あらすじ
コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。江戸以来外界から遮断されている“荻島”には、妙な人間ばかりが住んでいた。嘘しか言わない画家、「島の法律として」殺人を許された男、人語を操り「未来が見える」カカシ。次の日カカシが殺される。無残にもバラバラにされ、頭を持ち去られて。未来を見通せるはずのカカシは、なぜ自分の死を阻止出来なかったのか? 伊坂幸太郎、伝説のデビュー作見参!
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Posted by ブクログ
伊坂幸太郎さんのデビュー作。
イラストレーター坂内拓さんによる25周年限定カバーに惹かれて購入しました。伊坂さんの作品は間違いなく面白いので期待していましたが、この作品はミステリーでありながら、自分自身の存在意義をテーマとした哲学が描かれていました。
主人公の伊藤は、『荻島』でカカシの優午や日比野、園田や桜など住人と接していく中で、それぞれに苦悩があることに気付かされます。会社を辞めてコンビニ強盗をしてしまった伊藤と、仕事で存在意義を求める元彼女の静香が、荻島の住人と対比で描かれており、果たして自分はなんのために生きていたのだ?と考えさせられます。荻島の住人に『生きることとは?』をぼんやりとながら教えてもらった伊藤は、また自分の生きる道を模索していくのだろうと。
日々あることの見方が変わると考え方も変わる。
結末にたどり着いたあと、伊藤の祖母の言葉を振り返ると重く響きます。
こんなすごい作品がデビュー作だったのか…と改めて伊坂さんの偉大さに気付かれました。
Posted by ブクログ
もう何年振りか?というくらいの再読。
振り返ってみると、最初の葉書を送った時点で、それを自然と求めていたのだな、と思うと感慨深い。常にあるものでは無いように見えて、常にあるもの。少し意識してみると、そこら中に溢れているもの。
Posted by ブクログ
不思議な話で、わたしはオーデュボンの祈り、この話が伊坂さんの作品の中で1番好きなんだけれど、久しぶりに読んだらさ、涙がぽろぽろこぼれて止まらなくなった。
案山子が、生まれるところ。世界は変えられないけど、自分の成すべきことをやる、その覚悟が凄まじくて、涙がぽろぽろ出てきたよ。島を閉鎖する、その動き、今の日本につながるような気がして。
別に西洋の人達が嫌いな訳でもないけれど、自分たちの文化がなくなってしまうようで、こわいんだよな。
西欧文化にかぶれて、この島の本質を失ってしまうことを恐れていただけだ。桜の花や、穏やかな言葉や、美しい水田、そういったものが滅びてしまうのが恐いのだ。
禄二郎のことば。
そして最後にはかかしが自分からいなくなることを選んだ。
人生は1度しかない
どんな人生も受け入れる
ウサギの祖母の話
なんだろ、現実味のない話で、ファンタジーなのに、こころにじんわり染みてくる話。どんどん繋がっていく様子はさすが伊坂さんやな〜という。
この読後感の幸せが伊坂作品のすきなところ。
この島に欠けているものはなんだ、の最後も良かったな。
Posted by ブクログ
物語の空気感がたまらなく好き。
荻島という忘れ去られた島、そこに流れる独特な穏やかそうに見える時間。
かと思えば本島と同じように犯罪は起きているらしい。
カカシが喋る?は?
カカシが殺された?へ?
とあらすじだけで意味がわからない世界観なのに、淡々と書き綴られていく世界観が一気読みさせられていくマジック!
カカシが殺される意味はあったのか?でも100年以上変わらない日々が続くと思うと優午の気持ちもわかる気がする。
大好きな伊坂幸太郎さんのデビュー作。
15年ぶりの再読だったけどいつ呼んでも褪せない面白さ安定感抜群すぎた…
Posted by ブクログ
非常に読みやすく、内容がスラスラ入ってくる。登場人物が多いのに個々の役割や存在意義が明確にあって、名前を覚えようとしなくても勝手に頭に入ってくる。ミステリーというジャンルはナゾ→紐解きという構造であり、最初の設定で世界に入り込むのが難しいイメージが個人的にあったが、本作は序盤の空気感からワクワクが止まらず、読むペースはなんら滞ることはなかった。極上のオーデュボンを是非。
Posted by ブクログ
伊坂幸太郎デビュー作品。伊坂作品、結構読んで好きな作家です。本作品は作家の魅力が溢れている。然しながら他の人の感想を読むとファンタジー要素が合わない人もいらっしゃるようです。そんな方は「殺し屋シリーズ」か「陽気なギャング」か或いは「砂漠」「チルドレン」なども頂きたい。とにかく素晴らしい作家さんなんで是非、二つくらいは読んでから判断して欲しいとファンの1人として考えます。
Posted by ブクログ
GWなので伊坂幸太郎をたくさん読もうと思い、デビュー作を選択してみた
伊坂幸太郎の書く現実ではあり得ないような世界観が繰り広げられていてデビュー作から節が全開
話がどう展開していくのかが読めない!
