あらすじ
クイズ番組の決勝で、僕の対戦相手は1文字も問題が読まれぬうちに回答し正解し、優勝を果たす。彼はなぜ正答できたのか? 推理作家協会賞受賞&本屋大賞6位、圧巻のエンターテインメント。文庫化に際し短編小説「僕のクイズ」を収録! 解説は田村正資氏。
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クイズには疎いけど楽しめた。
読んでいて残ったのは、クイズに正解することが、ただ知識を当てることではなく、自分の人生がその答えに届いていたと肯定されることでもある、という感覚だった。
仕事でも何でも、人は挑戦の過程で、自分の積み重ねまで否定されたように感じることがあるし、逆に報われる瞬間もある。この作品は、そうした感覚がクイズの世界にも確かにあるのだと見せてくる。門外漢の題材なのに、他人事ではなかった。
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「Q -1グランプリというテレビでのクイズ大会で、なぜ本庄絆は一文字も聞くことなく正解を口にし、優勝できたのか?」に対戦相手であった三島の目線から迫っていく推理小説。
クイズプレイヤーが主人公の一人称小説ということもあり、主人公の思考がすぐにクイズと結びつき脱線することもあるが、それがリアルに主人公の考えを追っている感覚になれておもしろい。
なぜ本庄絆が優勝したのか?に「出題者の意図や考えていることを事前に想定し、出題される問題を予測した上で、問読の口の形から早押しをした」という一定の納得のいく答えがきちんと用意されているのもモヤっとならなくてよかった。大掛かりな仕掛けがあるわけではないが、主人公の純粋にクイズプレイヤーとしての思考から、対戦相手の本庄絆の「有名になることが目的で、そのためにクイズを利用している」という考えに迫る、その過程を純粋に楽しめた。
主人公がクイズに熱中していて、人生をクイズにかけている、クイズとは人生を肯定するものだという思いが、自分もクイズをしてみたいと思わせたり、何か熱中できるもの(していること)に打ち込みたいと思わせてくれる。
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たかがエンターテインメントのクイズと軽んじるなかれ。すべてを含む混沌から、じょじょに明らかとなるクルー(手がかり)を元に、誤答リスクの許容範囲をリアルタイム更新しながら、情報空間を探索し、最適なタイミングで答えを絞り込む。単に知っている/知らない の問題ではない。回答者にとっては、今までのありとあらゆる経験が、今、その設問にベストアンサーを回答できるかどうかを左右するのだ。
問題を一文字も読み上げていないのに、クイズに正解してしまったのは何故?というシンプルな謎を解いていく。
ミステリーというよりはクイズのことを深く知れる面白い作品でした。
昔友達にクイズをしてる人がいたので主人公とその友達を重ねて読みましたが、本当に似ているところがたくさんあり、特にクイズをやっていると恥ずかしくなくなるというのはなるほどな〜と思いました。
クイズ番組を見る目が変わる作品でした。
僕のクイズを問うている
僕の頭は藤川球児のストレートくらい回転している。
最序盤のこの文章から俄然引き込まれた。
すごく筋の通った展開で、タイトルとラストもリンクしていて読後感の良い作品。
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うんちくとか雑学知識が多用されてそうに思えたのでしばらく食指が伸びなかった笑 すんごく!面白かった!笑笑
クイズって、知らない人には「へーそうなんだぁ!」でしかなくない?笑 だけど、知識がなくても、知識の有無とは「全く」違った楽しみ方ができたのだ!
