歴史・時代小説作品一覧

  • 小山評定
    -
    小山評定とは関ヶ原の戦いの勝敗を決するきっかけとなった軍議である。石田三成との決戦を前にして、帰趨の定まらない諸将を、福島正則、山内一豊らの主導で味方につけることに成功した徳川家康は、西軍に勝利し、天下を掌握していった。著者は徳川家康の死後四百年の節目に当たる今こそ、小山評定の再発見が栃木県各自治体の活性化につながる好機と考えて、本書を執筆した。
  • 蘭陵王
    3.9
    中国の南北朝時代、北斉の皇族・蘭陵王は比類なき武勇と美貌で知られていた。あまりに秀麗な顔を隠すため、鬼面をかぶって戦場に立つ蘭陵王は、暴政によって傾く国を守るため、必死に武をふるうが……。北斉の血塗られた歴史がもたらす悲劇を描いた、本格中国歴史小説。
  • 巷説水戸黄門
    -
    水戸光圀は、63歳で家督を養子にゆずり、水戸の西山荘へ隠退した。天下の副将軍として30年、非常に惜しまれてのことであった……。お馴染み、ご隠居・水戸黄門さまの、水戸での、そして道中・旅先での姿を、時代小説の第一人者が描いた傑作。
  • 八瀬秘録
    -
    八瀬一族の巫女の血をひく少女ユキは、菓子屋の見習いをしながら京の動向を窺っていた。菓子屋を贔屓にしている青年に、後に新選組隊士となる沖田総司がいた。ユキの丹精こめた菓子を通じて、ユキと沖田は少しずつ心の距離を縮めていく。そんな折、倒幕運動の混乱に乗じて呪術使いの出雲の一族が京で暗躍しているとの情報が入り……。それぞれの思いが交錯する幕末群像ストーリー。
  • 九十九神曼荼羅シリーズ 百夜・百鬼夜行帖1 冬の蝶
    4.3
    モノが魂を持って動き出す!怒り狂う怪物、奇跡を起こす妖精。時を超え、姿を変えて現れる不思議のかずかず。オリジナルのファンタジー&ホラー作品を配信する電子絵ものがたり「九十九神曼荼羅(つくもがみまんだら)シリーズ」。そのシリーズ内時代劇シリーズ「百夜・百鬼夜行帖(ももよ・ひゃっきやぎょうちょう)」第一章の壱は「冬の蝶」。 文政年間の江戸。<おばけ長屋>に住む盲目の美少女祈祷師・百夜のもとに、薬種問屋・倉田屋の手代・佐吉が持ち込んだ事件は、「冬なのに倉田屋の裏庭に蝶が飛ぶ」という面妖な話。百夜は、祝詞や真言だけではどうにもならないような強い怨霊を、亡魂の力を借りて祓う御霊使(かむいつかい)でもある。その天賦の力で数々の怪現象や難事件を解決していく百夜。江戸の町に起きた怪異を綴る事件簿「百鬼夜行帖」の第一番に記録された“怪”の正体とは。
  • 宮本武蔵 全巻セット
    -
    時代小説・歴史小説の大家・吉川英治の傑作を集めた決定版長編小説全集。第2巻は、国民的人気を博した『宮本武蔵』。創作秘話や武蔵の史実、遺墨、五輪書や独行道などの思想を解説した『随筆 宮本武蔵』も加え、全巻セットで合本した完全版です。
  • 悪霊列伝
    値引きあり
    5.0
    直木賞作家・永井路子氏の作品が遂に電子化! 菅原道真をはじめ、祟道天皇、伴大納言など、古代の貴族社会において、不運にも権力争いに敗れ去っていった者たち。彼らの生きた時代背景とともに、怨念の系譜をたどり、日本人の精神構造を浮かび上がらせる人物評伝。 大正14年東京生まれ。東京女子大学国文科卒業後小学館に入社し、『女学生の友』『マドモアゼル』の編集者を務める。 小学館時代から歴史小説を執筆し始め、昭和39年『炎環』で直木賞を受賞。その他にも吉川英治文学賞を受賞した『雲と風と』等多くの素晴らしい作品を世に送り出している。 男性的目線になりがちな歴史人物や歴史事件を解きほぐし、その陰になりがちな女性にも焦点をあて、歴史上の人物、出来事を鮮やかに浮かび上がらせる作風は、歴史小説に新風を巻き込んだものと評価されている。 また、直木賞受賞作品である『炎環』、『北条政子』などは、NHK大河ドラマ『草燃ゆる』(1979年)の原作として、また『山霧 毛利元就の妻』『元就、そして女たち』などは、同じくNHK大河ドラマ『毛利元就』(1997年)の原作としても知られている。
  • 美女たちの日本史
    値引きあり
    -
    元正天皇から、平清盛の妻・時子、北条政子、日野富子、お市の方―女帝、国母、戦国大名など、時代を動かしてきた女たち。彼女たちは政治力、外交力に長けた権力者だった。 歴史小説を描いて五十年。 歴史とは、女性とは何かを考え続けてきた著者が、男本意の見方によって隠されていた日本史に光を当てる。女の側から見ると、こんなに面白い日本史。 【著者プロフィール】 大正14年東京生まれ。東京女子大学国文科卒業後小学館に入社し、『女学生の友』『マドモアゼル』の編集者を務める。 小学館時代から歴史小説を執筆し始め、昭和39年『炎環』で直木賞を受賞。その他にも吉川英治文学賞を受賞した『雲と風と』等多くの素晴らしい作品を世に送り出している。 男性的目線になりがちな歴史人物や歴史事件を解きほぐし、その陰になりがちな女性にも焦点をあて、歴史上の人物、出来事を鮮やかに浮かび上がらせる作風は、歴史小説に新風を巻き込んだものと評価されている。 また、直木賞受賞作品である『炎環』、『北条政子』などは、NHK大河ドラマ『草燃ゆる』(1979年)の原作として、また『山霧 毛利元就の妻』『元就、そして女たち』などは、同じくNHK大河ドラマ『毛利元就』(1997年)の原作としても知られている。
  • 三国志 一 桃園の巻
    完結
    -
    吉川英治の代表作。中国後漢の頃。三国志演義を元に日本人向けに書き直され、その後の三国志ブームの礎となる作品。劉備玄徳、関羽、張飛、曹操などが活躍。百年の治乱興亡に展開する壮大な物語。一巻は劉備、関羽、張飛の出会い、兄弟の誓いと活躍を描く。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 恋のうき世 新今昔物語
    値引きあり
    4.0
    「今は昔……」 有名な「今昔物語」は、どの話もこの書き出しではじまります。 「今となっては昔のことだが」といった意味あいなのでしょう。  でも私のささやかな「恋のうき世―新今昔物語―」は「今は昔」でなくて、「今も昔も」という感じで読んでいただけたらと思います。 (本文「はじめに」より) 平安から応仁の乱までを舞台に、男女の織り成す恋の綾を 直木賞作家、永井路子が描く珠玉の歴史短編集。 【著者プロフィール】 大正14年東京生まれ。東京女子大学国文科卒業後小学館に入社し、『女学生の友』『マドモアゼル』の編集者を務める。 小学館時代から歴史小説を執筆し始め、昭和39年『炎環』で直木賞を受賞。その他にも吉川英治文学賞を受賞した『雲と風と』等多くの素晴らしい作品を世に送り出している。 男性的目線になりがちな歴史人物や歴史事件を解きほぐし、その陰になりがちな女性にも焦点をあて、歴史上の人物、出来事を鮮やかに浮かび上がらせる作風は、歴史小説に新風を巻き込んだものと評価されている。 また、直木賞受賞作品である『炎環』、『北条政子』などは、NHK大河ドラマ『草燃ゆる』(1979年)の原作として、また『山霧 毛利元就の妻』『元就、そして女たち』などは、同じくNHK大河ドラマ『毛利元就』(1997年)の原作としても知られている。
  • 大坂の陣の実像を解読する
    -
    戦国史上最大の合戦、大坂の陣。戦場では実際に何が起こっていたのだろうか。壮大な防衛構想「大坂城浮き城化計画」、豊臣・徳川両陣営の動員力比較、包囲網と迎撃戦の詳細、勝敗を左右した大砲解説など、多数の図表を駆使して、大坂の陣を視覚的に徹底解析。
  • もののけ解題 妖怪ばなし七変化―――常識では判別できない怪しい存在
    -
    常識では判別できない怪しい存在。 大まかに ・妖怪 ・変化(ヘンゲ) ・幽霊 に三分類される。 「妖怪」とは、その名のとおり徹頭徹尾アヤシイ存在。 河童やのっぺら坊や烏天狗のように、 現実には存在し得ない異世界のパーソナリティーである。 『もののけ解題』は、現在「妖怪」や「あやかしの存在」として名を持ち、認識されているものを、 一旦「もののけ」の段階まで遡り、その存在理由を鑑み、 名付けられた背景としての歴史を繙いた論考の連作である。 本稿においては「ヘンゲ」と「狸囃子」をとりあげた。 武家と禁忌、芸能と社会、迷信の本音と建て前…… 「迷信」や「妖怪」を合理的に利用した江戸人のセンスについて、 思いめぐらせていただければ幸いである。 案外、現代人の方が迷信深かったりするのかも・・・? ■目次 ●一之巻 小咄 へんげ獣 ・エロいきつねと気取りのたぬき ・変化するモノ ・物語の中の「ヘンゲ」 ・犬はなぜヘンゲしないのか? ・平田篤胤の発見――ヘンゲの呼び名 ・偉大なる変化 ・漢語と大和語 ・「カッコ良く」呼ばれたい ・江戸のエスプリ ・怪談『ていていこぼし』 ・音の世界をひもとく ・犬の種あかし ●二之巻 巷説 狸囃子 一、「都市」と「音の怪異」 ・江戸の狸囃子 ・殿様が聞いた「狸囃子」 ・文豪が聞いた「狸囃子」 二、「本所」の記憶 ・町場の末 三、御家人と「お囃子」 ・旗本の不良がたむろする場所 ・楽屋裏の侍たち ・御家人囃子 ばか囃子 ・狸囃子の正体 ・活躍した「無用の人」 ■著者 高山宗東 1971年群馬県生まれ。近世史研究家、著述家、ワインコラムニスト。 東京大学先端科学技術研究センター協力研究員、大阪市立ワインミュージアム顧問などを務める。 執筆作品には『幕末・維新 長州傑士列伝』『ヤバイ日本史』『安くて旨い! ワイン図鑑 気軽に、楽しく飲みたい 「365日、ワイン宣言!」』『怪談のウンチク101 大江戸オカルト事情の基礎知識』『名字図鑑 名字でわかるあなたのルーツ、性格、運勢、適職・・・』『いま、「東北」の歴史を考える』『お言葉でございます』『地蔵びより』『お見舞い道楽。』「世界の腕時計」 文士と時計 株式会社ワールドフォトプレス 発行「義経伝説紀行」 江戸の義経 日経BP社 発行「ワイン王国」株式会社料理王国社 発行「ASAhIパソコン」朝日新聞社 発行などがあり。
  • 隆家卿のさがな姫
    -
    目に入れても痛くないほど大事な娘の姫君に、「よくぞ帰り来たまいけるかな、こんのクソ親父がーっ!」と言われたのは、救国の英雄、藤原隆家。「誰に似たりや」とぼやけば、妻からは「殿にや」と呟かれる。時の権力者である道長のことなど微塵も恐れず、世間ではさがな者と評されている彼も、家では一人の父親だった。体は弱いが気が強い姫君の願いを叶えるべく、隆家が下した決断とは。
  • 隠れ浪人事件控 隣の悪党
    値引きあり
    -
    国替えの引越し道中から一人出奔した秋葉誠之介は、脱藩の真相が露見すれは上意討ちの命が下ることもあり得る身。ひっそりと江戸で素浪人生活を送るところに藩からの討手が現れた。だが刺客と思って対峙した男が誠之介に告げたのは意外なことだった!?

