あらすじ
氷野照明に勤める奈良瑛子が近所で見つけたのは、カフェ・ルーズという小さな喫茶店。そこを一人で切り盛りしているのは、かつての同僚・葛井円だった。海外の珍しいメニューを提供する素敵な空間をすっかり気に入った瑛子は足しげく通うように。会社で起こる小さな事件、日々の生活の中でもやもやすること、そして店主の円の秘密――世界の食べ物たちが解決のカギとなっていく。読めば心も満たされる“おいしい”連作短編集。
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Posted by ブクログ
リアル本にて。
神保町のpassageで見つけて購入。
別に取り立てて不幸なことはないけど、なんとなく自分の選択に自信を持てず、モヤモヤを抱えて生きている主人公の瑛子。行きつけのカフェで、世界各地のスイーツを食べることで、自分の中のアンコンシャス・バイアスに気付き、世界を広げていく。それに呼応するように、日常の中の何気ない謎が、少し解決する。一見世界の広がりと謎の解決は無関係だが、視点を変えるメタファーになっている。
特別主人公の環境が改善したわけではないのだが、物語の終盤になるにつれて、確実に心が豊かになっている。
ミステリ要素もあり、連作短編なのでとても読みやすく、読後感も良いので、万人に勧められる小説。
Posted by ブクログ
円が営んでいるカフェに行くと、世界のスイーツや料理を食べることが出来て「世界を旅している気分になれる」という表現を見て、実際に旅をしていなくてもその食べ物を食べることによって世界観が広がるのは素敵だなと思ったし、カフェ・ルーズが実際にあれば行ってみたいと思った。
月初めは長期連休を取って旅行に出かけている円を自分らしく働いていて素敵だなと思った。
円が女性を恋愛対象としているのを最後に知り驚いた
Posted by ブクログ
かつての同僚が店主のカフェを見つけて、主人公が通うようになる。
外国を旅したような気持ちになれる、旅先のおいしい食べ物を作ったり、輸入したりして出してくれるお店。めっちゃ行きたい。ロシア風チーズケーキ(何度読んでも覚えられない…)が美味しそうで、美味しそうで、お腹が空きます。店主は、旅先の美味しいものを、その土地とかの価値観とか考えも大切にして、取り入れてる感じがします。そして、ミステリ仕立て。美味しいもの×ミステリが好きな人にはおすすめです。
Posted by ブクログ
カフェ・ルーズに行きた過ぎる…。
世界の珍しい料理やスイーツを提供する小さなカフェ。そこでの日常を料理やスイーツと共に短編として描いたこの一冊の本はまるで旅行をしているかのような気分になります。平凡な生活の中のプチ贅沢やちょっとした幸せ。それを体現している作品でした。
ところどころスカッとするようなお話もあり、満足度の高い短編集です!続く『それでも旅に出るカフェ』早く文庫化して欲しい!
大好きな一冊です^^
近藤さんの本は初めて拝読しましたが、すっと物語が入ってきて、あっという間に読み終わってしまいました。沢山のスイーツが出てきますが、ついつい調べて自分も見たことない食べ物にワクワクしっぱなし!いつか海外に行ったら本場のツップフクーヘンを食べてみたい!短編集なので色んな視点から物語を見れるので飽きず、
読み終わった後はとっても幸せな気持ちになりました^^
本当に大好きな一冊になりました!
