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小説の向こうに絵が見える! 美しき水墨画の世界を描いた物語
水墨画とは、筆先から生み出される「線」の芸術。
描くのは「命」。
20万部を超えたメフィスト賞受賞作『線は、僕を描く』に続く、水墨画エンターテイメント第二弾!
主人公・青山霜介が、ライバル・千瑛と湖山賞を競い合った展覧会から2年が経った。
大学3年生になった霜介は水墨画家として成長を遂げる一方、進路に悩んでいた。
卒業後、水墨の世界で生きるのか、それとも別の生き方を見つけるのか。
優柔不断な霜介とは対照的に、千瑛は「水墨画界の若き至宝」として活躍を続けていた。
千瑛を横目に、次の一歩が踏み出せず、新たな表現も見つけられない現状に焦りを募らせていく霜介。
そんな折、体調不良の兄弟子・西濱湖峰に代わり、霜介が小学一年生を相手に水墨画を教えることになる。
子供たちとの出会いを通じて、向き合う自分の過去と未来。
そして、師匠・篠田湖山が霜介に託した「あるもの」とはーー。
墨一色に無限の色彩を映し出す水墨画を通して、霜介の葛藤と成長を描く、感動必至の青春小説!
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Posted by ブクログ
第1章 西山くんは大学3年生だが、あまり就職活動を頑張っていない。揮毫会の一番バッターは西山だ。一枚の画面に4人の絵師が同時に描く。揮毫会は失敗した。
轟清水小学校で小学1年生に水墨画を教える。墨をする。西濱さんは竹を描く。湖山邸でラーメンを作って食べる。西濱さんにもらった椎茸にバターと醤油を垂らして焼いて食べる。来週も小学校で教えてほしいと言われる。
第2章 友人の古前くんは警察官になるために柔道を頑張っているが、下手すぎる。小学生に教えることになった。指で椎茸を描くと、「指で描いてもいいの?」と訊かれる。子供達は梅を描き、沢蟹を描いた。どの子もきちんと仕上げた。小学生の作品展を催すことにした。
第3章 大学の理事長室に呼び出された。小学校で行った揮毫会のことだ。大学祭での揮毫会と展覧会を頼まれる。2週間しかない。同門の人たちや小学生の作品も借りることにした。どんどん仕事が増える。花まで届き始めた。場所を確保しなければならない。ふいに倒れた。
入院していた。2日間眠り続けていたらしい。右手の感覚がなくなっていた。もう一度揮毫会をやろうと湖山先生がいう。
第4章 湖山先生の山小屋に行くことになった。なぜか登山用具が必要な場所らしい。温泉もあるらしい。山荘に兄弟子の斉藤さんがいた。右手の感覚が戻ってきた。筆を取り、描くことができた。先生は引退するなら春だとごねる。
終章 湖山先生の引退式にみんなで春の絵を描く。
Posted by ブクログ
特に心に残ったのは、子どもたちが指で花を描いていく場面です。
教えられることなく心のままに描き、自由に広がっていく表現の中で描かれる花は、整った形ではなく乱れた線でありながらも、不思議な美しさがあることが伝わってきます。
上手さではなく、今この瞬間を描いているような表現だからこそ、生きているものとして強く伝わり、心を動かされました。
また、霜介が過去や未来ではなく今を見つめ、一歩ずつ進んでいこうとする姿に成長を感じました。
大きな変化ではなくても、一歩を積み重ねていくこと自体に意味があり、それが線を引くことにつながっているのだと思います。
母に花を捧げたいという想いと、それに応えるように子どもたちが花を描いていく場面からは、人の想いが他者へと受け継がれていくことの尊さを感じました。
そして、両親へのさよならがやっと訪れたのだと感じられた場面も強く心に残りました。霜介の葛藤と成長が描かれた、心に深く残る作品でした。
Posted by ブクログ
『線は、僕を描く』の続編となります。私自身、水墨画という世界に触れたり、実際に絵を見たりする機会はほとんどありませんでした。しかし前作同様、実際に読み進めていけば、知らぬうちに水墨画の世界へ入り込んでいる自分がいました。
墨を擦る音、画仙紙の紙質、筆が紙の上を自由自在に動いていく様が繊細な文章のなかにあって、色を感じ取りました。確かに生きているのです。
主人公、青山霜介の心の変化に一喜一憂し、良い意味で感情の渦へと飲み込まれてしまいました。霜介の師匠、湖山先生の言葉にハッとさせられたりして気づきも多かった。そんな有意義な読書時間でした。
Posted by ブクログ
2026/03/05
「線は、僕を描く」の続編に当たる話で、主人公は青山霜介。書家の湖山会というグループに属している。
水墨画を描く才能に自分自身が気づいていないのは前作に引き続きなのだが、霜介自身が色々な人と接する中で自分の描く水墨画のいいところについて考えてそこに気がついていく。
水墨画自体がとても繊細な絵だなぁとは素人ながらに思っていたけど、この作品は最初から最後まで水墨画で作品を生み出される過程が本当に繊細にかつ丁寧に描かれていて、この作品を読み進めていくことで読者も水墨画を一緒に書き上げている人の一員になれる感覚に没入できるような気がしました。
主人公の霜介もだいぶネガティブだよなぁと思った時もありましたが、そこがこの本の良さなのだと思います。
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