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-〈 人が人への信頼を失ったら、その先には何が残るっていうの? 〉 ◉洗練された文体と神秘的なスタイルで注目される韓国文学の新鋭による短編集。 ◉夢と現実が交差する迷路のような物語は、私たちの目を世界の本質へと向ける。 ◉共生の感覚を回復させる魅惑的な8つの物語。 --------- 「わからないかな?これが普通なんだという確信、もしくはこれが普通であるべきだと信じて疑わないこと、それこそが本当の「悪」なんだよ」 マイノリティへの憎悪やネットヘイトに満ちた世界を生きる今。 「人が人を助けねば」という現代社会に求められる声に耳をすました小説集。 洗練された文体で描く幻想的な物語をとおして、良かれと思った〝優しさ〟が往々にして他者を傷つける〝独善〟になってしまうような、現実世界の複雑さを見つめていく。 --------- 【目次】 ・あなたのいた風景の神と眠らぬ巨人 ・アリス、アリスと呼べば ・海辺の迷路 ・夜の潜泳 ・チャンモ ・人が人を助けねば ・夜は輝く一つの石 ・メゾと近似 ・あとがき ・訳者あとがき
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4.0ブロードウェイミュージカル原作『ウィキッド』の著者が贈る、もうひとつの『不思議の国のアリス』。私たちがよく知るあの物語の裏では、いったい何が起きていたのか?生きることとは。大切な人を失うこととは。想像力とは。著者が物語に込めたのは、とても奇妙で、でも大切なメッセージ。 ある夏の日、アリスが消えた。どこへ行ったのかと、後を追いかける友人。妹がいなくなっても、無関心な姉。妻を亡くした悲しみから立ち直れず、娘がいなくなったことさえ知らない父親。1860年代オックスフォードを舞台に、それぞれにとっての長い長い一日が、いま幕を開ける――。
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3.0
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3.5ジョセフィン・アリブランディは,恋に,大学受験に大忙しの,オーストラリアの女子高生.お母さんは未婚でジョセフィンを産んでおり,おまけにアリブランディ家はイタリア系移民.ジョセフィンは,他人から貼られるレッテル全てから解放されたいと,切に願っています.そこへ,一度も会ったことのなかった父親が現れ…….
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-モーパッサンは人間の欲望の織りなす日々の暮らしの機微を、さまざまな側面から切り取って鮮やかに示してくれる多くの短編小説を書いた。この集には表題作のほか、「聖水授与者」「月光」「宝石」「温室」「オトー父子」など20編を収めた。
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3.7アメリカで話題独占!「葬儀屋」ブログを書籍化した 異色のベストセラー、ついに日本上陸! 今を生きるすべての人に贈る再生の物語。 「死は生の正常な一部である」 「死を健全に理解すれば、そこには美が見出される」 ・生後すぐの赤ん坊 ・がんと闘病していた少女 ・大好きだった祖父 ・薬物中毒の男 ・アルコール依存症の男 ・ダウン症の中年女性 ・排除されていたレズビアン ・余命二日で自ら電話をかけてきた男 ...ありとあらゆる形の死に接した、葬儀屋の六代目。 苦しみながらも、大切な人を失った人々に寄り添い続けていくうちに、 彼は死に希望と美しさを見出す。 死は、弱さを受け入れる強さをくれる。 米タイム誌が「必読の書!」と太鼓判。 原書である 『Confessions of a Funeral Director:How the Business of Death Saved My Life』 はAmazon.comで4.6/5.0の高評価(6月6日時点で189人がレビュー)を得ている。 翻訳は『死ぬ瞬間』(エリザベス キューブラー・ロス)を訳した法政大学教授の鈴木晶氏。 タイム(ネット版) 「ある葬儀屋の告白」というブログは示唆に富み、幅広いテーマを扱い、時には不遜だ。筆者は死を扱うビジネスの深層に踏み込んでいる。読者は、死についてだけでなく、人生について学ぶことができる。 ワシントン・ポスト 著者は有名ブロガーとして知られる。彼は葬儀屋という地味で堅い職業を定義し直し、人生における究極の関心事についての会話を誘う。
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5.0イタリア映画界の巨匠が新作を自ら小説化! 『ニュー・シネマ・パラダイス』『海の上のピアニスト』などで知られる、イタリア映画界屈指の名監督ジュゼッペ・トルナトーレ。この秋日本公開の映画『コレスポンデンス(原題)』(ジェレミー・アイアンズ、オルガ・キュリレンコ主演)を自ら小説化した美しく切ないミステリーです。 若く美しい大学生エイミーは、大学の天文学者エドと密かに愛を育んでいた。あまり会えない中、メールやスカイプで知的な会話から他愛ないおしゃべりを楽しむ日々。 そんなある日、授業を受けているエイミーのスマホに、エドからいつものようなメールが届く。そしてまさにそのとき、教鞭を執っていた教授からエドの訃報が知らされる。混乱するエイミー。しかしその後も、折に触れてエドから愛にあふれたメールや手紙が届く。エイミーは謎を解き明かすため、エドの暮らしていたエジンバラへと向かう……。 自身の映画の脚本も数多く手がけた巨匠による、温かくも悲しい恋の謎を軸に人間の喪失と再生を描く物語。
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5.0
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-『戦時の記録』3分冊の第2冊目にあたる本書は、1942年から1943年までのサン=テグジュペリをめぐる資料、証言を収める。苦渋の選択の結果であった合衆国亡命の日々に、連合軍の北アフリカ上陸の報に接し、歓びのうちに発表された「まずフランスなのだ」。サン=テグジュペリは、この公開状でおこなった呼びかけに忠実に、フランスの解放のため、一兵士としてみずからの生命をかけるべく戦列に復帰した。政治抗争の罠にとらえられながら、『戦う操縦士』、『ある人質への手紙』、そして『星の王子さま』のなかに、人間が生きるよすがとなる磁力線の存在を、言葉、階級、党派を超えて人間を結び合わせるものの存在を鮮やかに示して――。近年になってはじめて完全に公表された「アンドレ・ブルトンへの手紙」を新たに加え、〈戦時の記録〉全3冊は、ミュンヘン協定(1938)の直後にはじまり、第二次大戦勃発後のサン=テグジュペリの最後の日々をたどる。
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3.0
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-トムはケンタキーの温厚な農場主に雇われていた忠実な黒人奴隷だったが、事業に失敗した主人によって、小間使いイライザの息子ハリーとともに奴隷商人に売り渡される。トムの苦難はここから始まる。トムは ニュー・オーリアンズの富豪セント・クレアの一人娘エヴァが河に落ちたのを救った縁で、同家に買い取られる。だが、比較的落ち着いた暮らしも、エヴァの死、つづく主人の急死によって一転する。トムは飲んだくれで残忍なミシシッピの農場主 レグリーに買い取られていく。その果てに待っていたものは……19世紀アメリカが生んだ代表的な社会小説であり、黒人奴隷のさまざまな姿を鮮烈に描いた秀作として呼び声たかい長編小説。
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4.0新世紀最初の日食。世界中の人々が黒い太陽から放たれるフレアに見とれていたそのとき、巨大地震が太平洋全域を襲う。 中部太平洋で沈没船探査をしていたジャックのもとには米海軍からの救援要請が届いた。米大統領を乗せたエアフォース・ワンが太平洋上空で姿を消したのだ。軍に遺恨のあるジャックは渋りながらも捜索に乗り出す。 一方そのころ人類学者のカレンは与那国島沖に沈むという〈ドラゴン〉と呼ばれる遺跡へ向かっていた。そこで彼女が目にしたのは地震で隆起した古代都市だった!