何気ない言動が最後に繋がってくるのはすっきり!
やっぱり島が舞台なのはおもしろい!
Posted by ブクログ
物語の展開がどのように進んでいくのか予想ができなくて面白い。
最後の結末はとっても晴々しい。
そして、桜さんありがとう。すっきりしました。
Posted by ブクログ
ずっと積読になっててやっと読めた。
デビュー作とは思えない怒涛の伏線回収だった。
萩島で穏やかに流れる時間と対照的に次々と起こる事件。ファンタジーと呼ぶにはリアリティのあるちょっと不思議な住人たちは誰もがまっすぐで魅力的。
日比野が伊藤のことを思って田中に詰め寄るシーンはよかった。
伊藤が出てくる重力ピエロも再読したい。
Posted by 読むコレ
デビュー作。
余りにも非日常世界で繰り広げられるミステリーの
枠を越えた不思議な作品。
「音楽」をこうやって表現するんだ!!と思い知らされた、
衝撃的な手法。カッコいいー。
それから回想でしか登場しない祖母のキャラクターも秀逸。
流石です。凄い人は最初っから凄い!
Posted by ブクログ
ファンタジーのように不思議な登場人物が登場する一方で、現実社会で実在する事件のように悪意の塊でしかない人間も登場する。この狭間で揺れる感覚が不思議と面白い。
物事がだんだんと結びついていく感覚はやはりさすがの伊坂幸太郎作品。「この島に欠けてるものは何か?」また忘れた頃に読みたい。
Posted by ブクログ
伊坂幸太郎ワールド全開で、最後にパズルがハマっていく爽快感があった。欠けていることは悪くない。人々のちょっとしたことが、あらゆることにつながって世界を変えることがあるのだなと思った。
Posted by ブクログ
現実離れした世界観で前半は少し読むのに時間がかかったけど、とても面白かった。これだけ多くのキャラクターが出てきても違和感なく読み進められるくらいにはそれぞれに個性があって良かった。
Posted by ブクログ
<目次>
略
<内容>
ファンタジーというか。その中にカカシの優午が殺された(壊された)ワケや、主人公というか狂言廻しの伊藤の行動、“荻島”に来た経緯、いじめっ子の城山のあつかい。などなど最終章に上手く収斂していくミステリーなのかな?
Posted by ブクログ
伊坂幸太郎、最高
主人公の柔軟性が本当に素敵。島には個性的な人がたくさんいて、暮らし方も全く違うのに「この島ではこの生き方が当たり前なんだ」と受け入れられる主人公のように自分もなりたい。
最後島に足りないのは音楽だっていうファンタジー要素強めの終わり方をしていて、スッキリはしないけど余韻が残るお話だった。
Posted by ブクログ
伊坂幸太郎は、アイネクライネナハトムジークとマイクロスパイアンサンブルを先に読んでいたので、せっかくならデビュー作も!と読んでみた。
喋るカカシ…だと?なんだ?オズの魔法使いか?と思いながら読み進めていったけど、全然関係なかった。
登場人物それぞれの抱えてるものを少しずつ理解しながら、ちゃんとミステリーだった。
人間ドラマかつミステリー。やばすぎ(私の語彙力もやばすぎ)
カオス理論でした、本当に。
Posted by ブクログ
作家のデビュー作はいつも新鮮だ。ここだけの牧歌的世界感と俗世界と同じ
人間の醜さも表現したものがたり。猟奇的表現は嫌いだが、後半スピード感が増す展開は心惹かれた。
Posted by ブクログ
伊坂幸太郎さんのデビュー作品。
別の視点から物語が進む、格言を織り交ぜながら個性豊かなキャラと会話の絶妙さ、多くの伏線、そして見事な伏線回収が伊坂ワールドの魅力かと思うがちと異世界のキャラ設定などちと難解にしすぎではないかな…が感想。
しかし読み続けているうちに異世界島の生活に違和感を感じなくなり一気に読むことができた。
ミステリー作品という感じではなかったがしっかりと殺人と謎解きの流れがありオリジナリティあふれるミステリー作品といえる。
