あらすじ
義母が営む喫茶店を手伝う佐知子と芸能事務所でマネージャーをする実花。出会ってから十六年。趣味にも仕事にも情熱的な実花は、佐知子の自慢の親友だった。だが、実花が生み育てたアイドルグループが恋愛スキャンダルで解散に追い込まれたのをきっかけに、彼女は突然“婚活"を始める。「私には時間がないの」と焦る実花に、佐知子は打ち明けられないことがあり……。幸せを願っているのに、すれ違ってしまう二人が選ぶあしたとは。揺れうごく女の友情を描く長編小説。『デートクレンジング』改題。
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男に媚びない、というポリシーで活動してきた5人組女子アイドルグループ「デートクレンジング」。
彼女たちが解散した後、その女性マネージャー・実花が婚活にチャレンジする様子を、親友の既婚者・佐知子の目線から描いたストーリー。
結婚に対する社会的な風潮への疑問視が、きれいごとではなく自然な流れで描かれていて安心しました。
特に、ジェンダー的な目線でアイドルを運営してたことを誇りに思っていた実花が、婚活市場では男ウケを狙わないといけないというジレンマに翻弄されていく場面は本当に胸が痛くなりました。
そして同じように、「独身の女性と、先に結婚してしまった女性の友情は本当に続くのか」というテーマも、身近に感じている悩みだったので、登場人物たちの一緒に悩むことができて、救われた気持ちになりました。
そして、作中に登場するアイドルたちのその後の人生も素敵です。
アイドルのファンである著者だからこそ描ける、祈りのような理想に、しみじみと感動しました。
何かを必死で応援したことがある、悩める女性たちに読んでほしい一冊です。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
◾️record memo
「うん。とびっきり可愛い女の子たちがさ、ライトを浴びて身一つで戦っている姿を見てると、時計の針が止まって、世界中で動いているのが彼女たちと私だけになったような気分になるんだよね。焦りも不安もなにもかも消えるの。元気が出るの」
実花はしきりにあの子が素敵、この子のこんなところがいいと、佐知子のまったく知らない女の子たちの名を出して、褒め称えていた。同性をまったくライバル視しない姿勢は新鮮だった。こんなに可愛いのに、それを上手く利用して楽に生きようという小賢しさがまったくない彼女に、佐知子は軽いカルチャーショックを覚えた。自分の目の高さよりももっともっと上、手が届かない場所にずっと心を奪われていて、あとのことは適当に流している様子が、なんだか無性に眩しく思えた。あんな子に会ったことはない、と思い、その夜はなかなか眠れなかった。
実花はお気に入りを決めずにグループ全体を愛する主義で、自分に苦手意識があるだけに歌やダンスなどの技術を最重要視していて、接触系イベントには否定的であり、その分グッズや写真を買い漁って周囲にも配り宣伝するというスタンスらしかった。
「アイドルに限らず、女がお膳立てしてサービスするのが当たり前みたいなところあるじゃん。そうじゃなくてファンとアイドルが一緒に盛り上がって、連帯できるようになりたい。見る側、見られる側、楽しむ側、楽しませる側、そんな垣根を取っ払いたい。アイドルとファンが共にありたい、と思ってる。誰かに献身されなくてもしなくても、女も男も幸せになれるっていう風になれたらいいな」
------男受けを気にして、やりたいことやんないなんて損って意味だよ。男子をビビらせない女の子だから居心地がいいっていうのと、その子のことが好きだから本気で大切にしたいっていうのとは、ぜんぜん違うじゃん?わかる?