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-米国議会図書館の調査で「聖書に次いでアメリカ人に最も影響を与えた本」とされた『肩をすくめるアトラス』の著者アイン・ランドによるディストピア短編小説。 集団・平等主義が極限まで推し進められた結果、「私(I)」という概念が排除され「われら(we)」に置き換わってしまった遠い未来。 主人公は自由を取り戻す闘いに立ち上がる。 【著者】 アイン・ランド 1905年-1982年。アメリカの作家、思想家。 「オブジェクティビズム(客観主義)」思想を創出し、小説やエッセイを通じて表現し、自らそれを実践し続けた。 サンクト・ペテルブルク生まれ。1926年アメリカに単身亡命。1936年『われら生きるもの』で小説家デビュー。1943年『水源』がベストセラーになり名声を確立。 1957年SFミステリー思想小説『肩をすくめるアトラス』は現在までに23カ国語に翻訳され、累計販売部数は880万に達する。
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-アンデルセンの童話は「人生で三度読め」といわれます。 美しい日本語にこだわり、戦後を生きる子どもの心身共に豊かな成長を願い、童話や児童文学の翻訳に務めた言語学者・矢崎源九郎の翻訳によるアンデルセンの童話を陶芸家・結城美栄子さんの、生命ある者の心のうちが伝わってくる作品とともに。 【目次】 わるい王さま はだかの王さま みにくいアヒルの子 りっぱなもの 空とぶトランク 人魚の姫 【著者】 ハンス・クリスチャン・アンデルセン デンマークのオーデンセに生まれる。父親の影響で本や芝居に関心を寄せるようになる。 14歳でコペンハーゲンに出る。30歳で出版した小説『即興詩人』が出世作となり、 各国に名声が広がる。32歳で「人魚姫」を含む第三童話集を刊行し、以降は近代童話の確立者として世界で認められた。 矢崎源九郎 1921 年、⼭梨県⽣まれ。東京帝国⼤学(現・東京大学)⽂学部⾔語学科卒業。東京教育⼤学(現・筑波⼤学)教授。⾔語学者、北欧⽂学者。言語学関係の著者を多く残す。そのかたわら、美しい日本語を大切に、戦後を生き抜く子どもの心身共に豊かな成長を願い、童話や児童文学の翻訳に務める。アンデルセンのほか、グリム童話、『フランダースの⽝』、『⼈形の家』、『ピノッキオ』など多数の作品を紹介。1967 年逝去。 結城美栄子 1943 年、東京都⽣まれ。⼥優・陶芸家。外交官の⽗と画家の母の元に⽣まれる。1968 から 69 年に、フルブライト奨学⾦受給者としてニューヨークのステラ・アドラー演劇学校に学び、俳優座養成所 13 期を経て劇団「雲」に⼊り、⼥優の道を歩む。1984 年からは陶芸家としての活動が活発になる。作品は東京国⽴近代美術館、岐⾩現代陶芸美術館にも収蔵。常設展示として、パークハイアット東京、グランドハイアットソウル、パークハイアットシカゴ、GARANCE(パリ)、のるすくショールームなどがある。
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-アレクサンドル・デュマの最も一般的な略歴は以下である。 1802年フランスのヴィレール・コトレ生まれ。 19世紀フランスを代表する作家の一人。幼少よりラテン語、古典文学を学び、17歳で『ハムレット』を観て劇作家を目指す。20歳でパリに出た後、『アンリ三世とその宮廷』、『クリスティーヌ』の大成功によって劇作家としての地位を得る。その後も数多くの劇作を発表し続けるが、フランス・ロマン派の影響を受け、徐々に歴史小説に移行する。1844年、「ル・シエークル」誌に連載された『三銃士』が爆発的な人気を得た他、『王妃の首飾り』、『黒いチューリップ』などの大作を世に送り出す一方で、革命に積極的に参加するなど当時のフランス国内に多くの影響を与えた。晩年はフランス、ベルギー、ドイツ、オーストリアなどを転々としながら創作活動を続け、1870年、ピュイの別荘にて死去。 主な作品は、『三銃士』、『二十年後』、『モンテ・クリスト伯』、『王妃マルゴ』、『王妃の首飾り』、『黒いチューリップ』など多数。 もちろん、フランス文学史がロマン主義を避けて通ることができないかぎり、デュマに触れないわけにはいかないが、ヴィクトル・ユゴー、アルフレッド・ド・ミュッセ、アルフレッド・ド・ウ゛ィニーなどと比較すると、デュマは明らかに挿話的な扱いしか受けないのが普通である。しかし、2002年11月、ついにアレクサンドル・デュマの亡骸が国葬としてパリのパンテオンに移され、国民作家の列に加わったのだ。 一般に日本でのフランス・ロマン主義の研究は手薄だが、なかでもアレクサンドル・デュマについての研究は皆無に等しい。デュマと言えば『三銃士』や『モンテ・クリスト伯』といった大衆娯楽作品の印象が強く、また数知れない代作者を使ったという理由で悪名も高い。また、その作品の全体について正確な総数すらわからないほどのいわば濫作者であったからよけいに始末が悪いのかもしれない。いったいどれだけ作品を出版したのだろうか。 カルマン・レヴィー出版社が1902年に出したアレクサンドル・デュマ作品総カタログによる作品分類は以下の如くであった。1)歴史小説および歴史研究128作品218冊。2)個人伝41作品、64冊。3)回想録、閑談9作品、11冊。4)少年少女物語5作品、6冊。5)旅行記18作品、35冊。6)戯曲66作品25冊。以上合計271作品、359冊(若干数の作品は重複の可能性がある)。シャルル・グリネルの『アレクサンドル・デュマとその作品』ではカルマン・レヴィー版全集で298作品142巻という数字を出している。Webサイトで検索すると688作品がリストされていて、270作品とか289作品とかをはるかに超えた多作家であることは間違いがない。ジャンルも小説、伝記、回想録、おとぎ話、旅行記そして戯曲と多彩である。 ≪Elle me resistait, je l’ai assassinee!....≫ 「俺を拒んだ、だから殺したのだ!」 有名なこの幕切れの台詞と共に、愛人アデルを殺した暗い目付きの主人公アントニーは、1831年以後しばらくの間フランスの若い世代を席巻した。1831年5月3日ポルト・サン・マルタン座で初演された『アントニー』は、当時の上演事情から見ると異例としか言いようのないほどの連続上演記録を作った。「このドラマはパリで連続131回上演された。内訳はポルト・サン・マルタン座で100回、オデオン座で30回、イタリアン座で1回である。そればかりか、またフランス中で巡回公演され、その年1831年は非難ごうごうであったが、1833年から1837年までは大成功を収めた。 今日のわれわれから見るといささか大時代なこの姦通劇が、どのように着想され、どうしてこのような熱狂的な反響をもたらしたのであろうか。
