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Posted by ブクログ
この作品は、山崎豊子さんが約8年かけて取材・執筆し、300人もの中国残留孤児への聞き取りを重ねて生まれた小説です。
戦前戦後の混乱の中で中国に取り残された残留孤児の過酷な運命を背景に、主人公の陸一心が歴史や政治に翻弄されながらも尊厳を失わずに生き抜く姿が描かれ、強く心に残りました。
入院中に読み、退院後に時間が空いても即物語に入り込めるほど引き込まれ、私の人生で「過去イチの作品」になりました。主人公の苦難に満ちた人生を知り、人生への向き合い方に深く感化されました。
舞台化もされていますが、まずはNHKのドラマを観て、感動をもう一度味わいたいです。取材の軌跡を記した本も読んでみたいと思います。
Posted by ブクログ
読み終えてまず感じたのは、「ここまでのすべてが無駄ではなかった」という深い充実感でした。一心のような過酷な人生を自分が歩むことはありませんが、それでも彼の姿勢は、自分も前向きに生きようと思わせてくれます。
最終巻でも一心には次々と苦難が襲いかかり、罠にはめられ、ついには左遷まで経験します。それでも折れず、絶望に沈まず、生き続ける。その強さには本当に胸を打たれました。そして、今まで生きてきた事がようやく報われていく場面には、読んでいる自分まで救われたような気持ちになります。
タイトルの「大地の子」が回収されるのは本当に最後の最後。一心が中国に残ることを決断した瞬間、彼の歩んできた道と、その先に広がる大地とのつながりが腑に落ちました。「ああ、この物語はここに向かっていたのか」と静かに納得できる結末です。
読み進めてきた時間すべてが報われるような、深い感動の余韻が残る一冊でした
Posted by ブクログ
4巻通してaudible で聞いた。
終わって安堵感。
良い終幕だった。これ以上一心に辛いことが起きないことを願うのと、小説が終わったことでその出来事から解放されるような気持ちに似た安堵感だと思う。
それほどまでに辛い内容だった。
一心や妹のあつ子のような境遇の残留孤児はたくさんいたのだろう。子供の頃にテレビで見ていた残留孤児のニュースを思い出す。
残留孤児の話と製鉄所建設の話が絡み合いながら、当時の日本と中国の世情もよくわかる。
あとがきには、当時中国側に取材した時の様子もあり、好意的だった指導者から、政治が変わると、一変して取材不可になったりと苦労の様子が伺える。
二つの祖国と大地の子は、時々読み返さなければならない作品だと改めて思う。
今回audible で聞いたけど、とても聞きやすく良かった。
Posted by ブクログ
最後は結局、中国人であると自分のことを思うんだと言う感想。日本人であっても、その地で様々な試練を乗り越え、様々な人に出会い形成した人生は、そう簡単には覆らないんだと強く感じた。昼顔すと、そのような状況に陥る一心のような人を生み出した。戦争の残酷さも身に染みて感じた。血の繋がった本当の父親、自分の命にも変えて育ててくれた。中国の父親のどちらを選ぶかと言う選択を迫られる一心の辛さが、身に染みて感じた。
コールを立てる工程の描写については、自分の今の仕事上も、のような思いで建てられた頃なのかと思うと、鉄鋼業に対する見方がかなり変わったように思える。一方で、このようにして、日本が技術供与した中国の製鉄技術が、世界中を不況に陥らせている事はなかなか興味深いと思った。また、中国の社会の汚いところや、素敵なところ、中国人と言う国民の人柄についても、話の中に入り込むことで、より理解を深めることができた。
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