------忘れないでほしいのは、私たちが戦うのはデートじゃなくて、デートの呪いだからね。デートしなきゃいけない、恋人がいなきゃいけない、女の子ならこうしろ、こうしなきゃひどい目に遭うぞっていう、脅しに負けないグループでいこう。
「女の口から知らない名前を聞くと、それだけで男性側は引いちゃうし会話もそこで終わっちゃうんだって。得意料理がザッハトルテだとして、そう正直に言ったら、ザッハトルテを知らない男性からはそれだけで、生意気な気取った女だと思われちゃう。だから、料理、とだけ言っておくのがいいんだよ」
「今時、『マッドマックス』もザッハトルテも知らない上に、面倒な性格の男の人にそこまでして、好かれなきゃいけないの?」
「自分のライフスタイルやら交友関係やらを捻じ曲げてまで、必死で結婚したところで、そんなもん、すぐに破綻するに決まってるよ。そう言う当たり前のこと、誰も教えてくれないんだよね。努力しろ、焦れ、期限を忘れるな、の大合唱。でもさー、そうやって散々急かした人ほど、結婚する時、大して祝ってくれなかったし、バツイチになった時は腫れ物に触るみたいに目も合わせようとしないの」
「私は、楽しめない合コンだったら、行かなくても別にいいと思う。散々お膳立てして相手をいい気持ちにさせたところでいざ結婚しても、そんなサービス、日常の中で続けるって大変ですよ」
------私、お母さんをあの家から救いたいって思ってるの。でも、お母さんは救われたいとは思ってないんだ。なんだか私って、いっつも空回りだよね。男社会が作ったルールに縛られて身動きがとれなくなってる女の子を救いたいと思ってるんだけど、女の子は別に私なんかに救われたいとは思ってないの。それって私自身が誰より縛られてるからかもしれないね。
「問題は私の中にあるの。私、どうやっても、異性と上手く付き合えない。いいと思ってくれる人もいるにはいたけど、私の内面を知るとすぐにうんざりする。私自身、心から好かれたいとは思っていないのかもしれない。恋愛している自分も気持ち悪いの。父や兄の仲間になって男側でいたかった自分がまだ残ってて、女の私を笑ってる。性欲は普通にはあるつもりだけど、そんなのもはや一人でどうにでもなるし」
「アイドルのオーディションに落ち続けたのも、根本には、その問題がどっかにあるんだよ。女の役割を押し付けられると、もう嫌で嫌で仕方がなくなる。でも、アイドルに擬似彼女の側面があるのも否定できない。十年この業界にいれば嫌でもわかる。異性の期待に応えてこそ成立する商売であることを、私はどうしても変えられなかった」
それにしても、こうしてよく見渡してみれば、ノーブランドのねずみ色のVネックのセーターにプリーツスカート、ヒールのないパンプスに、内藤さんが貸してくれたシンプルなイヤリングを揺らしているという出で立ちは、芝田の提唱する婚活ファッションそのものだった。
今すぐこの場ですべてを脱ぎ捨てて、素っ裸になりたくなった。ここにいるすべての男が、こんな女だけは嫌だ、面倒そうだと、顔を背けるような、エネルギーと主張を素肌にまとって胸を張りたかった。もっと自分らしいおしゃれを研究しよう、と胸に決めた。
いつになったら、私たちはタイムリミットから解放されて手を取り合うことが出来るんだろう。世界中にある時計を一つ一つ、金槌で壊して歩けたらどんなにいいだろう。
自嘲気味に笑いながらも、その姿に湿ったところはない。女子大時代の、実花に共通するあきらめと、何かを乗り越えた人特有のさらりとした明るさがあって、かえって胸が痛んだ。
もう、私たち、こんなレースからは降りるべきなのではないか------。世間の呈する規範に自分を寄り添わせる限り、一生焦り続け、常になんらかの活動中ということになる。
「例えばなんだけど、将来的にここでみんなで住むとか、どうなんだろう。松本さんも、芝田さんも、私も。松本家に家賃を払って。それで、さっちゃんを雇ってご飯を届けてもらう、とか。健康状態や生活習慣を見張ってもらって」