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  • 小説「ドストエフスキー入門」
    -
    父親を惨殺され、自らは政治犯として死刑宣言を受けたドストエフスキー。その生涯と作品に詳しい著者が、現代の混迷の時代にこそ、この「天才的であるばかりか、革命的でもある」作家の人間性に目を向けるべきとして著した「ドストエフスキーのススメ」の書でもある。作品の誕生した背景や、生き抜き方を詳らかにすることで、百数十年前の情景をまざまざと紙面に浮かび上がらせる。
  • 四千万歩の男(一)
    3.8
    忠敬は下総佐原村の婿養子先、伊能家の財をふやし50歳で隠居。念願の天文学を学び、1800年56歳から16年、糞もよけない"二歩で一間"の歩みで日本を歩き尽し、実測の日本地図を完成させた。この間の歩数、4千万歩……。定年後なお充実した人生を生きた忠敬の愚直な一歩一歩を描く歴史大作。全5巻。(講談社文庫)
  • 美しい日本の歴史
    値引きあり
    5.0
    日本って面白いと思える歴史エッセー 『三国志』『宮本武蔵』などで知られる国民的作家・吉川英治が語る 日本史の珍談・奇談! 明治天皇、徳川吉宗、田沼意次など日本史の有名人にまつわるエピソードや 著者が聞き知った戦後の逸話や江戸時代の珍談など教科書では語られない内容がいっぱいのエッセイ集 知れば誰かに教えたくなる 面白い日本史に触れられる1冊です。 【目次】 鼻の白粉 敗戦の狐窟 兵隊と天皇 皇居文明開化に開く日 “ままごと棚”世相 うずらの羽虫 試されたお妃 菊池寛氏のオチ 又之丞の恋 性花斉放 尼のもの底無し さあお進み下さい 大大論 ほほ笑ましきスト 蜂飼いの大臣 異見会 【著者紹介】 吉川英治(よしかわ・えいじ) 1892年8月、神奈川県生まれ。小説家。様々な職を経て作家となる。『鳴門秘帖』などで人気を博し、1935年より新聞連載が始まった『宮本武蔵』は読者を魅了、大衆小説の代表的作品となる。『三国志』、『新・平家物語』、『私本太平記』『新・水滸伝』など後世に残る大作を執筆。
  • さぶ
    5.0
    武士や市井の人々の喜怒哀楽、義理や人情を通して限りない人間愛を描いた時代小説、人情小説の名手・山本周五郎の長編全集。第1巻は「さぶ」。青年から大人になる微妙な時期の男の友情と成長を描いた傑作長編。
  • 海の百万石 銭屋の女たち
    -
    江戸後期、加賀国で名を揚げた豪商・銭屋五兵衛。志高く海運業を興し、功を成して藩の財政を度々救ったが、後に無念の最期を遂げた。「海の百万石」と称された銭屋五兵衛と一家を支え、共に生きた女たちーー母やす、妻まさ、長男の嫁きわ、孫娘千賀。一家への謂れなき罪を背負い、銭屋再建のためそれぞれが必死に尽力した姿を描く壮大な歴史ロマン。草思社・文芸社W出版賞金賞受賞作。
  • 望みしは何ぞ
    値引きあり
    3.0
    摂関政治を終わらせた男が真に望んだものとは・・・? 直木賞作家、永井路子が描く王朝貴族の野望と葛藤。 藤原道長亡き後、王朝社会を操る黒幕となった息子藤原能信。 皇子誕生を巡る貴族たちの思惑と 歴史に翻弄される人々がたどる数奇な運命。 『この世をば』に続く平安朝の物語を直木賞作家、永井路子が彩り豊かに描く。 【著者紹介】 大正14年東京生まれ。東京女子大学国文科卒業後小学館に入社し、『女学生の友』『マドモアゼル』の編集者を務める。 小学館時代から歴史小説を執筆し始め、昭和39年『炎環』で直木賞を受賞。その他にも吉川英治文学賞を受賞した『雲と風と』等多くの素晴らしい作品を世に送り出している。 男性的目線になりがちな歴史人物や歴史事件を解きほぐし、その陰になりがちな女性にも焦点をあて、歴史上の人物、出来事を鮮やかに浮かび上がらせる作風は、歴史小説に新風を巻き込んだものと評価されている。 また、直木賞受賞作品である『炎環』、『北条政子』などは、NHK大河ドラマ『草燃ゆる』(1979年)の原作として、また『山霧 毛利元就の妻』『元就、そして女たち』などは、同じくNHK大河ドラマ『毛利元就』(1997年)の原作としても知られている。
  • <石田三成と関ヶ原合戦>西軍惨敗の原因となる三成の四大誤算
    -
    なぜ石田三成は大垣城を捨ててまで関ヶ原で野戦に挑んだのかなど、関ヶ原合戦の西軍にまつわる四つの謎について徹底解説。三成が企図していた驚くべき戦略と、西軍敗北の原因が見えてくる。
  • <北条五代と戦国時代>難攻不落!最強要塞 小田原城と戦国の城
    -
    戦国乱世を果敢に戦い、関東に覇を唱え続けた北条家。その五代百年におよぶ栄華を支えた居城――小田原城を徹底解剖! 策略家・豊臣秀吉も舌を巻いた鉄壁要塞の秘密とは? 北条家と幾度も刃を交えた上杉謙信ゆかりの城についても同時収録!
  • <北条早雲と戦国時代>記憶に残る 新井城攻防戦
    -
    相模の名族、三浦氏。北条早雲はその最後の戦いにおいて、三浦義同・義意父子を新井城に追いつめた。当初は力攻めで押し切るはずだった早雲も、要害堅固な新井城を前に、作戦を変更せざるをえなかった。記録と記憶に残る、北条早雲最後の戦い。
  • <北条早雲と戦国時代>背後に今川氏? 下剋上の内幕
    -
    戦国屈指の梟雄として知られる北条早雲。その台頭のきっかけとなった伊豆乱入の背景を分析! その過程で浮かび上がってきた、早雲と主家今川氏との本当の関係性とは? 今川氏の家臣として活躍した早雲が、戦国大名への道を歩むまでの軌跡を追う!
  • <北条早雲と戦国時代>北条五代百年の基盤
    -
    およそ一〇〇年に渡り、関東一円に覇を唱え続けた戦国北条氏。その基礎を築いた開祖早雲の戦いを徹底検証! 伊豆乱入にはじまり、関東上杉氏との抗争から、名族・三浦氏との死闘までを網羅。戦国乱世の始まりを告げた下剋上の物語を堪能する!
  • ありんす国の料理人 1
    3.5
    江戸最大の歓楽街にして遊女の町・吉原。そのいちばん奥にある揚屋町で食堂「三日月屋」を営む花凜と相方の神楽。花凜は少女のころは遊女の見習いである禿だったが、料理の道に目覚めてお店を開いたのだった。「温かくて美味しい料理を遊女たちに食べさせてあげたい」という高い志を持っていたものの、店はまったくはやらなかった。そして迎えた今日この日、店にやってきた花魁に料理をふるまい、「美味しい」と言わせれば借金を当分待ってもらえるのだが、「まずい」と言われれば店を畳んで遊女として身売りすることになっていた……。
  • カーリー <1.黄金の尖塔の国とあひると小公女>
    3.6
    第二次世界大戦前夜、故郷ロンドンを離れ、英国統治下のインドへと渡った14歳のシャーロット。駐在英国人の子女が通うオルガ女学院の寄宿舎で出会ったのは、神秘的な美少女・カーリーガードと個性豊かな仲間たちだった。時代に翻弄されながらも懸命に生きる少女たちの姿を描き、熱狂的なファンを生んだシリーズ第一作。
  • 新装版 孫子(上)
    3.7
    戦史の研究に没頭している孫武は、戦争に勝つには勝つだけの理由があり、負けるには負けざるを得ない理由があることを知った。呉楚の確執が続く古代春秋時代の中国。楚への復讐に憑かれた伍子胥の計らいで呉の将軍となった孫武は、独自の機略で楚軍を打ち破り続ける。孫子の兵法で名高い孫武を描く歴史小説。(講談社文庫)
  • 宗元寺隼人密命帖(一) 無流心月剣
    -
    伊豆下田の山里で剣の師に育てられた宗元寺隼人は、老中松平和泉守の甥。自らの剣と護衛役の甲賀の兄妹のわざで、迫り来る刺客たちに対抗している。江戸への道中、武家の娘を救ったことから、福知山藩朽木家の御家騒動に巻き込まれた。朽木家では藩主が二つの派のたすきがけで代替わりしてきた。娘の茜は国家老の娘。騒動の真相をつきとめようとする隼人だが!? 剣と人情と江戸情緒の本格痛快時代小説、新シリーズ開幕!
  • いしときいてなんとおもう 百人一首九十九番歌「人もをし」考
    -
    昔、「いしときいてなんとおもう」と父は言った。なんと答えたら面白がってくれたのだろうか。一つの言葉にさまざまな方向から光を当てること、人によって受け取り方が違うこと、近い解釈が人を結びつけること。父を偲ぶ会が催されることになって気づく著者。それは百人一首の99番と97番、そして100番の謎解きにもつながった! 『百人一首』を題材にしたドラマチックエッセイ。
  • 新編 忠臣蔵 上
    値引きあり
    -
    吉良上野介、斬られる! 元禄14年3月14日、江戸城松の廊下において、播磨赤穂藩主の浅野内匠頭は、指南役の高家筆頭であった吉良上野介から日頃受けていた屈辱に耐えかね、斬りつけてしまう。浅野内匠頭は、即日切腹、赤穂浅野藩は断絶を命じられ、数百名の武士、その家族が路頭を彷徨う。他方、武家の定法、喧嘩両成敗に反し、上野介についてはお咎め無し。これに強い不満を抱く赤穂藩士は……。" 忠義の道、如何! 1892年8月、神奈川県生まれ。小説家。様々な職を経て作家となる。『鳴門秘帖』などで人気を博し、1935年より新聞連載が始まった『宮本武蔵』は読者を魅了、大衆小説の代表的作品となる。『三国志』、『新・平家物語』、『私本太平記』『新・水滸伝』など後世に残る大作を執筆。
  • 前代既聞 今むかし変わらん草紙―――江戸時代から横行する詐欺
    5.0
    ・オレオレ詐欺 ・アフェリエイト ・ソーシャルネットワーク 実は江戸時代からあったということをご存じですか? 私たちが生活している現在は、 江戸からきた未来でした。 悪巧みや心の病、考え方に生き方、 いつの時代も日本人の本質って変わらないのかもしれない・・・ 本書を読んでいただき「昔も、こういうことがあったんだなぁ~」と、 ほろ苦く笑える一助となれば幸いである。 ★ ☆ 同著者シリーズ ☆ ★ ・もののけ解題 おろちの棲処 ・もののけ解題 陰陽師 安倍晴明を紐解く ・もののけ解題 妖怪ばなし七変化 ■目次 ・アキバハラのオタク文化――秋葉原について考える ・あの世から来た、江戸の「オレオレ詐欺」―――知能犯罪をさかのぼる ・友人の友人―――ソーシャルネットワークという装置 ・新撰組、遅延で切腹?―――メールの遅延事故について ・アフェリエイト骨董屋―――牙あいというビジネススタイル ・歴史のオリジナリティ―――コピーについて考える ・カメラ付携帯と望遠鏡―――覗きのツールと美意識について ・ソロバンリテラシーによるサムライデバイド ・記憶という仕事 ・リサイクルの帳尻を考える ・ぶらぶら病と五月病 ・露出願望と旅の空 ・デキる武士「道見」 ・地上の人工衛星・日和見 ・大御所はネットサーファ ・木綿以後の事 ・暮れ襤褸年賀状 ・困惑の未来へ ・予定は決定 ・「十万茶漬」と「大手饅頭」 ・没入は緊張感の逃げどころ ・快適な「サーバールーム」と「土圭の間」 ・バージョンアップと更新の「負担」について ・意外にシタタカな臍曲がり ・無気力・無責任な売国 ・ロボットはアナログを目指し、職人は機械を志向する ・カバヤキとゼンシンザ ・リクルートスーツと武家奉公人の四季着 ・今昔地図対決 ・受信者が判読する情報 ・断末魔の無い革命 ・親魂の所在 ・「めぐし」「うつくし」「ろうたし」き君 ■著者 高山宗東 1971年群馬県生まれ。近世史研究家、著述家、ワインコラムニスト。 東京大学先端科学技術研究センター協力研究員、大阪市立ワインミュージアム顧問などを務める。 國學院大學文学部卒業。同大学院文学研究科博士課程前期修了。専門は、近世における戦国大名家関係者の事跡研究歴史考証、文芸評論、美術解説、葡萄酒解説、イラストなどを雑誌を中心に寄稿。併せて歴史、日本国語学(言語変遷史)などの講演も行う。 本作品は、雑誌「アサヒパソコン」に連載した作品に修正と加筆を行った作品です。
  • 幕府は倒壊へ……我らはどうなる
    -
    旗本から見た「幕末から明治へ」。──旗本の松野家では当主が急死し、まだ幼い芳保が家督を継ぐことに。時は幕末、黒船が来航し世を騒がせていた。松野家の家老・半田と用人の西橋は、世の動きを知行地の若者に探らせることにする。しかしその動きは早く、また松野家は幕府側、主体的な行動はできないまま、幕府終焉の時をむかえるのだった…。
  • 本所慕情
    -
    浅井信之助は非役の貧乏旗本。そのため嫁も娶れず、出世街道を歩む幼な友達の鈴木健四郎に嫁した初恋の相手・美佐への想いを断ち切れぬまま、悶々と日々を送っていた。そんな時、健四郎の口利きで突如、下役ながら勘定所での職を得る。しかしそれは、信之助を利用しようとする健四郎の策略だった。果たして信之助の運命は──。不義・不正にまみれた旗本社会にスポットを当てた時代小説。
  • もののけ解題 おろちの棲処―――日本神話に登場する伝説の生物「八岐大蛇」
    -
