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Posted by ブクログ
数年前、インターネットの海で初めて見た「階段」という詩がとても好きになって、以来ずっと大切にしていたのです。
初めて見てからほんの数週間ほど前まで、きっとわたしの知らないどなたかが書いた詩なのだろうと思っていましたが、何故だか突然誰が書いたのか?もし手に入るなら手元に置きたいと思いついて、インターネットで調べました。
寺山修司の本は2冊持っていましたが、詩集は持っていなかったし、作詩をしていたことも知らなかったのですが、手に入るということが嬉しくて早速本屋さんで買いました。
いま読んでもとってもとっても素敵ですが、何年も前、もっと自分の感性が定まっていない、まだ構成中のふらふらした頃に出会いたかったと思いました。
この詩集が自分の感性を構成する部品のひとつになってほしかった・・。
でも「階段」に惹かれたわたしはこの詩集を好きになるような感性を持っていたようで、海も天文学も少女も宝石も猫も好きです。
びっくりするぐらいわたしの好きなものがたくさん詰まっていて、ぜんぶの言葉を覚えておきたいぐらいです。
人は誰しも自分が好きなものを敏感に察知するアンテナを持っていて、びびっと反応するとふらふら~と惹きつけられてしまうのかもしれない・・。
寺山修司ってよく聞く人だけど、2冊本を読んだけど、あんまりよくわからない、いったい何なんだろう?と思っていましたが、ちょっと距離が縮まった気がします。
Posted by ブクログ
初めて読んだ寺山修二の本が「家出のすすめ」だったせいだろうか。
あれから彼のどの著書を読んでも、寺山修二に対するイメージは「家出少年」のまま変わることがなかった。「身捨つるほどの祖国はありや」と彼が詠んだ歌があまりにもインパクトが強かったせいもある。
だがこの本を読むことにより、また一つ別のイメージも定着することになる。
どこかテネシーウイリアムズの戯曲「ガラスの動物園」の主人公の少年を思わせるような、センチメンタルで繊細な少年である。
この詩集は、今にも壊れそうな美しい硝子細工のような心を持った少年の、アイロニーに満ちた叙情詩である。
「ヒスイ」という一編の詩がある。
「だがヒスイは買うにはあまりにも
高価すぎて
ぼくはあまりにも
貧しかった
だからこそぼくは歌ったのだ
せめて言葉の宝石で
二人の一日を
かざるために」
寺山修二は言葉こそが唯一無二の宝石になりうると信じていた一人なのかもしれない。全編に、宝石のような言葉が散りばめられてある。
手のひらに宝石を
それは君がくれた、たったひとつの言葉
エメラルドのラブレター
Posted by ブクログ
これもまた読み応えのある詩集でした。
寺山修司って方は、すごい才能の持ち主だったってことが
たった一冊のこの詩集で、誰にでも難なくわかるのです。
難しい言葉はありません。
誰もが奥底に潜ませる匣に持っているような
さみしさや悲しみ。
追っても戻らぬ大事にしていたなにか。
今、夜の隅から捧げたくなるような愛の言葉とか
冬の海と空の風景とか
巴里のあやしげな裏町やサーカスや
良くできた機械人形に眩惑されるような
取り返しのつかない酩酊感があるだけです。
おそらく私もあなたも、よく見知っているはずです。
扉を開けて、無垢で凶暴で、切なかった頃に
出会いにいらしてください。
お勧めです。
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