【感想・ネタバレ】平場の月のレビュー

あらすじ

須藤が死んだと聞かされたのは、小学校中学校と同窓の安西からだ。須藤と同じパート先だったウミちゃんから聞いたのだという。青砥は離婚して戻った地元で、再会したときのことを思い出す。検査で行った病院の売店に彼女はいた。中学時代、「太い」感じのする女子だった。50年生き、二人は再会し、これからの人生にお互いが存在することを感じていた。第32回山本周五郎賞受賞の大人のリアルな恋愛小説。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

この本ヤバい刺さる
どちらの気持ちも分かるなぁ
担当した人たちや、自分に照らし合わせてしまう
映画化するのですね。読んでから知りました

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2025年12月07日

Posted by ブクログ

50代の男女の心の距離感が、
とてもリアルに描かれていて読み進める度に痛感。
余計な言葉は必要なく、互いの感覚で
心地良さを図れる関係。
その優しさは、時に独りよがりだなぁと
もどかしい。けど、それこそがリアルだ。
2度と味わう事が無い涼しい熱さの恋愛小説。
ほどよくしあわせでありたいと
余韻でいっぱいになった。

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2025年12月01日

Posted by ブクログ

結末は置いておいて⋯⋯こういった地味な大人のロマンスに憧れます、理想のストーリー、ぶっ刺さりまくりです(同年代,独身)


映画見たいけど⋯⋯僕の心は保つのだろうか

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2025年11月30日

Posted by ブクログ

映画を先に見た。そして、すぐにこれを買った。あっという間に読んでしまった。映画とは構成がやや異なるし、映画では場面が追加されていたり、逆に原作にある場面がなかったり、それはそれでいい。不思議なんだけれど、堺雅人と井川遥が演じる主人公たちや、それ以外の人物たちが、この原作の中で動いているように感じられた。映画は原作から生まれたはずなんだけど。もう一度、映画を見ようと思う。そうしたら、直接映画では描かれていないところを想像しながら、より深く映画が観られるのではないかと思うから。

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2025年11月25日

Posted by ブクログ

映画を観たのちにしみじみとした余韻が続き、原作にも手を伸ばしました。
自分の親ほどの年齢の二人のやりとりがリアルで、もどかしくて、少しキュンとしてしまう。当事者にとっては一大事でも世間的にはよくあることで片付けられてしまうような出来事。自分と地続きの、まさに平場の人間の話でした。

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2025年12月15日

Posted by ブクログ

映画よりもリアルに東京近郊で暮らす埼玉の民を描いていたし、エンディングは小説のほうが好みだった。
地元で育ち、老いぼれていく人たちが平場で終わらない日常をにいかに生きていくのか。
人生も後半戦の自分にあらためて問うてみる。

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2025年12月15日

Posted by ブクログ

同級生と不健康自慢で盛り上がっているうちはまだまだ健康なのだろう。しかし、年を重ねていくと、確かに終わりを感じ始め、深刻なことは話題にしなくなる。50代の主人公は恋をし、ヒロインは主人公を愛しており、二人の想いは成就していた。しかし、自分の恋を優先したとき、愛ある故に悲恋に終わる。残り時間を知ったとき、自分はどうするだろうか。

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2025年12月13日

Posted by ブクログ

50歳の男女の恋愛小説で映画化もされたと聞いて読んでみた。恋愛小説はあまり読まないがこれは良かった。一緒にデパートに行ってご飯食べるとか、大切な人とただ一緒に過ごすことの大切さが身に染みる。結末が最初からわかっているので途中は読んでいて辛かった

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2025年12月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

中年の恋愛物語。でもいきなり亡くなった場面から始まるから悲恋なのはわかっていた。
もうこの小説だけで十分泣けたから映画は見に行かない。
何でこんなにもどかしい2人なんだ!とすら思ったけど、そこがリアルなのかも。
しばらく悲恋のお話は読まない。

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2025年12月09日

Posted by ブクログ

須藤は太いという意味がわかってきた。もっと青砥を頼って一緒にいたら、、でも須藤はそういうタイプの人ではなかったんだね。青砥は辛いだろうな。。映画も観たくなった。

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2025年12月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

