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「ゆりかご」か「養成所」か、はたまた「墓場」か。
累計100万部突破! 「理瀬」シリーズ初短編集
ゴシック・ミステリの金字塔。
湿原に浮かぶ檻、と密やかに呼ばれていた全寮制の学園。
ここでは特殊な事情を抱える生徒が、しばしば行方を晦ます。
ヨハンの隠れた素顔、校長の悲しき回想、幼き日の理瀬、黎二と麗子の秘密、
月夜に馳せる聖、そして水野理瀬の現在。
理瀬と理瀬を取り巻く人物たちによる、幻想的な世界へ誘う六編。
・水晶の夜、 翡翠の朝
・麦の海に浮かぶ檻
・睡蓮
・丘をゆく船
・月触
・絵のない絵本
Posted by ブクログ 2024年02月25日
まず手にした瞬間、北見隆さんの美しい装丁・挿絵で「ああ、本当に理瀬シリーズが読めるんだ」と実感がわき、真っ黒な見返しと本扉の質感、さらに一般的な単行本より小ぶりなこのサイズ感ときたらもう、読み始める前から心が高鳴っていた。
理瀬やヨハンだけでなく、『麦の海に沈む果実』の他の登場人物も主体となってい...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年02月17日
不穏で美しい、理瀬シリーズの短編集。
とにかく不穏すぎる物語ばかりなのだけど、登場人物も文章も美しい。好きだな、これ。
まるで関係ないのだけど、最初の短編の中の「笑いカワセミ」で思い出したこと。私もとても幼い頃、従姉妹たちと遊んでいる時に山から大きな笑い声を聞いた。のに、誰も何も聞こえない、と言う。...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年04月27日
閉塞された空間での倦怠感と緊張、見目麗しい少年少女の凄惨な逸話など、その落差が背徳的な魅力を醸し出している。
最終話は、より強靭になった理瀬の活躍が嬉しい。無論のこと穏やかな話ではないのだが、映画のワンシーンのようなからりとした印象だった。
檻と称されるようにあの学園が異質な環境であることは間違いな...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年04月18日
舞台は湿原にある、世間から隔絶している学校で、人がいなくなったり薬を盛られたり、かなり怪しげだ。でもとても詩的な小説で、想像力をかきたてられる。独特の世界観を描くのが上手な恩田陸さん。頭の中に情景を浮かび上がらせ、その世界を目の前で見ている気持ちになる。そして男女の垣根をつくっていないところも今風に...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年04月10日
読んだことある短編もあり、新しく読む短編もあり、やっぱり理瀬シリーズは引き込まれるな。
理瀬の父親はずっと謎が多かったけど、普通に考えたら彼もまたきょうだい同士で争って勝ち抜いて今の座にいるんだもんな。理瀬もそうなるのか…?
聖が理瀬と再会することはあるんだろうか。昔の同級生が集ってそこで殺人事件...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年04月02日
主に学園での理瀬にまつわるエピソード短編。キーワードで名著や有名な詩など出てくるものあります。理瀬シリーズを読んでいないとわりととらえどころのない世界観の輪郭がさらにぼやっとするかも。
「水晶の夜、翡翠の朝」
わらいかわせみに話すなよ サトウハチローが引用されます。学園にヨハンがいたころのお話。
「...続きを読む
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