あらすじ
博陸侯の治世を揺るがす「亡霊」の影
累計240万部突破! 大人気和風ファンタジー「八咫烏」シリーズ第11作。
博陸侯雪斎が独裁を敷く〈山内〉で、
〈登殿の儀〉を経て皇后を選んだ金烏代・凪彦。
しかし二人の間に子が生まれる気配はない。
一方、谷間出身者たちの叛乱を生き延びた少年・トビは
北家の朝宅で博陸侯の母と出会い――。
博陸侯の治世を揺るがす「亡霊」の影。
終幕に向けて、時間が進み始める。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
終盤の怒涛の展開に胸が苦しい。
雪哉が一番守りたかったものが奪われて、彼は今後どうなってしまうのか。
郷長の父の「産ませるべきではなかった」の言葉を否定する梓はもういない。
その事実に雪哉は耐えられるのだろうか。
最後、澄生がぶち上げた理想は、雪哉が目指したものときっと同じ。
雪哉推しが解けない読者だけど、もう彼が解放されるには倒されるしかないのではと思えてしまう。
雪哉にすべて押し付ける貴族達が憎らしい。
Posted by ブクログ
続きが気になって一気に読んだ。
澄生のやり方は理想であり正しいのかもしれないけれど、なぜかあまり共感できない。
雪哉の立ち場が辛すぎる。
自ら嫌われ者になっているようにも見えるし、どうか雪哉に救いがありますように。
Posted by ブクログ
呆然としてしまった なんだこれは、、、
雪斎のやり方が良いとは思えない でも紫苑の宮がトップに立ったところで貴族や四家偏重の世界を変えることはできるのか...希望を持ちたいけれど最後の演説に少し怖さを感じた
雪哉の家族が殺されてしまった、雪斎の行いによって身内を殺されて雪斎に恨みを持っていた人たちの手で、、梓はいつか報いを受けるならそれで良い的なことを言ってたけれど、最期には本当にそう思ったのだろうか 憎しみの連鎖が続いていく 産ませるべきではなかったなんて絶対に言ってほしくなかった その言葉を肯定した雪哉も悲しい 雪哉を助けられる人はもういないのだろうか
Posted by ブクログ
もう死にそう...私の心が。これ以上むごい話があるだろうか…
因果応報。民は愚か、というけれどそう言う雪哉も愚かだったってこと。
作者は読者を何回地獄に突き落とせば気が済むのだろう…追憶よりひどいことはもうないと思ってた…
次作は全面戦争突入か?
もうバッドエンドしか見えてこない。
しかし凪彦は、毒親と親を憎んでいる羽母に育てられて、なんであんなにまともに育つの?
あと雪哉より治真の忠誠心の方が怖い。
2025.9.1再読
楽園を再読した後もう一回亡霊を読んだ。やっぱりひどい話だった。
時系列だと追憶→望月→楽園→亡霊なので、記憶がおぼろげな人は時系列で読み返してみてもいいかもね。
Posted by ブクログ
博陸侯を理解する人が意外にも多いこと、同時に、博陸侯を非難する人も意外にも多いことが判明したと思う。シリーズを通して、雪哉視点の描写が政変後から極端に少ないのと東家が不穏なのが気になる。
とうとう!
電子書籍だと新書も文庫も同じなんですよね、、。でも文庫になるのは来年だろうから、待ちきれず購入してしまいました。後半、金烏が出てきたあたりから怒涛の展開。面白さが増してきました。
澄生がとうとう立ち上がる。次巻が待ち遠しいです。
Posted by ブクログ
八咫烏シリーズ。
もうこのシリーズ読みたいけど雪哉推しとしてはもう読めないジレンマを抱えてる。飛びついてすぐ読みたいけど、展開が怖くて…。
トビを含めた北家朝宅の会話が興味深く、雪哉や政権のことこう評価するのかと感心した。忍さんみたいな人がおってくれるの有難い。
澄尾と真赭の薄が出てくると好きな2人ってなるし、雪哉との仲を思うとしんどい。あとあせびまじでこいつどういう性根しとんねんずっと不信感持ってるある意味すごい。長束と路近、千早もどう考えてるのか気になる。
あとは金烏と姫宮の動きも気になる。姫宮にこういまいち感情移入できやんの、なんか上滑りしてるように感じるからかな。雪哉を落とすのにこう確固とした目的が見えやんくて、雪哉の肩を持ってしまう。
そんなことを思いながら読んでたところを突き落とすラスト。何で!!!こんなことができるんだ!!!もう!やめてくれ!私はね、雪雉のことだって可愛くて好きだったのに、雪哉が何よりも大事にしてた家族なのに。こんなのあんまりだ…。
ほんま二部やから読んでたら憎き博陸侯ってなってたかも知れやんのに、ずっと読んでたからそうなりきれやんのよ。あのあどけなく、不器用に、性格が悪くても家族思いの雪哉を知ってるから。もうなんか、山神に殺されてたらこんな苦労せんかったのに、と烏滸がましくもいっそのこと早く死なせてあげたくもなる。せめて奈月彦生きててくれたらこうならなかったのに。
雪哉を推してるんこの世でもう私だけって思いながら読んでるんやけど、治真も相当やな。仲間やったわ、あ、嘘そんなん言ったら治真に殺されかねやん。
もう私はただ、雪哉が救われてくれたらそれでいい。もう今姫宮との番外編とか涙なしに読めやん。何でこうなったんだ。次が最終巻…?どうなるの…、どうにか、雪哉に救いを。
Posted by ブクログ
凄まじい展開だった。
第二部が始まった時に、これ以上の衝撃はないと思っていたが、戦慄に近い衝撃を受けた。
これからどうなってしまうのか、怖さと期待がぐるぐる。
Posted by ブクログ
第2シーズンも、ここにきて大詰め感が出てきた。次巻が最終ということ? どこに正義を求めるべきかわからないのが良いところだけど、取っ散らかった部分もあり、物語の行きつく先が気になるところ。シリーズ自体は続きそうな気がする。まずは、本流として大きく流れ出したので、このまま一気に読んでいきたい。早く読みすぎたかな?
