさえ懐かしいものですが、そんな時代をリアルで生きる身には狂おしいほどの悩みなのだと思います。もう一人見てみましょう。また、ここからは匿名としましょう(笑)。

 『入学式で初めてじゅんじゅんを見たとき、カッコいいよりも、カワイイと思った』。

全く立場の異なる女子生徒の思いを抜き出してみました。そうです。こちらも珍しくないかもしれませんが先生に恋心を抱く女子生徒という設定です。

 『一番惹かれたのは、誰よりも私のことを見てくれているから』。

こんな思いを素直に吐露されると、なんだが、キュン!としてしまいますね。はい、うんうん!と頷くあなたにはさらにダメ押しでこんな思いを抜き出してプレゼントしましょう!

 『先生はタレントと違って、私の手の届くところにいる。話もできる。でも先生だから、教師と生徒という関係が崩せない。手を伸ばせば届くのに、距離は変わらない。
 「卒業したら、もっと近づけるかな…」』

なんとも初々しい限りの感情です。こんなに真っ直ぐな思いで見られる側の先生は羨ましい限りです。とは言え、もちろん、今の世の中、ここで対応を少しでも誤ると社会的に抹殺される未来も紙一重なので、教師という職業も大変だと思います。しかし、一方で時代がそんな風に変わろうと生徒がこんな感情を抱くことに時代の変化は関係ありません。この作品には上記で挙げたような”青春”ならではの思いを抱く生徒たちが主人公としてそれぞれの短編に登場します。上記した通り決して特別な存在でもなく、どこにでもいそうな生徒である分、過去の自分を思い出して”学園物語”にどっぷり浸る、そんな読書が味わえるのがこの作品の魅力の一つだと思います。

次に二つ目は、”著者渾身のミステリー!”と、内容紹介が煽る通り、”ミステリー”な物語が展開するところです。桜井美奈さんというと、”女子刑務所”の中にある美容室を描く「塀の中の美容室」や、まさかの死後の世界をファンタジーで描く「さようならまでの3分間」、さらには漫画家という職業の舞台裏を描く「マンガハウス!」など、幅広い作品世界を描かれる方です。しかし、桜井美奈さんと言えば多くの方にとって書名が天下無双の圧倒的なインパクトを持つ「殺した夫が帰ってきました」が思い浮かぶと思います。一気読み必至の”ミステリー”な物語は、桜井美奈さんと言えば”ミステリー”という紐付けが当たり前と思えるほどの面白さを見せてくれました。そんな桜井美奈さんが、同作と同じ表紙イメージで発表したのが、”殺したシリーズ”?2作目となるこの作品「私が先生を殺した」なのです。

そんな物語では、内容紹介において、レビュー冒頭に記した内容が明らかにされています。このレビューの冒頭でバリバリのネタバレじゃない、これ、と思った方は間違っています。それは、内容紹介に書かれていることに少し肉付けしただけだからです。さらに言えば、この展開は、作品の冒頭数ページに〈プロローグ〉としてそのまんまに記されてもいるのです。読者は、この展開を基本パターンとして読んでいくことになるのです。では、この基本パターンを〈プロローグ〉の記載を元になぞってみましょう。

 ①『三年生にとっては、この才華高校にいるのもあと約五か月。だがその前に、大学受験という壁を乗り越えなければならない』という高校三年生それぞれの悩み苦しみがたっぷり描かれます。

 ②グラウンドに避難訓練で集まった生徒たちに向かって『災害は忘れたころにやってくる』と訓示する校長という場面が登場します。

 ③『ねえ…あそこに誰かいない?』という『一人の声に』校舎の屋上を見る面々は、『屋上のフェンスの外側に人の姿』を見つけます。

 ④『すべてが一瞬』、『身体は真っ逆さまに宙を舞』うというまさかの事態が発生します。

 ⑤教室に戻った生徒たちは、『黒板に大きく』『乱れた文字』で『私が先生を殺した』と書かれているのを目撃します。

いかがでしょうか?物語では、この流れを同じ展開を複数の生徒の目を通して違う角度から描いていきます。そして、謎が深まる一方で解き明かされてもいきます。上記した通り、屋上から落下したのは冒頭の短編で主人公となる砥部律の担任教師である奥澤潤です。女子生徒から『じゅんじゅん』という呼び名で慕われもする奥澤は、砥部が勉強に投げやりになっている様子を慮り、放課後に一緒に問題集を解く時間を設けるなど生徒思いの教師としての姿を見せます。しかし、そんな思いもすべてが投げやりな砥部には伝わりません。そんな砥部は、ある日SNSで予想外な動画を見つけてしまいます。

