【感想・ネタバレ】君のクイズのレビュー

あらすじ

クイズ番組の決勝で、僕の対戦相手は1文字も問題が読まれぬうちに回答し正解し、優勝を果たす。彼はなぜ正答できたのか? 推理作家協会賞受賞&本屋大賞6位、圧巻のエンターテインメント。文庫化に際し短編小説「僕のクイズ」を収録! 解説は田村正資氏。

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僕のクイズを問うている

僕の頭は藤川球児のストレートくらい回転している。
最序盤のこの文章から俄然引き込まれた。
すごく筋の通った展開で、タイトルとラストもリンクしていて読後感の良い作品。

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2025年11月29日

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ネタバレ

半年前に買ってから途中まで読んでずっと放置してしまっていたが、本日ようやく読破。

話の流れが分かりやすく(最初に話の中枢となるクイズ大会の描写があり、その後はひたすら主人公が、相手の男がどうしてクイズに0文字で回答できたのか、ヤラセなのかを考えるというもの)、何より結局ヤラセなのか、なにかタネがあるのかと展開が気になってサクサクと読むことができた。

結果として、ヤラセではなく、ディレクターの作問の傾向と問題を読む人の口元を見て、0文字で回答を導き出したという答えに、心底驚いた。予想できた答えではあったけれど、ある意味だからこそ予想できなかった。

それから、途中の主人公のお金が貰えるかもしれないからSNSに何も投稿しない、とか、そういう心情描写から人間らしさが沢山感じられて面白かった。

ただ、この作品が映画化すると聞き、一体どのように映像に起こすのだろうかと、読めば読むほど考えてしまって、とても興味深いと感じた。

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2026年02月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ちょっと表現が違うかもしれないけど
主人公が考えてた以上にその出来事は小さなことで本人にとってはただの踏み台でしかなかったって言う虚無感みたいなものがすごいリアルだなと思った
最初から最後までずっと主人公の分析が書かれてて正直このままそーとーすごい真実が待ってるのかなと思って期待感が膨らんだところに、えっそういうこと?って結末で、自分も主人公になった気分だった
普段生活してても確かに、自分にとっては人生と言えるくらい大切なことがあいつにとっては踏み台だったってわかってすごい悔しいことあるけど、結局そう言う事象って忘れ去るしか解決策ないんだよね
おもしろかった!

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2026年02月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ミステリーなのか?知的興奮を感じるのは最後のタネの部分ではなく、クイズそのものとそこに行き着く過程だった。ボタンを押してから回答するまでの僅かな時間でプレイヤーの頭の中でどのようなロジックが展開されているのか。時間感覚の操り方が巧みなおかげで終始スピード感と緊張感を持って読むことができた。
クイズの答えとなる情報の雑学とそれに結びつく原体験で少しずつ三島のキャラクターが掴めていく過程が、就活の面接官に近いなと感じた。
読み手は面接官のような立場で三島自身を深堀りしていくが、
一方で、あくまで本作品の主体は三島のみで、彼の知り得る情報しかないので、結局本庄がどういった人間なのか、どういう背景を持っているのかわからない。ここがこの本のミソなのかなと思う。
三島や視聴者、そして私たちが少ない情報のみで本庄のキャラクターを勝手に飾り付けて膨張させていく様子は今の日本で流行する「考察文化」に似ている。一方的な視点や情報のみで一方通行の答え合わせをする。ワンピースとかアベンジャーズ考察とかに似てるなと思った。本作の場合面白いのは、本庄自身がその考察文化を逆手に取っているところである。またそれは作者に踊らされて結末に肩透かしを食らった自分にもいえるかも。

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2026年02月04日

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ネタバレ

本作は、競技クイズ界において今最も強いプレイヤーとされる社会人クイズプレイヤーの主人公、三島玲央が、テレビのクイズ番組にてタレントの本庄絆に負けるという場面から始まる。それも、クイズの問い読みが始まる前に。「0文字押し」なんてありえるのか。「ヤラセ」とも「魔法」とも形容されたそれは、クイズプレイヤーだからこそ否定したいものであり、クイズプレイヤーだからこそ否定できないものだった。一般に「魔法」と言われるような早押しは、実は競技クイズの競技性によるものであり、ロジックとテクニックの賜物である。もちろん知識や経験も必要である。クイズ番組に出るだけのタレントに、それらが備わっているはずもなく、備わっていたとしても「0文字押し」は不可能であるはずだった。三島は「0文字押し」の謎に迫る過程で、「クイズとは何か」という問いへの答えを見つける。

