あらすじ
クイズ番組の決勝で、僕の対戦相手は1文字も問題が読まれぬうちに回答し正解し、優勝を果たす。彼はなぜ正答できたのか? 推理作家協会賞受賞&本屋大賞6位、圧巻のエンターテインメント。文庫化に際し短編小説「僕のクイズ」を収録! 解説は田村正資氏。
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たかがエンターテインメントのクイズと軽んじるなかれ。すべてを含む混沌から、じょじょに明らかとなるクルー(手がかり)を元に、誤答リスクの許容範囲をリアルタイム更新しながら、情報空間を探索し、最適なタイミングで答えを絞り込む。単に知っている/知らない の問題ではない。回答者にとっては、今までのありとあらゆる経験が、今、その設問にベストアンサーを回答できるかどうかを左右するのだ。
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ドキドキとワクワク
当時、高校生クイズを夢中で見てた。
息子が中高生の時。
解説を書いてる田村くんや、よくTVに出てる井沢くんは、息子と同じ学校で生徒も保護者も学校全体で応援してた。
その時の感情が溢れ出てきた。
ただただ「すごい」と興奮し感激して深く考えなかったけれど、
この本を読んで、
クイズプレーヤーの頭の中を見た、気がする。
「深夜の馬鹿力」の話いいなぁ
言葉への愛情や探究心に溢れてて。
その言葉を理解して自分の中に飲み込めた時、
初めてその言葉を発した人の心と自分の心がつながる。
わかる気がする。
文章を読んでいて、何となくわからない言葉だけれど、気にせず読み進めていってしまったり、
日常や仕事中にたまに使う言葉で何となく意味がぼんやりしてるのに使っていたり、
そんな言葉を、
辞書や
スマホで
調べて、
はっきり飲み込めた時の歓喜と感動!
「クイズとは人生である」名言だなぁ
そう僕のクイズは、なんだなぁ。
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favorite sentence
とりとめのない思い出が記憶の海を漂う。僕はその中に腕を入れ、答えがないか探しまわる。
あった!
僕は答えの欠片に触れる。指先にあった答えを手繰りよせ、しっかりとつかみとる。
太陽が夜の海に溶けてゆっくりと沈んでいく。やがて太陽は夜の海の深い底へ潜ってしまう。人類で初めて「深夜」という言葉を発した人の心と僕の心が、長い時を経てつながる。
クイズが生きている。ーそんな気がしたからだった。クイズは世界のすべてを対象としている。世界が変わり続ける以上、クイズも変わり続けるのだ。
「ピンポン」という音は、クイズに正解したことを示すだけの音ではない。解答者を「君は正しい」と肯定してくれる音でもある。
僕にとってクイズをすることの一番の魅力は、クイズが僕の人生を肯定してくれることにあった。どんな人生であれ、それが間違いではなかったと背中を押してくれることにあった。
「熊の場所」とは、あらゆる恐怖の源となっている原因のことです。「熊の場所」から運良く逃げだすことができて安全を確保したとしても「熊の場所」は心の中に残り続けます。戻って、自分の手で熊を退治しなければなりません。
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とにかく読みやすかった。最初に提示される結果の理由を追うミステリーではあるけれど、解説付きのクイズ番組を見ている感覚だったからかもしれない。また分かりにくい言葉が出てくることも少なかったこともあるかもしれない。
肝心なゼロ回答の理由も下手などんでん返しではなく、クイズの本質を思えばなるほどと思う「出題者の意図」というもので納得できた。最近のクイズ番組は私は全く乗れていないし、最近のクイズタレントやYouTubeも見たことのない私でも、競技クイズというジャンルについてストレスなく知ることができた。文章がとにかくうまく難しくない。そこがいいのかもしれない。頭のいい人が書く文章って分かりやすくて読みやすいなと感じたのが1番。
そして、クイズって遠くに感じていたけれど、思えばミリオネアは子供の頃見ていたし、確かに人生って重要な選択肢のクイズの連続かもしれない…誤答し続けてきたかも…笑
Posted by ブクログ
クイズ番組で回答している人の思考を覗かせてもらっているような細かい描写にクイズの奥深さを感じた。物語の「一文字も問題文が読まれてないのにどうして正解したのか」という設定が面白くて、真実に迫る過程が派手な展開はないものの、とにかく読む手が止まらなかった。
“世界は知っていることと知らないことの二つで構成されています“ それは知っていることでしか世界を把握することはできないということだと思う。だからこそ、「知っていること」を少しずつ増やしていきたいと思った。
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一気読みした。
作者のエッセイだっけ?と一瞬錯覚してしまうようなリアリティがあって、自分もクイズ番組の一出場者・視聴者のような気分だった。
クイズプレーヤーの脳内が、臨場感満載で描写されてて、今後クイズ番組を見る目が変わりそう。
頭に浮かんだ一つの単語から、すぐにクイズ関連情報が連想されていく様も、人の脳みそを覗いてる感覚になって面白かった。
作中に登場するクイズのジャンルが幅広くて、自分もワクワクしながら読めた。
田村さんの解説も、腑に落ちるところが多くて良かった。
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クイズ大会の出題形式に沿って一問ずつ丁寧に描かれる背景と心理描写がとても読ませる物語になっていて良かった。正解に至るまでの過程は丁寧に言語化され、問いに対する答えを導出する人間の思考回路を早押しクイズで表現したのはまさに正解だと思う。