Posted by ブクログ
なんだかもうただただ悲しく苦しいなぁ。
大好きだった人たちがつぎつぎいなくなっていく。
裏の見返しがトビくんぽいから、表紙は雪哉なのかな??そして裏表紙は梓ママぽいなと思うと尚更悲しみが増す。
梓さん、ほんとずっと垂氷の光だったからつらい。
Posted by ブクログ
評価に★4つつけるのが正しいのか。
こんな、こんなひどい展開ありなの?
雪哉と治真の会話に和んでからの展開、わざとですよね…?そんなに打ちのめしたいですか…?
辛すぎる。
どうして?
頭の中は整理できないまま。
でも、作者がこれを全て整えた状態で書き綴っているのであれば、あっぱれとしか言いようがない。私には幸福な終わりは見えないのだけど、お願いだから、雪哉を助けて。
Posted by ブクログ
この作家さんは人の殺し方(?)とタイミングが絶妙。
そして、ずっと彼を見守ってきた読者達を上手に煽るのである。
あえてだろう彼の心情をあまり描かずに物語が進行するなか、結末に向けてのカウントダウンが。
どうあってもついていくしかない。
Posted by ブクログ
今回は雪哉サイド目線が多かった。雪哉語りは少なめ。前に途中で頓挫した野良絵に博陸候の政治の実態を書いて撒くという企みが大規模に実施されてしまい、博陸候が窮地に立たされる、そして落女として朝廷に仕えていて、大滝で死んだはずの澄生がそれをやっていると書かれていた。これを軸に澄生がどのようにして真赭の薄の家の子扱いになったか、とか、澄尾と真赭の薄の家族での澄生の扱われ方の語りが入る。また、別目線で谷間で地下街の長トビであった少年はなぜか雪哉の母たちがいる中央の朝宅に預けられた。博陸候の家族に預けられた反発でハンストを始めるトビが徐々に変化していき、トビ目線で政治がわかってくるのが語られる。だから、最後残り25ページを切ってからの出来事が切ない。ただでさえ山内の滅びを抱えて全うな政治はできないというのに、さらにこんなこと…。酷い。平和な世なら澄生に全霊をかけて仕えるだけの雪哉だったろうに。
個人的にもっと活躍側に出てきて欲しい俵之丞がまあまあ登場したのが良かったです。あとは、澄尾夫妻の息子、照尾と暁美がなかなかに性根が気持ちいいのも良。一番良かったのは191ページの梓の息子、雪哉に対する気持ちを語った部分です。いつかこの気持ちが言葉として雪哉に届きますように。
トビと風巻の御方(忍)の会話が小気味良くて、暗いトーンになりがちなこの話を笑わせてくれたのも楽しかったです。
あっあと、梓と冬木に愛された垂氷郷長の雪正が、おまえ、それほどの奴なのか?っていつも思うけど今回は最悪だったな。
Posted by ブクログ
「誤算」の章はしんどい。雪斎の歩む道はしんどい。
でも澄生の目指す道は理想だけで達成できるのだろうか。どの世界でも、政治をなすのは難しいんだなぁとしみじみ思う。
山内が誰にとっても平和で安心できる世界であるといいなぁ。
Posted by ブクログ
おやおやどうしたことでしょう。内乱?なぜ山内の施政を誰もが良いと望んでいないのだとしたら。なぜ今頃紫苑の宮(こと済生)が現れるのでしょうか?浜木綿の望みは何だったか読み直さねば。外界は?一体どこへ流れていくのでしょう。
Posted by ブクログ
既読の友人の感想は「地獄。」
読み進めて、気になっていた人物の登場もあり、今回はそうでも。。。と思っていたら、ラストまさかの展開。作者酷い!!