「なにそれ、いい年して結婚もしないでシェアハウス?そんなこと無理に決まってるじゃない。ここ、外国じゃないんだから。周りがドン引きするし、いい年した男女が仲良く暮らせるわけないじゃない。それにあんた結婚、決まったんでしょ?」
芝田はあきれ顔だったが、何故かそわそわした様子で、室内を見回している。
「いや、あながちおかしな話ではないと思う。それぞれ生活スタイルが確立しているぶん、いい距離感が生まれて続くんじゃないかな。この家、小さいけど部屋数は多いんだよ。そういうことで、僕たちが漠然と恐れていることって、案外避けられるのかもしれない。慌てて、気の進まない結婚なんてしなくても別にいいのかもしれないですよね。今から、無理なく続く暮らしを構想して、そこに向かってちょっとずつ準備を進めていく------」
確かに、彼は何もわかっていない。結局のところ、実花は心の奥の奥では、結婚なんてしたくないのだ。結婚したい相手が現れないのではなく、結婚というシステムにどうしても窮屈さや違和感を覚えてしまうのだ。それはもう性分であり、個人の生き方だ。強制や我慢ではどうにもならないし、実花が結婚を拒否するからといって、誰かや何かを排斥したいわけではない。
やっとわかった。実花は田山さんが嫌なのではなく、どんな男とも籍を入れたくないのだ。
さらさらと口にした田山さんに、実花が奥歯を噛んで焦れているのを、佐知子は意地悪な気持ちでにやにやと眺める。このまま自分が助けなければ、彼女は結婚行きの船の上だ。いい気味である。いっそこのまま世間体を気にした先に待っている現実に押し込められ、自分が手放したものの大きさをよく知ってほしいものだ。
「あのね、実花。私、ずっとオタクになりたいって思ってたの。オタクって言い方は、失礼にあたるのかな。ただね、自分の好きなものにまっすぐになれて、他の人からどう見えるとか、どう思われるとかおかまいなしの、好きなもの以外はどうでもよくて、なにがあっても平気な人になりたかったの。迷いのない人になりたかったの」
------デートしてなきゃ、女子じゃない?
ばっかみたいなルール。誰が決めたの?
私が私のヒーローだもん。やりたいことはたくさんあるの。
キャンプにパジャマパーティー、読書にショッピング。
宿題、部活、天体観測。家族会議にピクニック!
私の時間は私のものよ。くだらないデートはぶっつぶせ!
デートの呪いをぶちやぶれ!
「……私さ、人並みになれば、もう迷わなくなれると思ったんだよ。でも、もういいや。私、この先も、ずっと迷うと思う。世間の言う、人並みってやつになっても、私はきっと変わらない。腹くくったよ。だって、さっきみたいなステージは科学的に解明できない『何か』でしかないんだもん」
「今ではもう友達だもん。そう、婚活で知り合ったからわかるんだよ。私たち四人の共通点は、結婚が著しく向いていない。一人が好きなのに、ずっと一人で暮らしていくには気が弱いし、家族がうるさいし、臆病だっていうこと。これが一番いいっていう結論になったの。生活を共にして、チームとして助け合うの。四人とも働きものだから家賃は滞らないだろうし、倉庫にするよりも、松本家の取り分は実はいいはずなんだよ」
Posted by ブクログ
すごく面白かった。最高のシスターフッド小説だし人生への賛歌だと思う。婚活を題材にしつつ「普通」にできない人たちへの肯定を縦糸に、近くで誰かを見続ける友情のあり方を横糸に、そして更に何かを追求するオタク的な生き方への応援を模様としてめちゃくちゃ鮮やかに織られた物語。なんだかわからない何かに急かされて抑圧されて生きてる辛さとそれからの解放がとても良かった。俺はこういう小説が読みたいんだよ。柚木麻子すごくいいなあ。
Posted by ブクログ
大学時からの友人、佐和子と実花。佐和子は義母が営む喫茶店を手伝いながら妊活をしていて、実花は芸能事務所でアイドルグループのマネージャーをしている。
いつものように喫茶店で話す2人だが、実花が急に「婚活する、私には時間がない!」と焦ったように言い出した事から、2人の間の時間が動き出す。
焦って婚活をする実花に違和感を抱く佐和子。
なぜ、こんな気持ちになるの?
