【感想・ネタバレ】新装版 翼をください【毎日文庫】のレビュー

あらすじ

世界一周飛行を果たした純国産機と失踪した伝説の女性パイロット。
圧倒的なスケールで描かれる、史実から生まれた大空の冒険ロマン!

1939年、第二次世界大戦前夜。前人未到の世界一周飛行に挑む純国産機ニッポン号と失踪した伝説の女性パイロットの運命が交錯する――自由と平和を渇望し、歴史の闇に消えた二つの「翼」の秘密を追い、新聞記者の翔子はある人物を探してアメリカへ渡る。翔子が辿り着いた驚くべき真実とは――

「世界はひとつ」-----飛行機乗りたちの熱き思いが、時空を超え、いまなお戦争が止まぬこの世界に、強く切なく響く。「壮大な世界観に圧倒」「何度も涙が溢れた」「一緒に世界一周をしている気持ちになった!」と大反響。史実をベースにフィクション創り上げる原田マハの作風の原点。待望の新装版。

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Posted by ブクログ

分厚いけれど、一気に読んでしまうくらい面白い本に久しぶりに出会った気がする。ノンフィクションかフィクションかわからなくなる。原田マハさんの物語に引き込まれた。

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2025年11月25日

Posted by ブクログ

大好きな原田マハさんの作品の中でも、一番良かった作品になった。空を飛ぶ事、世界大戦へと向う緊迫感、魅力的な登場人物たち…長い物語だったがあっという間に読めた。

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2025年11月03日

Posted by ブクログ

世界一周旅行を成し遂げた日本人達とその実に隠された女性パイロットを巡る物語。

原田マハさんはアート系が好きで、そちらを中心に読んでいたのでなかなかたどり着かなかった。今回新装版ということで手に取ったけれど、もっと早く読めばよかった!

エイミーと山田さんはもちろん、ニッポンの乗組員もエイミーの仲間たちも、現代パートも、皆かっこいいんだよなぁ。物語としても十分面白いうえ、あとがき等にも書かれていた通り、今の世界にとっても大切なテーマが書かれている。

これぞ原田さんという感じで、初期の作品と知ってびっくり。現実とフィクションの境目がわからなくなるほどのリアリティと、展開、その中での人物がまたみんな魅力的。やっぱり大好きです。

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2025年11月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

家の近くの書店に平積みされていて、原田マハさんの新作なんだ!と思ってあらすじ読んですぐに買ったら新装版だった(笑)

トータルでとても私好みの作品、実在のアメリカの女性パイロットと、これまた実在の日本の国産飛行機ニッポン号の話。

世界でドンパチやっていて、無人航空機が殺人兵器として使われている今、この本に出会えてよかった。技術は常に人間の暮らしをより豊かにするために生まれて、結局人を傷つけるために応用化されるのだと思うと悲しいが。だからこそ、エイミーの「世界は、ひとつ。」「空から見れば国境などない」という言葉が胸に響いた。

あとは第二次世界大戦期や戦間期をテーマにした作品は多々あるけれど、この作品はヒューマンドラマの要素も多くあってやはり良い。特にエイミーとトビアスとの関係やその他乗組員との関係、カメラマン山田と新聞社の社長やニッポン号乗組員の関係性、アインシュタイン博士やアメリカ大統領&軍高官、山本五十六の登場など、その時代に出てきそうな人たちがただ登場するだけでなく、人物それぞれのキャラクター濃く描かれていて楽しめた。多層的に楽しめた。

ちなみに、前半アメリカ舞台の部分で出てきた"One world"という言葉に、お?JALが関係あるのか?と思ってしまったりした。特に関係なさそうだった。

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2025年10月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

原田マハ13作目。

ストーリーが壮大で登場人物もあまりにも有名だったが違和感なくスッと入ってくる表現力、、。エイミーのただ真っ直ぐな思いが伝わるからこそ、自分がさせられていたことを知った時の悲しみや自分すらにも抱いたであろう嫌悪感を感じて苦しかった。残りの燃料がほぼなくなったあの数秒でエイミーが伝えたのは、私情ではなく世界に対するメッセージだったことが、エイミーの人間性を表していてグッときた。エイミーのことを労うニッポンの乗組員と、その思いを受け止めて消えたエイミーの絆、どちらの複雑な思いもとても伝わって感動した。

原田マハの史実に基づいたフィクションやっぱり素晴らしい!

