感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
この島に欠けているもの、なぜカカシは殺されたのか、島の人の言動、など常に疑問があった。後半の伏線回収が楽しく、読むスピードも早くなった。城山の考え方が怖くて驚いたがスパイスになっていて良かった。それに対して伊藤の人間性が好きだった。初のミステリー小説、面白かったのでまた挑戦したい。
Posted by ブクログ
【未来なんて知らないほうがいい、のかも】
ただただ想像力を試しているみたいに、ユニークなキャラクターが出てくる。
ユニーク、というか、印象的な。絶対理解できないだろうな、この現実世界の私には、みたいな。
でも、夢の中だったら自然だな、みたいな。
ここ最近読んだ本の中でも、さくら(ちゃん、さん)という名前の登場人物が何度か出てきたけれど、この本に出てくる桜は、まったくの別物だな、と勝手に思ったり。
別々の場所や時代での出来事や人物が、最終的に奇妙につながっては行くのだけれど、私の頭は、途中追いつけなくなってきたりする…のが正直なところ。
150年間場所を変えずに立っている、最強にユニークで奇妙なかかしには、そのすべてが見えていたのか…
視えないほうがいいものもあるのかもね。
未来が分かったらろくなことはない、とは言えるのか、言えないのか…。
Posted by ブクログ
コンビニ強盗を起こした主人公が謎の島で起きた事件を解き明かすミステリー小説。
パラレルワールドのような世界観、メタっぽい会話、不思議な登場人物などリアルとフィクションのバランスが程よく没入して楽しむことができた。
いわゆる伊坂っぽい作品(伏線を張って最後に回収する作品)でありながらも、主人公の視点、時系列からあまり飛ぶことがなく読みやすかった。
初めて伊坂さんの本を読む人におすすめしたい。
作中で特に印象に残ったのは、主人公の恋人の生き方だった。
都会で働くことでのみ自分の存在意義を確認している姿は都会で摩耗する未来の自分のように映った。
「必要とされる」ために命を削るのではなく、必要とされる場所(たとえ田舎の島でも)で、必要とされる品(たとえ一流ではなくとも)を提供し、目の前の人に喜ばれることをしたいと思った。
Posted by ブクログ
不思議な体験話!ってのが1番適した表現かな?
序盤はコンビニ強盗しようとしていつの間にか閉ざされた島の中、、、
わけもわからずの生活の中で、島の中も不思議がいっぱい!
島の中の人1人にも人生があって、それぞれの思いや行動にもちゃんと意味がある。
未来が見えるカカシは未来が見える事で長い時間辛い思いをしてたんだなって思った。
最愛の奥さんを亡くしても、存在をバレないように自分がおかしい人である事をひたすら演じる人。
自分の意思で容赦なく銃で打つ青年。
その他にも個性的な人が多くて最後まで楽しめた。
最後にはカカシの思惑通りなのかな?
Posted by ブクログ
非現実的なのに、それに不自然さ感じさせない世界観がすごい。時代や場面が何個か出てくるけど、それらの場面も物語には全部大事な要素で、それらが最後に全部繋がって真相に辿り着いたことに圧巻。この話に出てくる祈りっていう言葉が持つ、願いを込めるみたいな諦観さを持ちながらも希望は捨てない儚さとか、どうしようもないことに悲しみは持ちつつも受容的な心を持ってるみたいなニュアンスにエモさがある。
Posted by ブクログ
普段ミステリーを全く読まないが、後輩に勧められて初めて伊坂幸太郎を読みました。定番の事件解決型ミステリーではなくて一癖も二癖もある物語で面白かった。
島に足りなかったもの、=伊藤に足りなかったもの という構図になっているのかなと思い感心しました。
余談ですが、私はいつもサントラ等の音楽を聴きながら読書をしているので、島に足りないものが音楽だとわかった時に矛盾で不思議な気持ちになりました。
本編とは関係ないが、一人の人が生きていくのに1回何匹、何体の生命が犠牲になるのか(ニュアンス)。そこまでして生きる価値のある人間はいるのか。
この言葉が心に残りました。
Posted by ブクログ
伊坂幸太郎のデビュー作でしょうか?
伊坂ワールドがまだ誰かの影響を受けての手探り感がある
ものの、最後にはきれいにまとめてスッキリした気分になれる。