    現在「妖怪」や「あやかしの存在」として名を持ち、認識されているもの・・・ すっかり文明化されているかに思える現代だが、 ことほど左様に、日常の中にはまだまだ「もののけ」の要素が転がっている。 ●日本神話に登場する伝説の生物「八岐大蛇」 ●マニアの中では知名度の高い妖怪「小豆とぎ」 ●比較文化論として着目した「天井裏」 それぞれ「もののけ」の段階まで遡り、 その存在理由を鑑み、名付けられた背景としての歴史を繙いた論考の連作である。 NHKのラジオ高校講座「現代文」にて、 5月25日26日に著者作品を題材に使用していただきました。 ■目次 ●一之巻 大日本大蛇伝~我が国に幾多おろちの棲うこと ・「斐伊川に棲む」ということ ・古事記に記された「おろち」 ・語としての「おろち」 ・「鹿」か?「犀」か? ・都市生活で失うモノ ・斐伊川の赤き流れ ●二之巻 妖異 小豆とぎ ・奇妙な妖怪「小豆とぎ」 ・各地で散見されるすがた ・越後の小豆とぎ ・江戸の小豆とぎ ・内か? 外か? ・小豆と川 ・諸葛孔明の知恵 ・饅頭史(中国編) ・饅頭史(日本編) ・将軍吉宗と砂糖 ・饅頭甘い ・小豆とぎの正体 ●三之巻 恐るべき天井裏 ・天井裏の怪 ・天井の効能 ・梁のオヤダマ ・日常にひそむ「異界」 ・あの世の誤算 ・大国の妙 ■著者 高山宗東 1971年群馬県生まれ。近世史研究家、著述家、ワインコラムニスト。 東京大学先端科学技術研究センター協力研究員、大阪市立ワインミュージアム顧問などを務める。 國學院大學文学部卒業。同大学院文学研究科博士課程前期修了。専門は、近世における戦国大名家関係者の事跡研究歴史考証、文芸評論、美術解説、葡萄酒解説、イラストなどを雑誌中心に寄稿。併せて歴史、日本国語学(言語変遷史)などの講演も行う。 執筆作品には『幕末・維新 長州傑士列伝』『ヤバイ日本史』『安くて旨い! ワイン図鑑 気軽に、楽しく飲みたい 「365日、ワイン宣言!」』『怪談のウンチク101 大江戸オカルト事情の基礎知識』『名字図鑑 名字でわかるあなたのルーツ、性格、運勢、適職・・・』『いま、「東北」の歴史を考える』『お言葉でございます』『地蔵びより』『お見舞い道楽。』「世界の腕時計」 文士と時計 株式会社ワールドフォトプレス 発行「義経伝説紀行」 江戸の義経 日経BP社 発行「ワイン王国」株式会社料理王国社 発行「ASAhIパソコン」朝日新聞社 発行などがあり。
  • 雲と風と ――伝教大師最澄の生涯
    値引きあり
    3.7
    第22回吉川英治文学賞受賞作品。 比叡山延暦寺を創建、天台宗の開祖となった最澄。激動の時代の中、最澄は、長岡京の遷都に失敗した桓武天皇を支えながら、桓武の魂を救済することが、国家を救うと尽力する。仏教の本質を求め続けた最澄の生涯を、直木賞作家の永井路子が描く。 大正14年東京生まれ。東京女子大学国文科卒業後小学館に入社し、『女学生の友』『マドモアゼル』の編集者を務める。 小学館時代から歴史小説を執筆し始め、昭和39年『炎環』で直木賞を受賞。その他にも吉川英治文学賞を受賞した『雲と風と』等多くの素晴らしい作品を世に送り出している。 男性的目線になりがちな歴史人物や歴史事件を解きほぐし、その陰になりがちな女性にも焦点をあて、歴史上の人物、出来事を鮮やかに浮かび上がらせる作風は、歴史小説に新風を巻き込んだものと評価されている。 また、直木賞受賞作品である『炎環』、『北条政子』などは、NHK大河ドラマ『草燃ゆる』(1979年)の原作として、また『山霧 毛利元就の妻』『元就、そして女たち』などは、同じくNHK大河ドラマ『毛利元就』(1997年)の原作としても知られている。
  • 北条政子
    値引きあり
    4.7
    伊豆の豪族の娘と生まれ、源頼朝に嫁いだ政子。歴史の激流にもまれつつ乱世を生きた女の人生を直木賞作家が描いた。 直木賞作家、永井路子が描く王朝貴族の野望と葛藤。 藤原道長亡き後、王朝社会を操る黒幕となった息子藤原能信。 皇子誕生を巡る貴族たちの思惑と歴史に翻弄される人々がたどる数奇な運命。 『この世をば』に続く平安朝の物語を直木賞作家、永井路子が彩り豊かに描く。 【著者プロフィール】 大正14年東京生まれ。東京女子大学国文科卒業後小学館に入社し、『女学生の友』『マドモアゼル』の編集者を務める。 小学館時代から歴史小説を執筆し始め、昭和39年『炎環』で直木賞を受賞。その他にも吉川英治文学賞を受賞した『雲と風と』等多くの素晴らしい作品を世に送り出している。 男性的目線になりがちな歴史人物や歴史事件を解きほぐし、その陰になりがちな女性にも焦点をあて、歴史上の人物、出来事を鮮やかに浮かび上がらせる作風は、歴史小説に新風を巻き込んだものと評価されている。< また、直木賞受賞作品である『炎環』、『北条政子』などは、NHK大河ドラマ『草燃ゆる』(1979年)の原作として、また『山霧 毛利元就の妻』『元就、そして女たち』などは、同じくNHK大河ドラマ『毛利元就』(1997年)の原作としても知られている。
  • 帰蝶さまがヤバい 1
    4.0
    天文十七年(1548年)、世の中は群雄割拠でみなが天下統一を狙っている。もちろん美濃もそうだ。そんな折、「結婚するわ」と国主・斎藤道三の娘の帰蝶は稲葉山城で父に向かって言い放った。「なぜおまえが決めるのだ」「どうして決めてはいけないのですか?」押し問答の末、帰蝶は結婚相手が尾張の織田三郎信長だと告げる。「いやいや、ご冗談でしょう」侍女の皐月が思わず口を挟む。「でもする」とすかさず返す帰蝶。帰蝶と信長は本当に結ばれるのか──時代を先取りする夫婦魂。新機軸・恋愛歴史小説!
  • 皇女と宿星の女たち
    -
    飛鳥京の世──恋人を殺された天文博士の娘・婁は、二上山中に秘密の“おなごの邑”をつくる。男に虐げられて生きるのが当たり前だった時代、そこは女たちのシェルターとなり、陰謀により死ぬ運命にあった山辺皇女までもが逃げ込んでくる。村から次々と女の姿が消えていくのを男たちは訝しみ、それを都の貴族・藤原不比等が知ることになり……。古代の飛鳥を舞台にしたヒューマンドラマ。
  • 雑賀乱る 反骨の兵たち
    -
    戦国時代、大名の支配から脱した民の国が存在した。それが紀州の雑賀である。地の利を生かした貿易で栄えるその国の莫大な富を狙い、天下統一を目論んで織田信長が圧倒的勢力で侵攻。大坂・石山本願寺における一揆を端に発し、雑賀の存亡をかけた信長と攻防が始まっていく。「織田は強い、その織田を破った俺達はもっと強い」。本書は雑賀衆の活躍を描いた歴史群像小説。
  • 昭和の漱石先生
    -
    1916年に死んだとされる夏目漱石は実は1945年8月15日まで生きていた──。姿を変えた漱石は、敗戦へと向かう日本の歴史の流れを何とか押しとどめようとする。破滅を避けるため、漱石はどんな手を打ったか? 漱石の暗躍により、歴史はどう塗り替えられるか? 昭和20年まで生きた漱石が、昭和史の裏で暗躍する姿を描く歴史改編小説。第2回歴史文芸賞最優秀賞受賞作品。
  • 隧道はるかに
    -
    太平洋戦争末期、大人達が軍に召集されたことで発生した人員不足のため、急遽蒸気機関車の機関助手見習いとなった汀真帆。しかし戦況が悪化するなか、米軍の爆撃機による空爆も激しさを増していく。そして遂に、真帆の乗務する蒸気機関車にも二機のグラマンが襲い掛かる。進藤機関士は鉄橋の先にある隧道(トンネル)に逃げ込もうとスピードを上げるが……。戦時下の悲劇を描いた物語。
  • 大江戸釣客伝(上)
    3.9
    時は元禄。旗本、津軽采女は小普請組という閑職がゆえ、釣り三昧の日々を送っている。やがて、義父・吉良上野介の計らいで「生類憐れみの令」を発布した、将軍綱吉に仕えることになるが・・・。同じ頃、絵師朝湖と俳人基角は江戸湾で土左衛門を釣り上げた。果たしてその正体は? 釣りの泥沼から覗く元禄時代。(講談社文庫)
  • 白洲次郎 占領を背負った男(上)
    4.2
    日本でいちばん格好いいといわれている男・白洲次郎。明治35年に兵庫県で生まれ、英国へ留学。戦後、吉田茂の側近として日本国憲法制定の現場に立会い大きく関与した。しかし、彼は表舞台には立たずに、在野精神というダンディズムを貫き通すのであった。初めて知る方にもお勧めの白洲次郎評伝決定版。(講談社文庫)
  • 反逆(上)
    4.0
    1度でもいい。上さまの……あの顔に……怯えの影を見たい――己れの力に寸分の疑いをもたぬ信長の自信、神をも畏れぬ信長への憎しみ、恐れ、コンプレックス、嫉妬、そして強い執着……村重、光秀、秀吉の心に揺らめく反逆の光を、克明に追う。強き者に翻弄される弱き者たちの論理と心理を描ききった歴史大作。
  • レジェンド歴史時代小説 列藩騒動録(上)
    -
    江戸時代の初期から、各藩で発生したさまざまな「お家騒動」。原因となったのは、金銭をめぐる対立や父子の不和、家臣による派閥争いなど、現代に通じるものばかりだった。島津、伊達、黒田、加賀、秋田、越前といった各騒動の真相を、説得力あふれる筆致で描き出す。武士の本質に迫る、海音寺史伝文学の真骨頂。
  • 義経北へ ─純愛と悲劇の生涯─
    -
    その軍才と奔放な性格が兄・頼朝に疎まれ、邪魔者扱いされた源義経。危険を察知し京を脱出した彼は、北を目指し藤原秀衡を頼って奥州へ。しかし、鎌倉による追撃は厳しく、平泉は安住の地にはならなかった。どんな災難が襲おうとも、その愛ゆえに決して彼を見捨てなかった二人の女性、郷御前(正室)と静御前(愛妾)をも巻き込み、その運命は思わぬ方向へと転がってゆく──。
  • 我らのお殿様 北条氏重
    -
    時は江戸幕府が開き初期の頃。市井の声に耳を傾け、民の暮らしに心を添わせる、ひとりの大名の生き様を、目下の者を含む全てに尊厳を保つ稀有な感覚と、発信力、行動力にスポットを当てながら、見事に描き切っている。社会に役に立つ人になりなさい。そして、自分が正しいと思ったことは思い切りやりなさい。著者の祖先のルーツを辿る中で生まれた歴史小説。
  • 新史 太閤記(上下) 合本版
    5.0
    日本史上、もっとも巧みに人の心を捉えた“人蕩し”の天才、豊臣秀吉。生れながらの猿面を人間的魅力に転じ、見事な演出力で次々に名将たちを統合し、ついに日本六十余州を制覇した英雄の生涯を描く歴史長編。古来、幾多の人々に読みつがれ、日本人の夢とロマンを育んできた物語を、冷徹な史眼と新鮮な感覚によって今日の社会に甦らせたもっとも現代的な太閤記である。 ※当電子版は『新史 太閤記』(上)(下)の全二巻をまとめた合本版です。
  • ヤマンタカ【上下合本版】
    -
    時は幕末。府中から日野にかけての甲州街道沿いに辻斬りが出現。一方、大菩薩峠で、深編笠の武士によって老巡礼が惨殺される。4年に1度開かれる奉納試合と関係があるとみた土方歳三は、自分もその試合に出るため天然理心流に入門する。出場するのは「音無しの構え」で知られる剣客・机竜之介、甲源一刀流の師範・宇津木文之丞ら猛者たち。そしてついに奉納試合の日が。自分の強さを見極めるため剣に賭け、激しく白刃を交える男たち。彼らは善も悪もない、ヤマンタカ(閻魔大王をも殺す最凶の明王)の世界を生きている――。死闘の先にある、数奇な運命とは……。そして、竜之助が使う「音無しの構え」の正体は? 時を超え蘇った『大菩薩峠』、ここに完結! 上下合本版。
  • 大江戸釣客伝(上下合本版)
    値引きあり
    4.0
    時は元禄。旗本、津軽采女は小普請組という閑職がゆえ、釣り三昧の日々を送っている。やがて、義父・吉良上野介の計らいで「生類憐れみの令」を発布した、将軍綱吉に仕えることになるが……。同じ頃、絵師朝湖と俳人基角は江戸湾で土左衛門を釣り上げた。果たしてその正体は? 釣りの泥沼から覗く元禄時代。
  • 王家の風日
    4.5
    商の紂王に仕える箕子は、王朝存続に心を砕くが、周の太公望が遂に商討伐の軍をおこした。古代中国商王朝の滅亡を描く一大叙事詩。 歴史小説家・宮城谷昌光の実質的デビュー作! 六百年に及ぶ栄華を誇る古代中国商(殷)王朝の宰相箕子は、新興国周の勢力に押されて危殆に瀕した王朝を救うため死力を尽す。 希代の名政治家箕子の思想を縦糸に、殷の紂王、周の文王、妲己、太公望など史上名高い暴君、名君、妖婦、名臣の実像を横糸にして、古代中国王朝の興亡を鮮かに甦らせた長篇歴史ロマン。 それまで活動してきた純文学系同人雑誌が終刊することになり、作家としての岐路に立った宮城谷氏が、以前から興味のあった中国の歴史に材を取り、限定500部の私家版で刊行。 そのうちの1部が司馬遼太郎氏の目にとまり、励ましの葉書を受け取る。 その後、名古屋の海越出版社から刊行され、94年3月に文春文庫化。 解説・平尾隆弘
  • 吉宗の星
    -
    八代将軍吉宗は いかにして生まれたのか 権謀術数で摑んだ天下の先に見た〈星〉とは!? 「畢竟、これは『人は何のために生きるのか』 を問う物語なのである」大矢博子(書評家・解説より) 瞬く星となり 見守っております 紀州藩主・徳川光貞の三男として生まれながら、生母・紋の身分の低さゆえに、虐げられた扱いを受けた新之助。 しかし、五代将軍綱吉から「高みに登れ」と声を掛けられ、運命は激しく動き出す。 新之助の思いと野心に応え、乳兄弟の星野伊織と鉄海和尚は秘密裡に工作を重ねる。 やがて、新之助は紀州藩主、将軍の座を摑むが、そこには新たな試練が。
  • 替天行道/北方水滸伝読本
    4.0
    【収録コンテンツ】■北方さんが創作上使った108人の好漢の「人物事典」 ■北方謙三氏のメッセージ(執筆開始と完結時) ■北上次郎氏や吉田伸子氏など書評家の書評 ■担当山田氏の作品への感想メール(裏話満載) ■川上健一氏×北方氏対談 ■物語の地図と年表 ■小説すばる掲載時の「漢詩」 ■文庫刊行時企画「北方水滸伝メール」全文掲載 など、北方水滸伝にまつわるファン必見のコンテンツが満載です。
  • 本所おけら長屋【お試し読み版・つじぎり】
    無料あり
    4.0
    江戸は本所亀沢町にある貧乏長屋「おけら長屋」。万造、松吉の「万松」コンビを筆頭に、左官の八五郎・お里夫婦や後家のお染、浪人の島田鉄斎ら個性的な面々が住んでいる。人情とお節介で下町界隈でも名高い「おけら長屋」では、今日も笑いと涙の“珍”騒動が巻き起こって……。近頃、江戸では辻斬りが出没すると騒がれている。そんな中、おけら長屋の住人・佐平が辻斬りに襲われ、重傷を負った。万造、松吉らは佐平の敵討をしようといきり立つが、辻斬りではないかとの疑いがかかった長屋の浪人・鉄斎が、奉行所に連れていかれてしまう。鉄斎の無実を証明しようと、長屋の住人たちはそれぞれの得意分野を生かして奔走するが……。いつもは長屋の騒動を解決してくれるなど、住人の信頼があつい鉄斎が危機に陥ったときに、住人たちが立ち上がる様に胸が熱くなる『本所おけら長屋(二)』収録の「つじぎり」、さらに登場人物たちの名セリフや名場面の紹介など、「本所おけら長屋」の世界をさらに楽しめる情報が満載の「お試し読み版」です。ぜひお気に入りのキャラクターを見つけて、おけら長屋の世界に浸ってください。

