感情タグBEST3
Posted by ブクログ
単体というか、シリーズ通しての星5。
何気ない日常が実は一番大切!という筆者の思いが一貫してたこと、世之介が愛すべきキャラクターだったことが何より良かった。
初期段階で世之介の最期を提示したのも、1つ1つのエピソードを噛み締めて欲しかったが故でしょう。正にその通りの読書になりました。
シリーズ読み始めの頃、ラストは世之介の最期が描写されるんだろうと思っていたけど、趣旨からして必要無かったですね。最後までそのままの雰囲気を貫いてくれたおかげで、暖かい気持ちで読み終えることができました。
Posted by ブクログ
後半は泣ける。
タイトルの意味が、ようやくわかって、泣ける。
なんでもない幸せな1日のような人。
そんな日常が愛おしくて大切で、その象徴である「横道世之介 」というキャラクター。
最後のエバへの手紙が、また泣ける。
Posted by ブクログ
いろいろな時間軸の日常を波打ち際みたいにいっりきたり。読み終わったら、そんな日常がきらきらととても尊く感じられました。世之介ありがとう、そしてニ千花に気付かされた本当の贅沢をしよう!
Posted by ブクログ
大号泣
にちかが余命を告白する時にまず落涙。
エバの子供に御百度参りはもう号泣。
最後の章(15年後)で一歩が作家になってることにまた泣けて、そうだ世之介はやっぱり死んじゃってるんだと思うと、どの文章も琴線にふれてしまい、どんどんページが少なくなってきて、エバに書いた手紙は?いつ出てくるの?まさか出てこないの?と思って読み進めるとラストに…
もう滂沱の涙。
ほんとにもう大好きなんだよこの世界観。
きめ細やかだよなぁ、登場人物全員に愛がある。
リラックスね
わかったよ世之介。
人生でいちばん大切なことはリラックス。
Posted by ブクログ
横道世之介シリーズが終わってしまった...寂しいけど、終わりかたは素晴らしい。人生の時間は自分だけのために使うにはちょっと多くもらってて、それは誰かのために使うための分がちゃんとあるって素晴らしい思考だと思う。大切な人や困ってる人に使えることで人生の時間が埋まってちょうどの人生、生まれ変わったら自分が優しくした人が優しくしてくれるっていうのも素敵。
Posted by ブクログ
世之介の二千花への思いが詰まっていた。
二千花が世之介に余命宣告されてることを告白した時、二千花は付き合ってるわけでもない世之介にいきなり深刻な話をしてしまったから、慌てて茶化す感じに持っていく。
その時の世之介の言葉が
「どういう風に過ごしたい?」
真剣な顔で笑いもせずに聞く。
あーだから世之介が好きなんだ。やっと分かった。
結婚式場のオープン記念の写真撮影に行き、ウエディングドレスとタキシード姿で撮影場所の海岸に向かう2人。その途中で二千花が世之介に言う。「ごめんね」「・・・・・こうなれなくてさ。ほんとごめん」
涙なしでは読めない
世之介が死んだ時、橇を引いて迎えに来てくれたのかな。
なんでもない一日が、どれほど尊いのかを気付かされるシリーズでした。
Posted by ブクログ
そばにいるとホッとする、なんでもない1日のような人っていうのが、すごくいいなあと思いました。
永遠と横道世之介って、タイトルの意味も最後に分かって良かったし、静かに読み終えることができました。
Posted by ブクログ
上巻は序章と云っていい位、最高でした。
一番は二千花が世之介に自分の余命を
告白する場面。
これはグッときました。
礼二が志村けんに会って、興奮して
とんでもない話をする場面。
あるあると思ってしまいます。
あけみちゃんが墓参りの後、
世之介を独り占めできないと
本心をいう場面も大好きです。
とにかく、どの場面も大好きですし
これが最後だと思うと本当に寂しいです。
Posted by ブクログ
心地よいリズムでリラックスしながら読み進めていくと、たまにハッとするようなフレーズで目が覚める。世之介ならこんな時どうするんだろう。と考え、行動できたとしたら、今より少しだけ自分を好きになれそう。
Posted by ブクログ
はい下巻も一気に読みましたよ。1冊目からwずいぶん時間が経って、コロナや外国での戦争や思ってもなかったことが頻発しているけど、特に何もない1日をありがたく過ごして、一緒に過ごす人たちを尊敬して楽しんで、今の殺伐とした時代だからこそ一層身に染みる連作になりましたね。他人に手を貸した分次に返ってくる。人のために灯を灯せば我が前明らかになるが如し、という言葉が腑に落ちます。
Posted by ブクログ
上下巻あわせて読み切った!