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-アントニーはすぐれた武将であり、勇敢で偉大な人間であったが、クレオパトラに恋していた。恋に酔いしれたアントニーは公事を忘れ、ローマに残した妻を忘れて日を過ごす。彼に対する非難の声は高まるばかり。妻ファルヴィアの死の報にもエジプトをはなれない彼は、完全に武将としての生活をすてて、恋のとりこになり終わってしまったかのようにみえた……シェイクスピアの最も油の乗り切った時期の作品の一つ。
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-モスクワのオブロンスキー公爵家では、夫のステパンの不倫を知って、妻のドリーがいっしょに暮らせないと言い出す。ステパンはペテルプルグにいる妹のアンナに助けを求める。同じころ、ステパンの親友で田舎暮らしのレーヴィンが、ドリーの妹キティーに求婚しようとモスクワにやってくる。しかし、キティーには意中の人、ウロンスキー伯という美貌の青年士官があった。そのウロンスキーは母を迎えに出た駅で、ペテルブルグからやってきたアンナ夫人と出会う。アンナの到来で、オブロンスキー夫妻の仲はまるくおさまる。ペテルブルグに帰る前日の舞踏会でアンナはふたたびウロンスキーに会い、二人は楽しげに踊る…これがアンナの破滅への序章だった。文豪トルストイが心血を注いで完成させた名作。
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4.016歳のアンナは、今日もベッドから起きてこない母親のかわりに 13歳の妹と5歳の弟の面倒をみている。 父親は自身が経営する中華料理店にかかりきりで母親を顧みることはない。 本書は、ヤングケアラーであるアンナが、人種差別、いじめなど、様々な困難を乗り越え成長し続ける物語。 精神疾患と闘う家族重くなりがちなテーマだが、アンナの気持ちがていねいに 描かれ、ローリーとの初恋がさわやかに織り交ぜられて、青春小説としても楽しめる。 ウェイ・チムは中国からの移民の人々と話した際に、精神疾患を不名誉・恥と 捉える文化の相違を知って本作を思いついたという。 患者本人だけでなく、家族も偏見に苦しめられる状況を変えたいと願いを こめた。オーストラリアを舞台に、精神疾患と闘う家族にスポットライトを 当てた本作は、オーストラリア、イギリスをはじめ、世界で高い評価を受け、 作者の代表作となっている。
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-一般に日本でのフランス・ロマン主義の研究は手薄だが、なかでもアレクサンドル・デュマについての研究は皆無に等しい。デュマと言えば『三銃士』や『モンテ・クリスト伯』といった大衆娯楽作品の印象が強く、また数知れない代作者を使ったという理由で悪名も高い。また、その作品の全体について正確な総数すらわからないほどのいわば濫作者であったからよけいに始末が悪いのかもしれない。いったいどれだけ作品を出版したのだろうか。 カルマン・レヴィー出版社が1920年に出したアレクサンドル・デュマ作品総カタログによる作品分類は以下の如くであった。 (1)歴史小説および歴史研究128作品218冊 (2)小説、短編、個人伝 41作品、64冊 (3)回想録、閑談九作品、11冊 (4)少年少女物語五作品、6冊 (5)旅行記十八作品、35冊 (6)戯曲66作品25冊。以上合計271作品、359冊 アレクサンドル・デュマ協会のウェブサイトでは325作品がリストされている。また、個人のデュマ愛好家が作っているサイトによれば、すべての作品を取り混ぜて688作品としている。 「誰もが皆デュマの話は聞いたことがあるし、彼の作品の何冊かは読んだことはあるが、彼の才能の大きさを意識している人はごく少ない。『アンリ三世』から一夜明けた日の彼の栄光はたくさんの妬み屋のしつこい中傷をひき起した。彼らの言を信じれば、デュマは先人を剽窃し、代作者たちに自分の作品を書かせた無知無学の人間ということになるだろう」(フェルナンド・バッサン) 「『アンリ3世とその宮廷』を研究した人間はデュマの公式が一挙に分かる。彼はまことに多様な戯曲を書く。ところが本質的なものは最初の戯曲『アンリ三世』にある。つまり、民衆的な登場人物、地方色、変化、アクション、情念があるのだ。」(イポリット・パリゴー)この戯曲は、デュマ最初の本格的な五幕散文ドラマであり、スタンダールの理想の実現でもあり、ヴィクトル・ユゴーの『エルナニ』に先立つこと1年、ロマン主義演劇の最初の勝利を獲得した記念碑的作品でもある。 時は1578年7月20日のことである。フランス国王アンリ3世の母、フィレンツェから亡き国王アンリ2世に嫁いだカトリーヌ・ド・メディシスと占星術師ルッジェリは、アンリ3世の寵臣サン=メグランがギーズ公爵の夫人に恋い焦がれていることを利用して、サン=メグランとギーズ公爵の両方から気弱な国王への影響力をそごうと画策する。カトリックとユグノーの殺し合いの宗教戦争の只中で、後にアンリ4世になるナヴァール王アンリを加えて3アンリの戦いと言われる時代である。ルッジェリは眠り薬で眠らせたギーズ公爵夫人とサン=メグランを引きあわせて二人が両思いであることを悟らせる。 新教徒に対抗するカトリック同盟の盟主に自らなって、次期国王の座も狙おうとするアンリ・ド・ギーズのカトリック同盟に盟主の任命という性急な要求に、ブロワの三部会まで待てと諭すアンリ三世。事態は切迫していると反論するギーズ公。