既婚と独身の友人関係。
既婚同士の子あり、子なし。
ワーママか主婦か。
女性は常に周りからの「見えない常識、ひ非常識」に振り回されて生きている。
本当に大切なものは何?
自分にとっての幸せって何?
2人と一緒に成長出来る一冊です。
Posted by ブクログ
柚木麻子さんの小説に出てくる、物語の序盤は普通の主婦、社会人、女友達なのに、中〜終盤にかけてたがが外れて、猪突猛進に突き進む女の子が好きすぎる。
デートのの呪いをぶっ壊せ!
Posted by ブクログ
読んでいて悶々とした。
私も独身期間が長ったし婚活もしたし共感出来る部分はあったけどみんなが不安定でちょっとイライラした部分も多かった笑
でもキラキラとしたシーンはとっても素敵だった。
それぞれがとっても大切な存在で大切だからこそ色々苦しかったんだろうな。
終わり方が好きでした。
Posted by ブクログ
オタクになったことがある人、結婚しなければならないのか?と思ったことがある人、同性の友人に憧れがある人のあるあるが多く登場する作品。
ピラフが食べたくなる
Posted by ブクログ
推し活、未婚と既婚、子持ちと子無し
友情のアップデート
第三世界みたいな、また違った選択肢が広がってもいいよね
ヒリヒリとした摩擦を自分自身感じたこともある
ジェーンスーさんのあとがきが秀逸でした
自信がなく、男を立てて、欲望を抑えるような「わきまえる女」が評価されてきたこと…
なんにせよ、できるだけ周りを気にしないこと、自分がしたいことをちゃんと考えること、相手のカテゴリーじゃなくてその人自身を見ること。そういうことを大切にしたい。
Posted by ブクログ
あんなに意気投合した
のに、
結婚や子供ができた事
を機に疎遠になった人。
いや、なってしまった
人と言うべきでしょう
か。
私の場合、小学校から
の親友がそうでした。
既婚と未婚、子のある
なし。
ライフステージの違い
が増せば互いに気遣い
も増す。
ギクシャクしてしまう
のは避け難いようです。
でも、私は私のままで
なにも変わっていない。
相手だってきっと同じ。
喧嘩別れしたわけでも
なければ、
一緒にいて誰かに迷惑
がかかるわけでもない。
またあの懐かしい笑顔
にまみえたいなと、
読み終えてそんな思い
に耽りました。
Posted by ブクログ
帯は、
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結婚、妊娠、出産……
人生のステージが
変わるたび
揺さぶられる
女の友情を描く
長編小説。
会えなくなってしまった
ひとがいるあなたへ。
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文庫本の解説は、ジェーン・スーさん。贅沢。
「デートクレンジング」を改題しての文庫化。
ハードカバーで読んでて、
すっかり忘れて文庫読んでました。苦笑
本書では、
デートクレンジングという
アイドルグループが登場するんですが、
このアイドル達の本を
過去に読んだという私の記憶。
怖すぎる、私の記憶。泣
しかも、全く気づかず読み切って、
レビュー書こうとして、
表紙裏の説明を見て気づくという。。。号泣
本書には30代の女友達二人が登場します。
結婚して、妊活しながら、義母の喫茶店を手伝う佐知子。
芸能事務所でアイドルのマネージャーをしていた実花。
実花が婚活を始めたことを佐知子に告げて物語が始まります。
担当していたアイドルグループは、
メンバーの熱愛発覚、スキャンダルとなり、結果解散。
実花が不安に思う気持ち、
迷う気持ちもわかるし、
佐知子が実花に憧れ、
大好きで大切に想う気持ちもわかる。
途中でお互いの状況が違って
すれ違ってしまうんですが、
義母が言う通り、
普通は疎遠になってしまう人が多いのに、
何とか忌まわしい呪い(価値観や圧力)に屈せずに、
理解し受け止め、相手を大切にしようとする、
二人が良いです。
普通なら、環境違うと疎遠になる。
私も、結婚出産して専業主婦してる友達とは、
だんだん連絡とらなくなっちゃったり。
物語に登場する二人は、
丁寧にちゃんと相手と話そうとします。
それが愛しい。
私だったら、こんな話し方できないと思う。
たぶん諦めるか喧嘩するか呑み込んでしまう。