目を閉じて私なりのドーミーの間取りを考える、イメージできる、食卓に住人皆が集うところが。美味しそうな料理、気のおけない会話。私も住人になったような気分になれる。
物語は場所や時間が交錯しながらの展開だけど混乱することなくスッと読める。みんなが世之介を慕っているのがよく分かる。陽だまりのような?そよ風のような?
シリーズ完結、もう一回最初の横道世之介から読みたくなる。
Posted by ブクログ
横道世之介シリーズの完結編。「頼りないし、お調子物だし、聖人君子なんかじゃない。でも、そばにいるとほっと…」する主人公とその周りの人々の物語。上下巻で700ページ以上の長編ですが、サクサクと読め、最後に感動する。お勧めの物語です。やっぱり、吉田さんは上手いなって感心しました。
Posted by ブクログ
読み終わった後の多幸感がすごい。
咲子ちゃんの出産の件は本当にドキドキハラハラした。みんなでお百度参りしたり、ものすごくみんなの願いが鬼気迫るものがあった。世之介もそんなこんなを経てこの世に生を受けた人だと思うと、我々は誰しも五体満足で生まれてくるわけでなく、生まれたからと言って病で早くに亡くなる人もいるし、障害を抱えて生きていく人もいるし、日々何事もなく暮らしていくことの大切さをしみじみと感じる本だった。
一歩君がドーミーにきたのも、世之介が修学旅行に帯同してムーさんと出会ったことがきっかけなわけで、人の縁というものはどこでどういう繋がるかわからないものだ。
映画の影響で終始、世之介は高良君で再生してしまう。
Posted by ブクログ
世之介の普通の毎日その後です。
世之介がどうなるのか?かなり前からわかっていて。だからなのか、普通の毎日が尊いものに感じました。
テーマも、普通の毎日だと思いました。
普通の男性の普通の毎日。当たり前の毎日がこんなにいいものなのだなぁと思いました。
Posted by ブクログ
何でも無い一日、春、夏、秋、冬
リラックス
ドーミーの和やかの中に、自分も一緒に過ごした気分
家族では無いけれど、寄り添う優しい皆さん
お花見良かったな
自分に素直に
ぽかぽか陽だまりの様な2冊
ほっこり、クスッと笑えて、
彼らの中に溶けこんでいる自分がいました
このシリーズ好きだったな
Posted by ブクログ
最後の「十五年後」の章を読んでるとき、世之介のことが出てくると堪らなく泣きそうになっちまった…
最後に吹き抜けた風はおそらく世之介なんだろうけど、やっぱりもう一度、どこかで逢いたいな、この人に。
リラックスが一番、人生で大事なことってニ千花に話したその言葉、なぜだか胸に刻まれたなあ。
この本、やっぱり買おうかな。
Posted by ブクログ
いや、もう、ラストはわかって読んでるんだけど、なんでこう世之介に惹かれるのか。登場人物と同じ気持ちにさせられるというか。
二千花ちゃんの両親の馴れ初めあたりもすごくよかったし、世之介の両親もいいし、家族、幸せって何だろうっていう答えのない答えっぽいものが詰まってる感じが好き。
Posted by ブクログ
「こうやって美味い卵焼きやおにぎりをみんなで食べていると、来年も再来年も、いや、もっといえばこの先ずっと春になれば、このメンバーで井の頭公園にやってきて、今日と同じように満開の桜を眺めているのではないかと思う。そうなったら幸せだなー」
世之介ー!