もはや、答えを当てるのではなく…というと語弊があるけど…いかに少ない手がかりで「問題文を」予想するか?の戦い。問題文の最初のたった数文字が読まれた時点でスイッチを押す!その数文字を分解してみたら、確かに知ってる人なら数文字で答えが推測できる!「が」か「と」か?それだけで答えは絞られる。
確か競技かるたの中でも出てきた話だよね。句を読む人の最初の息とか調子とか口を見て、どの札か当てる、ことまでが、かるたの技術。
読み進めばすすむほど競技クイズのことがわかってくるので、うぉぉなるほどそういうことか!って…思えば思うほど、では本庄が問題文0文字で正答できたのは何故なのか?って疑問が浮き出てくる。三島の、本庄の人間性(の憶測)とも相まってなんとなくブキミに感じた。
それともう一つ良いなぁと思ったのは、日常の疑問もクイズになぞらえて答えを探すところ。
出題者の意図や、状況を鑑みて「こうではないか?」って推論を立てること。相手のことを考えるのは基本だもんね。
あと、これは美しくないからクイズにはしないだろう、別の方法にするだろう、など、こだわり部分もプレイヤー(解答者)共通の前提としていることがとっても良い。
誤答を恐れて答えないこと。。確かに。テストで空欄を作らないようになんでもいいから記入する、のとは違うよ。公開処刑だもんなぁ。でも詳しい人ならその誤答を導き出す過程でさえ理解してもらえてると思えば、あとで答え合わせするのも楽しそう。
僕のクイズ。話してて、お互いの連想が膨らんでどんどん脱線てよくあるよね…話が合う人同士なら、刺激しあって全然止まらないんだよね。
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答えよりもそこに行き着くまでの過程がメインの作品。小川哲さんは普通より深く深く1つの物事を追求していくので、思考がとても興味深くて面白い。
印象に残った場面は、『自分が恐れている場所が「熊の場所」克服するためには自らそこに戻らないといけない』という内容。恐怖を記憶に残さないためには、自分が行動しなければと思わされた。
この作品を読んで、クイズの強さは知識量ではなく、クイズという競技に強い人が最強ということを知った。これまであまり観てこなかったけど、クイズ番組が無性にみたくなった。
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物語の随所にクイズの知識が挟まれていて、読み進めるだけで知らなかったことに触れられるのが純粋に良かった。内容で印象に残っているのは「あらゆる競技が人間を不可逆に変える」という一文だ。誰かに笑われようと何でもやってみるに越したことはないというのはその通りだなと思った。
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ずっとスラムドッグ・ミリオネアだなと思って読んでいたけど、最後にそれが清々しく裏切られたのが面白かったです。小説の形式でクイズの基本を学ぶみたいな感じの作品ですね。
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去年からQuiz Knockの動画にハマり、日々更新を楽しみにしているので気になっていた作品。
問題が出る、回答する、判定が出る。この数十秒間のクイズプレイヤーの脳内がのぞくことができる。改めてその思考力に衝撃をうけた。
Quiz Knockの動画で彼らのすごさは感じてはいたけど、こうして情報処理の過程を見せつけられるととても人間業とは思えない。
魔法使いではない、と言っていたけど、それが努力に裏打ちされてるからある意味魔法使いよりすごい。
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タイトル通り、徹頭徹尾「クイズ」の話だとは思わなかった!比喩じゃないんだ。遠い昔、「高校生クイズ」に出場したことを思い出した(予選で敗退したが)。クイズ王って超人的な知識と記憶力のある人しかなれないものだと思っていたが、たとえば「烏龍茶重合ポリフェノールの略称は?」という問題の答え「OTPP」の覚え方について、「PDCAみたいだな→PPAPとも似てるな→OTはOolong Teaの頭文字だな→次のPはポリフェノールのPだな」ということまで考えられれば、その時考えたことを思い出せればOTPPまで思い出せる、という記憶のテクニックや、「確定押し」「読ませ押し」といった早押しのテクニックがあることを知った。とはいえ、知識と記憶力は大前提。クイズの世界が垣間見れて、面白かった。
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【あらすじ】
「なぜ本庄絆(東大医学部四年生)は第一回『Q1グランプリ』の最終問題において、一文字も読まれていないクイズに正答できたのか」そのクイズを解くために、優勝と一千万円を逃した三島玲央は本庄絆の過去を(過去のクイズVTRをみたり弟の本庄裕翔の話をきいたりして)探っていく。
Q1グランプリ総合演出の坂田泰彦は生放送でクイズ番組が盛り上がるように本庄と三島の人生に関係するクイズばかり出題していた。それに気付いてた本庄は、最後にTVでインパクトを残してからYouTubeとオンラインサロンに活動を移したのだった。ビジネスのためにQ1グランプリや三島を利用した本庄を三島は忘れることにして、クイズプレイヤーとしての日常を取り戻していく。
【感想】