だけど二人はちゃんと話す。
義母同様、いいなあ、と思います。
多様性とか平等とか言うけど、
自分が正しくその言葉を使えている自信がなくて、
そんな時にこの本を読んで、
呪いに縛られずぶっ壊せというのが、
心に残りました。
結婚、妊娠、出産、仕事、
あらゆることがタイムリミットとともに迫ってきて。
一人でいることも不安。
愛したいし、愛されたい。
開き直って俯瞰してみたときに、
ようやく続きが見えるのかなあ。
簡単に手を離さなかった二人の友情が良かったです。
Posted by ブクログ
女性はライフステージが変わるごとに昔の友達と疎遠になっちゃう。
既婚未婚、子あり子なし。
ステージが違っても仲良くし続けるって難しいよな。
この作品のさっちゃんと実香もまさにそんな感じで、わかりすぎてしんどかった。
結婚しなくちゃって焦る気持ちも分かる。
子どももほしいとなると、女性にはリミットもあるし、尚更。
でも固定観念に縛られているだけならば無理に結婚しなくていいと思う。
結婚はゴールじゃなくてスタートだしな。
この小説のラストはめちゃくちゃよかった!!
Posted by ブクログ
『踊る彼女のシルエット』
柚木麻子/双葉文庫
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柚木さんの作品は女同士の友情の中の暗い気持ちや前向きな気持ちが細かく表されているように感じる。そのため読んでいく中で、今まで過ごしてきた人生で味わったことのある人への嫌な感情や楽しい感情が思い出される。
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主人公とその友人らがそれぞれの幸せを探せて良かった。
Posted by ブクログ
「デートクレンジング」を改題して文庫化
既婚者と独身者の女性同士の関係性についてのお話
女性に対するあらゆる呪いへの、柚木麻子さんのガチ殴りに思える
既婚者と独身は仲良くできない、姑と嫁はわかりあえない、男に評価されなければ無価値というありがちなものに代表される、女性同士の友情や女性に対する偏った価値観
『デートクレンズ』の意味は「一定期間、異性とデートをしない」こと
のべつまくなしにデートを重ねるのではなく、デートとデートの間を空けて、気持ちをリセットする行為
アメリカ発祥の概念らしい
ってか、内館牧子も前にこんな事を言ってたなぁ
次から次へと恋愛をし続けると、その気持を感知するアンテナが鈍くなると
なので、恋を休む期間も必要だという趣旨だった気がする
作中に登場するアイドルグループ「デートクレンジング」のキャッチコピーは「デートの呪いをぶっつぶせ!」
ぶっつぶすのは「デート」ではなく「デートの呪い」というのがポイントですね
デートの呪いは女性に対してだけではなく、男性側にもかけられているんですけどね
まぁ、以前に比べればその呪いは軽減されているような気もするけど
むしろ、デートそのものの機会が減っているのが現状でしょうね
作中の婚活女性が想定する「安住の地」
実際はそんなものなんてない
結婚したらしたで色々と揺らぐし、それこそ子供なんて出来た日にゃぁ向こう10年は安息の日常なんてものは存在しなくなるよ?
下手したら一生つきまとうものですしね
そんなわけで、それぞれお互いにないものねだりしてる関係なのに、隣の芝生は青く見えるだけなんですよね
柚木麻子さん作品で女性同士の友情ものといえば、あまからカルテットが好き
例え離れていた期間やそれぞれの立場や環境が変わっても、変わったなりに柔軟な友情関係を築く事ができるという物語はいいよなー
あと、孤独死問題
これは独身を貫いた人だけの問題でもないんだよね
結婚しても子供がいないとか、子供がいても離れて暮らしているとか、配偶者に先立たれたとかであれば、同じように独居老人になるんだしね
超高齢化社会になっている日本では、今後こうした人達の終末に関しては何らかの対策は必要でしょうね
とりあえず、誰かが一日に一回は生存確認をする仕組みはいるんじゃないかと思う
それにしても、柚木麻子さんのアイドル像が、普段のつぶやきから垣間見える姿も含めて面白いなぁ
「デートクレンジング」というグループの存在を本当に求めているんじゃなかろうか?