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  • 冲方丁歴史小説4作品試し読み合本(『天地明察』『光圀伝』『はなとゆめ』『麒麟児』)
    無料あり
    4.0
    『天地明察』から『麒麟児』までの冲方歴史長編4作品、合計400ページ超(紙本換算)を収めた試し読み合本! 【収録作品】 『天地明察』 徳川四代将軍家綱の治世、あるプロジェクトが立ちあがる。即ち、日本独自の暦を作り上げること。当時使われていた暦・宣明暦は正確さを失い、ずれが生じ始めていた。改暦の実行者として選ばれたのは渋川春海。彼と「天」との壮絶な勝負が今、幕開く。日本文化を変えた大計画を瑞々しくも重厚に描く傑作歴史小説。 『光圀伝』 なぜ「あの男」を殺めることになったのか。老齢の水戸光圀はその経緯を書き綴ることを決意する。父・頼房に壮絶な「試練」を与えられた幼少期。「傾奇者」として暴れ回る中で、宮本武蔵と邂逅する青年期。学問、詩歌の魅力に取り憑かれ、水戸藩主となった若き「虎」は「大日本史」編纂という大事業に乗り出す。誰も見たこともない「水戸黄門」伝、開幕。 『はなとゆめ』 28歳の清少納言は、帝の妃である17歳の中宮定子に仕え始めた。華やかな宮中の雰囲気になじめずにいたが、定子に導かれ、その才能を開花させていく。機転をもって知識を披露し、清少納言は宮中での存在感を強める。しかし、権力を掌握せんとする藤原道長と定子の政争に巻き込まれて……。清少納言の心ふるわす生涯を描く、珠玉の歴史小説! 『麒麟児』 慶応四年三月。鳥羽・伏見の戦いに勝利した官軍は、徳川追討令を受け、江戸に迫りつつあった。軍事取扱の勝海舟は徳川家を守るべく、決死の策を練る。五万の大軍を率いる西郷隆盛との和議交渉に全てを賭けて――。 幕末最大の転換点「江戸無血開城」。命を賭して成し遂げた二人の“麒麟児”の覚悟と決断を描く、著者渾身の歴史長編。
  • 鬼平犯科帳「血頭の丹兵衛」【文春e-Books】
    無料あり
    4.2
    2017年1月から放送されるアニメ「鬼平」第一話の原作となった短編。 「血頭の丹兵衛」と名乗る怪盗が江戸市中を荒らしまわっていた。 盗みに入った家の人間を皆殺しにする残虐な手口に、江戸っ子は恐れおののき、 たまりかねた当局は長谷川平蔵を火付盗賊改方へ戻した。 かつて鬼平に捕らえられ、牢に押し込められている「小房の粂八」は、 役宅に戻った平蔵の顔を見ると、意外なことを口にした。 「いまお膝もとを荒らしているやつは、にせものの血頭の丹兵衛でございますよ」 そして粂八は、ある決心をする。 <「鬼平」と言われながら、実はまったく鬼ではない、悪人のことを徹底的に やっつけるんだけれど、悪い奴らの中にも何かを見つけていくという鬼平の すべてを表現しているような気がする> (アニメ「鬼平」丸山正雄プロデューサー) 鬼平の世界の全体像が伝わってくる一編。