映画見た翌日に本買って読み始めた。映画で泣けなかったので、本なら変わるのかなと。
結論としては泣けなかったのだけど、感じたことをメモ。

須藤の死から始まってて、青砥目線で死に至るまでの出来事を回想していく構成。
映画の答え合わせをしながら読めたので、すんなり頭に入って来た。映像を脳内で再生しながら読むのっていいね。
映画で描ききれなかったそこにいたる感情が読めて、合点がいったと言うか。なるほどとなった。
ストーマのあたりとか本は詳細に書かれていて、須藤の背景を感じることができた。

大人になればなるほど、自分だけじゃなくて周りの目とか、相手のことばかり考えてしまう。空回りしてしまう。
そんな不器用で大人の悲しい恋物語なのだけど、お互いが通じ合っているところを見ると二人にとっては希望のある話だったなあと。

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2025年12月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

第一章で須藤が亡くなったことが分かっていたのに、最終章でなぜかまさか、死んでないよね?会えるよね?と願うかのように読み進めていた。
情景描写がリアルでひきこまれていった。読み終えた今、2人の幸せを切に祈りたくなる。夢みたいなことという言葉がピッタリだったな。

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2025年12月06日

Posted by ブクログ

映画にもなっているので読んでみました。
冒頭のシーンでハッピーエンドにはならないのだとわかりましたが、どのような月日を過ごしていくのか興味を持ちながら読み進めていきました。

病状についてかなり細かく書かれているので、読んでいると少し怖くなったりもしました。ですが、同年代の方にとっては身近に感じられる作品なのかと思います。

二人の淡々とした会話がけっこう好きです。いろんな経験をしてきた二人だからこその会話なのかとも思います。
須藤の「太い」という感覚も、読んでいるとなんとなく分かった気がします。

最後まで強く居続けた須藤は、本当にすごいなと思います。そんな須藤だからこそ、「夢みたいなこと」を叶えられる人生になってほしかったなとも思いました。





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2025年12月04日

Posted by ブクログ

人生の答え合わせをするように過去の過ちと今の不幸を照らし合わせる。独りで生きると決めた矢先に同級生と再会。しかし、あの頃見た夢の続きはそう長くはなかった。2人の会話から伝わる温度感が絶妙で良い。平場で地に足つけた大人の恋愛...切なくて苦しくて愛しかった。

些細なやりとりの中で感じる距離の近さが微笑ましかったり。映画よりも原作の方が2人の会話部分が多くて、より打ち解けているように感じた。

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2025年12月01日

Posted by ブクログ

映画がよかったので、すぐ本を買って読みました。
映画を先に見ていたから役者の顔や映像を思い出しながら読めた。
須藤という女性の太い感じが、映画でよく表現されていたなと改めて思う。

本だけ読んでいたら、この作品のよさはわからなかったかもしれない。
須藤のセリフが井川遥さんの声を通して聞こえてとても良かった

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2025年11月29日

Posted by ブクログ

映画が気になっていたのだけれど、先に原作を読んでおくかと手に取った。

完全にやられた。
どちらかと言えば乾いた文体なのに、密度が濃く、須藤と青砥、それぞれが持て余している行き場のない思いが、自分の中にも根をはっていく。

しばらく、須藤と暮らしていきますw

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2025年11月27日

Posted by ブクログ

伝わってくる空気感がすごかった。文章なのに。文字なのに。
伝わってくるのはその行間の空気。
そして、大人ならではの思考と言動、そしてその2つの間にある距離。

もしこれを読んで、ピンとこなかったら、少し時間をあけてもう一度トライして欲しいな。
あまり人に強引に勧めるの得意じゃないけれど、この作品はそこまで言ってしまいそう。

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2025年11月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

同級生と再会した懐かしさと高揚、とか、同級生の野次馬的な感じとか、噂とか、とてもリアルな感じで、わかるなぁと思う。50歳くらいだとみんな色々あるよなぁ〜…!というのも、はっきり全部は書かないけど匂わせていて、わかる!と思う。

闘病ものだけど、美化せず、生活が感じられて、でも生々しすぎない。

青砥は素直に一年も距離を置くなよ!
須藤も、甘えろよ!