旧来の精神の性的なクリーンさを前提にしたものではなく、ファンと疑似恋愛的な要素ではない関係性を築くアイドルという存在
まぁ、作中でも言及されているけど、同世代にウケないのでメジャーにはなれないかもしれないけどね
あと、バスツアーの描写が色々と商業主義的なものを感じさせるけど
まだまだお行儀の良い方のアイドルバスツアーだと思うよ
ネットで有名な某元有名アイドルのバスツアーは悲惨なものだったようですしねぇ……
Posted by ブクログ
二人の女性の友情を描くが、その一人がアイドルグループのマネージャーだった経緯から、「アイドル」「推すこと」が横軸にテーマとして突き刺さるような構造。さらに、立体的には、結婚出身や世間からの抑圧を軸として立てている。
登場人物の誰にも共感しきれないものの、そのそれぞれの好きなところや魅力的にうつる部分があり、全体的には読後感が良かった。
Posted by ブクログ
3.5かな
女にはいろんなしがらみがあるけどまあそんなんは置いといて自分の好きなようにしてもいいんじゃない?って感じの話。いかにも柚木さんらしい。同意である。が、世の中では難しいんだろうなぁ。
Posted by ブクログ
追っかけをしていた事を思い出して、結婚や妊娠などで距離が出来た友人を思い出した。また連絡取りたいな。でも追っかけをしていた時間も今もかけがえのない時間だと気付かされた。最後のそれぞれの在り方が良かった。
Posted by ブクログ
アイドル追っかけてました。
ってな事で、柚木麻子の『踊る彼女のシルエット』
アイドル追っかけるよね。
そんな事は絶対にしないと思っていたのに、気付いてたら追っかけとったよな。
あれは忘れもしない2008年12月、出張先の金沢のタワーレコードで出会ってしまった。
視聴ブースで何となく聴いたその旋律
身体にイナズマが走る瞬間ってホンマにあるんじゃなって
足の甲にぶっ太い杭で打ち付けられた様にその場から1mmも動けない程、延々とそのアルバムを聴いていた
勿論、そのCDを即買いし、その日からそれしか聴かない程聴き込んだ
聴き込むと、次にそのアイドルの事を知りたくなりネットで調べるよね。
出てきたのはそのアイドルのブログや何かのイベントに出演してたYouTube等
漁るように見まくった
そのうちイベント情報も出てきて、ビックサイトで出店するって!
丁度その日程が出張と重なっとる!
行くわな。
丁度そのイベントで新しいアルバムも発売してたので、直接アイドル本人から購入&サイン&記念写真&オリジナルT-シャツ購入
更には色んな話までさせて貰って天にも登る気分。
嗚呼、幸せ
ここから益々、沼にハマるよね
その後、そのアイドルと、まさかあんな事やこんな事になるとはその時は思いもしなかった…。
って、続きの話はまた気が向いた時に
で、本の内容は何じゃったかな…
女の子って色々と大変って言うか、気を遣いすぎ(わしは気遣い出来ない最悪な奴)と言うのか、本当の友達ならお互いの生き様を尊重って言うのか、認めると言うのか…。
何か難しいね
人生楽しく生きたいね
2022年28冊目
Posted by ブクログ
婚活、妊活、惜し活。
かつて婚活中に半婚活派の友達と噛み合わなくなり疎遠になってしまった経験を苦く思い出した。
女である以上、実花が感じたプレッシャーとは無縁でいられる方が少ないと思う。
異性しか推したことがないけど同性を推すってこんな感じか…
Posted by ブクログ
言ってることは分からなくもないのだけれど、なんかイマイチ共感できないというか・・・主人公が必要以上にぐるぐるしてる感じが好きになれないのかも。
Posted by ブクログ
デートクレンジング
この小説の元のタイトルかつ登場するアイドルグループ。
女性だからデートしなくちゃ、恋愛しなくちゃという強迫観念は捨てよう。
「男を凌駕しないように」ふるまったりふりをすること。「エネルギーと主張を素肌にまとって胸を張りたかった。もっと自分らしいおしゃれを研究しようと胸に決めた」
婚活とか恋活つかれますよね。
おつかれさまです。活動せずに落ちたいものです。
Posted by ブクログ
女特有の感情が見え隠れしながら、女同士わちゃわちゃして、明るく爽やかに幕を閉じる。この話もまさにそんな柚木麻子っぽい傾向が表れていた。
推しに対する想いは共感できたり、「結婚することで社会の一員になれる」といった耳が痛くなるようなワードもあったり。感情が忙しくなった。
Posted by ブクログ
いつもの様に、文章が、秀逸で、読みやすい上に、今回は、2度涙ぐんで、しまった!心の奥の底の、琴線に触れたんだろーな!