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  • 5分でわかるフランス革命
    無料あり
    3.1
    物語の第2部スタートにあたる「ジロンド派の興亡 小説フランス革命 10」。その刊行に併せ、それまでのフランス革命の流れが簡単におさらいできるチャートを作りました。これを機に、「小説フランス革命」全巻読破はいかがですか?

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  • 本所おけら長屋【お試し読み版】
    無料あり
    4.0
    あの大人気シリーズの電子書籍化を記念して、「お試し読み版」を無料配信! 本所亀沢町にある「おけら長屋」は、大家の徳兵衛、米屋奉公人の万造、後家女のお染など、ひと癖もふた癖もある店子が入り乱れて毎日がお祭り騒ぎ。それもそのはず、お金はないけど人情に厚く、かっとくるけど涙もろい。自分より他人のことが気になって仕方がない。こうした面々が、12世帯も軒を並べているのだ。そんなある日、わけあり浪人・島田鉄斎がやってきて……。あの島田鉄斎がおけら長屋の住人となったいきさつが分かる第一巻『本所おけら長屋』収録の「かんおけ」、さらに著者畠山健二氏へのインタビューが一冊になった「お試し読み版」です。実際に本所で育ち、演芸の台本など複数の受賞歴を誇る手練の著者にしか書きえない、江戸落語さながらの笑いと涙、人情にあふれる新感覚時代小説。そのエッセンスと創作秘話、作品への熱い思いをお楽しみください。