合わす顔が無くとも、でも、自分を信じていてくれる存在は救いであったはず。。
確かに、読者は上から見下ろして、情報や背景を知っているけれど 実際にその場にいたとしたら、そうだよなぁ、と。
情報収集や推測に自信のある雪哉だからこそ、反対にその思考回路と行動パターンは思いもよらなかったのでは無いだろうか。
父親の分からなくは無いけれど、でも、ちょっと、奥方や息子達に比べると、と思ってしまうのも、上から見下ろしているから抱いてしまう感想なのだろうか。
東家や南家が雪哉の真意を理解していることが意外だったけれど、だからこそ上に立てる者、という事なのだろうか。
『何より、博陸侯は平和を愛し、山内に血が流れることを何よりも厭うている。』
地方のお偉いさんも偶然にしては、と気づいている。けれど、澄生の思うようには動かない。そこの一筋縄ではいかない人や立場の複雑さを描くのが凄い。
トビは地頭良いのだろうなぁ。。パラレルワールドで雪哉とトビが師弟関係になる話を読んでみたいけれど、治真が怖いか。
治真の一方通行がもういっそ笑えてしまう。
「背後に明鏡院や澄生のやつがついていて、貴族の動きまで全部織り込み済ってなら構わない。でも、もし雪斎を殺しさえすれば全部うまくいくって考えている奴がいるなら、現実はそう単純じゃねぇって伝えてくれ」
「あたしらみたいな貧乏人がいっくら考えたところでね、馬鹿の考え休むに似たりってなもんだよ。偉くて賢いひとらの考えのほうが正しいって、どうしてこんな単純な話が分かんないのかね…顔も知らん仲間なんかより、どうして目の前のあたしを心配してくれないの…。」
谷間にいた経験があるからこそ、この考えになるのもわかる。
作者、流石松本清張賞受賞者。。
志が同じものと、手段が同じものと、 果たして目的を達成するにはどちらと手を組むのが成功率高いのだろう??
山吹、素の方をガンガン出していくシーンないかなぁ。。凛々しい。
「まず、他者の批判を口にする前に、相手が今、何を考えているのか、その言動に至った背景について、少しでも思いを巡らせてください。…駄々をこねて、主張が受け入れられるのは幼児までですよ。…双方の主張の妥協点を探る努力をしてください。…理性ある大人ならばきちんと向き合う用意がございます。」
路近の思考回路が今回は頼りがいがあった。。澄生と口論したらどうなるだろう??
「人が最も残酷になるのは、自分こそが被害者なのだと思い込んだ時ですよ。どんな理想主義者も、そこに向かって全力で進めば進むほど、その抵抗にあえばあうほど、変節せざるを得なくなる。」
『それをいって許されるのは犠牲になった側であって、間違っても犠牲を強いる側ではないはずだ。』
「お腹が減っているときと、夜中に小難しいことを考えて、ろくな結論になるわけがないだろ。…全部、飯食ってからにしな!」
「図太い奴に呪いなんか効きゃしないよ。それで死ぬなら悪い奴はみんなとっくの昔におっ死んでんだよ!」
「…単に敵討ちで博陸侯をぶっ殺してやろうってんなら別にいいけどさ、世直しのためにそれをやろうってんなら、もうちょっと勉強しないと本末転倒な目に遭うよ」
ちゃきちゃき口調だが、何気に くん、とかちゃん、で呼んでいるの可愛い。
理想論を語る澄生ともし対談したら、どんな展開になるのだろう??
澄生は不満でなく怨み、と明言しているし、喧嘩するよりもぶっ壊してやる、という思いだし、その後のことを彼女はどのくらい考えているのだろう??