 ・『画像が粗い。薄暗いこともあって人の顔はわからない。動画だが音声は消されている。だけど、ただならぬ雰囲気を感じた』。

 ・『二人は教室の床に座り、顔と顔を寄せている。よく見ると男子が女子の胸に手をあてているように見える。…女子は抵抗している?いや、無理やりではなさそうだ』。

特徴的な『ネクタイの柄』から男子を担任教師の奥澤と特定した砥部は『いい先生ぶりやがって、裏ではこんなことしてんのかよ』という反発の先にその情報を拡散していきます。物語はその先に上記した②から⑤のシチュエーションを描いていきます。この展開は生徒一人ひとりに視点が移動するそれぞれの短編で大枠共通に進みますが、その中で少しずつこの展開の裏側が見えるようになっていきます。そして、最終章に至って一気にすべてが明らかになっていきます。「私が先生を殺した」という言葉の裏側にあったまさかの物語が記されるその結末。そこには、えっ!そういうことだったの!と、全く予想もできなかったまさかの物語が描かれていました。

 『騒然とするグラウンドとは対照的に、生徒のいない教室はひっそりとしていた。  
  ただ、黒板に大きく書かれた乱れた文字だけは、激しい感情を残している。  
  黒板には、こう書かれていたからだ。
 「私が先生を殺した」ー と』。

まさかの8文字の言葉の裏に隠された”ミステリー”が描かれたこの作品。そこには、「殺した夫が帰ってきました」の桜井美奈さんらしく、インパクトある書名が雰囲気感を終始リードする物語が描かれていました。”学園物語”の雰囲気感たっぷりに描かれるこの作品。徐々に全体像が見えてくる”ミステリー”の面白さを楽しめるこの作品。

“私は’善人’か。’悪人’か。”という本の帯の言葉が物語の奥行きを演出もする、桜井美奈さんの上手さが光る”学園ミステリー”な物語でした。

0
2025年04月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

いやーーーーおもしろかった…!
「私が先生を殺した」のが誰だかわかった時、そっちかーーーー!となった。全然気づかなかった。
私はこの人で、先生ってこの人のことを指してたのね…!!!おもしろーーー!!!

1章ごとにメインの登場人物が変わっていき、どんどん事件の核心に迫っていくのがすごかった。お見事。
エピローグの校長の話と、奥澤先生の最後がちょっと絡んでるのもよかった。
桜井さんの他の本もぜひ読んでみたい!

0
2025年01月18日

Posted by ブクログ

自殺した先生と関わりの深かった生徒目線で物語が描かれている作品。
現代が舞台なだけあって、何かあればSNSにカキコミ。生徒たちの自分勝手な考えや行動に少々イライラしながら読み進めましたが、全てが繋がったところに衝撃を受けました。
終わり方は少しモヤッとしましたが…良い作品です。

0
2024年12月22日

Posted by ブクログ

とても読みやすく、一気読みでした。
色んな生徒の視点で一つのことが描かれていくのですが、その人の立場、考え方で全然違うものになるよなー、だから小説は面白い!

読後はスッキリすることはなく、なんか、モヤっと…それでも、私の中に何かしら残してくれたので⭐︎4
学校の先生は、大変だと、改めて感じます。
いい先生、とはなんだ。
そして、学生の頃にしか感じられないであろう、あの狭い世界での独特の空気感。友達関係、進路。
自分たちが今世の中の中心だと疑いもせず、恥ずかしがりもせず当たり前のように思っていた学生時代…
ズルい大人たち…

苦しいなぁ


0
2024年12月05日

Posted by ブクログ

全校生徒が集まっていた避難訓練中に、人気教師奥澤が飛び降り自殺をした。教室の黒板には「私が先生を殺した」と書かれていた。
誰が先生を殺したのか…
奥澤に関係する生徒四人とと奥澤本人の話
真面目でいることがつらくなる話
指定校推薦の内側こんなだったのか…と疑ってしまう
フィクションだよね?

0
2024年11月23日

Posted by ブクログ

私が奥澤先生の立場だったら、真実を知った時どういう行動を取っただろうか。
真相の半分は気づけたけど、もう半分は予想外だった。
終わり方はあっさり目で少し残念だったけど、読みやすくて面白かった。

0
2024年11月22日

Posted by ブクログ

ある高校で人気の先生がトラブルに巻き込まれていく物語。生徒視点のエピソードもあり、どういう結末に向かっていくのか?タイトルの意味とは?誰かを守るためとはいえ、その行動は正しいと言えるのだろうか?と考えながら読み進めていった。複雑さもなく読みやすい文章だった。最後は「そういうことか~」といった結末。。
多くの本から感じることだが「人の評価というものは視る人によって変わる」と改めて認識した。