Posted by ブクログ
久しぶりに続きが読みたくて仕方ない本に出会えた気がします。
主人公の日常生活で起こる不思議な事件も、主人公の元同僚が経営するカフェに行くことによって甘いスイーツとともにほぐれていく感じが、癒し×スッキリという感じで心地よかったです。
Posted by ブクログ
自分が知らない料理やスイーツを知ることができてわくわくする。
コーヒーを飲みながら読みたくなって、読み終わったらカフェに行きたくなる、そんな心地良い一冊だった。
Posted by ブクログ
カフェ・ルーズという小さな喫茶店のお話( ᴗˬᴗ)
店主の円がときどき旅に出て出会ったメニューなどを提供していて、知らない名前の料理がたくさん出てくる!このお店のコンセプト通り、ほんと海外を旅してるかのような気持ちになれそう。居心地の良いカフェが近くにあるって素敵だなぁ(*ˊ˘ˋ*)
チーズケーキもココアも好きなので、話に良く出てくるロシア風ツップフクーヘンが気になる!(でも噛みそう!言いにくい!笑)
カフェ・グルマンも良さそうだなぁ♡思わず検索してみたけどこれは見るのも食べるのも楽しそう( ˶'ᵕ'˶)⸝♡
店主や主人公も言っていたが、ほんと世界は広くて、自分が常識だと思ってたことは全然違ったりする。お菓子1つでも色んなことに気付くことが出来るのは凄い。
殺人!とかじゃなくてこういうコージーミステリっていいな。それをスイーツで解決する。まさにカフェ店主⟡.·
近藤史恵さんは2作品目ですがサクサク読み終わることができました♡次巻もあるようなので早く読みたいですദ്ദി ˃ ᵕ ˂ )
Posted by ブクログ
いいなあ、私も近所にこんなカフェが欲しい。
自分の選んだもの、選ばなかったこと、その選択で自分の人生はできていて、選ばなかったことだってずっと付きまとう。主人公と同い年だからこそ、胸に響いた。
Posted by ブクログ
いいなぁ、こんなカフェに行きたい!
舌噛みそうな名前の(笑)アルムドゥドラーで割った白ワイン飲みたい…
カレー食べたい!
しかし、あんな家族ゴメンだわ。
なぜその状況で自分だけは悪くないと思えるんだ…
Posted by ブクログ
旅先で出会ったデザートや飲み物を出すカフェ、というコンセプトが素敵。
こんなカフェが近所にあったらなぁ、、、と思わせてくれた。
オーナーの円の、控えめで、それでいて凛とした強さもよかった。それを支える主人公も。
登場人物の中には心がささくれているような人もいるけど、そんなことがどうでもよくなるくらい、カフェルージュで出されるスイーツたちが美味しそうで。
読むカフェ体験ができる一冊。
Posted by ブクログ
【苺のスープ】
瑛子と円の登場回。
瑛子がたまたま休日にポタリングをしている最中にカフェを見つける。そこは6年前に会社を辞めた円が経営する喫茶店「カフェ・ルーズ」だった。瑛子は円が退社する時に「飲食なんてやめた方がいい」と言っていた。
カフェ・ルーズは月の上旬は全て休み。そこで円は旅に出て商品アイデアを仕入れたり、店の仕込みをしたりするらしい。
中村あずさとその彼氏正彦の話。
正彦はあずさとの結婚を機にカレー屋をやりたいと言っていた。瑛子と3人でカフェ・ルーズに行った時、円は正彦の発言に引っ掛かった。
借りようとしているビルがあと1年で取り壊される事。また、彼氏がスパイスに詳しくない事。
結果正彦は結婚詐欺かどうかはわからないまでも、あずさの貯金目当てだった。あずさは正彦を叩き出して婚約解消するのだった。
【ロシア風チーズケーキ】
カフェ・ルーズは円の祖父母の家の跡地に作った。相続した土地を3分の2売却し、残った土地で経営しているらしい。
得意先のスルタナホテルの担当である上野から「酒は飲まないからお中元で酒を贈らないでほしい」と言われる。瑛子と亜沙実は不審に思うが、会社から酒を送った履歴はない。
そんな中、瑛子はカフェ・ルーズで上野とホテルの女性館山の不倫現場を目撃する。2人は酒を飲んでいる。
結果お中元で個人宛に酒を上野に贈っていたのは館山だった。アルコール依存症の妻がいるのを知り、氷野照明を騙って上野の自宅に焼酎を送りつけ、妻のアルコール依存を拗らせ上野夫婦を別れさせようとしていたのだった。
最終的に館山はスルタナホテルを退職する。
【月はどこに消えた?】
会社の同僚、宍戸が困って給湯室にやってきた。係長の岩井が娘の留学先である北京から月餅をもらってきた。8個あるから部署の8人で分けてくれと言われたが月餅は4つしかない。それを告げると岩井はカンカン。娘が嘘をついて数をごまかすハズはないと言う。