「わたくしに分かるのは、わたくしの息子がどのような子であるかだけ。だからわたくしは、わたくしの知る息子を、ただ信じるしかないのです、…真実、息子が恐ろしい罪を犯していたとして、少なくとも、それが悪意によるものではないことをわたくしは知っています。息子が恐ろしいことをしたのならば、それはきっと、その犠牲以上に守りたいものがあったからに違いありません。…公平な裁きを受ける機会を頂けたのなら、それは息子を我々にとって、間違いなく救いとなることでしょう。」
奈月彦が兄に臣下について問うていたけれど、彼と梓の対談もみてみたい。
雪哉は、だから逆に会うのを避けていたのだろうか。。
Posted by ブクログ
読めば読むほどに雪哉と奈月彦の2人が目指してたものが遠ざかる気がしたり、今の雪哉が何を求め望んでいるのかわからなくなっていく。雪雉家族とトビの生活がなぜあんな風に描かれたのか…誤算の章を読み驚きとショックが大きい。誰かが誰かに何かを託し犠牲や代償を払い疑心暗鬼が膨らみ何を正とし何を悪とするのか疑念しかない。澄生が正体を明かし発起した様子から、きっと雪斎と何かしらの決着をつける時がきたんだと感じる。雪哉の頃が好きだっただけに今が残念すぎて悲しい。雪哉が今、父との確執含め何を考え感じてるのかが知りたい。
Posted by ブクログ
八咫烏シリーズ第2章5作目
金烏代からの求婚を拒み滝壺に死亡したとされる澄生、虐殺の中生き延びた少年トビ、かつて幼き若君だった金烏代、それぞれの思惑が雪哉の治世を動かすのか…
私は雪哉が少年の頃の姿を忘れられず人間くさい奴だと信じたい、今までの非情さにも何か考えがあるはずと思いながらずっとこのシリーズを読んでいるが、ますます真意が読めない…
騙し合いのどんでん返しまでは、シーソーゲームとして攻防を見守りながら読んでいられたが、この卷は最後まで油断できない…最後の勘違いによる奇襲は酷だった。ますます雪哉が殻にこもって孤立した独裁者になりそう
次巻、澄生の復活でどう展開していくのか、楽しみに待とう
Posted by ブクログ
面白かったが、満足度としてはちょっと足りない。
起承転結の承と転ばかりで、先が見えない。それでも読みやすくて面白いけど。
ずっと雪哉を見てきたので、澄生と雪哉だと雪哉に肩入れしてしまう。
キャラもいろいろ出て、南家の融視点があったのは良かった。融についてちょっとわかって良かった。プライドバカ高くてめんどくさいキャラだ。
綺羅絵野良絵うんぬんなはマスメディアやSNSの見立てなんだろうけど、それに踊らされたり流されなかったりでいろいろ。
梓や弟一家が死ぬところは雪哉の報いではあるし、衝撃でもあるが、なんかそこまでショックではなかった。澄生が受けた悲劇と比べるとこれでやっとイーブンだなって感じ。
雪哉が見あやまった。相手を過大評価しすぎたゆえに起きた悲劇。民衆は賢く愚か。
澄生の最後の演説あたりで、やっぱ雪哉と手を組むまではいかなくても、双方互いの読み合いをしていて、結局は澄生の女金烏への道筋か?とも思えるが、澄生は本当にこの山内を率いたいのかというとそんな感じがしない。演説がなんかそらぞらしい。
父を死に追いやった者への復讐心で動いていると思うのでその対象が山内全体のような気がする。山内が滅びるなら優しく滅ぼしてあげよう、みたいな感じ。
雪哉のほうは滅びなんてクソくらえで這いずり回っている感じ。
でも民衆は澄生につくんだろうなと思う。
神様助けてくれ。玉依姫以降どうなってるんだそこら辺。結界大丈夫なのか。
次は最終巻らしいけど、第三部に行くんだろうなと思う。
最後は美しい滅びか醜い生か。両方でも良いな。とりあえずどう終わらせるのか楽しみ。
雪哉のやり方って、二者択一でどちらを生かすかで動いてるので、そりゃ省かれた側からは総スカンだよなと思う。
十二国記の責難は成事ではあらずをひしひしと感じる。
澄生のほうは甘い理想だけど、澄生ほんとにどこまでわかってるのかちょっと不安。
かつての猿や烏の神様思い出す。
Posted by ブクログ
長期シリーズの弊害が出てきた。
大好きな和風ファンタジー「八咫烏シリーズ」の2部5巻。
1部では英雄だった雪哉が2部の冒頭で嫌われ者として描かれいてました。その原因を描くと思われるクライマックス?へのつなぎ巻でしたね。であるため、本巻としては不要である記述もあります。一方で、過去のシリーズであった内容を説明する文も多くなってしまっており、もはや大河となったシリーズの弊害も感じてします。
Posted by ブクログ
烏シリーズ、何作目だろうか。
せっかくなので、というか、惰性だろうか、前作読んでいる。
最初はもちろん、すごい!と思いながら読んでいたのだが、
到着点は見えているのだろうか?
どんでん返しが必ずあるとは思っているので、途中でやめれないのだけれど・・・
雪哉と紫苑の宮が良い結末を迎えられるといいなあ。
Posted by ブクログ
八咫烏シリーズ第二部5作目。
金烏代の立場はどんどん悪くなり、博陸候(薄力粉)の力はどんどん増大していく。
あせびは自分の子が金烏代になったし、あいかわらず有頂天。子も支配してるし。
紫苑の宮、とうとう行動を起こすか?な感じで終わり。
人物相関図に谷合関係もあると嬉しい。
亡霊って・・・紫苑の宮か?その父か?