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2025年10月01日

Posted by ブクログ

560ページでボリュームたっぷりに描く史実を基にした長編航空スペクタクル。ストーリーの構成も見事で、冒頭の現在軸から一気にタイムスリップして読者を未知なる冒険へと誘ってくれる。国境を越えた人々との出会い、別れ、衝突をまるでその場にいるかのような臨場感たっぷりに丁寧に描写してくれる。匂いや振動が伝わってきて手に汗を握る展開も随所にあるので全然飽きない。やっぱりエイミーという素晴らしいキャラクターが物語の魅力を通底していて、後半は完全に虜になる。

毎日新聞の世界一周が元ネタらしいけど不勉強で全然知らず、ウィキを見ても情報が少なかったので戦後80年の今、もっと注目されていいのでは?

読み終わった後は一抹の寂しさもありつつ、改めて日本人として平和への渇望を堅持していく姿勢を持ち続けたいと思った。せかいはひとつ

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2025年08月28日

Posted by ブクログ

著者 原田マハさんのファンであり、今回の新装版は仕事でお世話になった矢部さんと原田さんの対談が最後に収められているとのことで読んでみた1冊。飛行機に憧れ、世界一周を夢見た世代の実在の人物を描いた物語はとっても面白かったし、社会情勢を反映したリアリティも感じる作品でした。
いつの時代も自分のやりたいことを実現するためには社会情勢と折り合いをつける必要があったり、どんな苦労も乗り越える覚悟と実際の行動が必要だったり、助けてくれるのは仲間だったり、変わらないんだよなと思うところもありました。

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2025年08月10日

Posted by ブクログ

史実とフィクションを織り交ぜた、実に面白い冒険小説であった。
陳腐な表現であるが、世界一周を試みる航空機に降りかかる試練やドラマに、読んでいてわくわくドキドキし、爽やかな読後感に包まれる良い小説だった。

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2025年11月01日

Posted by ブクログ

第二次世界大戦前の不安定な時代。アメリカで世界一周をしようとした女性パイロットと、日本の新聞社が世界一周を実現した物語。

この物語はモデルがいたということで実際に調べてみたが、今の時代の航空機と当時の航空機と機能が明らかに違うが世界一周ができるほどの機能を導入したという、日本の技術に驚きを隠せなかった。

不安定な時代だからこそ感じる平和とはなにか。

エイミーが言う「世界はひとつ」。
この言葉は、のちに出会うアインシュタインの「共存」にも繋がる気がした。
全世界、国籍も性格も文化も違う。そんな中で武器を手にせず、お互いの価値観を認め合い過ごしていくことの重要さがあると思う。読んでいたときに現代の戦争や内紛を思い出しながら…。

また、不安定な時代の中で世界一周を行った暁星新聞社の人たちをみて目標へと貫く逞しさは全世界共通。

そしてエイミーが暁星新聞社の彼らに放った言葉
「翼を、ください」。

パイロットとして矜持を持ち合わせ、世界一周を行う彼らに感化され、改めて自分自身がパイロットとしてやるべきことを決断したんだろうな、故郷を離れてまでもやりたいことへの強さを感じた。
それは「今しかできないこと」をこれからやろうという意志の強さも感じる。

それは今でも言えることだけども、自分自身へ矜持を持ち合わせ生きていくことは、自分への生きがいややりがいを奮い立たせること。普段の中で感じる些細な生きがいを噛み締めながら過ごしたいなと思いました。

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2025年10月30日

Posted by ブクログ

第二次世界大戦前夜。前人未到の世界一周飛行に挑んだ純国産機ニッポン号と、失踪した伝説の女性パイロット・・・。飛行機乗りたちの熱き想いを、圧巻のスケールで描く、強くて切ない大空の冒険ロマン!これだ!!!