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2025年11月23日

Posted by ブクログ

映画予告を観て、主題歌が良いし、映画を観にいくかを決めるのに原作を読んでみようとおもった。
主人公の男性(青砥)の目線での話のなので、相手女性(須藤)の素直じゃない対応にイライラしながら読んでいたが、最後の2ページで主人公と共に大反省して泣いた。
須藤、気持ちをわかってあげられずごめん。
映画も観に行ってみようとおもう!


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2025年11月21日

Posted by ブクログ

すぐ自分の横にありそうな50代世代のあるあるなアレコレに共感したり。親の介護問題やら、自分自身の健康問題、身近な人の死とか。青砥の立場になると、大切な人の最期に寄り添えなかったこと、サインに気付けなかったとか、悔やまれる部分はあるけど、須藤の生き方と心の太さとか男前やとは思ったりしたけど、2人の1年という時間のちょうどよい幸せの詰まった濃さに感動した。心の描写も読んでてゾクゾクしました。

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2025年11月21日

Posted by ブクログ

時間の流れるスピードが少しゆっくりしている感じをずっと感じながら読んだ。
色んなものと折り合いをつけて、無くしたものも多く、諦める事を時間の中で受け入れるような感覚。
いやだけど、現実を受け入れながら生きていく強さも感じた小説。

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2025年11月21日

Posted by ブクログ

映画をみて、再読。感想を書いてないじゃん!と驚いた。初読のときは 最後は泣きで。そうそう この感じなのよー。2周いや3周回って出会うって こういう感じよー。と1人で盛り上がって 何人に勧めたことか。
ずーっと地元も 悪くない というか 緩さがたまらないわけ。映画もよかったけど 泣かなかった。地元の友だちと じゃれあいたくなっちゃった(笑)

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2025年11月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

おじさんミーツおばさん。

おばさんの方は病魔に蝕まれ、少しずつ損なわれていく。それでも己の信念を最後まで貫いて、無機質にそして強く、″太く″死んでいく。そんなふうにするべきじゃないのに。

おじさんの方はただただ優しく、大人で、何も考えていない。何も考えていないうちに、まわりの大切な人が死んでいく。そんなふうであるべきじゃなかったのに。

須藤。
「あわせる顔がないんだよ」じゃねえ。
どんな顔だってよかったんだよ。会えよ。
自分だって会いたいだろうに、なんで勝手に死んでんだよ。

青砥。
気づけよ。
検査の結果はしつこく聞けよ。
結婚はゴリ押ししろよ。
1年てなんだよ。そんなには待てないんだよ。人も命も。


文章は決して上手くはない。作家としては下手な部類に入るかもしれない。

それでも登場人物たちに文句を言いたくなるくらい、しっかりと感情を掴まれてしまった。


そして時折ハッとするような光るフレーズを放ってくる。いくつかを書き留めて本稿を終わる。

89P
「だが、どの頬も肌理細かで、なのに風にさらされたような野趣があった」
野趣という言葉に頼ってしまった感はあるが、美しい表現。


105P
「分は希望だ。ないと収まりが悪い。」
ないと収まりが悪い、の部分に、もしかしたらゼロなのかもという、人生の経験値から来る静かな諦念と、それでも1分でも希望があるなら全力でそれに向かおうとする覚悟を感じる。


145P
「遠浅の海でちゃぷちゃぷとあそぶような笑みをひらかせ、横の髪を耳にかけなおした。風が出ていた。」
遠浅の海〜の表現は抜群に上手い。この一瞬の須藤の気持ちをこれ以上なく的確に切り取っている。
そして 風が出てきた の一文ですぐに現実に引き戻し、その落差でやりきれなさを表現している。

170P
「ふたつの藁の束を絡み合わせて丈夫な縄にしたような、そんな手応えが青砥にあった。たぶん愛情というやつだ。」
50代の恋愛ってこういうものかもしれない。
決してまっすぐなものではないし、ただ感情だけでつながるのではなく、打算や状況や既成事実なんかがぐるぐると絡んでできあがる。

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2025年11月09日

匿名

ネタバレ 購入済み

胸が切なく

平場の月、映画化決定の数秒の予告ムービーを見て。映画公開前に読みたくなった作品。読みながら、キャストや数秒の予告ムービーから演じてる俳優と重ね合わせて読むのも、これもまた良く。より、作品の切なさが移入出来た気がします。あと少し早かったら、それともこのタイミングで正解なのか。辿ってきた運命とは、切っても切れない自分の道なのだなと改めて感じる作品でした。