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面白かったです。いやー面白かった。正直に言うとクイズ自体にあまり親しみがなく、途中までスラーと呼んでいたのですが、後半の展開を全く予想できなかった、だからこそ面白さが跳ねました。最後に2人が一旦はシンクロしたように見えて、あっという間に突き放されていくラストがよかったなぁ。それでいて、ふと思い返すと、あれ、彼ほんとに泣いてなかった?と気づいて、もちろんそれは演技かもしれないんだけど、そうじゃない可能性もあるわけで、どちらにしても面白いなぁと。楽しませてくれて、ありがとうございました。
問題を一文字も読み上げていないのに、クイズに正解してしまったのは何故?というシンプルな謎を解いていく。
ミステリーというよりはクイズのことを深く知れる面白い作品でした。
昔友達にクイズをしてる人がいたので主人公とその友達を重ねて読みましたが、本当に似ているところがたくさんあり、特にクイズをやっていると恥ずかしくなくなるというのはなるほどな〜と思いました。
クイズ番組を見る目が変わる作品でした。
僕のクイズを問うている
僕の頭は藤川球児のストレートくらい回転している。
最序盤のこの文章から俄然引き込まれた。
すごく筋の通った展開で、タイトルとラストもリンクしていて読後感の良い作品。
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今まで何気なく見てたクイズ番組の見方が 変わる、出会ったことのない着眼点のお話。クイズガチ勢の人ってあんな思考回路してるのか... 次元が違いすぎる...しゅ ごい...。テレビで見る訳が分からないほど 早い回答の裏には、こんなにも奥深い読み合いがあったのかと脱帽でした。キャラ達のクイズをする理由にもそれぞれの人生が現れてて良かった。
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サクサクとテンポよく読める。
クイズ大会の最後の問題で、問題を聞く前に回答をした本庄絆が、ヤラセなのか本当に分かっていたのかというストーリーで構成されている。
クイズ大会の問題と、その回答に辿り着くまでの過去の記憶のエピソードを、1問1問振り返るという内容で8割程度構成されており、場面展開は少ない。
クイズについて何も知らない視聴者から見えている世界と、クイズを知り尽くした回答者が考えている世界の違いなどが描かれており、文脈や出題者の口の形など、様々な手がかりをもとに思考をフル回転しているという事がよく分かった。
最後のオチがやや弱い印象であったものの、読者への問いかけで終わっているのだろう。
この作品に出てくるQ-1グランプリというのは、ABCテレビ制作の同名の番組を意識して書かれているのだろか?と思ったが、abcという大学生以下のクイズ大会が実在すると初めて知った。
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クイズ番組での対戦相手が、問題が全く読まれていないタイミングで回答し、正解、優勝をかっさらってしまう、なぜそんなことができたのか、その謎を追い求めるお話
ヤラセなのか否か、対決に負けた主人公の三島玲央は、それまでの答え方からヤラセではないはず、という考えの元、その謎に立ち向かっていきます
実際のクイズプレイヤーのクイズに対する闘い方、答え方、備え方、知識の蓄え方、答えに辿り着くまで、早押しボタンを押すまでの頭の中の巡らせ方、わざと問題をいい塩梅まで読ませるとか、口の形で予想するとか、実際にやってるテクニックとか、問題を作る側のこととか、クイズに関する様々なことも知ることができて面白かったです
ママ.クリーニング小野寺よ
調べましたw
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今年の五月に映画公開される、ということで。
というよりも、文庫本の裏表紙の内容紹介を読むと、クイズ番組の決勝戦で、対戦相手が問題を読み上げる前に回答し、正解して優勝してしまうという、あり得ない設定に読む前からワクワク。
冒頭からクイズマニアの癖について笑えたり、本文に現れるクイズは知的好奇心をくすぐる。競技クイズはストイックで、スポーツのようだ。一方、物語の核となる、テレビのクイズ番組での例の解答自体も、何これ?と驚かされる。
主人公が謎を解明していく中で、クイズの問題が主人公自身の過去の記憶と結びつきながら、物語は展開していく。
クイズ番組で主人公と対戦相手が回答し合う場面は、実際にその番組を見ているかのような臨場感を覚え、思わず手に汗を握ってしまった。
そして謎の解明の中で、あり得ない設定だと思っていたものがあり得そうだと、なるほどと思わされる。
ラストはまあ、今の時代こんな人いそうだな、と思うと同時に、本当にそれだけだったのかなと、少し尾を引く。まさに「人生はクイズ」なのかもしれない。
書き下ろし短編の「僕のクイズ」も面白く読んだ。
著者はこの短い一冊のために、かなりの取材をし、資料を読み込んだに違いない。巻末の哲学研究者・クイズプレイヤーの解説を読んで、更に納得。
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クイズ解答者の思考回路がよくわかったし、クイズ番組を制作する側の視点も描いてあってクイズについての理解が深まった。ゼロ文字押しの謎解き要素もあって面白かった!日本版スラムドッグミリオネア!