高級な月餅は中に塩漬けのアヒルの卵が入っている。大きいので2つに割ると1個につき2つ月が出てくる。娘からのメールは「月餅が8つ」ではなく「月が8つ」という詩的な内容であり、実際は月餅は4つだったのだ。
結局宍戸の月餅はカフェ・ルーズでみんなで分けて食べたのであった。
【幾層にもなった心】
中学時代の同級生の珠子が瑛子の家に遊びに来た。珠子は結婚して娘が1人。夫の恵輔はパティシエで京都のホテルに単身赴任している。
夜も更けて晩御飯をカフェ・ルーズに食べに行く事に。バングラディッシュカレーを食べて酒が回ってきた頃、珠子が夫の浮気を疑っている話が出る。
後日新幹線のチケットで恵輔の浮気?が発覚した。幼馴染みの女友達に会っていたのだと言う。浮気は認めず一旦離婚は保留に。
円は「お土産にはいつも色々なケーキを買ってきたのにドボシュトルタばかりになった」という証言から、日持ちのするケーキしかお土産にしないのは怪しいと踏んでいたようだ。
【おがくずのスイーツ】
カフェ・ルーズに招かれざる客がやってきた。
津島という背の高い女性で、円のことを「おがくずちゃん」と呼ぶ。良くないあだ名で円を呼び大声で話す女性に嫌気が差した瑛子は店を後にする。
店の前の駐車場で、先に店を出た2人の女性とすれ違う。その時に片方の女性が「殺してやりたい」と言っていたのを耳にするのだった。
次の日に瑛子からそれを聞いた円はハッとする。
津島は種﨑ハウジングという大会社の教育係だった。女性の2人組は宮本と山原といい、仲の良い従姉妹。宮本は新入社員研修で罵詈雑言を浴びせられ種﨑ハウジングを退社したのだと言う。
円は津島にスペイン語講座で一緒になり、クリスマス会で作っていったおかくずという意味のポルトガルのスイーツ「セラドゥーラ」を出してから辛く当たられるようになったという。津島はおがくずのような自分の存在を突きつけられる気がしたのだろうか。
【鴛鴦茶のように】
夜遅くカフェ・ルーズに背の高い、しかし若い女の子が入ってきた。瑛子は心配するも円に「さらに危ない所に行かれるよりは」と言われそっとしておく事に。
帰りにマンションで一組の男女が女の子を探しているのに出会う。声をかけると、思った通り結希という子を探しているらしい。2人はお互いにどこか他人行儀でよそよそしかった。
後日瑛子は母親?の香奈と近所のスーパーで出会う。先日のお礼にと二人でカフェ・ルーズに向かうことに。香奈は結希の母ではなく、大久保と結婚間近の結希の塾の先生だった。結希の深夜行動に悩む。
さらに別の日に瑛子と結希はカフェ・ルーズで出会う。結希は鬱になり離婚した母親に香奈を重ね、上手くいくか怖いのだと言う。円に出された鴛鴦茶(ユンヨンチャー)は紅茶とコーヒーのブレンド。鴛鴦茶のように合わせてみないと夫婦はわからないと円は結希に言うのだった。
【ホイップクリームの決意】
瑛子はカフェ・ルーズの店内で不審な噂話を耳にする。カフェ・ルーズが「ヴォワヤージュ」に似ているという話。調べてみるとカフェ・ルーズの駅を挟んだ近所にあるらしい。
瑛子が偵察に行ってみると店内は大きく広い。メニューはカフェ・ルーズと酷似している。だが食べてみると日本人の口に合うかもしれないが無個性でカフェ・ルーズには及ばないようだ。
後日帰ってテレビを見ているとヴォワヤージュが特集されていた。ザッハトルテが売りで、本場では生クリームを付けて食べるが日本人の口には甘過ぎて合わないとの話だった。
ヴォワヤージュをクビになったという若者が円に話しかけ、新庄というヴォワヤージュのオーナーが円を目の敵にして店を出したことを告げる。
一方カフェ・ルーズでも円が知り合いのケーキ屋からザッハトルテを仕入れて出してみようかと言う。生クリームを添えて出された瑛子は少し戸惑うが、砂糖の入っていない生クリームは濃厚なザッハトルテをさっぱりさせてくれる。
本場ではさっぱり食べるために生クリームを使うのだった。本物の味を追及することで円はヴォワヤージュと戦っていく事を決意するのだった。
【食いしん坊のコーヒー】
年末の忙しさにかまけて瑛子が久しぶりにカフェ・ルーズに訪れると店内は混雑していた。ヴォワヤージュに客を取られたと思っていたが「カフェ・グルマン」というワンプレートにコーヒーと一口サイズのケーキが複数乗ったプレートを始めてSNSで流行ったらしい。
それから数日後、ヴォワヤージュをクビになった若者(宮郷冬馬)に駅で声をかけられる。宮郷に「円に惚れたからカフェ・ルーズで働きたい」と相談されるが瑛子は一蹴。先に席を立ってしまう。
その足でカフェ・ルーズに向かうと、自分の指定席に見慣れない女性が座っている。彼女はベルギー在住の新庄遥という、円の親友だった。仲良く見えるが名字がヴォワヤージュのオーナーと同じなのには何かあるのだろうか?