普段何気なくボーっと見ているクイズ番組の出演者の意気込みが伝わってくる作品。「クイズに正解するということは、その正解と何らかの形で関わってきたことの証だ。クイズという競技を通じてお互いの証を見せあっている」という言葉に納得。クイズ番組の出演者に対する見方がかわりそう。
クイズがテーマの小説も初めてで、問題→過去の描写、という書き方も読みやすく面白かった。
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ドロドロ系の小説のあと、違う読み味の本を探して
・思ったとおりちょうどいい温度感
・知的好奇心が満たされる
・めっちゃ緻密に取材したんだろうなあと感じる
Posted by ブクログ
停滞を感じず、スラスラ読めます。
『みんはや』を遊ぶ際に、ときどきふわっとわかるときにボタンを押すことがありましたが、それで良いのだと、むしろ答えが出てきてから押すのでは遅いのだと知ることができました。(笑)
読みながら、利害関係にある人とのコミュニケーションにおいて、お互いに相手の思考(狙い)を考えることについて改めて考えることもありました。
楽しい時間でした。
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☆3.5
文章量もそこまで多くないし、サラッと読めた
普段クイズ番組などに出演している人たちの脳内がどういう構造になっているのか知れる
結末に意外性が欠けたけど、哲学的に面白かった
Posted by ブクログ
なぜ問題文を一文字も聞かずに正解できたのか。その理由は物語の終盤で明かされ、確かに予想外ではあるが、どこか腑に落ちない感覚も残る。
しかし、東大生・本庄と主人公・三島の人間離れしたクイズ力、そして「なぜこの問題に正解できたのか」という点を含め、その力を身につけるまでの過程が妙に人間らしく描かれている点は個人的に見どころ。
そう考えると物語を通しての本庄の行動は納得できるかもしれない。
Posted by ブクログ
今まで何気なく見てたクイズ番組の見方が変わる、出会ったことのない着眼点のお話。クイズガチ勢の人ってあんな思考回路してるのか... 次元が違いすぎる...しゅごい...。テレビで見る訳が分からないほど早い回答の裏には、こんなにも奥深い読み合いがあったのかと脱帽でした。キャラ達のクイズをする理由にもそれぞれの人生が現れてて良かった。
Posted by ブクログ
サクサクとテンポよく読める。
クイズ大会の最後の問題で、問題を聞く前に回答をした本庄絆が、ヤラセなのか本当に分かっていたのかというストーリーで構成されている。
クイズ大会の問題と、その回答に辿り着くまでの過去の記憶のエピソードを、1問1問振り返るという内容で8割程度構成されており、場面展開は少ない。
クイズについて何も知らない視聴者から見えている世界と、クイズを知り尽くした回答者が考えている世界の違いなどが描かれており、文脈や出題者の口の形など、様々な手がかりをもとに思考をフル回転しているという事がよく分かった。
最後のオチがやや弱い印象であったものの、読者への問いかけで終わっているのだろう。
この作品に出てくるQ-1グランプリというのは、ABCテレビ制作の同名の番組を意識して書かれているのだろか?と思ったが、abcという大学生以下のクイズ大会が実在すると初めて知った。
Posted by ブクログ
クイズ番組での対戦相手が、問題が全く読まれていないタイミングで回答し、正解、優勝をかっさらってしまう、なぜそんなことができたのか、その謎を追い求めるお話
ヤラセなのか否か、対決に負けた主人公の三島玲央は、それまでの答え方からヤラセではないはず、という考えの元、その謎に立ち向かっていきます
実際のクイズプレイヤーのクイズに対する闘い方、答え方、備え方、知識の蓄え方、答えに辿り着くまで、早押しボタンを押すまでの頭の中の巡らせ方、わざと問題をいい塩梅まで読ませるとか、口の形で予想するとか、実際にやってるテクニックとか、問題を作る側のこととか、クイズに関する様々なことも知ることができて面白かったです
ママ.クリーニング小野寺よ
調べましたw
Posted by ブクログ
今年の五月に映画公開される、ということで。
というよりも、文庫本の裏表紙の内容紹介を読むと、クイズ番組の決勝戦で、対戦相手が問題を読み上げる前に回答し、正解して優勝してしまうという、あり得ない設定に読む前からワクワク。
冒頭からクイズマニアの癖について笑えたり、本文に現れるクイズは知的好奇心をくすぐる。競技クイズはストイックで、スポーツのようだ。一方、物語の核となる、テレビのクイズ番組での例の解答自体も、何これ?と驚かされる。
主人公が謎を解明していく中で、クイズの問題が主人公自身の過去の記憶と結びつきながら、物語は展開していく。
クイズ番組で主人公と対戦相手が回答し合う場面は、実際にその番組を見ているかのような臨場感を覚え、思わず手に汗を握ってしまった。
そして謎の解明の中で、あり得ない設定だと思っていたものがあり得そうだと、なるほどと思わされる。
ラストはまあ、今の時代こんな人いそうだな、と思うと同時に、本当にそれだけだったのかなと、少し尾を引く。まさに「人生はクイズ」なのかもしれない。
書き下ろし短編の「僕のクイズ」も面白く読んだ。
著者はこの短い一冊のために、かなりの取材をし、資料を読み込んだに違いない。巻末の哲学研究者・クイズプレイヤーの解説を読んで、更に納得。
Posted by ブクログ
クイズ解答者の思考回路がよくわかったし、クイズ番組を制作する側の視点も描いてあってクイズについての理解が深まった。ゼロ文字押しの謎解き要素もあって面白かった!日本版スラムドッグミリオネア!