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  • 大水滸伝シリーズガイドブック
    無料あり
    3.5
    駆けよ。夢追いし者、永久に。生きろ。去りし者のぶんまで。『水滸伝』『楊令伝』に続く『岳飛伝』(全17巻)ついに完結! 著名人メッセージや名台詞でふりかえる大水滸伝シリーズ、人気キャラクターランキング、公式サイト連載のショートストーリー「やつら」2話の特別掲載など、「大水滸伝」シリーズの魅力を紹介する無料ガイドブックを電子書籍でも緊急配信! ご自由にダウンロードしてお楽しみください。

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  • 公家武者 信平 信平への果たし状
    無料あり
    4.0
    公家から武士になった侍・鷹司松平信平を主人公とする「公家武者」は、版元をまたぎ続く人気時代小説です。二見時代小説文庫の「公家武者 松平信平」シリーズでは、最終巻の対決で宿敵・神宮路翔を倒しましたが、講談社文庫の新シリーズ「公家武者 信平」は、その3年後から始まります。本作品はその空白期間、神宮路の弟・明楽との因縁決戦で、空白の三年が明かされる読者待望の短編です。(本短編は『逃げた名馬 公家武者 信平(二)』巻末にも収録されています。)

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  • 大水滸伝シリーズガイドブック(あらすじ漫画付き)
    無料あり
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【無料小冊子】駆けよ。夢追いし者、永久に。生きろ。去りし者のぶんまで。『水滸伝』『楊令伝』に続く『岳飛伝』(全17巻)、文庫版で発売開始! これを記念して「大水滸伝」シリーズの魅力を紹介する無料ガイドブックを電子書籍でも緊急配信! いのうえさきこによるあらすじ漫画『圧縮北方水滸伝』『圧縮楊令伝』や名台詞でふりかえる大水滸伝シリーズを収録。ご自由にダウンロードしてお楽しみください。

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  • 本所おけら長屋【お試し読み版・まよいご】
    無料あり
    4.3
    本所亀沢町にある「おけら長屋」は、ひと癖もふた癖もある店子が入り乱れて毎日がお祭り騒ぎ。それもそのはず、お金はないけど人情に厚く、かっとくるけど涙もろい。自分より他人のことが気になって仕方がない。こうした面々が、12世帯も軒を並べているのだ。なかでも、米屋の奉公人・万造と、酒屋の奉公人・松吉は、騒動の中心だ。「万松は禍の元」と、本所界隈では名高い二人組である。そんなある日、万造は迷子の男の子、勘吉に出会う。身元を話さない勘吉の親を探し出し、家まで連れていった万造だが、養子である勘吉は母親に邪険にされていた。元捨て子である万造は、勘吉の境遇を知って見て見ぬふりをすることができず、長屋の住人たちの協力のもと、勘吉を引き取ろうとするが……。万造と勘吉の切ないながらも心温まる交流を描いた『本所おけら長屋(二)』収録の「まよいご」、さらにシリーズ各巻の内容紹介が一冊になった「お試し読み版」です。全話読み切りなので、どの巻から読んでも大丈夫! ぜひ、気になった巻を手に取ってください。

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  • 歴史群像デジタルアーカイブスカタログ
    無料あり
    4.0
    【無料カタログ】歴史群像デジタルアーカイブスを完全網羅! 織田信長、真田幸村ら英雄たちの戦いを分析した戦記や、武将や妻妾たちの人物像に迫る伝記、当時の時代背景や文化の解説など、多種多様な全470作品を一挙ご紹介いたします。
  • ろくだいめ
    無料あり
    4.0
    【時代将棋小説、小説現代長編新人奨励賞『桎梏の雪』7月26日刊行!】 守るは己の矜持か、家元か――温情と非情の狭間で死力を尽くす棋士たち。江戸時代、全てを将棋に賭けた棋士たちの壮絶人生を描く本編『桎梏の雪』に連なる秀逸短編。

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  • 北方謙三「岳飛伝」完結&集英社文庫100冊記念小冊子
    無料あり
    2.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【無料小冊子】原典を大胆に再構築、中国古典英雄譚に新たな命を吹き込む「水滸伝」。夢破れし後、人々の想いを受け継いだ楊令の活躍を描く「楊令伝」。そして、中国随一の英雄をリアリティあふれる人間像として立ち上げた「岳飛伝」。これら大水滸伝シリーズの完結を記念した小冊子を電子版でも配信します。シリーズ紹介にくわえ、北方謙三集英社文庫100冊全目録も掲載。ファンならずともダウンロード必須の小冊子です。

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  • 嗚呼 江戸城(上)
    -
    天下を握った徳川家康には金がなく、一大名になり下った豊臣秀頼には巨額の金銀があった。貧しい天下人家康は、富有な大名を滅ぼしてその財宝を奪うべく兵を起す。大坂の役とは、それだけのことであった……。しかし三代将軍家光はその大金の埋蔵場所を知らされていなかった。ドラマはそこから始まる。将軍家から大名、旗本、はたまた浪人、商人、いかがわしい町奴に吉原の遊女までが縺れ合い、江戸城の建設と莫大な太閤の遺金をめぐって展開される雄大な長篇の幕開け。
  • 愛加那と西郷
    5.0
    西郷隆盛を生涯愛した“島妻”の物語。  薩摩藩から奄美大島へ送られてきた西郷隆盛。不遇な身の上の西郷を世話することになった愛加那。お互いの文化の違いから当初は反発し合うが、やがて愛し合うようになり、愛加那は西郷の“島妻”となる。二人の子供にも恵まれるが、愛加那は国のために活躍する人物だと信じて、再び藩から呼び出しを受けた西郷を見送った。そして、島にいるだけの人生を送って欲しくないという思いから、子供たちも鹿児島の西郷の元へと送り出した。  しかし、時代の激動が西郷と子供を襲う。西南戦争で、西郷は首謀者として先頭に立ち、最後は自決。参戦した息子の菊次郎は右足を切断して、愛加那のところへ帰ってきた。そして、鹿児島へ陳情に行った奄美の男たちの多くが戦争に参加して亡くなっていた。一転して、奄美の人から後ろ指をさされることになった愛加那だったが……。  生涯奄美大島を離れず西郷を信じた、愛加那を描いた恋愛歴史小説。  待望の文庫版を電子化。
  • 哀斬(あいざん)の剣
    4.0
    根津権現の辻番所に集う、悪を許さぬ漢(おとこ)たち、留蔵、田部伊織、辻風弥十郎。記憶を取り戻しつつある弥十郎に過去からの討手(うって)が追いすがる。御先手組(おさきてぐみ)の旗本、闇の武士団、野望を抱く同心……。弥十郎を軸に卍巴の鍔迫(つばぜ)り合い、大江戸八百八町を血に染める大殺陣(おおだて)の幕が斬って落とされた!(大殺陣・八百八町)朋友(とも)を想い、単身斬り込む弥十郎の運命は!?
  • 哀愁人肌恋路 葵の裏隠密二条左近
    値引きあり
    -
    将軍・家光から鳥羽藩の内政探索を命じられた裏隠密・二条左近は、志摩の領民から築城を名目に重税を課す藩主への不満の声を聞く。その憤りの声を背景に、かつての名門・九鬼一族の血を引く女海賊の珠姫は藩の家老を巻き込んだ城乗っ取りを企んでいた…。

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  • 会津の怪談
    3.5
    会津藩ゆかりの地に残る伝承・怪談を、史実に基づき小説化した怪談短編集。恐怖に陥れるだけが怪談ではなく、ウィットに富み、地方色にあふれ、豊かな文学としての怪談を、直木賞作家の筆が甦らせる。 「亡霊お花」「恋の重荷 白河栄華の夢」「晋州城の義妓」「かわ姥(うば)物語」「思い出かんざし」「骸骨侍」「名君と振袖火事」の7編を収録。いまや「会津といえばこの人」となった作家・中村彰彦の、初にして珠玉の怪談小説集!