Posted by ブクログ
2.3日で読んだ。とても面白い。読む手が止まりたくなかった。現実味は欠けるけども、どうして?がずっとまとわりついて、最後の繋ぎ合わせる感じが楽しかった。あの部分は端折りすぎかなとは思った。この人の作品をもっと読みたい。
Posted by ブクログ
主人公の伊藤がある島へ行く。
そこでは、逆のことしか言わない人、横になって地面の音を聞いている少女、家で多くの鳩を飼っている人等、個性的な人が多い。
さらに、喋る案山子も存在する。
独特な世界観や変わった人が多く、読んでいて面白かった。
終盤も事件が起こり、ハラハラする展開も用意されている。
ただ、期待していたほどではなかった。
島に足りないものの正体も明らかになるが、あまり腑に落ちる内容ではなかった。
Posted by ブクログ
大好きな伊坂幸太郎さんのデビュー作!これがデビュー作なんて、何がどうしたらこんな物語が書けるんだろう。おもしろかったんだけど、自分が着いていけてない感があった…笑
Posted by ブクログ
独創的な設定と特徴的な文体で物語に惹き込まれた。
あまり伊坂幸太郎さんの小説を読んだ事がないのだが、雰囲気やテンポが心地よくて他にも読んでみたくなりました。
Posted by ブクログ
現実離れした離島で、異人変人と出会い、様々な事件が勃発する。癖だらけの登場人物の思想、意思と、事件解決に向けた先の読めない展開が絶妙なバランスで進行して心地良い。
Posted by ブクログ
コンビニ強盗に失敗した主人公・伊藤が、気づくと外界から隔絶された不思議な島にたどり着くことから始まる物語。島には、殺人を許された男や嘘しか言わない画家など、一癖も二癖もある人物ばかりが暮らしており、その独特な世界観に引き込まれた。
中でも、言葉を話し未来を見通すことができるカカシの存在が印象的で、その不思議な設定を軸に物語が進んでいくが、読み終えた後に振り返ると、作中で語られていた言葉の意味が少しずつ繋がっていくのが面白い。
不思議で独特な世界観の物語だった。
Posted by ブクログ
期待値が高すぎたのか、そこまで面白くなかった。カオス理論について書かれている本だった。今作に登場したキャラクターが他の作品にも登場するみたいなので、読んでいきたい。
Posted by ブクログ
伊坂幸太郎、初の受賞作品とのこと。
物語は楽しく読めました。
作品の傾向としては『メルヘン』を思わせる。
なるほど……
オーデュボンの祈りだったんでしょうなぁ。
(しみじみ……)
Posted by ブクログ
不思議な体験が出来た。
ミュージカルでも見ているかのようです。
なぜだろうか?登場人物が沢山出てくるのに混同することもなく、理解できる。
素敵な作品で、飽きることなく読める。
ワクワク感はなくて、ホッコリだが、城山は嫌いだね3.5
Posted by ブクログ
悪くはない。むしろ良い!
デビュー作ということで手に取ってみたが、序盤は少し退屈に感じながらも、謎が多かった分、終盤にかけてパズルのピースがハマっていくような感覚は気持ちよかった!
読後の感想を一言で述べると、不思議な物語だったなぁ〜と、これまた不思議な余韻に浸っていた。まだまだ自分の想像力が乏しいせいか、物語の世界観に存分に入り込めなかった。またいつか時間を置いて再読したいと思う。
未来を予見できる"案山子"。外界からは知られていない未知の島で、次から次へと現実ではあり得ない出来事が起きまくる。登場人物は多いが、みんな魅力的かつ個性的な人物で溢れている。
現実の世界とはかけ離れているんだけど、逆に現実に潜む不穏分子を取り除いたようなこの島では、人の温かさについて深く染み渡っていると感じた。
これをデビュー作にして、この物語を作り上げたのは流石としか言いようがない!