甲冑で登場したギーズ公が弾丸が飛んで来ても正面で受けてみせようと豪語するのを、サン=メグランが吹き矢筒でボンボンを命中させる。怒りに燃える両者の間で決闘が決まる。 怒りに任せたギーズ公爵は鉄の籠手で青癒ができるほど夫人の腕を締め上げ、無理強いにサン=メグラン伯爵をギーズの館におびき出す偽手紙を口述させる。 一方、宮廷ではカトリック同盟の盟主の任命決議に入り、「余の権威において余自身を盟主と宣言する」と自ら盟主になることを宣言したアンリ3世。ギーズ公爵はカトリーヌ・ド・メディシスに何事か訴えようとするが、アンリは早く署名せよとダメ押しをする。第1の企みは失敗に終った、埋合せはつけてやる、憤怒のなかで署名するギーズ公の前で会議の閉会が告げられる。 半信半疑でギーズ公爵夫人の元に忍んできたサン=メグラン伯爵は来ないようにと祈る夫人の声を手がかりに部屋までたどり着く。危機一髪で部屋から逃げ出したサン=メグランは待ち伏せした手のものに暗殺される。公爵が最後の台詞を吐く。「よし!さあ、家来の始末はつけた、今度は主人の番だ!」 劇場が興奮のるつぼであった。臨席していたオルレアン公爵は名前も知らない自分の使用人が詩人として聖別されるのをきいたのである。こうしてアレクサンドル・デュマはフランス演劇史にみずからの名前を深く刻んだのである。
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-旅と書物をこよなく愛したフランスの作家ラルボー(1881―1957)の代表作.短篇小説と詩と日記から成る〈全集〉という風変りなこの作品は,いわば〈逆向きの教養小説〉だ.幼くして両親を失い,莫大な遺産を相続した主人公は,億万長者というばかげた境遇を捨て去り,一個の人間として生きるために世界各地を放浪する.(全2冊)
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 中世のアーサー王時代にタイムスリップした近代人ハンクの奇想天外な物語! 人間の悲喜劇を描くトウェインの頂点をなす作品。喧嘩相手の一撃で気絶した19世紀のコネチカット・ヤンキーが意識を取り戻してみると、そこは騎士道精神に貫かれた6世紀のイギリスであった。6世紀の住人として生きることになった主人公ハンク・モーガンは、近代科学の知識を駆使したことからアーサー王の目に止まり、王直属の高官となって、6世紀のイギリス社会で多くの改革や教育に手を染める。そして、騎士道社会の習慣にならい、みずからも諸国遍歴の旅へ出て、数々の冒険を体験していく。……最後は虐殺を伴う大戦争という方向を取り、コネチカット・ヤンキーは、魔術師によって13世紀間も続く深い眠りに陥ってしまうという巧みな文学手法によって、ふたたび19世紀に出現する。そしてベッドのなかで狂おしいうわ言を口走って息絶える……。
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-想像力の持つ可能性と希望を信じ、異文化の共存の可能性を模索し、限界に挑戦し続けたルグィンの螺旋をのぼる旅をたどる アーシュラ・K・ルグィンは、時の流れによる変化を恐れない作家であった。変化を受け容れ、常に新しい地平を目指すことを選んだ。旅することは終始一貫して彼女の作品のテーマであり続けたが、その旅には終わりというものはなかった。帰還は新たな旅の始まりでしかない。そして、その旅は、作品の中のはるかな未来の世界や、遠い宇宙の惑星、そして竜が空に翼をはばたかせる異世界を移動するものであると同時に、現実の世界における歴史の流れを映し出すものでもあった。 本書の目的は、SFとファンタジーの新たな道を切り開き、その可能性を模索し続けた、ルグィンという作家の旅をたどることにある。SFやファンタジーというジャンルの問題、同時代のアメリカ社会と文学の潮流、そして文学とジェンダーとの関わりが、各章をつなぐ大きな主題となるだろう。数々の賞を受賞し、SFとファンタジーを名実共に代表する作家としていまなお大きな影響力を持つルグィンの道のりはどのようなものであったのだろうか。自らの限界に挑戦し続け、芸術とは「つねに限界のそのさきを探し求めることであり、境界線を見定めてはじめて、完全で、確固とした美しいものを生み出すことができる」のだと公言する作家が、長い旅路の果てに見せてくれるのはどのようなものなのだろうか。 (序章より)
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-ホテルの忘れもの係の少年が伝説の謎を解く。 夏はにぎわう観光地、しかし、冬になると濃い霧に包まれ不思議なことが起こる海辺の町イアリー。魔物がすむという伝説のあるイアリーの海は通称「魔海」とも呼ばれている。 ある冬の日、この町の老舗「魔海ホテル」で忘れもの係をしている少年ハービーのもとへ、自分自身が「忘れもの」だと訴える少女バイオレットが助けを求めて転がりこんでくる。両親に会いたいという切実な願いと、おそろしい魔物マラマンダーの卵伝説が絡まりあい、物語は加速する。 気が弱いけれど正直者のハービーと、おてんばで賢いバイオレット。 絶妙コンビが町の伝説にまつわる謎と、自分たちの出生の秘密を解いていく冒険ファンタジー「イアリーの魔物」シリーズの第1巻。
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-フランスのシャバノン村で母とふたりで貧しくも幸せに暮らしていたレミ少年。レミが8歳時、パリに出稼ぎに行っていた父親がケガをして帰ってきた時、自分が孤児であることを知らされるのだった。そしてレミは旅芸人ヴィタリスに40フランで売られ、無理矢理旅に出ることになるのだった。レミは一座のひとりとして、ヴィタリスから文字や音楽を学びながら様々な人たちと出会うことになるのだった。
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-8歳のルミは優しいお母さんと幸せに暮らしていましたが、たいへん貧乏だったのでお父さんがケガをした時、捨て子だったことを知らされ、旅芸人の一座に売られてしまいます。しかし親方は意外にもやさしくて、ルミにいろんなことを教えてくれます。困難なことや苦労な目に逢いながらハラハラしますがルミは乗り越えていきます。はたしてルミはどうなってしまうのでしょう。