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  • 甘いもんでもおひとつ 藍千堂菓子噺
    3.9
    菓子職人の兄と番頭の弟。上菓子屋兄弟の繁盛記。「藍千堂菓子噺」シリーズ第1作。 両親亡き後、叔父に実家を負われた晴太郎と幸次郎。 兄弟は、かつて父の許で修業していた職人の茂市と一緒に、 菓子司「藍千堂」を開く。優しい職人肌の晴太郎と、 しっかり者で商才に長けた幸次郎は、亡き父の教えを守りながら、 叔父の嫌がらせにも負けず、知恵と工夫を凝らした季節の菓子で店を切り盛りする。 解説=大矢博子 ※この電子書籍は2013年10月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 藍染袴お匙帖 : 1 風光る
    4.4
    医学館の教授方であった父桂東湖の意思を継いで女医者となった千鶴は藍染橋の袂に治療院を構え、二百石取りの御家人の菊池求馬とともに江戸市中で起こる様々な難事件を見事に解決していく…。待望の新シリーズ第1弾!
  • 会津恋い鷹
    4.0
    鷹の野性を愛した女を描く凄艶な時代長編。無辺の空を映す鷹の眸に魅入られたさよは、長じて城下の鷹匠に嫁ぐが、戊辰の動乱は鷹との幸せを奪い去る。束縛を逃れて高く飛翔する魂を描く、感動の長編小説。(講談社文庫)
  • 会津執権の栄誉
    3.5
    狙いはただひとつ。伊達政宗の馘(くび)――。 四百年の長きにわたり会津を治めながら、相次ぐ当主の早世で嫡流の男系が途絶えた芦名家。 常陸の佐竹家より新たな当主として婿養子を迎えたものの、家中に軋轢が生じ、北からは伊達政宗の脅威が迫る。 芦名家の行方は家臣筆頭の金上盛備の双肩にかかっており、ついに伊達との摺上原での最終決戦を迎えた。 東北の名家の存亡を描き、直木賞候補となった出色のデビュー作。 本屋が選ぶ時代小説大賞2017受賞! ※この電子書籍は2017年4月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 会津啾々記 脱走人別帳
    -
    鶴ヶ城が落城し、会津戦争は終結した。勝者・新政権の過酷な占領策は、城下に横たわる会津藩士の遺体の埋葬すら禁止した。至純の武士道と徳川家への忠誠に生きてきて敗れた会津藩を襲う、言語を絶する苦難。武士の一分をたてるために、復讐のために、新政権の獄舎から脱走し故郷を追われる会津藩士と、彼らの会津への愛惜を熱く語る、傑作短編集。
  • 会津春秋
    3.8
    会津の下級武士・新之助は、西洋砲術を学ぶため、全国から秀才が集まる象山塾に入門するが、放物線やら火薬量の計算やら、ちんぷんかんぷん。同じく新参者の薩摩藩士・八郎太とは、歳も数学が苦手なのも一緒で意気投合、互いの藩の内情すら語り合う仲に。だがまさか、好きになる女まで一緒とは……。幕末の動乱期、友として時に敵として交わり続ける男たちの生き様を、清水流の視点で軽快に描く。
  • 会津の牙
    5.0
    水口藩の馬廻り役・柿崎主水は、酒癖の悪い同僚を斬って脱藩。習い覚えた揉み療治を生業としながらの旅で、会津城下に足をとめた。そこで主水は、藩命により、城下を荒らしまわる無頼の浪人一味の討伐に向かう。選り抜きの藩士二十人を引き連れ、三百人の浪人どもを相手に、血みどろの死闘。凄絶な人斬りの技が冴える。
  • 会津の義 幕末の藩主松平容保
    4.2
    高須藩の六男に生まれ、会津松平家の養子となった容保。初代藩主保科正之が定めた会津藩家訓による徳川将軍家への絶対随順を、精神に叩き込まれる。幕末の動乱期、家老たちの反対を押し切って京都守護職を拝命。京都の治安に尽くし孝明天皇の信を得る。だが、戊辰戦争で朝敵の汚名を着せられ…。信じた正義のために潔白を明かそうと、信念を貫いた武士の誇り高き人生を描く書き下ろし歴史小説。
  • 愛の灯籠
    -
    松江藩・松平出羽守御茶道頭の妻・登与には、不幸な過去があった。冷やかな夫は妻を愛さず、外に女を置いていた。夫の弟子・池田文次は、美しい登与を慕い、二人は結ばれるが、登与は身籠ってしまう。どこまでも一緒にと、二人は大坂へ逃れるが、追手の夫に討たれてしまう。――愛に生きた男女を切々と描く、傑作時代長編小説。
  • 藍の武士 御用絵師一丸
    4.0
    天保の頃、水野忠邦は改革を推し進めるとともに諸藩の改易を企んでいた…。大奥で水野に対抗する広大院に仕える絵師一丸は武士を捨て、“毒師”として暗殺者の道を歩む。藩を守るために実の父を死に追いやった若者の暗殺を依頼された一丸は…(「藍の武士」)。“毒師”としての宿命を負った男の活躍と葛藤を描く、時代小説4編。
  • 相棒
    4.0
    時は幕末、京の都――。大政奉還を目前に控え、徳川慶喜暗殺未遂事件が起こった。幕閣から犯人探索の密命を受けたのは、坂本龍馬と新選組副長の土方歳三。しかし二人に与えられた時間は、わずか二日間だった。いがみ合い、衝突しながら捜査を続ける二人が最後に行きついた人物とは?そして龍馬暗殺の真相を知った土方は?幕末維新のオールキャストでおくる、傑作エンタテインメント長篇小説。