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クイズプレイヤーの人達の思考回路について、これまで考えたことがなかったので、とても新鮮で面白かったし、絶対ありえないと思われたゼロ文字回答が可能であると導かれている考察が、これまでにない題材、また納得のいくもので面白かった。
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シンプルに面白かった。
クイズ大会の決勝でクイズの問読みの前に正解を導き出し、優勝したライバルの秘密を解き明かそうとするストーリー。
なにかあるはずだと思って読み進めて、結局結論はあっけないものだったが、
その裏切りがなんとも言えずよい。
ミステリーだ伏線だと期待して読めば読むほど、こちらが勝手に妄想した結末を良くも悪くも裏切られる。なかなかない興味深い作品
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映画化されると聞いてネタバレされる前に。
2時間で読み終わると解説には書いてあったが、なかなか進まず1ヶ月はかかってしまった。
リアルなクイズネタも沢山出てきていつか使えそうな蘊蓄もちらほら。
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参考書のような本だった。
至る所で、この状態で出題されるクイズは何かと自分自身に説いて、自らそれに答えることの繰り返しが行われ、正解不正解だけでなく、芸術点のようなものも回答者にはこだわりがあるということを知った。
助詞の使い方で答えが絞られたり、テレビでみる機会があったら、本当なのかを今後はそれにも注目したいと思った。
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クイズプレイヤーの思考が論理的に書かれていて面白かったし、作中のクイズが勉強になり知的好奇心がくすぐられる。
クイズに自分の人生を肯定される感覚というのは本気でクイズに取り組んだ人にしか分からないことだが、三島の思考を通してそのような感覚を知り、理解できるのが面白い。
ただ、最後は感動のまま終わる方が自分の好みだと思った。
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あるクイズ大会の優勝を決める最後の問題で、問題文が読まれる前に回答して正解し優勝したという事が起きた。
ヤラセなのか否か?
準優勝だった主人公が真実を探すミステリー作品。
ミステリーとしては、最初に想像した通りの結末でしたが、文体や語り口が軽妙で楽しく読みやすい作品で一気に読みました。
題名の「君のクイズ」とは、即ちクイズプレーヤーである主人公にとっては「君の生き方」であり、「僕のクイズ」(生き方)ではない。
その点に清々しさがあり、良い作品でした。
これからも「僕の読書」をしていきたいと思う。
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解説まで読みやすくて、感動を覚えた。スルスルと読めてしまうとても面白い本でした!
オチは良くも悪くも釈然としないですが。。。
本題とはズレますが、生身の人間を偶像化する文化について、対象にされる側の気持ちとともに文字化され、語られていたところが個人的に刺さったというか、考えさせられました。
主人公視点で語られる「君」のクイズに対して、無意識に「僕」の前提を元に謎を解こうとしてしまっていた自分に気づきました。視点を意識すると物の見方や捉え方、前提まで変わることがあるのだと改めて気付かされた一冊でした!