クイズって面白いの究極の言語化
ちょうど少し前からQuizKnockさんの動画見るようになってクイズの奥深さに触れているところで、この作品に出会いました。
動画を見ながら、なるほどそういうふうに考えるのか、そういう部分で勝負するのか、と感覚的に捉えていた部分が明確に言語化されており、「クイズの解答」をもらった気持ちでした。
そういう風に、全編を通してテストの答え合わせをしているような感覚だったので、あまりミステリー感は感じず。どちらかというと三島の人生を追体験するようなヒューマンドラマを見ている気分でした。
作中では多くのクイズプレーヤーを敵に回す本庄ですが、私は悪だとは思えなかったです。戦ってる土俵が違っただけ。立場が違えば物事の捉え方も変わる、価値観はそれぞれ。ということを改めて感じました。それこそ多様性ですね。
この作品を読んだクイズプレーヤーのみなさんの感想も聞いてみたいです。
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小説というより、クイズプレーヤーの手記を読んでいる感覚だった
あらすじのワクワク感と反して結末はなんともスッキリしないので、うーん、、出オチ感?
Posted by ブクログ
クイズというひとつのカルチャーの内部を見た気がした。
私が学生時代に友達がクイ研に所属していたことがあり、その頃が現在のクイズ文化の走りだったように思うが、ここまで大きなジャンルになるにはやはりそれなりの奥行きの深さがあるのだと思った。
(まだQuizKnockが創設される前のこと)
結末には正直釈然としない部分もあるが、クイズプレーヤーの思考だったり、エンタメとのバランスや、思想の違いが関わってくるのだなぁと感じた。
「競技」として描いているのは新しいし、今っぽいと思う。
Posted by ブクログ
クイズ王は超人なのか?
クイズ番組を見ていると、初めて聞くような単語で正解していく姿を見て、宇宙人とか同じ人間とは思えない感覚を味わう。
この小説に出てくる人達もノーベル賞の歴代受賞者を全て答えたりしている超人もいるが、主人公はそのタイプではない。
ストーリーはクイズ番組の最終問題で、問題文を1文字も読まれていないのにボタンを押し見事正解し優勝した主人公の対戦相手。
主人公は最初は番組のヤラセで相手が正解できたと思ったが、大会後に相手のことを知り、大会の内容を振り返ることで真相にたどり着いて行く物語。
面白いと感じたのは、クイズ番組の世界はどうなっているのかについて、出場者の視点から解説がある点。まだ数文字しか読まれてないのに解答できるのはなぜか、初めて聞くような単語の解答に「記憶量がいい」や「IQが高い」で片付けてしまう番組製作者や視聴者。
対戦相手は実際には「記憶量がいい」タイプであったが、主人公は自分の身の回りの経験から解答していくタイプであり、連想ゲームのようにして解答にたどり着く姿が意外と視聴者と近いタイプだと思い面白かった。クイズについて、数列に例えているのも秀逸だと思った。
最後の真相に関しては正直釈然としなかった。だがそれまでの真相に近づいていく過程は面白かったし、テンポよく読める作品。ページ数も少ないのでもし関心あればぜひ!
Posted by ブクログ
うーん、なんか惜しい。クイズがやらせかどうかを調べていって・・・・。ミステリーっぽいかなと期待がちらついたが、最後は、そういう着地点にならず、むしろ肩透かしみたいな結末に。うーん、うーん。うーん。なんかもったいない。
Posted by ブクログ
シンプル。期待しすぎてしまったと言うこともあり私的には物足りなさがあって、途中何度かくじけそうになった。けど、映像化するってなるとちょっと見てみたいかも、という感想でした。
Posted by ブクログ
最高峰のクイズ王を決めるクイズ番組の決勝戦。最終問題で対戦相手は問題文が読まれる前、『0秒』で答えを言い当てた。さて、どうやって?
映画化決定作品。ミステリとして読むにはちょっと物足りないけど、設定や魅せ方が巧み。ぶっちゃけ、映画『スラムドッグ$ミリオネア』の舞台を日本にした小説版、といった感じで、その映画を知らない方が楽しめる気がした(245頁★3.0)
Posted by ブクログ
サクッと読めてなおかつ考えさせられる読後感の
なんとも言えないもどかしさ。
クイズという題材でここまで面白くできる
著者の実力に感服。
クイズを別の角度から俯瞰して観るとこんなにも面白いのかと思えた。
そして後日談の短編も面白い!
Posted by ブクログ
面白い!
出だしで引き込まれました♪
カテゴリーとしてはミステリーなのかな?
主人公目線の考察を主として描かれています。
2転3転とかではなく、比較的ライトに読めました♪
もうちょいインパクトのあるラストなら、
あと1つ★が増えた気はします。