前提として、読者に競技クイズについての興味関心があるかによって評価が分かれそうなところだとは思うが、私自身はとても面白く読めた。「0文字押し」の謎解きを軸に、競技クイズに向かう主人公の心情が臨場感たっぷりに描かれるのが良い。クイズの描き方もリアリティがあるし、「Q-1グランプリ」決勝での問題を挟みながらそれぞれの人生を回想するという構成も良かった。

三島にとってクイズとは「人生」である、という答えは、三島が決勝の問題を振り返る時点から明かされつつある。競技クイズで勝つためには、知識だけでなく、早押しの技術(シンキングタイムを使って考える前提で答えが分かる前に押すこと、「読ませ押し」、「確定ポイント」など)を磨くことが必要であり、テレビタレントの本庄にそれらが備わっているはずがない、と考えていた三島を始めとする競技クイズプレイヤーたちは、本庄のヤラセを疑う。しかし、三島は問題を振り返っていくうちに、決勝で出された問題はどれも三島と本庄に関わりの深いクイズであることに気がつく。本庄はそのことに気がついていたからこそ「0文字押し」ができた。そのような問題を用意した総合演出の坂田もそのことに気がついていたのだろう。
クイズの「内側」からクイズを見ていたクイズプレイヤーたちが気が付かなかったことに、クイズの「外側」にいる本庄や坂田が気付いていたというのはなんとも皮肉的である。

このロジックは読者にも適応されることかもしれない。競技クイズのプレイヤー、もしくは競技クイズに興味のある読者にとっては、本作はクイズの「内側」を「外側」から暴いたミステリー小説と受け取ることができる。生活の手段としてクイズを利用しようとする強かな本庄のクイズ、クイズとは人生だと確信する三島のクイズ、二つは対極にあるようだが、どちらも「君のクイズ」である。すると、読者は自然と「私のクイズ」を考えさせられるのではないだろうか。その時点で、クイズはその読者の「内側」に存在する。一方で、読み終わっても訳がわからない読者もきっといるだろう。クイズを稼ぎの手段にしようがしまいが、大した違いはないだろう。本庄はクイズの本質を理解し、メタ的な視点で決勝の問題を捉えていたから勝てた、それだけだろう。私はそれも決して間違いではないと思う。そう感じる読者は、きっと「外側」からクイズを見ているのだ。
そしてこの「内側」「外側」の問題はクイズだけにとどまらないと考える。どんな作品に対しても、読者それぞれの「内側」と「外側」が存在する。野球のルールを知らない人が熱血野球部青春小説を読んだとして、真にその内容を理解できたとは言えないだろう。いくら作中でルールの解説があっても、それが読者の「外側」にある以上は「内側」にいる者と同じようには読めないのである。
感想の最初に書いた、「読者に競技クイズについての興味関心があるかによって評価が分かれそう」というのはそういうことである。

田村正資氏の解説にあった、「競技クイズは実際の名称などを用いてリアリティを追求しているのに対し、テレビクイズは全て仮称であり、そこが本庄絆という人間を浮き立たせているポイントである」という趣旨の指摘にはかなり納得した。競技クイズプレイヤーでない私でも手に汗握りながらリアリティを感じられたのは、このような工夫によるものだろう。

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2026年01月27日

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ネタバレ

クイズ番組の決勝で、僕の対戦相手は1文字も問題が読まれぬうちに回答し正解し、優勝を果たす。彼はなぜ正答できたのか?