【思い出のバクラヴァ】
年末、瑛子は風邪を引き体調を壊してしまう。病院に行くと、津島に出会う。津島は「円は前からあんなに毅然とした感じだったか」と聞いた。瑛子はそれで同僚時代、円が人との関わりを避けていた事を思い出した。
後日病み上がりのタイミングで同期で人事課の澤木亮子と出会う。うどんを食べに行くことになり、それとなく円の事を聞き、円が飲食店をやるからではなく介護の為に退職したと知る。
その後カフェ・ルーズに顔を出した瑛子は試作の「バクラヴァ」をいただく事に。円は幼い頃からお菓子作りが好きだったが、祖母以外は「甘過ぎるから」と食べてくれなかった。トルコに行った時、甘過ぎるバクラヴァと出会い「自分の常識」が間違っていなかった事を実感した。
そうしていると店にヴォワヤージュのオーナー新庄が現れる。新庄は祖母が亡くなった責任追及で円を訴えると言って去ってゆく。新庄は円の兄だった。
【最終話】
円は祖母の養子になったので「新庄」姓ではなかったのだった。祖母は円を可愛がり全財産を円に相続した。しかしそれ故に介護放棄を疑われることになってしまったのだった。
瑛子はその事実を一部冬馬から聞かされる。
後日瑛子が店に行くと看板が出ておらず開店休業状態。円と遥が一緒にいて米とミルクのデザート「アロス・コン・レチェ」を勧められる。甘いお米に違和感はあったが優しい味で瑛子は気に入る。祖母の好物だったらしい。
100円ショップの場所を教えてほしいからと瑛子は遥と連れ立つて店を出る。会話の中で遥は新庄の元妻だという事を知る。遥は元夫が円を訴える準備をしている事を知らなかった。連絡先を交換して二人は別れる。
数日後、遥の計画で瑛子、新庄がカフェ・ルーズに集められる。そこで遥は祖母が亡くなった日に介護していたのは自分だと告げる。円はそれを庇い、遥は当時新庄家に罵られるのを恐れ黙っていたのだった。既に遥は全て弁護士に話しており、訴訟は阻止された。
カフェ・ルーズの3周年パーティーが開かれた。少人数の中、瑛子も招かれて参加する。そこで円の恋人は女性なのだと知る。遥や瑛子もそれで好かれていたのだ。同性愛もアロス・コン・レチェみたいに最初は違和感があってもいずれ受け入れられるのだろう。
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瑛子の周りでちょっとした事件が起きて、カフェ・ルーズを通して事実が明らかになっていく流れ。
ちょっとミステリー要素のある短編集という内容。話の規模が小さいと読みやすくて助かる。
事件の内容もあまり重たい物はなく微笑ましい内容のものが多くて楽しく読めた。
食べ物を食べている時の食レポも良い。難しい言葉を使うでもなく美味しそうに表現されている。孤独のグルメみたい。カフェ・ルーズに行ってみたい。
終盤は円の生い立ちにまつわる話。ラストとしては相応しい流れだったけど、個人的には序盤から中盤の人間交差点的な話をもっと見たかったかな、と思った。
→と思ったら続編が出ていた。津島や冬馬は良い脇役だと思ったので、出てくるかわからんけど続編も楽しみですね。
Posted by ブクログ
本と夜更かし読書会
コンセプトが素敵な連作短篇集。旅に出て世界のいろんな食べ物を知れたような気持ちになった。円と瑛子の温かくてちょっとした事件が起こる日常にふっと笑顔になれる。連作短篇でずっと同じ登場人物がいたから寂しくならずにずっと楽しめてとても良い本でした。苺のスープとロシア風ツップフクーヘンが気になる。いつか食べてみたいし、カフェ・ルーズにも行ってみたいな。
Posted by ブクログ
カフェやら居酒屋やらの本を読み漁ってた時、なんで著者を手にしなかったのかなぁ、、、
タルトタタンとか調べてたのになぁ、と悔やまれる。
目次を見て、好みのタイプ。
主人公、共感できる。落ち着いた大人目線。
カフェ、文句なし。
文章、肩肘はらない感じ。読みやすい。
すぐに好条件がそろいました。
一般的にはドロドロしている話が多いのに、店長の円さんが作るスイーツやらが爽やかに行き渡るので、ドロドロ感を薄めてくれる。
私にはいい塩梅に思えました。
いいなぁ、こんなカフェが馴染みになったら。
読みたい本は他にもいっぱいあるのに。
あ〜近藤史恵さん、ハマりそうです。
Posted by ブクログ
美味しそうなカフェメニューとちょっとした日常ミステリーと人間関係の物語。
ちょっと難しい人間関係も、ちょっとささくれた心も、旅好きなカフェオーナーとその人が作る美味しそうな料理やデザートや飲み物で癒される。
押しつける様な癒しではなくて、読んでいてホッとできる作品で心地よい読書時間でした。
登場する食べ物飲み物は珍しい物もあったりして面白い。そしてどれも美味しそうだった!