0
2024年11月21日

購入済み

登場人物の視点ごとに物語が進み、最後に一つの真実に繋がるといった感じで、読みやすくおもしろかったです。
この作者さんの他の作品も読んでみたくなりました。

#ダーク

0
2023年12月19日

Posted by ブクログ

2025.9.19
人気者だった教員が生徒たちの前で飛び降り自殺するまでの経緯を複数の人目線で話す。
なんで自殺を選んだのか?気になりすぎてすぐ読み終わった。私立学校のお金がらみの裏事情はきっとどこにでもありそうな問題だと思う。自殺を選んでしまったのは可哀想だし、教師として生徒のために曲げなかった奥澤先生の意思を尊重したい。永束先生も教員として生きていられればいい教師のままだったのに、学校の経営が絡んでくると大事なことが分からなくなってしまったんだなぁ。

0
2025年09月19日

Posted by ブクログ

終盤のタイトル回収は成程そっちかってなった。
けどなんか全体的にモヤモヤする。各章で視点が変わるけど状況的にはあまり変化が少なめだし、伏線も印象にあまり残らない感じがした。

後、じゅんじゅんって渾名が絶妙にダサい。

0
2025年09月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読みやすい話だった。
誰かを成績改ざんで指定校取らせるにしても、誰も希望者いなくて空いてる枠に出来なかったのかな。
黒田さんがただただかわいそう。
校長と永束も人選ミスじゃない?過去の事とか、動画で言う事聞かせようとしたのかもしれないけど、人選ミス。その前の人も断ってるからやはり人選ミス。だめな2人

0
2025年05月06日

Posted by ブクログ

なぜ人気者の教師が自ら死を選んだか、倒叙形式で生徒それぞれの視点で真実に迫っていく。

オチは中盤で容易に推測出来るものであるため、謎解き要素は薄い。
しかし、登場人物それぞれの葛藤や、教師との関わりを丁寧に描いているため、物語としての没入感、納得感は高い。

読みやすい作品だった。

0
2025年03月05日

Posted by ブクログ

桜井美奈さんの作品初めて読みました。2025年初作者7人目。
視点が変わりだんだん真相が明かされていくのが面白くって読み進めてしまった。
高校生もすごく考えて悩んで真剣に生きてるんだなぁって思ったし。
砥部と先生の高校生の頃は似てたから、砥部も大人になればちゃんとするのかなぁ。
スッキリはしなかったけど面白かったです

0
2025年01月17日

Posted by ブクログ

先生はいい人なのか悪い人なのか
一瞬騙されてしまったけど、最後はスッキリ。
生徒一人一人の視点で描かれていたけど、少し途中で同じことを繰り返すのでくどくて早く読み進めたい気持ちになってしまった。

0
2025年01月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「ねえ......あそこに誰かいない?」
避難訓練の途中で一人の生徒が屋上を指差した。

教師たちの怒声に耳も傾けず、人気教師、奥澤潤がフェンスを乗り越え、屋上から飛び降りた。

誰もが奥澤の死は自殺だと考え、悲しみに暮れる中、奥澤が担任を努めていたクラスの黒板に

「私が先生を殺した」

という一文があり......。
4人の生徒と、死んだ教師である奥澤自身の目線で描かれるミステリー。
ーー段々と事件の全貌が、真実が見えてくる。



「感想」
読んだあとに気づいたけれど、この作者の桜井美奈さんは「殺した夫が帰ってきました」の作者なんですね〜。


個人的には「殺した夫が帰ってきました」のほうが救われる感あったかな、と思った。

いろいろな人の目線で語られるため、ハッピーエンドは「誰にとってか」で変わってしまうけれど、すべて奥澤先生中心で語られているため、奥澤先生が主役ということにすると、これはハッピーエンドなのか、バッドエンドなのか。
最初の方では、あらぬ疑いをかけられた可哀想な先生。だけど、なぜ否定しなかったのだろう。という疑問と印象だったが、
そのあと色々見えてきて、奥澤先生への印象が、生徒思いの優しい先生へと変わっていった。

いやー、流石に自分の推薦がお金によるものだったって知ったら相当つらいだろうな。そういったことが長く行われてきたことで、いま大学にいる人たち、ひいては奥澤先生自身も大変なことになる。それだけ成績の改変というのはやってはいけないことなんだなということを改めて実感した。
状況説明などされていて、とてもわかり易かった。お金を渡して推薦、というのは今でも普通にありそうでなんか色々と複雑。

「私が先生を殺した」
にもあっさり引っかかった。
なるほどね。「私」(女子生徒)が奥澤「先生」を殺したのではなく、「私」(奥澤先生)が「先生」(永束)を殺したのかー。面白い。一人称が「私」だからね。うん。てっきり奥澤先生のファンの女子生徒かと思った。

エピローグめっちゃいい感じになってたけど、最後の
「誰もが、この場にいない一人の教師のことを思い浮かべていた。」
で、永束先生、思われてないのか......、と少し可哀想になった。

すごい読みやすい文章でスラスラと読めた。個人的には黒田さんが一番好きかな。

0
2024年11月24日

匿名

購入済み

意外な展開でした。
どうにもならなかったのか、
先生が可哀想です。

0
2024年03月17日

「小説」ランキング