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-8歳のルミは優しいお母さんと幸せに暮らしていましたが、たいへん貧乏だったのでお父さんがケガをした時、捨て子だったことを知らされ、旅芸人の一座に売られてしまいます。しかし親方は意外にもやさしくて、ルミにいろんなことを教えてくれます。困難なことや苦労な目に逢いながらハラハラしますがルミは乗り越えていきます。かわいそうなルミはどうなってしまうのでしょう。はたして本当のお母さんに出会えるでしょうか。感動の物語。上下巻セット。
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3.7※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 BTSのVも読んだ、心に灯をともす癒しの言葉たち “わたしのためだけに書いてくれたみたい” 韓国で共感の声、続々。 家にいるのに帰りたい―――。 日々のストレスや疲れから、家の中にいても心がやすまらず、“家にいるのに家に帰りたい”と思うことはありませんか。 漠然とした不安やとまどいを抱えながらも 誰かを責めるわけにはいかない 現実にうずくまってしまっているあなたへ。
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5.0
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4.1王に名を消し去られた風、部族ひとつを溺れさせる砂の海、泳ぐ人々が壁一面に描かれた泉の洞窟――妖しくも美しい情景が、男の記憶には眠っていた。砂漠に墜落し燃え上がる飛行機から生き延びた彼は、顔も名前も失い、かつて野戦病院だった屋敷で暮らす。世界からとり残されたこの場所に、一人で男を看護する女性、両手の親指を失った泥棒、爆弾処理班の工兵と、戦争の癒えぬ傷を抱えた人人が留まり、男の物語に耳を傾ける。それぞれの哀しみは過去と現在を行き来し、記憶と交わりながら、豊饒な小説世界を展開していく。英国最高の文学賞、ブッカー賞五十年の歴史の頂点に輝く長編。/解説=石川美南
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3.8美しき街への痛切な愛を謳う傑作トルコ文学。 イスタンブルの地下牢獄の一室に、学生のデミルタイ、温厚なドクター、気難しい床屋のカモが閉じ込められていた。苛烈な拷問を待つあいだ、彼らは互いに物語をして時を過ごす。そこに激しい拷問を受けたばかりの老人キュヘイランが加わる。彼は幼い頃から父が影絵で物語ってくれたイスタンブルに憧れていた。彼らはまるで疫病を避けて家に閉じこもり物語をし合った『デカメロン』のように物語り合い、空想の世界でお茶を飲み、煙草を味わう。やがて彼らの過去が少しずつ明らかになり、と同時にそれぞれがまた拷問へと連れだされていく…。 2018年EBRD(欧州復興開発銀行)文学賞受賞。東西が溶け合う美しい街と、その地下で彼らを襲う残酷な現実――クルド系トルコ人の作家がイスタンブルへの痛切な愛を謳う傑作トルコ文学。 (底本 2023年9月発売作品)
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-紀元前5世紀のヘロドトスの「歴史」に出てくる作者イソップ。だがその生涯はよくわからない。しかし、イソップ作とされる寓話の数々は、いつしかまとめられて多くの国の言葉に訳されて普及した。日本でも1593年に『天草本伊曾保《いそぽ》物語』が出版された。おもに動物や植物を材料に書かれたその寓話は、末尾の警句とともに、大人が改めて読んでも非常におもしろい。本寓話集には、(1)に148編の寓話を、(2)には120編の寓話と、同じく寓話作家として有名なラ・フォンテーヌの手になる、これも非常におもしろいイソップの伝記寓話15編が収めてある。
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-1593(文禄2)年にイエズス会天草学林にて刊行されたローマ字綴の日本文イソップ物語を新村出氏の手によって漢字仮名交り文に翻刻したもの.伊曾保物語は西洋文学を日本語に移した最初のものであり,桃山時代京阪地方の口語を基調とした文体,語法,語彙,発音など,国語史・国語学研究の上で貴重な資料となっている. (※本書は1997/11/1に発売し、2022/4/13に電子化をいたしました)
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-『聖アレクシス伝』『狐物語』からパトリック・モディアノ、アニー・エルノーまで。新たな角度から提示される、わくわくするフランス文学講義! レーモン・クノーやジョルジュ・ペレックらによる前衛的な実験文学集団「ウリポ」。 言語に秘められた潜在的可能性を追求した彼らの営為を研究してきた著者が、「ウリポ」の視点からフランス文学史を新たに捉え直す。古典から現代作品まで25の名作でたどるフランス文学案内。 「私がウリポの作家たちを身近に感じるのは、彼らが深刻さを拒んでいるからです。この深刻さというやつは、フランス文学の風土のいたるところで感じられるもので、ちょっとは自分を皮肉る必要がありそうなときでも消えはしません」(イタロ・カルヴィーノ) 【目次】 【紹介される作品】 フランソワ・ラブレー『ガルガンチュアとパンタグリュエルの物語』 ジャン=ジャック・ルソー『告白』 ドニ・ディドロ『運命論者ジャックとその主人』 スタンダール『パルムの僧院』 オノレ・ド・バルザック『従兄ポンス』 シャルル・ボードレール『悪の華』 ギュスターヴ・フロベール『感情教育』 ギュスローヴ・フロベール『ブヴァールとペキュシェ』 ジュール・ヴェルヌ『神秘の島』 レーモン・ルーセル『ロクス・ソルス』 アンドレ・ジッド『贋金つかい』 マルセル・プルースト『失われた時を求めて』 アニー・エルノー『戸外の日記』 ほか 【著者】 塩塚秀一郎 1970年、福岡県北九州市生まれ。専門は近現代フランス文学。 東京大学教養学部(フランスの文化と社会)卒業。同大学院人文 科学研究科修士課程(仏語仏文学専攻)修了。パリ第3大学博士 (文学)。現在、東京大学大学院人文社会系研究科教授。著書に 『ジョルジュ・ペレック 制約と実存』『レーモン・クノー 〈与太郎〉的叡智』、訳書にジョルジュ・ペレック『さまざまな空間』『煙滅』、レーモン・クノー『あなたまかせのお話』『リモンの子供たち』(日仏翻訳文学賞受賞)などがある。