結末は分かっていたけれど、やっぱりこの時を迎えるとなんとも言えない気持ちになった。
飄々としながらサラッと素敵なことを言う世之介に、ちょっと悔しいけれどキュンとなった。
「この世の中で一番大切なのはリラックスできてること」
この言葉は世之介が言うからいいんだよね。世之介だから受け手の気持ちも自然とほぐれてくる。世之介の人柄が、その存在が、みんなを救ってくれる。
「世の中の人たちを助けてあげられるような、そんな大きな人間になってほしい」
ご両親から託された名前通り、いつも周囲の人たちを全力で助けた世之介。あなたが生きた証はずっとずっと消えることはない。世之介と出逢った全ての人たちの心の中にいつまでも在り続けるに違いない。
二千花ちゃんは約束通りトナカイの着ぐるみを着て橇を引いて世之介を迎えに来てくれただろうか。
空からシャンシャンと鈴の音を鳴らして笑顔で迎えに来た二千花ちゃんと、そんな二千花ちゃんを見て嬉しそうに微笑む世之介の姿を想像しながら、横道世之介シリーズ完結編を、切なさいっぱいに読み終えた。
Posted by ブクログ
何気ない1日が愛おしく感じられるようになれる、そんな素敵な本に出会えてすごく嬉しい気持ちになりました。困った時に、世之介だったらどうするかなって考えてしまいます。
誰かのために生きたり、誰かのことを思える時間を持てたりする人生を歩んでいきたいと思いました。
Posted by ブクログ
飄々とかつ一生懸命に人生を楽しむ男、横道世之介。
現在は東京郊外にある下宿屋「ドーミー吉祥寺の南」で、家主のあけみや4人の店子たちと共同生活を送っている。
相変わらず暮らし向きは豊かでないけれど、やはり毎日が楽しそうだ。
世之介不惑の歳までの約1年間を描くシリーズ最終作。下巻は、後半の半年間の物語。
◇
世之介は39歳を迎えた。カメラマンをしながら東京郊外での下宿屋暮らし。大家で妻のあけみと、気心の知れた3人の店子たち。そんな平和な空間にやってきたのは引きこもり男子高校生。名を一歩という。
一歩は世之介が仕事で知り合った中学教師の一人息子で、誰ともコミュニケーションを取ろうとせず、不満があれば下宿中に響く爆音で音楽を流したりする。
両親ですらお手上げ状態の一歩なのだったが、下宿屋のユルい空気の中で変化が訪れる。
また、世之介やその周囲でも、人生に新たな希望が芽生えはじめていた。
全7章で「三月」から「八月」までをひと月ごとに描いた本編と、エピローグとしての「15年後」からなる。
* * * * *
中心になるのは世之介の溢れる人間味です。適宜挿まれる二千花との日々。もう涙なくしては読み進められませんでした。
まず世之介の好意を察知した二千花が、余命2年を告げるシーン。世之介のリアクションがいかにも世之介で、安堵の笑みが漏れます。
結婚式場でのウェディングドレス体験に゙二千花が応募する話もいい。タイムアップが刻々と迫る人生を精一杯生きようとする姿が美しい。また、彼女を懸命に支える世之介のふわっとした優しさがよかった。
そして、海辺での2人のシーン。もう言葉にならないほどです。
世之介のよさは、二千花の余命をカウントダウンしながら彼女に接する、ということをしないところです。
世之介が見ているのは目の前の二千花だけ。だから二千花もその時の体調に合わせた過ごし方を世之介に伝えるだけ。瞬間瞬間をきちんと生きようとする2人が胸を打ちます。
心が繋がっているような密度の濃い2年間でした。
また、世之介の両親の出会いから世之介誕生の日のことまでの描写も印象的です。
「世之介」命名の意味もストンと腑に落ちました。「名は体を表す」のことばどおり、まさに世之介の生き方そのものだったからでした。
あとは運命の日に向かって物語が盛り上がりを迎えていきます。
世之介の日々は明るく希望に満ちた展開であるだけに、読んでいて却って辛くなります。
ブータン人のタシさんの言葉。
〈私が誰かに生まれ変わる。そしたらその生まれ変わった誰かは、きっと今、私が愛している人たちの生まれ変わりにとても愛されるんだと思います〉
目の前の人を愛する。助ける。でも決して押しつけない。誇らない。得意にならない。まことの愛は輪廻転生を越え永遠に受け継がれていく。
世之介にはタシさんのような確固とした哲学はないと思います( 偏見です、ごめんなさい)。けれど、本能というか根っこのところで、世之介にはタシさん同様の行動原理が備わっている気がします。そんな天然の「愛の使徒」っぽいところに人は惹かれるのだろうと思いました。
世之介と関わった人たちは皆、素直で優しい愛でもって周囲に接するようになります。その展開の心地よさこそ本作のかけがえのない余韻なんだと思います。
* * * * *