普段悩むほど、悩みがないのに、こんな事あるよね!って思う事、そしてあまりにも温かいご主人と、ご義母さんの、言葉には、読んでいるこちらに、響きました。そしてやっぱり、人は、家族によってある部分、自由が奪われる事もあり、選択して生きて行くものなんだ!なと!
Posted by ブクログ
婚活市場で自分らしさを見失うミカの姿が辛かった。ありのまま受け入れてくれる人を見つければいいと思いつつも、自身の年齢の焦りもあるし結婚に対する世間の風当たりもある。結婚に何を求めているのか、何が自分にとって幸せなのか、それが見いだせないと自分がわからなくなってしまう。結婚、出産を経て佐和子とミカの二人の友情がピンチを迎えるけど、揺るがないものがあるっていいな。
芝田さんが嫌な感じだなと思ったけど、固定概念に縛られて考えてしまう自分にも重なるところがあった。柚木さんらしい、力強い作品だった。
Posted by ブクログ
読んでいて楽しくなかった。
佐和子や実花、ガツガツ婚活する芝田など、自分らしさ、自分がどう生きるのが幸せなのかよりも、
世間が求める(と思っている)女性としての生き方を求めてしまう(求めざるを得ないと自分で縛っている)苦しさがしんどかった。
独身で婚歴がないと変わり者、出産こそ女性の幸せ。母親になったら自分より子供を優先という世間の価値観。
自分らしさがそれと一致すれば何の問題もないが、反するものだったら今の日本で生きるのは苦しい。
最後に出てきた、結婚に向かないと気づいた大人達のシェアハウス。そこに近所の喫茶店から週何回かのデリバリーサービス。
これはいい!
経済的にも精神的にも自立して、それぞれに面識があり、無理して婚活しない大人達のシェアハウスなら、外で世間の価値観にやられても、家の中なら孤独にならず自分でいられる気がする。
他の方も書いているが、表紙から受け取るイメージと中身のギャップがある一冊。
Posted by ブクログ
結婚や妊娠を機に変わっていく女性の人間関係については共感できた。表紙が可愛くてワクワクして読み始めたが、内容は明るくはなく楽しく読める感じではなかった。
Posted by ブクログ
元アイドルグループのマネージャーと喫茶店を手伝う主婦の友情と押しとオタクの物語。周りを巻き込んでのあれやこれやの婚活などそれなりに頑張ってたけれど、最後のシェアハウスの到着点が一番納得のいく、理想のあり方だと思った。
Posted by ブクログ
なんか面倒臭い2人の関係。
1人は既婚、1人は独身。
若い頃からの付き合いだった2人が30半ばとなり、其々の立場、考え方で生きている。
2人の関係性も変わって当然。
なのにそこに拘りお互い分かり合えない事に悩みぶつかる。
無理のない自然体の付き合いが2人の到着点となったのかな。
でも、読んでいて何か疲れた。この拘りは何?と。