この謎に、「ヤラセでした」以外の納得感のある結末が用意できることに、まずびっくり!クイズとはどうやって解くものなのか、というクイズの世界についても知ることが出来てとても面白かったです!※作者の友人に競技クイズプレイヤーが何人かいるらしく、リアリティが素晴らしかったです。

結末も良かったです。読み終わった時はモヤモヤする結末にやや微妙な気分になりました。他人に勝手なイメージを重ねてくる人を煩わしいと思っていた主人公でさえ、自分自身も対戦相手に勝手なイメージを抱いていて、それが裏切られてモヤモヤ…。そのモヤモヤがそのまま読後感になってしまうのですが、そのモヤモヤこそが作者が突き付けたかったことなんだろうなぁ。冷静になると納得の結末です!

でも、クイズを通して世界をより知ることができる、というのは本当かな〜?と思いました。作中でも触れていたように、ある程度以上のマニアックな知識は問われないそうなので、本気で本気のクイズプレイヤーになるなら、どんなに興味のある事も、ある程度の深度までクイズに答えられる範囲で知ったら、それ以上は調べない、という人生になってしまいそう。そういう意味では、(最近ジョージ・オーウェルの絶版になった本ばっかり執拗に読んでる)自分はクイズの世界は性に合わなそうだなぁ、とは思いました。

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2026年01月14日

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ネタバレ

クイズ、それも早押しをテーマにしたミステリーという珍しさで手に取る。演出側が生放送として成立させるため、ヤラセではなく実は解答者が答え得るギリギリの問題を出すという考えはリアルさがあった。スラムドッグ程の偶然の奇跡ではないのが良い。結局ラスト0文字解答も、本庄は正解でなくともよかったという覚悟が競技者vsエンタメタレントの違いで真相か。人生の分岐点も全てクイズ。頭フル回転させ、勇気を持ってマイウェイで押すしかない。

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2026年01月13日

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ネタバレ

舞台設定がリアルで物語に入り込みやすく、ノンストップで読み切りました。
本庄がどうしてゼロ文字押しができたのか、ミステリーとしても面白かったし、本書の中で出題されているクイズや、競技クイズのテクニックなどを知れるという点でも楽しく読むことができました。
山形出身のため某クリーニング店については知っていましたが、逆にローカルチェーンで県民しかわからないということに驚きました

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2026年01月31日

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ネタバレ

競技クイズに関する知識(読ませ押しやパラレルなど)は多少はあったため、そういえばそういうものあったよね、と思い出しながら読んでいた。競技クイズを全く知らない人でも楽しめるように丁寧に説明してあるので、誰でも安心して読める。
堅苦しい描写は少なく、文章としてはすらすらと読めた。途中、長々と説明している文章は多いなと感じてしまい、途中で飽きてしまいそうだったが、中盤以降の展開が面白かったので最後まで読みきれた。
ストーリーとしては、順を追って段々と謎が明らかになっていく構成で、こういう理由で0文字で押せたんじゃない?と推理しながら読めた。ミステリーではないが推理を楽しめるという、新感覚?に感じた。

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2026年02月05日

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ネタバレ

あまりクイズに興味が無いからなのか、それならなぜ読んだのだろうとなるから、多分興味はあると思うのだが、この本の深みを掴みきれなくて、掴み逃してしまった感じがすごくする。クイズを知るには、出題者側、敵側、そして自分。たくさんの裏側を探りに探る必要があるんだ。そういうことをしているんだとわかった。

もしろい知識が着いたことはよかったなーと思います!

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2026年01月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

クイズ番組を題材にした小説。
問題文が読まれる前に早押しボタンを押し、回答してしまう。ゼロ文字押しで優勝した主人公の対戦相手。

なぜ回答できたのか。ゼロ文字押しの真相は。
主人公視点で謎に迫るミステリー。

個人的には正直そこまで引き込まれなかった。
クイズのテクニックや、クイズ業界について知ることはできたが、真相についてはそんなものかという印象だった。
テレビ番組において、クイズは人気コンテンツの一つと聞いていたので期待していたのだが。

クイズを作成するプロヂューサーの意図や傾向、出題するアナウンサーの口の形が決め手となりゼロ文字押しに至った。
その話題性を利用して、対戦相手はSNSでの成り上がりを目指していく...

主人公にも対戦相手にもあまり感情移入できない作品だった。

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2026年01月19日

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