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  • 相棒同心 左近と伸吾
    4.0
    大江伸吾は、南町奉行所の定町廻り同心。五年前に亡き父親の跡を継ぎ、お役目もそこそこに日々をお気楽に過ごす伸吾だったが、ひょんなことから臨時廻りの先輩同心・鞠小路左近の相棒にさせられてしまったから、さあ大変。この左近という同心は名うての変わり者で奉行所内でも一匹狼。しかも極端な潔癖性で、不潔なものが大嫌い。さらに、人の都合など何処吹く風の自分勝手な男なのだ。左近に振り回されつつ、嫌々行動をともにする伸吾。だが伸吾は、次々と起こる事件を解決するうち、左近が表の顔とは裏腹に優れた探索の才と剣の腕を持っていることに気づく。そして、左近には何故か、お奉行大岡越前守の後ろ盾が…。気鋭が贈る時代シリーズ登場!
  • 相棒は副将軍 呪われた聖女
    -
    小石川にある水戸徳川家の彰考館では、前藩主の水戸光圀が『大日本史』編纂という大事業に勤しんでいた。 この光圀、世間では名君と誉れ高いものの、ふたを開けてみれば見栄っ張りで助平、なんとも締まらない老人である。 そんなある日のこと、彰考館の学者・寺内正雪が殺されるという事件が勃発する。探索のため、めぼしい藩士を探すが、そこで白羽の矢をたてられたのが、変わり者だが頭が切れると評判の佐々野助三郎であった。 さっそく捜査に乗りだす助三郎をよそに、好奇心旺盛な光圀もみずから動きだして、事件は思わぬ方向へと転がっていく……。 まったく新しい『水戸黄門と助さん』を描く、新シリーズ!
  • 愛妹草紙 十死零生の剣
    -
    その秘奥義を使った者は、必ず死ぬ。 天保十一年陰暦六月。牛久藩の勘定方下役の岡部隼人は、藩の特産品の取引をめぐる不正が行われていることに気付く。懐柔策と思われる不審な動きが続くなか、決定的な証拠を掴んだ隼人は、藩主への直訴を決断する。その行く手には、剣のライバルでもある悪徳侍が待ち受けていた。
  • 愛よりもなほ
    3.7
    見合いの席で一目惚れ、没落華族の元に嫁いだ、豪商の娘・菊乃。しかしそこは地獄だった。妾の存在、隠し子、財産横領、やっと授かった我が子の流産――。菊乃は、欲と快楽を貪る旧弊な家の中で、自立することを決意すると、高慢な女中頭に暇を出し、傾いた財政を立て直す。激動の明治に鮮やかに華開く女の一生。
  • アイルランド断章
    -
    沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第5弾。 本書は「レダの末裔」に続き2作品目となる米須興文氏。著者はイェイツをはじめとするアイルランド文学、英米文学の研究で「国際英語英文学教授協」の学会員に推挙され評価され、研究者として世界の舞台で活躍してきた。 1923年にノーベル文学賞を受賞したウィリアム・バトラー・イェイツは、アイルランドの詩人であり劇作家である。神秘主義的思想をテーマにした作品を描き、アイルランド文芸復興を促した。日本の『能』の影響を受けたことでも知られる。 「イェイツの言う「ロマンティック・エイレ」が「我した島うちなあ」に比肩できるとするならば、ジェイスの「麻痺の中枢」は?一見なんの脈絡もない沖縄とアイルランド―歴史・言語状況・文学についての彼我の可能性を、著者は絶えず自らの出自に引き寄せて検証していく。沖縄を見直すために、を標榜するシリーズ「おきなわ文庫」の面目がここにある(1994年当時の作品紹介文より)」
  • アウト オブ チャンバラ
    4.0
    湯女(ゆな)風呂大好きな、江戸版ダメフリーターの平六。ひょんなことから刀を拾い、侍気取りで町に繰り出すが……という「拾い刀、錆び刀」。昇進して罪人を拷問することを夢見る同心の山園は、夜鷹連続殺人事件の囮捜査で女に扮するよう命じられ……という「夜鷹同心」。など、カオス・シティー江戸を舞台に描く、奇想天外の新感覚時代劇、全6編。カオス・シティー江戸には変な奴が溢れている!
  • 青嵐
    4.0
    侠客・清水次郎長一家に2人の「松吉」がいた。一の子分、「森の石松」こと三州の松吉は美男で博打も喧嘩も強い兄貴分、いっぽう並外れた巨体で「豚松」と呼ばれた三保の松吉は女も博打も苦手な愛嬌者。好対照ながら同じように親と別れ、一家に身を寄せた2人は互いに認め合う。幕末の苛酷な運命が、2人と一家を待ち受けていた──。初夏、青葉のころに吹く「青嵐」のように、東海道を駆け抜けた最後の侠客を描く、傑作時代長編!
  • 青嵐(あおあらし)吹く~御算用日記~
    4.0
    元加賀(かが)藩士の生田数之進(いくたかずのしん)は、風体(ふうてい)は冴えないが、勘定方(かんじょうがた)として頭抜けた才覚を持つ青年。しかし、姉たちがつくった多額の借金のために、幕府御算用者となる羽目に。つきまとう怪しい影、次々に起こる不可解な出来事。風が運ぶのは、だれの声なのか。そして、諸藩改革の裏に隠された真実とは? お取り潰しか繁栄か、結末は妙案次第!? 著者渾身の長編時代小説、登場!
  • 青い瑕~天下人徳川家康の悔恨~
    -
    妻子を殺さなければならなかった徳川家康の悔恨を縦軸に、二代将軍秀忠の側近土井利勝の心理葛藤を横軸に活写した異色時代小説。多くの人間を死なすことで生きながらえてきた家康と秀忠時代の未来を展望する利勝の思いは果たして一致するのか。 関ヶ原の戦いを制して天下を掌中にした徳川家康。将軍の座を息子秀忠に譲り、自身は駿府にて隠居の身。しかし、政治の実権は家康が握っていることは天下周知。鷹狩りと称して江戸に出ては、重臣たちの動きや働きぶりを抜け目なく見聞して駿府へと引き上げていく。もはや、家康に逆らう者はいないのか。いや、大坂にはまだ豊臣秀吉の遺児秀頼も淀君もいる。彼らを慕う武将も少なくない。油断はならない。そんな折も折、江戸から駿府への帰路の途中、「大久保忠隣に謀反の疑いあり」の報がもたらされる。忠隣は秀忠の重臣。しかも三河譜代の名門の出である。家康に、江戸から中原御殿まで呼び出されたのは、秀忠の側近で切れ者の土井利勝。家康と対峙した利勝は、もたらされた報に裏の陰謀を嗅ぎ取る。大御所が何故に忠隣を亡き者にしようとしているのか。裏で密かに動いていたのは家康の信頼厚い本多正純か。利勝は、家康の胸中を推し量りながら家康亡き後の秀忠時代の天下の有り様に想を巡らせ、眠れぬ一夜を過ごす。 〈目次〉 一 愛おしい瀬名と信康 二 大久保忠隣に謀反の疑いあり 三 天下人徳川家康の涙 四 俊才土井利勝の苦悶 五 敵は己自身のなかにあり 六 忠臣本多父子の影 七 後顧の憂い 八 本多正純を老臣に迎えた二代将軍秀忠 

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  • 葵の剣士 風来坊兵馬
    -
    神田佐久間町の裏店に、浪人風情ながらこざっぱりとした身形のいい侍が住んでいた。その日暮らしの住人の中にあって、金に困っている様子はない。それもそのはず、青井兵馬を名乗る浪人は、徳川御三卿・田安家に生まれ、十年前に出奔、海外事情を知るために欧州に向かい、久々に帰国して江戸に舞い戻っていた若殿であった。時は天保年間。老中・水野忠邦が改革を押し進め、厳しい風紀取締りが庶民を疲弊させていた。開国的な思想を持つ兵馬は、その綱紀粛正の愚かさを説き、長屋の仲間らと立ち上がる。が、行く手を拒む悪の本丸──。兵馬は思いも寄らぬ方法で対決の日を迎えようとしたが……。庶民を守る“長屋の若さま”、その活躍を描く期待の新シリーズ!
  • 葵の残葉
    4.2
    新田次郎文学賞&本屋が選ぶ時代小説大賞W受賞! 維新に放浪された高須松平家の四兄弟。 石高わずか三万石の尾張高須の家に生まれた四兄弟は、縁ある家の養子となる。 幕末の激動期、官軍・幕府に別れて戦う運命に。 御三家尾張藩主となり、いち早く官軍についた次男・慶勝。 一橋家を継ぎ維新派と交渉した五男・茂栄。 美貌と高潔で知られた会津藩主、六男・容保。 京都所司代として兄・容保を補佐し、最後まで転戦した八男・定敬。 兄弟の誰か一人でも欠けていれば、幕末の歴史は変わった――。 埋もれた歴史を活写する傑作長篇小説! 解説・内藤麻里子 ※この電子書籍は2017年12月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 葵の月
    3.5
    西丸書院番組頭を務める立原家の娘、志津乃には、決して忘れることのできない男がいた。かつての許婚の坂木蒼馬は、西丸書院番士であったが、徳川家治の嗣子、家基の死を切っ掛けに突如出奔したのだ。彼を忘れられずにいる志津乃に対し、蒼馬の友人だった男は、蒼馬が家基の暗殺を疑われていることを告げるのだった――。蒼馬が出奔した真相を知るため、志津乃は彼を捜す決意をする。意外な真相が胸を打つ、傑作時代小説。
  • 葵の浪人 松平新九郎 あぶれ組参上!
    -
    江戸には、筋さえ通れば金次第でなんでもやってのける、命知らずの三人組がいるという――。松平新九郎は、口入屋から怪しげな仕事をうけおう貧乏浪人。金や権力には縁がないものの、自由気ままな暮らしを謳歌していた。 ある日、仲間の浅井幸四郎・筧岩次郎とともに、田舎娘から父親探しの依頼を受けた新九郎は、事件の裏に隠された卑劣な企みに気付く。助けを求める娘の、必死な訴えを聞いた新九郎たちは、道理の通らぬ悪を退治する『あぶれ組』として、凶悪な盗人集団に立ち向かっていくのだが……。三人の無法者が世を正す痛快娯楽シリーズ、ここに開幕!
  • 青い目の旗本 ジョゼフ按針(一)~衣笠の姫~
    4.0
    徳川家康が重用したイギリス人三浦按針(ウイリアム・アダムス)を父に、日本人を母にもつ三浦ジョゼフ按針。父亡き後、旗本の地位と領地、朱印状を継いだ。ある日、嵐により持ち船が難破、三浦半島に漂着したジョゼフは、その地を治める衣笠藩のお家騒動に巻き込まれる。背後にはジョゼフを追い落とそうとする老中の陰謀が……。破天荒な旗本の活躍を圧倒的スケールで描く、新たなる時代活劇!
  • 青江鬼丸夢想剣
    -
    刀鍛冶に育てられた美少年・次郎丸は、一刀流奥義"夢想剣"の会得と引き換えに師匠・伊藤一雲斎を斬り、育ての親を見殺しにする。非情の剣鬼と化した彼は「鬼丸」と名を変え江戸を目指すが、謎の魔手が行く手を阻む。やがて幕府を巻き込む大騒動が!? 吉宗暗殺を目論む異能集団と新陰流一門に挑む、瞠目の剣豪小説。
  • 蒼き海狼
    3.0
    時は二度の元寇という国難に瀕する鎌倉時代。大モンゴルは神風ならぬ台風によって敗退を余儀なくされたが三度の侵攻のため虎視眈々と島国日本を狙う。フビライ汗率いる大モンゴルと正対しても負けは明らか。ならば敵の懐中深く潜入し攪乱を図るよりない。選ばれた謀者、海の民・朝比奈蒼二郎は中国大陸に渡り、果ては大越・ヴェトナムに至りモンゴルの矛先を南へ転じさせる。壮大なスケールで描く痛快時代巨篇待望の電子書籍化。

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  • 蒼き信長(上)
    4.0
    織田信長の青春記を描く歴史巨編。 尾張守護代の一家臣の身で三河、美濃を席巻した 織田信長の父・信秀の苛烈な生涯と家出少年・信長の放浪を描く。
  • 梧桐に眠る
    3.0
    直木賞受賞後、初の長編連載が待望の単行本化! 天平の寧楽(奈良)、欲望渦巻く平城京に 投げ出された異邦人と浮浪者たちーー。 国家の秘事に巻き込まれて唐から来朝し、 不安と孤独な生活を強いられた袁晋卿(えんしんけい)は、 浮浪児と出会い、心を通わせていく。 争いの渦の中でもがき生きる彼らの姿を 稀代の作家が精緻な筆致で描く、衝撃のデビュー作『孤鷹の天』へと続く物語。

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