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-ノーベル文学賞受賞作家、ヘルタ・ミュラーの世界に踏み入るための入口 生の経験と虚構作品の「あいだ」にある、架橋しがたい関係の機微と知と情から練り上げられた魅力を垣間みる珠玉のエッセイ集 本書に所収されたエッセイは、ヘルタ・ミュラーの父母、祖父母から、詩人オスカー・パスティオールを経て、作家ユルゲン・フックス、詩人テオドール・クラーマー、歌手マリア・タナセにいたるまで、いずれも一つもしくは二つの全体主義の刻印を受けた人びとの生を描いたテクストということができるだろう。[……] ヘルタ・ミュラーの長編小説を読み解くためのサブ・テクストとして、また、彼女ならではの創作論、読書論、歌唱論として読んでいただければ幸いである。ヘルタ・ミュラーのドイツ語は、手でつかめそうなほどに具象的でありながら、個別の事例を越えて普遍へいたるような高度な抽象性を備えている。短く簡潔でありながら、背後に深い経験、広い世界を感じさせる。[……]〈もの〉そのものにひとつひとつの生の経験、さらには歴史経験を語らせるような、凝縮度の高いドイツ語原文での語りを実現すべく、翻訳に際しては意味のみならず、言葉の響きに配慮することを心がけた。ヘルタ・ミュラーはことあるごとに「わたしは言葉を信じていない」と記す、きわめて注意深い書き手である。しかしながら、そう書いている彼女の文章は、読み手のうちに疑いなく言葉への信頼をもたらしてくれる。 (「訳者あとがき」より)
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「英雄とは何か」真の英雄の意味を語る物語。
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-好色漢ユロ男爵、貞淑のかがみのその夫人アドリーヌ、強欲な商人あがりのクルヴェル、淫蕩多情で強欲なマルネフ夫人、そして醜女であるために誰からも愛されず、男爵夫人におさまった美人のアドリーヌを妬み、いつか没落させてやろうと密かに執念を燃やす従妹ベット。これら主要人物に多くの登場人物をからませて、パリを舞台に描きあげられた人間くさい物語。バルザックの「人間喜劇」の代表作のひとつ。
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-『父の初七日』監督脚本のエッセイ・リウ。映画の原作エッセイがベストセラーとなった著者の初短編小説集。 何を書くか、どうコラージュするのか、その細かな取捨選択に宿る煌めき。 読みながら、自分が出会ってきたあらゆる愛しい人を思い浮かべたけれど、読み終える頃にはこの小説が、愛しいあなたになっていた。――金原ひとみ(小説家) 子供が欲しい。でもそれってホルモンのせい? でも、過ぎてしまえばそれでいいなんて私は思わない…「愛しいあなた」。私は年上の人しか好きになれないんです。父の秘密と私の恋…「失明」。台湾の現代女性の愛と痛みを衝動的に描いた短編小説集10編。 【目次】 愛しいあなた プレゼント ものにできない マシューとクレア わたしたち 失明 レーシック 日めくりカレンダー 上海・新・桃花源記 記憶喪失と失踪 著者あとがき 訳者あとがき 【著者】 劉梓潔 1980年、台湾・彰化県生まれ。小説家、脚本家、台湾・逢甲大学人文社会学院専任教授。国立台湾師範大学社会教育学系卒業。著作に長編小説『希望你也在這裡』、『外面的世界』、『真的』、短編小説集『自由遊戯』、『遇見』、エッセイ集『化城』、『父後七日』など。映像作品に台湾映画『痴情男子漢』(脚本)、『父後七日』(監督・脚本)、台湾ドラマ『滾石愛情故事』(脚本)、『徴婚啓事』(脚本)など。受賞歴に金馬奨最佳改編劇本賞、台北電影節最佳編劇賞、林栄三文学賞、聯合文学小説新人賞など多数。 明田川聡士 1981年、千葉県生まれ。獨協大学国際教養学部専任講師。早稲田大学第一文学部卒業、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。専攻は台湾文学・台湾映画。著書に『戦後台湾の文学と歴史、社会』、『越境する中国文学』(共著)、『台湾研究新視界』(共著)など。翻訳に黄崇凱『冥王星より遠いところ』、李喬『藍彩霞の春』、李喬『曠野にひとり』(共訳)など。
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-イタリア最高峰の文学賞、ストレーガ賞最終候補 ブルックリン、イタリアの小村、ロンドンと、土地に根を張ることなく生きてきた「異邦人」の若い女性の物語。音声による意思疎通から疎外され、「よそもの」として生きる聾者の母に捧げられた物語でもある。 「家族」:語り手の若い女性の両親(ともに聾者)のローマでの出会い、アメリカへの移住、子ども(語り手およびその兄)の誕生、離婚とイタリアへの帰国について語られる。 「旅」:ブルックリンのイタリア系コミュニティの思い出。やがて両親の離婚にともない、幼少期にアメリカからイタリアのバジリカータに移住した語り手の体験。皮肉を利かせたコミカルな筆致で描かれる。 「健康」:「耳が聞こえないけれど音楽が好きな母」の思い出。手話による意思疎通を嫌った母、テレビでいっしょに音楽祭の番組を見ていたときの字幕、母が「比喩」や「皮肉」といった修辞技法をなかなか理解しなかったことなどが綴られる。 「あなたの星座は」:語り手は母親に「もし聾でなかったら、どんな人生を送っていたと思うか」と問いかける。母は「つまらない、意味のない人生だったでしょうね」と答える……。 「移民文学」とは一線を画す、型破りなオートフィクション。