著者は読者の味覚と好奇心をくすぐるのが上手でした。
続編がある様なので楽しみです。
Posted by ブクログ
世界は広い、知らない事がたくさんある。
旅するように少しづつ読めたらなと思ったけど、
思わぬ展開に一気読みしてしまいました。
こんなカフェが近くにあって常連になれたらいいな。
Posted by ブクログ
透き通った赤色のスープの可愛らしい表紙が今の季節にぴったりだと思って、5年近くリストに入れていたこの本をようやく読みました
やー面白かった!
食べ物系の本は軽すぎて癒されることはあっても刺さらないことが多いのですが、この本はミステリー要素もあって停滞感なく読めました!
平穏の中にささやかなハラハラがあるかんじ…
働くOLが主人公なのもあって、悩みや周囲の人間関係にもあぁ分かる〜と思えたのものめり込めた理由かな!
家の近所に個人でやってる雰囲気のいいカフェがあるっていいなあ
しかも夜も開いてるだなんて、私も仕事終わりにふらっと行きたいよー
通勤・退勤の電車で読むのにちょうどいい本
続編も読もう〜♪
Posted by ブクログ
近藤史恵さん、読書強化月間中!
またしても、美味しそうなデザートがこれでもか!というほど登場する『カフェ・ルーズ』
全10話のお話。カフェを舞台にしているからかパ・マルシリーズに近い雰囲気。
内容は、美味しそうなメニューと対比するかのように、身の回りでおきるため息をつきたくなる平凡なのに息苦しい毎日、自分だけ不幸というわけではないけど、微妙に生きにくさを感じる毎日の
些細な出来事をテーマに進んでいきます。
そんな時、自分らしさを取り戻せるよりどころ、
それがカフェ・ルーズ。世界のあらゆる食べ物、とくにデザートを提供している小さなカフェ。
しかも、現地の味に近づけて提供しているので
タイトル通り、旅に行って食べたように楽しめるという。
居心地がとても良く、主人公にはなくてはならないカフェになっていく。仕事帰りに暖かい飲み物だけ飲んでいきたい、なんてステキすぎる。
毎度思うけど、こんなカフェ近くにあったらいいなあと、読者はみな思うはず。
意外とあるのに、見過ごしてるのか?