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物語というよりクイズ論を読んでいるような感覚だった。クイズ一問一問を丁寧に掘り下げながらそこに自分の過去や記憶を重ねていく語りが印象的だった。
今まで知らなかったクイズの世界を知れたことが嬉しい。
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ページ数も少なく小難しい表現もないから読みやすい。
本庄絆の過去がどこまで本当なのかは結局わからなかった。全て本当な気もするが、嘘な気もする。
クイズ番組の回答者の方々はあれだけの知識をどうやって脳に貯めているのかずっと不思議だったのが三島玲央の視点から理解できた気がする。
クイズへの向き合い方が違う2人は永遠に分かり合えないんだろうな。本庄にとってのクイズは道具、三島にとってのクイズは人生なんだろうと。
もしクイズが人生だとするなら、そのクイズにとっての正解とは何かを考えさせられる。
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ミステリー初心者である僕にとってミステリーの楽しさ、そしてクイズの世界を教えてくれる導入本として最高だった。また、三島がクイズに正解するとき、それまでの人生が肯定されているように感じる、という描写から、僕も作品を楽しむこと自体が好きなのは、自分の人生を肯定してくれたり失敗に立ち返らせてくれたりと、作品を楽しむことができているこれまでのすべての自分と向き合っているからなのだな、と感じた。あっという間に読み切ってしまった。
クイズって面白いの究極の言語化
ちょうど少し前からQuizKnockさんの動画見るようになってクイズの奥深さに触れているところで、この作品に出会いました。
動画を見ながら、なるほどそういうふうに考えるのか、そういう部分で勝負するのか、と感覚的に捉えていた部分が明確に言語化されており、「クイズの解答」をもらった気持ちでした。
そういう風に、全編を通してテストの答え合わせをしているような感覚だったので、あまりミステリー感は感じず。どちらかというと三島の人生を追体験するようなヒューマンドラマを見ている気分でした。
作中では多くのクイズプレーヤーを敵に回す本庄ですが、私は悪だとは思えなかったです。戦ってる土俵が違っただけ。立場が違えば物事の捉え方も変わる、価値観はそれぞれ。ということを改めて感じました。それこそ多様性ですね。
この作品を読んだクイズプレーヤーのみなさんの感想も聞いてみたいです。
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徐々に深堀っていくのが面白かった。
だけど、読み終わったあとすごいものをみたなぁって感覚にはならなかった。まぁ、そんなもんか程度だったような。
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職場の先輩が「面白くて2時間でよみおわった」と言っていたので買ってみた。
私は数ヶ月かけてちまちま読んだ。
クイズに関することとか、いろいろな知識とか書いてあって初めて知ることは多かったし、
最後まで読めたからそれなりに自分の中で面白かったのだと思う。
「紙で本を読む」という体験が好きだなーと、思った。
Posted by ブクログ
スラムドッグ$ミリオネアみたいな構成。淡々とした文。クイズをテーマにした作品の性質上仕方ないのだろうし完全に好みの問題だけど、説明すぎる文章は少しだるかった。けどそこにクイズプレイヤーの理屈っぽさを感じて面白かった。
僕は普段ミステリーの類は読まなくて、そのジャンルのルールとかマナーみたいなのもよくわからないのだけど、本作みたいな真相でミステリーファンは納得するのか?と思うような結末だった。つまり「そういうことだったのか!」みたいな、想像していた"ミステリーの気持ちよさ"みたいなものはあまりなかった。ただ、だからこそフィクションの嘘臭さというかミステリーとしての予定調和感というか、そういうのを感じなくて個人的には納得できた。
Posted by ブクログ
んーもっと劇的な理由があるのかと期待しすぎてしまった感はある。ただ、クイズに答える人達の知識量の凄さに普通にビックリした。早押しする人達が莫大な情報量の中から選択し、もしくは予想して答えてる。しかもあんな短い時間の中で。それは本当に凄いな、と思った。
Posted by ブクログ
主人公と共にゼロ文字押しのクイズを読み解きながら進めていく物語
自分自身クイズ番組自体それほど見たことがなかった為、
クイズは知識量を競う競技だと思っていたが、
「読ませ押し」や「確定ポイント」など、技術を駆使して回答している様がよくわかり今後クイズ番組を見てみたいと思わされる本だった。
クイズ参加者達は、ゼロ文字押しがヤラセだと非難する中、
主人公だけがこのゼロ文字押しを自分へのクイズと化して何故ゼロ文字押しをすることができたのかを探っていく。
そこにはテレビ番組の生放送のクイズだからこその、
クイズ番組やテレビ業界の中身を知らないからこその、カラクリというか、答えがあった。
あっと驚くような展開というよりかは、
なるほどなと納得してしまったが、
ここまで追求する主人公の探究心に感服した。
クイズ王はただの物知りではなく、探究心の塊の人たちなのだと思った。