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5.0監視の目を盗み、ゾンダーコマンドによって撮影された四枚の写真から、アウシュヴィッツの真理に触れることはできるのか。
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4.01930年の刊行当時話題だった、上流階級・知識階級の無軌道な若者たち「ブライト・ヤング・シングス」の倦怠と軽薄に満ちた生態を内側から描き、イーヴリン・ウォーを人気作家へ押し上げた、不毛感に満ちた群像劇。
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5.020歳までに詩才のすべてを燃焼させ灼熱の砂漠へ消えていった早熟な天才詩人ランボオ。だれもひらいたことのない岩穴の宝庫をひらき、幻想的な感覚の世界を表現した彼の作品は、今なお光り輝き、年月を重ねるごとに新鮮な衝撃を与え続けている。本詩集には『イリュミナシオン』『酔っぱらいの舟』を含む代表作を網羅した。
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5.0損なわれた医師、医療と暴力、看護、最期、災害など7つの主題別に、生と死、理想と現実の狭間を描く14編を収録。医療と文学を繫ぐ医療人文学の視点から編まれたアンソロジー。
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3.7失恋した瞬間を永遠に繰り返す幽霊、方向音痴の幽霊、雨となって降り注ぐ幽霊、転送装置が生み出す幽霊……イタロ・カルヴィーノ短編賞受賞作家が贈る、時に切なく、時におかしく、そして時にはちょっぴり怖い幽霊たちの物語を100編収めた、ふしぎな短編集。/【目次】[幽霊と記憶]一 注目すべき社交行事/二 進路指導カウンセラー/三 手斧(ておの)、数本の燭台(しょくだい)、針刺し、シルクハット/四 マイロ・クレイン/五 記憶喪失/六 きのうの長い連なり/[幽霊と運命]七 ヒッチハイカー/八 願い事/九 遊び方/十 運命の天秤(てんびん)/十一 どんなにささやかな一瞬であれ/十二 集まり/十三 ミラ・アムスラー/[幽霊と自然]十四 ゾウたち/十五 白馬/十六 さらなる諸動物/十七 ミツバチ/十八 風景を損なうもの/十九 木々の納骨堂/二十 空から降ってくるもの/二十一 作中で太鼓が鳴る物語/二十二 お砂場計画/二十三 再生可能資源/[幽霊と時間]二十四 十三回の出現/二十五 来世と死の事務処理機関/二十六 死亡記事/二十七 中間地点/二十八 時の巡り/二十九 ヒメハヤ/三十 前後に揺れる物語/三十一 小さなロマンスとハッピーエンドを含むタイムトラベルの物語/[幽霊と思弁]三十二 ファンタズム対スタチュー/三十三 足跡/三十四 乗客たち/三十五 新たな生、新たな文明/三十六 暗黒は震えつつ通り過ぎた/三十七 プリズム/三十八 彼の女性性/三十九 人々がいて、彼らはかつて生きていた/四十 第一一五連隊の兵士たち/[幽霊と視覚]四十一 アクション!/四十二 円(まる)い堀が魚の安らぎとなるように/四十三 スペクトル/四十四 あらゆる家の鍵、あらゆる消火栓、あらゆるコンセント/四十五 壁/四十六 遊びの時間/四十七 生涯にわたって/四十八 いっしょに連れていく/四十九 霧の向こうにちらちら見える物語/[幽霊とその他の感覚]五十 一生分の接触/五十一 二番手/五十二 かくもたくさんの歌/五十三 音響の問題/五十四 香り(ブーケ)/五十五 野原で解けていく雪の泥くさいにおい/五十六 道具学/五十七 陽射しがほとんど消えて部屋が静かなとき/五十八 男のようなもの/五十九 ささやかな感情/[幽霊と信仰]六十 現実の小さな崩壊/六十一 異常派と尋常派/六十二 不動産/六十三 どちらが結晶、どちらが溶液/六十四 無数の奇妙な結合と分離/六十五 携挙(けいきょ)/六十六 666/[幽霊と愛と友情]六十七 失われて見出(みいだ)され/六十八 鏡の中のもう一人の男/六十九 アポストロフィ/七十 鏡の中の男/七十一 回転式改札口/七十二 実話/七十三 弾丸とそれを避けるために必要なもの/七十四 膝/七十五 彼女が忘れようとしている男/七十六 永遠/七十七 遅すぎた/七十八 居残り/七十九 あなたの靴が好き/[幽霊と家族]八十 幽霊の仮の姿/八十一 困惑の元/八十二 見えない、さわれない/八十三 幽霊兄弟/八十四 第二の実話/八十五 人生/八十六 非凡な才能/八十七 遺伝性疾患/八十八 空港のターミナルからの祈り/八十九 孵化(ふか)/九十 左右対称/[幽霊と言葉と数]九十一 インコ/九十二 婉曲(えんきょく)表現/九十三 およそ八十グラム/九十四 幽霊文字/九十五 言語学の問題/九十六 夕暮れとほかの物語/九十七 電話/九十八 数/九十九 人口調査/百 かつて書かれた中でもっとも恐ろしい幽霊譚(たん)/主題の不完全な索引/謝辞/解説=勝山海百合
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3.0三人兄弟のすえっ子でおきらくなイワンは、ふしぎな小馬を手に入れて、王さまのうまや係をつとめることに。欲深な王さまから無理難題をふっかけられますが、小馬の助けをかりて切り抜け、火の鳥をつかまえたり、天空の館へ旅立ったりと冒険を重ねます。ロシアの詩人エルショーフが民話をもとに詩の形式で書いた物語。新訳。