1話20分かからず読めるので、隙間読書にピッタリな作品でした。
Posted by ブクログ
最初は生きにくい女性達の話だ…と思ったし、最後も女性の話だ…となったけど先が気になる展開を用意してくれていたり、それでいてワクワクするお菓子のメニューだったり、意外と強い精神で心の広い主人公だったりで穏やかな気持ちで最後まで読めました。先が気になる展開で用意された一家のゴチャゴチャは、現実味がないようでよくある話で、終わったその先も明るそうな未来を想像できて良かった。綺麗にまとまった可愛いだけではない小説だった。
Posted by ブクログ
常識の輪郭はもっとあいまいにしてもいいし、そもそもその常識ってほんとうに重要?って思わされた
肩の力を抜いてくれる本
旅することで凝り固まった常識がゆるゆると解けていった円だからこそ、居心地のいい空間をつくれるんだろうな
異国の地の飲み物にデザート
一体どんな味がするんだろう
さらっと読めます
色々な各国のお菓子が出てくて、私も食べたくなりました。シナモンプッラもシナモンロールとは何となくちょっと違うんだよね。とか思いつつ読めました。
最後はちょっと重い話題なのですが、その後がどうなるかも気になるので続編を書いてくれると嬉しいです。
Posted by ブクログ
人間世界に穏やかさはなかなか無いもの。だから大切にしたい時間があることを感じました。
日常のトラブルはご褒美があってこそ。海外のデザートが非日常だから新鮮さと刺激があってストレス解消に良さそうです。
込み入ったお話では無いので軽く読みたい時にいいです。
Posted by ブクログ
こんな居心地が良い場所があると通っちゃうよな〜羨ましいな〜と思った。
さて、いろいろな世界の料理がでてくるのが愉しかった。食べてみたい!と思った。あるあるな人間関係の細かいところがしっかり描かれていて、こういう複雑な心情を鮮やかに表現するのが上手い方だなと思った。円さん、素敵な女性なんだろうな〜と想像しながら読みました。
Posted by ブクログ
いきなり全てを悟りきった文章で始まり、何も希望も持っていないどんよりとした主人公が登場した。
現実を直視し、己の立ち位置をしっかり認識しているのが、かえって痛々しく見える。
暎子を少しずつ救ってくれたのは、以前の同僚円が営むカフェだった。
世界中の様々なメニューを、楽しむことで、少しずつ殻がとれていったように感じた。
おいしいものは、人を和ませてくれるのだと、つくづく思う。
暎子が自分のお城以外に、身を置けるところを持てたのは、生きていく上で、かなりポイントが高い。
円は日常の小さな不思議を、さらっと解決してしまう。
なかなかの名探偵ぶりだが、一見そう見えないところが魅力的だと思う。
お菓子に絡めて、気持ちよく謎を解いてくれ、優しい名探偵って感じだ。
実現は難しいけど、円のような生き方は、誰もが憧れずにはいられないだろう。
ラストの円の恋人については、なくてもよかったのかな。
でも続編も出ているようだから、繋がりがあるのかもしれないないので、そこを楽しみにしよう。
2025/05/27 09:12
Posted by ブクログ
実際にカフェで読んで読み終えた。
ザッハトルテが美味しいお店を知っているので、甘くない生クリームが当たり前だと思っていたら、流石に甘いザッハトルテに甘い生クリームはくどい。
カフェルーズの出すザッハトルテは、甘くない生クリームとのマリアージュが想像出来て、無性に食べたくなる。
鴛鴦茶は実際に作ってみたい。
Posted by ブクログ
世界各国の出会ったことも見たこともないスイーツが作中に出てきて想像を掻き立てられた。
最後の方に思いもよらぬ展開になったのは少々驚きはしたが、読みやすく好い作品だった。
Posted by ブクログ
世界各国の食べ物やデザートに絡めて、日常のちょっとしたミステリーを解決する連作短編集。
近藤史恵さんは初めて読んだ。スッキリしない終わり方をする話もあったけど、作品の雰囲気は優しい。
Posted by ブクログ
ちょっぴりミステリーの要素が入った、ほのぼのカフェ小説。
いろんな国の、知らないスイーツやドリンクが出てきて興味深いです。
本当に世界は広い、しらないこといっぱいだなと思い知らされました。
感動したりドキドキワクワクしたり、心動かされるようなことは特になかったです。
Posted by ブクログ
世界各地の旅先で見つけたスイーツや飲み物がメニューに入った、落ち着いた雰囲気のカフェ。こんなカフェが実際にあったら是非行きたいと思いながらも、短編連作のお話そのものは割とありそうな推理小説仕立てだなと思いながら読んでましたが、最後にサプライズが。おっさんなのにどきどきしてしまいました。
心地よい読み心地
タイトル通り 瑛子さんと一緒にお菓子を通して知らない街へ旅に出たような爽やかな、ちょっと自分の心の隅に日の光を恐る恐る当ててみたような読後感で満足しました。ただ最後の円さんの恋人のお話は余計だったかな…と勝手に思ってしまう。せっかくの心地よさの中 そこだけ瑛子さんとの関係がなんとなく生々しく感じてしまったので ☆マイナス2。ただ、この感想は私のわがままで 実際には必要なのかも