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2025年10月16日

Posted by ブクログ

フィクションとノンフィクションの境界を曖昧にさせる、原田マハさんの原点ここにあり。ほんとっ史実なんじゃないかと錯覚するぐらい、自然に「物語」が溶け込んでいます。

2007年、新聞社の女性記者、翔子が一枚の写真を見つけるところから物語が始まります。

時は遡り1939年第二次世界大戦が始まるか始まらないかの微妙な時期、各国が飛行機能力の高さを競い合って誰が世界一周を実現させるか。アメリカ人パイロットと日本人パイロットの運命が交錯する。いつ、交わるの!?まだなの?

今や上空10000mを飛行機で飛ぶなんて当たり前だけど、考えてみたら窓を挟んだ外の世界は、-50℃ぐらい、酸素分圧(酸素の体への取り込みやすさ)1/5ぐらいと、昔の飛行機乗りってタフ過ぎる。と教養深まる良き小説でした。




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2025年10月12日

Posted by ブクログ

帯の宣伝にもあったように、自分も世界一周した気持ちになる小説だった。空中での様子が目に浮かぶ描写でわくわくした。どこまで史実に基づいているのだろう。色々と調べたくなった。彼女がどうなったのか気になるけど、そこは分からないままなのがまたいいのかな。

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2025年10月04日

Posted by ブクログ

日本の航空史を知らずに本書を読んだ。フィクションとノンフィクションの差もわからぬまま、物語に没頭した。アート作品ではない原田マハ作品として初めての作品だったが、違和感なく読むことができた。

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2025年09月30日

Posted by ブクログ

史実にフィクションを足す原田マハの原点。
第二次世界大戦直前に赤道直下の世界一周飛行を達成したニッポン号。
私は小説を読むことによって、いろんな雑学知識が入ってくるのが好きなのですが、エイミー・イーグルウィングの史実の人、女性初の色々な飛行記録を持つだけでなく、世界初の赤道直下世界一周飛行を達成直前までいって謎の失踪を遂げたアメリア・イアハート。ナンバー1でなくても切り口を変えればナンバー1になりうる、というマーケティング分析理論に「アメリア・イアハート効果」という名がついています。
会社名は作内では違いましたが毎日新聞の飛行機「ニッポン」が赤道直下ルートの世界初の世界一周飛行を成し遂げていたことなどとても知識欲をくすぐって楽しませもらいました。
原田マハさんの書く、女性の主人公は昔のジブリの主人公と重なる印象でとても魅力的で好きですね~

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2025年09月22日

Posted by ブクログ

実話をベースにしたフィクション。

誰も傷つかず、ほぼ全員がかっこいい。
まるでガンダムのような小説。

ページ数はあるが、全く気にせず読み進められる。

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2025年09月18日

Posted by ブクログ

感動しないはずがない。
実話プラスフィクション
うますぎる。
2009年の作品が 古くない
「世界は、ひとつ」
今こそ読んで欲しい作品

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2025年08月02日

Posted by ブクログ

1939年、初めて世界一周を成し遂げた暁星新聞『ニッポン号』。
そして、世界一周を実現しようと、太平洋上で消息をたった伝説の女性パイロット・エイミー・イーグルウィング。

史実をもとにしたフィクション。
淡々と進む前半。
史実がベースだからか、なんとなく盛り上がりにかける…

結局、エイミーはどこに行ったんだろうか…
アメリカに帰れたのだろうか…
何かモヤモヤが残る…

エイミーがアメリカに帰れた証のひとつでも見たかった…
エイミーが生きていたことは、アメリカにとっては大スキャンダルだったのだろうけれども…

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2025年11月13日

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