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-たっぷりボリュームで、まるごとインド神話。 第三の眼から光線を発する怒りのシヴァ神、いくつもの化身で現れるヴィシュヌ神、入浴した牧女たちの衣服をとりあげるいたずらなクリシュナ神、密かに重婚して妻サラスヴァティー女神に問い詰められるブラフマー神。愛嬌たっぷり、破天荒な神さまたちが繰り広げるストーリー。 ランカー島に奪われたシーター姫を奪還するために旅に出るラーマの物語『ラーマーヤナ』、パーンダヴァ族とクル族の一大決戦を描く『マハーバーラタ』の二大叙事詩、珠玉のラブストーリー『シャクンタラー姫物語』、賭博に敗れた王と王女の遍歴をたどる『ナラ王物語』などの王道傑作群も収録。 インド人の考えかたやマジカルワールドの謎にせまる物語、5000年の大河が生んだインド神話をぎゅぎゅっといいとこチョイス。わかりやすい言葉でさくさく読める『インド神話譚』が登場! (註)初版本『印度神話』は1917年、群書堂書店より発行された。今回の新版にあたって、旧字体を現代仮名遣いに改めたほか、文語的語彙や言い回しを現代的表現に修正し、翻案を行った。 第1篇 ラーマーヤナ物語 第2篇 マハーバーラタ物語 第3篇 クリシュナ物語 第4篇 釈迦物語 第5篇 ブラフマー(創造神)物語 第6篇 ヴィシュヌ(保持神)物語 第7篇 シヴァ(破壊神)物語 第8篇 天父と、地母と、暁の女神物語 第9篇 サヴィトリ(太陽神)物語 第10篇 アシュヴィン(光明神)物語 第11篇 ドルヴァ(北極星)物語 第12篇 インドラ(司雨の神)物語 第13篇 アグニ(火神)物語 第14篇 ナチケータスとヤマ(死の神)物語 第15篇 サラスヴァティー(学問芸術の神)物語 第16篇 ラクシュミー(吉祥天=好運び女神)物語 第17篇 マナサー天女(蛇の女王)物語 第18篇 シャクンタラー姫物語 第19篇 プルーラヴァスとウルヴァシー物語 第20篇 カチャとデーヴァヤーニー(アリアンと土着民との争い)物語 第21篇 ナラ王(ナラとダマヤンティー)物語 第22篇 乳海の攪拌 第23篇 ガンガー(ガンジス河)の降下
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-「中村屋のボース」が伝えたかったインドの昔がたり。 Point 1 ボリウッドに通じるユーモアがいっぱい!! Point 2 ひとつずつの話が短いのでさくさく読める!! Point 3 全編に散りばめられたデーヴァナーガリー文字でインド的臨場感を体感!! 「とても太刀打ちできなそうな力士(レスラー)にテナリラーマが放った技」「偽証人の嘘を暴いたマリアダ・ラーマンの名裁判」「死刑を宣告された絶体絶命のラジャ・ビルバルが見せた起死回生の一手」などなど。 戦前、日本にインドカリーをはじめて紹介したラース・ビハーリー・ボースと、児童文学作家の渋沢青花による物語を、アミール・ホスロー(1253‐1325)の詩を主題とした中世インド絵画とあわせて送る。子どもから大人まで楽しめる114の物語。
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-イギリスの植民地だった第一次大戦後のインドを舞台にした物語。英国人女性アデラはインド在住の治安判事で婚約したロニーのもとを訪ねてくる。二人はインド人医師アジズや哲学者ゴッドボール、英国人教授フィールディングらと近しくなる。だがある時、アジズの提案でマラバー洞窟へ出かけ、アジズとアデラは二人だけで洞窟に入ることに。アデラは原因不明の錯乱状態になって洞窟から出てきて、性的暴行を訴え、ついにアジズを告訴する。裁判の経過とともに、英国人とインド人との軋轢が高まっていく。最終的には和解にたどり着くが、それには長い道のりが必要だった。英国の作家フォースターの代表作。
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4.5「地獄」。そこは“影”――生と死の狭間にとらわれた肉体なき魂――が集まる世界。目覚めたラングドン教授は、自分がフィレンツェの病院の一室にいることを知り、愕然とした。ここ数日の記憶がない。動揺するラングドン、そこに何者かによる銃撃が。誰かが自分を殺そうとしている? 医師シエナ・ブルックスの手を借り、病院から逃げ出したラングドンは、ダンテの『神曲』の〈地獄篇〉に事件の手がかりがあると気付く。 一方、大富豪のゾブリストは、「人類は滅亡の危機に瀕している」と主張し、人口問題の過激な解決案を繰り広げ、WHO〈世界保健機関〉と対立していた。ダンテのデスマスクに仕込まれた暗号に隠された恐ろしい野望。ラングドンは世界を破滅から救うことができるのか? ※本電子書籍は角川文庫「インフェルノ(上)」「インフェルノ(中)」「インフェルノ(下)」を1冊にまとめた合本です。
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3.8※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 いくら親でも、わたしの同意なしに写真をのせるのは、まちがってるってことだよね? ダルムのママはインフルエンサー。ダルムが生まれてからのほぼすべて日々が、ママのSNSにのせられている。 インフルエンサーのママをもつばかりに、いつも「ほんとうの自分」でいられないダルム。 しかし、クラスメートのアラの言葉がダルムを変える。 SNSに勝手にだれかの写真をのせることは、なぜいけないのか? 自分がいやだと思ったときにどう行動できるのか? 韓国発、SNSを使うすべての人必読のものがたり。 目次 ママは#インフルエンサー 最初はそうじゃなかった みんなとちがうナム・ダルム 今日のコンセプト へいぼんなユン・アラ だれにも言えないひみつ 消えたぼうし うそのパレード いやだと言う勇気 わたしはわたし! インフルエンサーのママを告発します 善良な影響力
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-イングランド北部の炭鉱町ウィガン。1936年、オーウェルがこの労働者の町を訪れたとき、不景気と失業がひろがっていた。炭鉱夫たちと生活をともにしながらオーウェルは、彼らの顔貌を独特な身体感覚のもと丹念に書きとめていく。ここは、中産階級下層の彼の階級意識が決定的に試される場所となった。たとえば、「労働者階級には悪臭がする」。社会主義への支持を表明しながら、越えられない階級間の「ガラスの間仕切り」。彼はこの違和感を、あえて率直に表明する。声高に語られるドグマではなく、人間らしい生活、すでに中産階級からは失われてしまった生活様式への愛が、未来を考えるひとつの指標として提示される。20世紀ルポルタージュの嚆矢。