世之介は、宮沢賢治さんの「雨ニモマケズ」を体現したような人だなあと、ずっと感じていました。亡くなるその瞬間まで世之介は、「サウイフモノ」だったと思いました。
Posted by ブクログ
あったかい気持ちになった
人それぞれのいろんな形の幸せを共有できた
死の悲しみをクドクドと描かないのがいい
楽しさと日々の喜びを小さく、でも後半は大きく描いているのがいい
世之介はみんなに必要にされてる。安心感、わかる
Posted by ブクログ
本書でも述べていますがただの日常
しかしそこには日常のなんてことない一コマを周りと楽しく共有できる世之介
本人がリラックスして楽しんでいるので周りも気付かぬうちにリラックスしている
それは人生を謳歌する上でとても大切なこと
世之介がいなくなった後も周りの人の心には移っている
多分読者の中にも
Posted by ブクログ
世之介は、人に対してとにかく優しい。
人に対する偏見がなく、壁もなく、全ての人を受け入れてくれる優しさがある。それがとても自然だから、この人が近くにいたら周りの人はとても安心するだろなーと思う。
ニ千花との話も、エバと咲子さんの話も全て良かった。
世之介の最後が、切なくも世之介らしすぎるだろーと思った。
Posted by ブクログ
世界で一番大切なのは、リラックスしていることです。
39歳カメラマンの横道世之介は、あけみさんと共にドーミーイン吉祥寺という下宿を運営している。
そのドーミーイン吉祥寺にも歴史がある。
かつてあけみの祖母が下宿を始めるまでの物語がある。
元芸人営業マンの礼二さん、書店員の大福さん、大学生の谷尻君がいて、そこへ知り合いの教師の引きこもり息子を半ば押し付けられたかのような一歩君。
先輩カメラマンも、後輩カメラマンもいて、その中心に世之介がいる。
まるで、毎日がなんでもない一日かのような世之介。
そんな彼が突然いなくなった一年間の日常を描く。
世之介が突然にこの世を去る一巻を分かっているからこその寂寥感。
世界一大事なのは、リラックスしていることという、なんともとらえどころない考え方が、すとんと腹落ちする。
Posted by ブクログ
上巻ののんびりとした時の流れと世之介に油断してた。下巻は涙涙。ニチカさんとの思い出からエバさんの子供、引きこもりの一歩さん、そして世之介の誕生シーン等、どの場面をとっても泣ける泣ける。どんな時も世之介は世之介以外何者でもない。最期を知ってるだけにまた涙が溢れてくる。
Posted by ブクログ
ついに完結。
世之介は、最初から最後まで、横道世之介だったなぁ、と思った。
聖人君主でもなければ、大金持ちでも極悪人でもない。世之介は世之介だった。
いい加減で、情に脆くて、真っ直ぐで。
私も、世之介に出会えてラッキーだった。
これで最後と思うと寂しくもあるけれど。。
世之介が生まれ変わって、大好きな人とまた巡り会えているといいな。
Posted by ブクログ
横道世之介の1番好きなところは、作者が自ら説明までしてくれているように、あまり何も起こらないというところ。小説で「なんでもない1日のような」話を書くってとても難しい事だと思うし、だけど、僕を含めほとんどの人の毎日は「なんでもない1日」の積み重ねでできているから、そういう話で楽しませてくれる第一作は特に好きだった。
という意味で言うと、今作は彼女の完治しない病気や子供の問題など、ちょっと物語的な話が多すぎて、逆に普通な作品になってしまったように思う。
特に最後の手紙は個人的にはかなり蛇足。わざわざ言葉にせず、今まで通り、飄々とした姿のままで、その生き方で読者の想像を膨らませる世之介であってほしかった。
それから第一作でそもそも思ってたけど、やっぱり「なんでもない1日」は、主人公の死で終わってほしくない。人生はそういうものかもしれないけど、物語の中では、世之介にその毎日を永遠に生きていてほしかった。
Posted by ブクログ
誰にとっても同じ一日、だったら、楽しい方がいいよねと、何でもない一日を大切に、春夏秋冬、最高だなぁって言う日が、一日あれば良いよね。
思い出になるには時間がかかるけど、時間が経ってみないと分からない。初めて、その愛おしさを知ることに…
下巻も、至って普通の日々が流れる中、ゆっくりと季節が移ろう。ドーミー吉祥寺の南のメンバもそれぞれの時間を過ごしつつ、時折、みんなで過ごす時間がいいですね。彼女との回想も織り交ぜながら、読み手も、感慨深く(笑)
そんなとき、身重の後輩の妻の容態が一転し…
やがて、運命の日がやってくる。。。
すっかり忘れてました(・・;)
3作目になることもあり、結末は、分かっていたのに…。最後の最後も幸せでした。
ありがとう、横道世之介