#切ない #感動する #じれったい

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2025年09月20日

Posted by ブクログ

50代の恋愛の10代とはまた違うもどかしさ。
結婚という形は、必要なのか。

2025.11.26
映画を見たことで再読。
1回目は読み込み浅かったな。
映画を見た後なので、頭の中の画が映画に引っ張られた。でもまあ、それもよし。

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2025年11月26日

Posted by ブクログ

また実写化を契機に。というか、その映画主題歌の星野源のいきどまりがよかったので、どんなものかと原作にあたってみた。
大人の恋愛、といえばキレイなモノのように感じてしまうが、ストーマのあたりが読むのが精神的に辛くなってしまった。解説にて患者からすればあくまで日常、という話があったが、これを想像できていなかった。ストーマのことは知っていた。けど、その生活になること、その生活がどんなものかというところにまったく意識が向いておらず、実際に描写を目の当たりにして、自分が辛くなってしまった。年をとること、患うこと、失うこと、それらにいかに無頓着に過ごしていたか。

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2025年12月14日

Posted by ブクログ

映画公開のお知らせをきっかけに、
本屋さんで見かけて購入しました。
もう恋愛小説は自分の年齢には
合わないかな…と思っていたけれど、
久しぶりに一気読みしてしまうほど
心に沁みる物語でした。

若くもなく、お年寄りでもない
50歳の二人が育むのは、
情熱よりも静かな寄り添い。
お互いの孤独をそっと包むような関係に、
じわじわと胸が温かくなり。
病と向き合う彼女に、青砥が淡々と
寄り添う姿もとても印象的でした。

冒頭で結末が示されているからこそ、
二人が重ねた時間の尊さが
より深く心に残りました。
読み終わった後の余韻が…。
それにしても切ないなぁ

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2025年12月07日

Posted by ブクログ

決して静かな話ではないけれど、静かに進んでいくように感じられてよかった。
と言いきれないので☆3。あらすじと最初の章で須藤の最期がわかってしまい、そこに幸せのにおいがしないから。これを「大人の恋」というなら、大人の恋はとても悲しい。須藤には生きて欲しかった。
でも、解説の中江有里は「本書は悲恋に終わるが、幸運に見舞われた二人の奇跡でもある」と言っている。そうなのかも。
(中江有里の解説がよかった。)

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2025年12月06日

Posted by ブクログ

「ちょうどよく幸せなんだ」
ただそばにいられればそれでよかったのに、高望みするから得られるものも得られない。
日常の些細なことに、ほんの少しの幸せを感じられる程度が、いかに「ちょうどよい」幸せなのか。

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2025年11月30日

Posted by ブクログ

読み始めから、何か分かりにくい書き方だなと思った。
私にはあんまり共感出来ない感じだったかな。
暫くしたらもう一度読んでみます。

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2025年11月30日

Posted by ブクログ

50を過ぎた男女の恋愛。元同級生の再会。
気分は青春で、読んでいる方が恥ずかしくなるくらい2人だけの世界。

でも身体は…もう若くない。
知らないうちに深刻な病に侵されている。
検査で大腸がんが発覚する。

この小説は、須藤葉子が死んだことを、同窓の安西から青砥健将が聞かされるところからはじまる。
はじめから悲しい結末はわかっている。

偶然の再会から結末に至るまでのストーリーが淡々と描かれる。
語り口は乾いていて、御涙頂戴とか、綺麗事とか、ご都合主義は一切なく、リアルだ。

須藤の決断も、青砥の約束も、やりきれないし、若い人にしてみればもやもやしたものだけが残るだろう。
正しいとか正しくないとか関係なく、やり過ごすことを経験している40代半ば以上の人に響く小説なのだろう。

映画化されるそうだ。
僕は小説では泣かなかった。
見に行くかは微妙だけど、映画館では泣いてしまう気がする。

(2025年11月30日追記)
映画を見に行く。
結末を知っているだけに途中から涙が止まらなかった。
井川遥さんの須藤はかなりハマっていて「太い」感じが出ていた。
堺雅人さんの青砥もよかった。

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2025年11月30日

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