【感想・ネタバレ】新訳 紅楼夢 第5冊のレビュー

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Posted by ブクログ

主人公の宝玉が、彼の理想とする少女たちとの宴を楽しんだ第63回あたりを境にして、主人公一族がついに没落の道筋をたどりはじめる。一族に関わる人々の関係がぎくしゃくし始め、ある者は病に倒れ、ある者は死を選ぶ。いびり殺し、殺されたようなケースも一つだけでない。様々な悲劇が矢継ぎ早に起こり、それは、大観園の夢を打ち壊す持ち物検査と主人公の侍女晴雯の死で、ひとつのクライマックスを迎える。悲劇はその後も、次巻からの補作に引き続き描かれるが、本巻だけでも十分、破滅のカタルシスを味わうことができる。それまでの一族の繁栄と宴の描写がとてつもなく長かっただけに。

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2014年05月18日

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